令和6年第8回教育委員会議(5月定例会)議事録

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ページ番号1032768  更新日 2025年2月24日

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令和6年第8回 広島市教育委員会議議事録

令和6年5月21日(火曜日)、令和6年第8回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後3時5分

2 教育長及び委員の出席者

  • 教育長 松井 勝憲
  • 委員 井内 康輝
  • 委員 秋田 智佳子
  • 委員 伊藤 圭子
  • 委員 西 敦子
  • 委員 一橋 信之

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 木村 滋宏
  • 総務部長 石橋 正啓
  • 学校教育部長 宅見 雄二
  • 指導担当部長 星野 和敏
  • 教育センター所長 川口 潤
  • 総務課長 田尾 雅之
  • 教育企画課長 橋本 飛雄馬
  • 施設課長 井上 久也
  • 指導第一課長 高田 尚志
  • 指導第二課長 長屋 吉輝
  • 指導第二課課長補佐 与座 淳
  • 特別支援教育課長 堀川 淳子
  • 市民局生涯学習課長 木本 卓夫

4 傍聴者等

6人

5 議事日程

  • 議題1 浅野文庫等施設(仮称)整備基本計画について(報告)
  • 議題2 湯来地域における小中一貫教育校の設置について(報告)
  • 議題3 広島市立高等学校学則の一部改正について(議案)
  • 議題4 令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について(議案)
  • 議題5 広島市教科用図書採択審議会への諮問について(議案)
  • 議題6 広島市教科用図書採択審議会委員の委嘱及び任命について(議案)【非公開】

6 議事の大要

松井教育長

ただ今から令和6年第8回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みの上、静粛に傍聴していただきますようお願いを申し上げます。
本日の議事録署名者は、秋田委員と一橋委員にお願いをいたします。
これから日程に入ります。
本日の議題は、お手元の議事日程のとおりであります。
なお、本日審議予定の議題6につきましては、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第5号「付属機関の委員の委嘱及び任命に関すること」に該当することから、会議を非公開にしたいと思いますが、御異議ございませんか。
(異議なし)
異議なしと認め、議題6については非公開として審議することに決定をいたしました。
それでは、議題に入ります。
まず、議題1「浅野文庫等施設(仮称)整備基本計画について」を議題とします。
本件は報告案件です。
内容について、市民局生涯学習課長から説明をお願いいたします。

