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令和3年12月17日に大阪市北区のビルで死傷者28名を出す凄惨な火災が発生しました。
大阪市北区で火災が発生したビルは、消防法上では「特定一階段等防火対象物」に該当します。
「特定一階段等防火対象物」には屋外階段がなく、屋内階段が一つしかないため、階段に煙が侵入した場合の避難が難しくなる危険性があります。
また、階段に物が置かれているなどの避難管理上の不備によっても避難が難しくなる危険性があります。
(※大阪市で起きたビル火災では、避難管理上の不備はありませんでした。)
特定一階段等防火対象物は、広島市消防局管内にも多数あるため、他人事ではありません。
ビル火災が起こった時、あなたは安全に避難できるでしょうか?
火災時に命を守る「避難行動」と、あなたの避難を助けるために設置されている「避難器具」について、確認しておきましょう。
「避難経路を事前に確認しておく」
↠避難路の目印は、通路誘導灯、避難口誘導灯です。停電時も点灯します。
「火災を知らせるベルや放送が鳴ったらすぐに行動(避難)する」
↠この時、絶対に煙を吸わないように、注意しましょう。火災で犠牲になった人々の死因のほとんどが、煙を吸ったことによる一酸化炭素中毒です。
火災が発生した場合、階段に煙がない場合は、階段を使用して避難します。
しかし、何らかの原因により階段を使用できない、または、階段に煙が充満しているといった場合では、避難器具を使用して避難する必要があります。
避難器具には避難はしごや、緩降機、救助袋、滑り台など、色々な種類がありますが、どれもベランダやバルコニー、窓際などに設置されています。
ここでは、多くの防火対象物に設置されている避難はしごについて紹介します。
火災の際に正しく使用するために、使用方法を確認しておきましょう。