市民局生涯学習課長

資料の2ページをお開きください。
議題1、浅野文庫等施設(仮称)整備基本計画について報告いたします。
まず1、概要ですが、浅野文庫を始めとした古文書等と広島文学資料について、その活用や新たな施設の整備等について取りまとめた、浅野文庫等施設(仮称)整備基本計画を策定しましたので報告するものです。
本計画については、本年1月、案の段階のものを事前に提出させていただいております。その後、本市の図書館協議会及び社会教育委員会議の開催、市民意見募集等を経て、本年4月に策定したものです。
計画の本文は別冊としております。お手数ですが、お手元の別冊「浅野文庫等施設(仮称)整備基本計画」を御覧ください。
1ページをお開きください。
初めに、第1章、計画策定の趣旨についてです。
まず、1-1、計画策定の背景と目的です。
中段よりもやや下ですが、本基本計画は、中央図書館等再整備に関して諸計画を検討・策定する中で、保存環境の確保・活用や措置の拡大等の取扱いを別途検討することとしておりました浅野文庫を始めとした古文書等と広島文学資料について、その活用の基本的な方向性やあるべき姿を始め、保存環境の確保や事業活動の内容、調査研究・展示による資料の活用などの方向性を整備するとともに、これらを実施できる機能を持った新たな施設の整備内容やその施設にふさわしい設置場所を示し、この事業を推進することを目的に策定するものです。
続いて、3ページをお開きください。
第2章、現状と課題についてです。
初めに、2-1、浅野文庫の概要です。
(1)経緯にありますように、浅野文庫は、旧広島藩主・浅野家旧蔵で、疎開により原爆被害を免れた貴重な資料群を指し、現在、中央図書館の特別コレクションと位置付けているものです。
しかしながら、4ページの(4)課題にありますように、建物の老朽化による現施設の収蔵庫での保存に懸念が生じていることや、現施設の展示ホールは外光や温度、湿度の影響を受けやすいため展示が困難であること、また、専門的知見から調査・研究する体制や環境が十分に整っていないことなどが課題として挙げられます。
7ページをお開きください。
次に、2-3、広島文学資料の概要です。
(1)経緯から右ページの(3)活用状況までにありますように、鈴木三重吉や原民喜など、広島にゆかりのある文学者21名の資料を広島文学資料として収集・活用しています。
しかしながら、(4)課題にありますように、現施設では、自筆原稿や書簡類、初版本などの図書等は温度や湿度管理ができない環境で保管されていること、収蔵スペースに制限があることから対象作家を増やすことが困難なことなどが挙げられます。
9ページをお開きください。
第3章、基本方針についてです。
初めに、3-1、基本的な考え方です。
本市図書館は、旧広島藩主・浅野家がこの地における文教の発展や人々の研究に役立つ図書館として設立した浅野図書館を起源としており、これまで、本市の歴史、文化を学ぶことができる郷土に関する図書や記録を収集し、引き継ぎ、市民等の学びを支えてきました。
その役割を継承するとともに、第2章の課題を踏まえ、郷土の歴史、文化、産業等の学びと広島の歴史と文化の継承を目的とした新たな図書館、以下、新図書館といいますけれども、こちらを整備することとします。
この考えを踏まえ、(1)新図書館の基本的な考え方として、広島の歴史、文化を伝える貴重な資料の継承のための保存環境の確保、それから新たに近世以降の古文書や古書、新たな広島ゆかりの文学者の自筆原稿等の現物資料を収集し、体系的に歴史、文化を伝えられるようにすること、デジタル化の推進と資料ネットワークの形成の促進に取り組んでいくという考えを示しております。
10ページを御覧ください。
次に、(2)貴重資料の基本的な考え方です。
まず、丸1浅野文庫は、被爆以前の広島の歴史・文化に関わる資料であり、郷土の歴史を学ぶ上で重要な貴重資料であることから、資料を末長く後世に継承していくことを最優先事項とし、適切に保存していくことや、マイクロフィルムや、デジタル資料による閲覧サービスの充実、展示などへの活用を図ること、さらに、専門職員による調査・研究及び資料の価値の発信に取り組みます。
次に、丸3広島文学資料についても、末永く後世に継承していくとともに、これまで行ってきた作家や作品の紹介、市民等への資料の提供に加え、学芸員の調査・研究及びその発表により、郷土にゆかりのある文学者やその作品に関して、市民等に興味・関心を持ってもらえるよう、新図書館では、自筆原稿等の貴重資料を保存・活用する文学館機能を併せ持つこととします。
また、対象作家の拡大にも取り組むため、収蔵スペースの確保や職員体制を強化していきます。
11ページをお開きください。
3-2、新図書館のあり方です。
新図書館は、浅野文庫資料や広島文学資料等を活用した市民等の学びを支えるとともに、専門の学芸員による調査・研究を行い、その成果を展示などにより紹介することを通して、市民等の郷土への理解や愛着を深めることができるよう、「郷土に関することを学び、調査・研究する専門図書館」とします。
新図書館のコンセプトは、広島市立図書館再整備方針に掲げた「誰もが学び、憩う『平和文化』の情報拠点」を踏まえるとともに、「郷土の歴史・文化を伝え、郷土愛をはぐくむ図書館」を目指すこととします。
また、(2)その役割は、郷土に関する資料や情報を蓄積し、次世代へ引き継ぐこと、そして、12ページにありますとおり、小・中学生を中心としたこどもたちも対象に、郷土の歴史・文化に関する学習、調査・研究を支援すること、郷土の新たな魅力発見につなげることとします。
13ページをお開きください。
3-3、新図書館の位置付けです。
本市の図書館運営におきましては、広島市立図書館ネットワークにより図書館サービスを推進しております。新図書館は、そのネットワークの中で、一般的な資料を収集・提供するエールエールA館に移転する中央図書館及び児童書・児童文化関係資料を収集・提供するこども図書館とともに、郷土に関する専門的な資料を収集・提供する中央館に位置付けるとともに、郷土に関することを学び、調査・研究する専門図書館とします。
14ページを御覧ください。
第4章、事業活動計画についてです。
まず、図書館としての基本的な機能である、(1)収集・保存事業として、郷土の歴史に関連する専門図書等の収集や適切な保存を行います。(2)資料提供事業として、図書資料の閲覧、貸出、15ページになりますが、レファレンスサービスの提供などを行います。その他、学芸員による(3)調査・研究事業、浅野文庫や広島文学資料を基にした(4)展示・公開事業を行います。また、(5)教育普及・学習支援事業として、小・中学生を中心としたこどもたちにも親しんでもらえるような講座等の企画を行うとともに、16ページになりますが、学校等と連携し、社会見学の受入れや出前講座、情報リテラシー教育につながる講座等に取り組むこととしております。さらに、(6)情報発信事業として、資料のデジタル化と情報発信の推進に取り組むとしております。
17ページをお開きください。
第5章、施設整備計画についてです。
新図書館は、中区上幟町、現在市長公館として使用している敷地に整備します。縮景園の東側の隣接地に当たります。なお、この場所は、「ひろしま都心活性化プラン」における「歴史・文化・スポーツ交流ゾーン」にあるとともに、「平和の都心回廊」づくりにおいて「文化の道」として位置付けられている広島駅から縮景園、広島城などを経て平和記念公園に至る道に接していることから、本市のまちづくりとも整合すると考えております。
18ページを御覧ください。
5-2、整備計画の基本方針です。
敷地は先ほどのとおりです。外観それから虫菌害対策、セキュリティへの配慮、そうしたものを行うとともに、(4)浸水リスクへの対策として、整備場所が津波及び伊勢湾台風規模の高潮に対して最大1メートル以上2メートル未満の浸水が想定されていることから、貴重資料等は2階以上で常時保管することとしています。
19ページをお開きください。
(5)諸室の構成及び機能です。
丸1諸室の構成としては、貴重資料を保管する収蔵エリア、利用者が調査・研究に利用できる閲覧・研究エリア、広島の郷土文化に対する知見を深めるための展示スペースや、講座や講演会などを開催するためのセミナー室などの展示・活動エリア、職員が事務作業を行う事務・管理エリアを整備するほか、広く開放的なエントランスや受付カウンター、予約図書受取りコーナー、その他施設の運用に必要な機能を整備します。
20ページを御覧ください。
丸2諸室の機能については、エリアごとに室名、面積、機能を示しており、総面積は約2,400平方メートルとしております。今後の設計等で詳細を決定することになります。
21ページをお開きください。
この21ページから22ページにかけて、施設の配置、平面イメージ図を示しており、主に1階に展示・図書コーナーや事務室、2階に収蔵庫、3階に閲覧室やセミナー室を設けるという配置となっております。
23ページをお開きください。
イメージスケッチとして、エントランス、展示・図書コーナー、24ページにまたがって閲覧室、セミナー室の利活用イメージを掲載しております。
25ページをお開きください。
第6章、展示整備計画についてです。
まず、6-1、展示の基本方針です。
「広島の近世史・文学史をたどり、郷土の文化を伝える」ことをテーマに、浅野文庫を始めとした古文書等と広島文学資料を連動させ、広島の近世史や文学史を通じて、近世から現代までの広島の郷土文化を体系的に伝えます。
26ページを御覧ください。
6-3、展示・図書コーナーのゾーニングイメージでは、右半分が浅野文庫資料を中心とする「展示テーマ1 歴史資料にみる広島」、左半分が広島文学資料を中心とする「展示テーマ2 近代文学史にみる広島」、真ん中を企画展示コーナーとしております。27ページから28ページの始めに各展示テーマのストーリーを記載しております。
29ページをお開きください。
第7章、収蔵庫計画についてです。
まず、7-1、収蔵環境の整備方針については、まず資料の恒久的な保存環境を維持するために設定する温度・湿度、空気環境は、文化庁が認定する公開承認施設の基準に準拠することとした上で、(1)耐火・耐震性や(2)立地環境に配慮した建築構造、次のページの(3)高い断熱性・気密性・調湿性を確保した収蔵庫、(4)資料の移動や利用者の動線に配慮した館内配置にすること、さらに(5)虫菌害対策に配慮した収蔵じゅう器を採用することについて記載しています。
続いて、32ページを御覧ください。
第8章、運営管理計画についてです。
まず、8-1、運営の基本方針としては、(1)利用者に満足感を与える施設運営、(2)誰もが利用しやすい施設運営、(3)本施設の使命・役割を持続的に果たす施設運営に取り組むこととします。
次に、8-2、運営体制です。
この運営方法は、他の市立図書館と同様に、指定管理者制度を活用することとします。また、館長をはじめ、司書、学芸員、事務職員を配置します。
33ページをお開きください。
第9章、事業スケジュール及び概算事業費についてです。
まず、9-1、整備事業スケジュールです。新図書館の整備は、市長公館の解体工事などのスケジュールを加味しながら進め、本年度から令和7年度にかけて新図書館の基本設計・実施設計、令和8年度から令和10年度にかけて新図書館の建築工事や開館準備を行い、令和11年度中の開館を目指すこととしています。
最後に、9-2、概算事業費です。市長公館の解体工事費等を含む新図書館等の整備に要する概算事業費は、現時点で、設計費約2億円、工事費約35億円の計約37億円と想定されます。なお、今後の基本・実施設計や経済情勢の変化により増加または減少する可能性があります。また、市民等の機運の醸成を図るため民間企業や個人から寄附を募ることや、国の補助金の最大限の活用により、資金の確保を図ることを検討することとしています。
以上で、浅野文庫等施設(仮称)整備基本計画についての報告を終わります。

松井教育長

はい、ありがとうございました。
ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたら、お願いをいたします。

井内委員

基本的には、大変良いプランが出ていると思います。広島に今までなかった機能が付与され、すばらしいものができ上がることを期待しているのですが、一つだけ。これはあくまで模式図だから、このとおりだとは思わないんですが、23ページの絵で見ると天井が低く、従来の図書館と変わらないように見えます。
実は以前、北九州市へ行く機会があり、お城の周りにある文学館へ入った時にとても居心地が良かったんですよ。これはどうしてかと考えてみると、天井がすごく高くて、北九州ゆかりの文学関係者の資料を全部集めてあるのですが、そこを見るのに非常に明るくて、歩きやすくて、目に留まりやすいという印象を持ったんですね。興味を持って見てもらえるかがポイントだと思います。
入って来られた方が、ちょっと見てみよう、時間かけても歩いてみようという印象を持たせるのは、やっぱりスペースの居心地の良さを感じるのが一番だと思います。今見せてもらってるこの絵だけだと、従来の図書館、博物館のイメージがあるので、もし今から設計をされるのであれば、吹き抜けを造るとか、天井を高くして、来る人がゆっくりできるような空間を作るとか、従来型の資料を集めている図書館というイメージでなく、基本コンセプトにもある市民の集いの場所として愛される施設になってほしいという視点から見ると、もう少し工夫があっても良いのではないでしょうか。
中身の整理の仕方とすれば、浅野文庫や香川家文書、広島ゆかりの作家の資料とかなり多様なものが入ってくると思いますが、それらをうまく切り分けて、何度も訪れたいと思われるような施設になってほしいと思います。北九州に行った時は時間が無く、ゆっくりできなかったのですが、文学館周辺のエリアには、近くに松本清張記念館があったり、こどもと大人のエリアをうまく切り分けた子ども図書館などもあったりして、また来てみたいと思ったんですね。その時に、広島にもこういう場所があったら良いなと思ったものですから、意見として言わせていただきました。
こういう施設が市の真ん中にできるのは大変うれしいです。エールエールA館ともそんなに遠くない位置にあり、たくさんの方に来てもらえる、利用してもらえるような施設を是非目指してもらいたいと思います。

市民局生涯学習課長

御意見ありがとうございます。今後、設計や運営を考えていく際に、いろいろと工夫をさせていただきたいと思っております。
先ほど御指摘いただいたように、エールエールA館にも近いですし、それから縮景園や県立美術館とセットで利用していただける等、そういったところもうまく活用しながら、専門的と言うと敷居が高くてなかなか入りづらいということもあるかもしれないので、そういう印象を和らげるように様々な工夫をさせていただきたいと思っています。ありがとうございました。

西委員

質問です。3階建ての建物で、1階と3階に市民の方の出入りがあると思いますが、2階と3階を入れ替えた案は無かったのでしょうか。2階に収蔵庫を設置するということは、閲覧される方は階段等で1階から3階に上がるということなので、何か理由があると思うんですけれども、どうしてこうなったのか、御説明いただきたいと思います。

市民局生涯学習課長

収蔵庫の位置については、収蔵する資料の安全を確保するということがございます。場所の特性から、1階は浸水の可能性が、極めて少ないと言いながら完全にゼロとは言い切れないため、1階は避けたいということがございます。
それから、最上階に置ききますと、建物の天井等から水が浸入する可能性がないとも限らないということになりまして、収蔵庫が最も安全だというような2階に設定させていただくというのを基本として、そこから展開して配置を考えてという形になっております。
展示・図書コーナーと閲覧室を1階、3階にするというのは、どちらが皆さんに親しんでいただいて、見ていただけるかというところは、動線を考えて検討しております。以上です。

西委員

収蔵庫の位置を第一に考えて設計したということですね。はい、分かりました。

伊藤委員

貴重な資料ですので、マイクロフィルム化したり、デジタル化されたりするのは良いことだと思います。
24ページの閲覧室等のイメージスケッチを見ますと、右の奥の方にパソコンで検索している様子が描かれていますけれども、そういうマイクロフィルムやデジタル資料を見る場所はどこになるんでしょうか。

市民局生涯学習課長

基本的には閲覧室の中になります。
現在のイメージスケッチは、設計前の段階で書かせていただいたものなので、実際の配置などは今後の設計の中で検討させていただきます。基本的には、閲覧室の中のPCコーナーなどを使っていただく予定にしております。

伊藤委員

はい、分かりました。

秋田委員

1階の展示・図書コーナーは右下にスクリーンがあり、何かを見られるようになっていますが、例えば、来た人が見たい内容を選んで見られるようにするとか、次々にいろんなものが流れるようにするとか、飽きない工夫をしてもらえたらと思います。
先ほどおっしゃったマイクロフィルムのなかなか見れない貴重な資料なんかも、手で触ることはできないにしても、来た人が保管されているものを身近に接することができるような動画等があれば良いと思います。
23ページのイメージスケッチにも左側に明治と書いてありますが、明治・大正・昭和等、時代ごとの流れが分かるコーナーというのも面白いと思いますし、古文書も、スクリーンの中で時代に沿ってセレクトして見ることができるようになったら面白いと思います。
また、やっぱり国際平和文化都市広島ということもありますので、原爆資料館と完全に重なる必要はありませんが、昭和については原爆関係のものも、「この世界の片隅で」や「はだしのゲン」など広島市のものだけに限る必要はないので、原爆関係の映像も絡めて、そういった平和に通じるものがスクリーンという形でも見ることができたら、こどもたちの学びにもつながるかと思いました。以上です。

市民局生涯学習課長

委員に御指摘いただいたように、デジタル化も進めますし、映像資料などを作り、体感型のような工夫もしていきたいと思っております。例えば原爆関係では、原民喜は被爆当日、幟町で被爆いたしまして、それから広島東照宮で一夜を明かしたというようなところがありますので、そういう作家の足取りを追うようなことも今後考えていきたいと思っております。

一橋委員

一つ質問させていただきますが、現在、浅野文庫は中央図書館の中にあるということですね。この度、中央図書館がエールエールA館に行って、そのエールエールA館では保存収容できないということでしょうか。

市民局生涯学習課長

特別な収蔵環境を用意させていただきたいというところで、別途検討を行い、エールエールA館ではなく新施設に収蔵することとしたものです。

一橋委員

非常に貴重な歴史的な原本であったり、そういうものが商業施設の中で収蔵するが難しいということはよく分かります。
もう一つ、こどもや学生が立ち寄って、歴史的なものなどの広島の文化に触れるということになると、それはエールエールA館の中にもあるんですか。

市民局生涯学習課長

あります。エールエールA館の中でも広島を知るコーナーを設けまして、気軽に触れていただくことにしております。また、そことのつながりも考えておりまして、より専門的に知りたいということになりますと、こちらの浅野文庫等施設に来ていただき、ある程度役割も重なる部分はありますけれども、つながりを持ちながら展開していきたいと思っております。

一橋委員

層を分けて、レベルを分けておられるということですね。

市民局生涯学習課長

そうです。一般書を中心とした広島を知るコーナーはエールエールA館にあります。

一橋委員

分かりました。ありがとうございます。

松井教育長

それでは、本件につきましては、保存資料の保管が第一というお話はありましたが、せっかく造られるので、市民の方にとってより良いものにしていただきたいということで、本日の委員の方から頂いた意見を参考にしていただければと思います。
それでは、本件についてはこの程度にしたいと思います。
続きまして、議題の2「湯来地域における小中一貫教育校の設置について」を議題といたします。
本件は報告案件です。
内容について教育企画課長から説明をお願いいたします。

教育企画課長

それでは、湯来地域における小中一貫教育校の設置について御説明いたします。
お手元の資料の3ページを御覧ください。
まず1、経緯です。
湯来地域における小学校・中学校については、地域住民が主体となって、同地域における学校の在り方について検討が進められ、その結果、同地域の小学校3校及び中学校2校を1校に統合し、湯来ならではの魅力的な小中一貫教育を行う学校を設置すること等を求める提言書が、本市に対して提出されました。これを受け、本市としては、同地域における小中一貫教育校の設置に向け検討することとし、保護者や地域団体の代表者により構成される「湯来地域における小中一貫教育校設置検討会議」を地域の窓口として、教育委員会事務局及び市長事務部局の関係部署とが連携しながら、学校の設置場所や教育内容等について、提言書の内容の具現化に向けた協議を進めてきました。
そうした中、昨年12月に開催されました第9回検討会議において、学校の設置場所についての地域としての結論が出され、一定の区切りを迎えたことから、これまでの検討会議における協議内容を踏まえ、本市において、小中一貫教育校で取り組む教育の内容や施設整備の方向性を「湯来地域における小中一貫教育校基本構想」の案として取りまとめた上で、本年3月に開催されました第10回の検討会議において説明をし、地域の方の了承を得たところです。
こうした経緯を踏まえまして、2の基本構想の策定についてですけれども、湯来地域のすべての小学校及び中学校を統合し、湯来ならではの魅力的な小中一貫教育を行う学校を設置することとし、教育面については、9年間を見通した教育課程を編成し、地域資源を生かしたキャリア教育や自然体験学習、ICTを活用した国際理解学習等を実施するなど特色ある教育を行うこと、また、施設面については、地域住民のコミュニティの拠点としての機能を十分に発揮できる施設とすること等を盛り込んだ基本構想を本年4月に策定いたしました。
次に3、今後の取組としましては、基本構想の内容を踏まえて、令和6年度中に基本計画を策定した上で、令和12年4月の開校に向けた取組を進めていきます。なお、取組を進めるに当たりましては、地域から要望が出ている通学に伴う負担軽減策等について引き続き検討するとともに、湯来地域全体の活性化につながるよう、本市が進めるまちづくりの取組と連携を図りながら、新たな学校を地域コミュニティの拠点とすることや、統合に伴い廃校となる学校の跡地・跡施設の活用等を検討していきます。
最後に、今後の整備スケジュールとしましては、令和6年度に基本計画の策定を、7年度・8年度にかけまして基本設計・実施設計を、9年度から11年度にかけて建築工事を行い、令和12年4月の開校を目指すこととしております。
なお、この度策定いたしました基本構想の本体につきましては、お手元の資料の4ページから9ページにかけて添付しておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
湯来地域における小中一貫教育校の設置についての説明は以上です。

松井教育長

ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたら、お願いをいたします。

秋田委員

整備スケジュールの時期が気になっているのですが、これぐらいかかるものですか。
開校が令和12年になっていますが、建築工事に3年もかかるのかと思ったのと、その頃にさらにこどもの数が減ってるんじゃないかということも心配なんですけど、もう少し早くできたら良いと思いました。

施設課長

建築工事のスケジュールの関係ですけれども、近年の校舎の建築工事、増改築工事の事例等を見ましても、それから、令和6年度に国土交通省から建設業において週休2日制の導入といったこともございまして、そういったことも見込んで、建築工事については3年程度見させていただいてますが、これから基本設計・実施設計等、詳細に行っていきますので、その中で工事期間を詰めていきたいとは考えているところです。

松井教育長

前倒しの可能性も在り得るけれど、11年4月に開校を予定して遅れるよりは、リスクを少し見て、建築期間は3年を見込むということですか。

施設課長

そうですね、多少長めというか、余裕を持っているところです。

秋田委員

学校の形などはだいたい決まっていると思ったものですから、新しい美術館を建てるように建築家にものすごいデザインを頼んでいるというわけでないので、もう少し早くできないかと。

施設課長

実際に学校の建設工事をしていく中で、色んな障害物が出てきたり、そういった可能性もございまして、工期を延期するような事例もございますので、実際に設計して、工事を進めてみて、どうなって行くかというところはあるんですけども、現在はこの3年間の工事期間は見させていただいております。

松井教育長

20年ぐらい前は1年程度で建ってましたか。1年半とか、もう少しかかってましたか。

施設課長

2年程度です。

松井教育長

なかなか建築業界の人の確保は大変で、週休2日というのも入ってきたので、全般的に公共工事の工期は最近かかるんですよ。そういう中でも、その時の事情が許す範囲で、工期については出来るだけ早くという対応が出来たらいいなと、引き続きそこは努力をしていただきたいと思います。

一橋委員

少し関連するかもしれませんけれども、小中一貫校ですから、一つの学校、一つの組織ということで良いですか。小中9年間で1つの学校だと。

施設課長

そうですね。建物は1つです。

一橋委員

校長も1人ですか。

教育企画課長

そうですね。1人です。

一橋委員

そうですよね。小中一貫校は既に3校あると聞いておりますけれども、エリアとして山間部なので、今現在、小中学校全体で二百数十人おられますが、通学時間がかかる人で最大どれくらいですか。

教育企画課長

今の湯来東小学校区の一番遠いところで、単純距離で大体19キロだったと思います。

一橋委員

それでは、歩いては行けませんね。

教育企画課長

そうですね。

一橋委員

交通機関がありますか。

教育企画課長

路線バスはありますが、乗り継ぎで待ったり、当然、路線バスだとバス停に行くことになるので、現時点では路線バスでそこまで通うのは難しいだろうと判断しているので、いわゆるスクールバスのようなものを入れていかなければいけないのではないかと考えています。
ちなみに、距離は当然近くありませんが、交通量や信号の数が少ないこともあり、実際に車なりバスなりで19キロ移動した時の所要時間としては、25分かからないぐらい、23、4分ぐらいで移動ができるので、40分、50分かかるということはないと思います。

一橋委員

自家用車主体っていうこと。

教育企画課長

いえ、バスでも同じなんですけど、いわゆる車、広い意味での車で移動したときです。

一橋委員

車両移動としてですね。
それは、住民の方とか、地域の方からの御了解いただいているという。

教育企画課長

まだ、これから具体的にどういう形でするかの話をしていきますので、それは地域の方に提案をし、理解を得ながら検討したいと考えております。

一橋委員

あともう一つ、小1から中3まである、9学年あるわけですね。大体1クラスですか。

教育企画課長

そうですね。すべて1クラスになりそうです。

一橋委員

先ほど秋田委員がおっしゃったように、これもどんどん人口が減って、こどもの数が減っていけば、ひょっとしたら1クラスも相当少なくなる可能性もある。

教育企画課長

そうですね、そうならないように、色々取組はしていかないといけないとは思っておりますけれども、将来的に、例えばそういう形で教室等が空いてくれば、当然他の色んな活動に使って、部屋が遊ぶようなことがないようにはしていきたいと考えています。

一橋委員

最後に、小学校を卒業して中学校に行く時は、他の地域の中学校に行くこともできますか。

教育企画課長

そうです。小中一貫だから、必ず6年生からそのまま中学に進まないといけないわけではありません。

一橋委員

中学生が外から来るということもあるんですか。

教育企画課長

はい。先ほど委員も言われたように、広島市には3校、小中一貫教育校がございまして、そちらについてはいずれも市内全域から通えるような形にしておりますので、基本的には同じように考えております。

一橋委員

山間部なので維持できるのかどうか少し不安になったので、分かりました。はい、ありがとうございます。

伊藤委員

小中一貫校に係る基本構想の9ページ、先ほどの整備方針のところで、丸6で地域活動室(湯来ルーム)というのが建設されるということでした。コミュニティースクールの一環としてこういう部屋が設けられると思うんですけれども、この部屋は具体的にはどういうふうに活用されるとイメージされているのでしょうか。

教育企画課長

具体的な活用については地域の方とお話ししながらと思っているんですけど、我々の方で勝手ながら想定しているのは、学校全体の機械警備から切り分けて、できれば1階に設置をして、他の部屋を通らずに、そこから直接地域の方が出入りできるような作りを考えています。
活用方法としては、地域の方が自由に出入りをしていただいて、こどもと色々触れ合っていただければと思っているんですけど、例えば放課後に地域の方が宿題を見ていただくとかですね。実際、他都市の中山間地の学校でそういう取組をしてるとこがあったりするんで、そういったような地域の方とこどもが、そういう部屋を中心に色々な関わり合うことができればというように想定はしております。

伊藤委員

学校生活をサポートしてくださる方々に来ていただくということはありますか。

教育企画課長

そうですね。今、放課後の事例で申し上げましたけど、そういうところでも入っていただければと思います。

伊藤委員

はい。ありがとうございます。

西委員

3ページの基本構想の策定の中で、「9年間を見通した教育課程を編成し」とありますので、今から教育課程の編成に向けて、完成に向けて取り組まれるのだと思うのですが、この教育課程の編成主導は教育委員会ですか。湯来小中学校あるいは地域の方々など色々人材があると思うのですが、基本的には教育委員会主導でこの教育課程の編成ということを考えておられるのでしょうか。

教育企画課長

湯来地域の学校のあり方については、これまでも御説明してきていますけれども、地域の方々が主体的に色んな議論を重ねて検討されてきておりますので、専門的な部分までは難しいかもしれないのですが、今後、地域の方の色んな意見を聞く会議体を立ち上げることを考えておりまして、その中にいくつか部会を作り、その一つにそういう教育内容を考えるようなものを想定しております。
作業の中心としては、やはり学校現場の先生方が中心になって、教育委員会事務局と連携しながら、あとは地域の方の御意見をいただきながら、地域の資源を活かしたような取組など、できるだけ採用できるところは採用していきたいと考えております。

西委員

はい。ありがとうございます。

総務部長

少し補足します。
教育課程の編成そのものは校長の権限ですので、学校長が定めます。
今、教育企画課長が説明しておりますように、地域でこれまで取り組んでいただいて、学校に協力していただいた、故郷にゆかりのある授業であるとか、そういった部分についての御意見をお聞かせいただきたいということです。

西委員

はい、ありがとうございます。小中一貫教育校の設置というのは、まだ広島市で3つだけなので、非常に期待するところなんですね。予想としては地域の人数は減っていくだろうけれども、魅力ある学校だったら、地域の外からも新しい学校に来てくれるのではないかという希望もあると思うんですね。私もそういう学校であることを期待するのですが、そうすると、やっぱりダイナミックな改革と言うか、ただ学校が一緒になっただけじゃなくて、何か画期的な取組があると、その魅力によって人が集まってくると思っているんです。
本当に新しい考えを入れていこうと思うと、やっぱり教育委員会と現場の先生方と地域の方と協力しながら新しいアイデアを盛り込んでいかないと、ただ地域が広がったとか、学校が1つになっただけでは、やっぱり先細りになってしまうこともあるかと思うので、そういう新しいアイデアを取り入れたダイナミックな改革を期待しています。
学校頼りでもいけないし、教育委員会主導だけでもいけない。地域の実情をよく知った方が入っていただかないといけないと思いますので、その辺を上手にミックスして、画期的なものができれば良いなというふうに思っております。せっかく今だったら予算もついてるので、新しい目玉とか、何かそのようなものができたらいいなと思いました。以上です。

井内委員

西委員や伊藤委員の言われたことと重複するんですけれども、湯来にできる新しい学校が期待通りにいくかどうかは、やっぱり地域コミュニティの関与が大きいと思うんですね。こうやって、今まで地域の中心であった学校が廃校になると、無くなるのは困る、ということで地域の方が話し合いを持たれたりしますよね。それとは逆に、今回のように新しくできた時にも、こどもを含めて地域の方が学校という場所を上手く活用しながら、その地域をどう興すかについてのアイデアを考えていただき、そのことと一体化して学校が伸びていく方向性が出てきてほしいと思うんですね。
私が知らないだけかもしれませんが、今までもいくつか統合された学校があって、正直なところ、それによって地域が活性化という事例をあまり見せてもらってないような気がするんです。湯来はかなり広い範囲を統合しましたので、湯来と一口で言うことが正しいのかという疑問も持ちますが、地域をこういうふうにするんだ、だから学校はこういうふうにやってほしいという議論を、幸か不幸か、あと5、6年あるので、その間にしっかり考えていただきたい。例えば、ニュースを見ていると、ある村で神楽の伝統を継承するために、興味を持っていなかったこどもたちを巻き込むことによって、そのこどもたちが地域の良さを見直し出したというような報道されますよね。やっぱりそれは、大人が一生懸命やってきたことをこどもたちにどうやって伝えるかを一生懸命考えた結果じゃないかなと思うんですね。
だから、湯来の皆さんに期待したい。教育委員会として諸々の教育をしないといけないとか、これからずっと協議をされていくんだろうと思うけど、湯来の皆さんの方も、やはり湯来が湯来として発展する中でこの学校が活かされるためにはどうしたら良いか、やっぱりコミュニティ側も考えてほしい。それは伊藤委員や西委員が言われたことと全く一緒で、そういう話し合いが常時持たれていかないと、校舎が新しくなった、システムも新しくなった、でもこどもは減っていったという残念だと思うような結末に終わってしまわないように、本当に皆さんで考えてほしいという切なる要望です。
これは紙面上には出てこないところかもしれないけれど、湯来の皆さんがこの学校にかける情熱を沸き立たせてほしいと切に期待しているんですよ。意見だけで、全く具体的な案はないんだけれど、全国を探せば好事例があるかもしれないし、情報を集めたりして、湯来町全体で考えていってほしいと期待しています。意見です。

松井教育長

それでは、本件につきましてもこの程度にしたいと思います。
続きまして、議題の3、議案第15号「広島市立高等学校学則の一部改正について」を議題といたします。
本件は審議案件です。
内容について指導第二課長から説明をお願いいたします。

指導第二課長

それでは、10ページをお開きください。
議題3、議案第15号、広島市立高等学校学則の一部改正について御説明いたします。
昨年度、令和6年3月26日の教育委員会議で報告いたしましたとおり、令和7年4月1日に美鈴が丘高等学校の普通科をグローカル探究科に改編することとしております。この度の広島市立高等学校学則の一部改正は、このグローカル探究科の改編に伴うものです。
本日の教育委員会議に学則の一部改正を上程する理由としましては、令和7年度広島市立高等学校入学者選抜の基本方針の決定を始め、6月から高校入試に関する事務が始まりますので、その前に学則の記載を改正する必要があるということです。
一部改正の内容は、広島市立高等学校学則の中の別表、広島市立美鈴が丘高校の項中、普通科をグローカル探究科に改めるものです。具体的な内容については、議案説明書を用いて説明します。
13ページをお開きください。
議案第15号の説明書です。
1、改正の要旨ですが、美鈴が丘高等学校において地域共生社会の担い手となる人材を育成するため、同校に設置する学科を普通科から地域社会に関する学科に改めるとともに、その名称をグローカル探究科として定めようとするものです。
2、(1)施工期日ですが、令和7年4月1日から施行します。ただし、(2)は公布の日から施行します。(2)準備行為ですが、令和7年度の広島市立美鈴が丘高等学校への入学に関し、必要な行為は、この規則の施行の日前においても行うことができることとします。(3)経過措置ですが、改正後の別表の規定の適用については、同表広島市立美鈴が丘高等学校の項中、グローカル探究科とあるのは、令和7年4月1日から令和8年3月31日までの間においては、グローカル探究科(第2学年及び第3学年にあっては普通科)とし、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間においては、グローカル探究科(第3学年にあっては普通科)とします。これは、グローカル探究科として入学する生徒と普通科として在籍している在校生が混在する期間の対応としております。
改正内容に係る現行改正比較表は12ページにつけておりますので、後ほど御覧ください。
説明は以上でございます。

松井教育長

それでは、審議に入ります。
ただ今の説明につきまして、御質問御意見等がありましたらお願いいたします。
以前、説明があった、美鈴が丘高校の普通科からグローカル探究科への手続上の改正でございますので、御質問がないようでございましたらお諮りしたいと思います。議案第15号、広島市立高等学校学則の一部改正については、原案通り可決することに御異議ございませんでしょうか。
(異議なし)
異議なしと認め、本件は原案通り可決することに決定をいたしました。
続きまして、議題4、議案第16号「令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について」を議題といたします。
ここで、除斥の規定により、伊藤委員、西委員は退席をお願いいたします。
(伊藤委員及び西委員退席)
それでは、議事を再開いたします。
本件は審議案件です。
内容について、引き続き指導第二課長から説明をお願いいたします。

指導第二課長

14ページをお開きください。
議題4、令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について御説明いたします。
今年度は、中学校の教科用図書の採択について審議いただく年になっております。15ページの方針案を御説明する前に、まずは採択のスケジュールと全体の流れについて説明させていただきます。
16ページの資料1、広島市立義務教育諸学校用教科用図書の採択についてをお開きください。
1、中学校用教科用図書の採択について、義務教育諸学校で使用する教科用図書は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第15条第1項により、4年間同一の教科用図書を採択することになっております。
2、採択スケジュールを御覧ください。現在使用している教科書は、令和2年度の欄、三角に示しているとおり、この年に採択を行いまして、令和3年度に記載した丸のとおり、令和3年度から令和2年度に採択した教科書の使用を開始しております。この度は、その2の表の網掛け部分、白抜きの三角にありますように、令和7年度から使用を開始し、令和10年度までの4年間使用する中学校用の教科用図書の採択を行うことになります。
続きまして、17ページ、資料2を御覧ください。
こちらには、文部科学省の検定に合格した中学校用教科書目録、令和7年度使用に登載された教科書一覧を示しております。目録に登載された中学校用教科書は、表の1番右下の合計欄にありますように、種類は71種類、点数はそれぞれの発行者が各学年に分けて作成しているケースがあるため、合計142点となっております。
それでは、続けて18ページ、資料3を御覧ください。
ここでは、法令により定められた採択の仕組みを示しております。本市教育委員会は、図の中央部、丸7採択の下にある市町村教育委員会というところに当たります。この仕組みにつきましては、法令により決められたものでございますので、昨年度と変更がございません。そのため、本日は詳しい説明は省略させていただきます。
次に、本市の手順について、19ページの資料4-1を御覧ください。
この度の採択にあたって、図の上段の広島市教育委員会と書かれた四角囲みの枠の左側、左側を御覧ください。本日は、そこに示している採択の基本方針の決定、諮問事項の決定及び採択審議会委員の委嘱または任命についてご審議いただきます。採択の基本方針等が決まりましたら、矢印に示している丸1から丸6の手順で進めてまいりますが、こちらについても従来と変更はありませんので、詳しい説明は省略させていただきます。
また、中等教育学校の前期課程の場合は、丸7にありますように採択の基本方針の通知を受け、校長が選定委員会を設置し、調査員の調査研究を基に選定した教科用図書を丸8のとおり教育委員会に申請します。なお、上向きの矢印の丸6の答申の上にあります、教科用図書の採択については、8月末に開催する教育委員会議において、中等教育学校、高等学校及び特別支援学校とともにご審議いただく予定としています。それまでに、前回の採択と同様に、委員の皆さんには実際に教科用図書を手に取って研究していただけるようにいたします。
次に、20ページの資料4-2を御覧ください。
小・中学校特別支援学級及び特別支援学校小・中学部における、学校教育法規則第9条第1項の規定による教科用図書の採択の手順を示しております。こちらは、先ほどの中等教育学校の前期課程とほぼ同様となっており、教育委員会の示す採択の基本方針及び教育長の示す採択の手順に従い、校内に選定委員会を設置し、調査員の調査研究を基に選定した教科用図書を教育委員会に申請いたします。
以上、広島市立義務教育諸学校用教科用図書の採択についての概要の説明をさせていただきました。
それでは、改めて本日の議案について説明いたします。
14ページにお戻りください。
本日審議いただく議題4、令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について説明いたします。
15ページの令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針案を御覧ください。
採択の基本方針として、1から3の3点記しています。教科書の採択においては、県教育委員会の指導、助言、援助を受けることが法令により規定されており、県が示した基本方針を踏まえ、本市における採択の基本方針を定めております。
まず1において、教育基本法や学校教育法の改正で明確にされた教育の理念や目標及び学習指導要領に示された各教科の目標や内容、本市が定めた教育課程編成基準等に則り、児童生徒に最も適切な教科用図書を採択することを方針とし、(1)中学校用教科用図書について、丸1から丸5の5つの観点に基づいて調査研究を行うこととしています。また(2)学校教育法規則第9条第1項の規定による特別支援学校小中学部、小中学校の特別支援学級の教科用図書については、丸1から丸4の4つの観点に基づいて調査研究を行うこととしています。
2においては、採択権者の権限と責任において、適正かつ公正な採択を行うこと、3においては、採択に係る情報を公開するなど、開かれた採択を推進することとしております。
説明は以上となります。
御審議のほどよろしくお願いいたします。

松井教育長

それでは審議に入ります。ただ今の説明について御質問、御意見等がありましたらお願いをいたします。
前回、4年前と変わったところがあれば、簡単に御説明をいただけますか。

指導第二課長

今見ていただきました基本方針につきまして、前回の採択時には、(1)中学校用教科用図書についての5つの観点のうちの2つに、「基礎、基本の定着」、「言語活動の充実」がありましたが、この度、これが丸1にあります「知識及び技能の習得」、丸2にあります「思考力、判断力、表現力等の育成」に改訂されました。これらにつきましては、現行の学習指導要領で示された育成すべき資質能力に合わせたものとなっております。この2か所が変わっています。

松井教育長

それは今回、県立学校の図書についても、広島県の方で作られたものも同じような基本方針に変わっているという理解で良いですか。

指導第二課長

はい。同じように、県の教育委員会の基本方針もそのように変わっております。

松井教育長

はい、分かりました。

井内委員

今おっしゃった言語活動のところですが、それが今回落ちたということで、それが知識、技能等の取得に変わったのですか。言語活動というのは、子どもたちの発育過程の中で、自分の意見等々についての、それを言語化するとか、そういうニュアンスも含まれていたと捉えていたので、そこだけ確認をさせてください。

指導第二課長

先ほど御説明ができていませんでしたが、前回の「基礎、基本の定着」が「知識及び技能の習得」に、「言語活動の充実」が「思考力、判断力、表現力等の育成」になっております。
授業の中で共同学習等をする時にグループの中で交流をして自分の考えを述べるであるとか、そういった部分の育成は、「思考力、判断力、表現力等の育成」に含まれているということになります。

井内委員

そうですか、誤解していました。丸2の表現力の育成に含まれたということなんですね。

長屋指導第二課長

はい、そういうことです。

井内委員

はい。これから求められる力として表現力は非常に大事なところで、自分が何を考えているかをちゃんと他者に伝えられる能力は大変重要なファクターになりますよね。この辺は独立していても良いような気がしないでもないけれど、そこが軽視されたわけではないということですね。了解しました。

一橋委員

国が定めている制度ということですが、4年間というのは非常に長いなという印象を受けました。1回決めたら4年間その教科書が改訂なく使われるわけですよね。それを実際の現場の方で使われて、非常に使いづらいとか、あるいはこれはどうなんだろうというようなことがあると思うんです。実際に使ってみて、意見を吸い上げるような仕組みはありますか。

指導第二課長

はい。意見の吸い上げということですが、この度、教科書展示会というものも開かれます。これは6月14日から7月3日の期間で、教育センターに教科書を展示します。

一橋委員

採択される対象の教科書ですか。

指導第二課長

はい。この度の教科書目録に挙がっている教科書がすべて置かれまして、教員はもちろん、一般の方が見ることもできる場所があります。そこに御意見を書ける用紙を置いておりまして、そういったところから、一般の方、教員の方からの意見を聞けるようにしております。
また、他にも各学校に教科書を順回します。その際にも御意見を書ける用紙を準備しておりますので、そこでも教員等からの意見も聞けるようにしております。

一橋委員

様々な学校の先生がバラバラな教科書を使って高校や大学のようにやると、確かに事務局は上手くいかないのはよく分かりますが、あんまり画一的なのでどうかというので、4年間一切変わらないのかと、ちょっとびっくりしたところです。分かりました。

松井教育長

それでは、お諮りをいたします。
議案第16号「令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について」原案通り可決することに御異議ございませんでしょうか。
(異議なし)
異議なしと認め、本件は原案通り可決することに決定をいたしました。
続きまして、議案、議題5の議案第17号「広島市教科用図書採択審議会への諮問について」を議題といたします。
本件は審議案件です。
内容について、指導第二課長から説明をお願いいたします。

指導第二課長

23ページ、議題5、広島市教科用図書採択審議会への諮問について御説明いたします。
24ページを御覧ください。
令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書の採択について、広島市教科用図書採択審議会規則第2条の規定に基づき、採択審議会会長宛てに別紙の諮問理由を付して諮問することとしております。
次の25ページを御覧ください。
諮問理由について説明いたします。
本市中学校において、令和7年度から使用する教科用図書の採択は、先ほど説明いたしました採択の基本方針に基づき行うこととしております。そのため、広島市教科用図書採択審議会規則に則り、広島市立の中学校において使用する教科用図書の採択について審議いただきたいことから、別紙の通り諮問するものです。なお、同規則は、21ページ、資料5に載せております。
説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

松井教育長

それでは、審議に入ります。
ただ今の説明につきまして、御質問、御意見等がありましたらお願いをいたします。
よろしいでしょうか。
質問は無いようですので、それでは、お諮りいたします。
議案第17号「広島市教科用図書採択審議会への諮問について」原案通り可決することに御異議ございませんか。
(異議なし)
異議なしと認め、本件は原案通り可決することに決定をいたしました。次の議題の6は、冒頭でお諮りしました通り、非公開となります。
傍聴席にいる方は、退席していただきますようお願いをいたします。

(非公開部分省略)

松井教育長

以上で本日の議題はすべて終了しました。
これを持ちまして、令和6年第8回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

15 広島市立高等学校学則の一部改正について 原案可決
16 令和7年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針について 原案可決
17 広島市教科用図書採択審議会への諮問について 原案可決
18 広島市教科用図書採択審議会委員の委嘱及び任命について 原案可決

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