令和6年第9回教育委員会議(6月定例会)議事録
令和6年第9回 広島市教育委員会議議事録
令和6年6月11日(火曜日)、令和6年第9回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。
1 開会及び閉会に関する事項
- 開会 午前9時30分
- 閉会 午前10時46分
2 教育長及び委員の出席者
- 教育長 松井 勝憲
- 委員 井内 康輝
- 委員 秋田 智佳子
- 委員 伊藤 圭子
- 委員 西 敦子
- 委員 一橋 信之
3 事務局等の出席者
- 教育次長 木村 滋宏
- 総務部長 石橋 正啓
- 学校教育部長 宅見 雄二
- 指導担当部長 星野 和敏
- 教育センター所長 川口 潤
- 総務課長 田尾 雅之
- 教育企画課長 橋本 飛雄馬
- 教職員課長 森田 健嗣
- 指導第一課長 高田 尚志
- 指導第二課長 長屋 吉輝
- 特別支援教育課長 堀川 淳子
- 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 伊藤 謙一
- 市民局生涯学習課長 木本 卓夫
- 市民局文化振興課長 尾高 直浩
4 傍聴者等
2人
5 議事日程
- 議題1 広島市立学校児童生徒数等(令和6年5月1日現在)について(報告)
- 議題2 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)
- 議題3 広島市立高等学校入学者選抜の基本方針について(議案)
- 議題4 広島市いじめ防止対策推進審議会委員の任命について(議案)【非公開】
6 議事の大要
松井教育長
ただ今から、令和6年第9回広島市教育委員会議臨時会を開会いたします。
本日の議事録署名者は、伊藤委員と西委員にお願いします。
これから日程に入ります。
なお、本日審議予定の議題4については、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第5号「附属機関の委員の委嘱及び任命に関すること」に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
(異議なし)
異議なしと認め、議題4につきましては非公開として審議することに決定をいたしました。
それでは、議題に入ります。
発言はできるだけ簡潔明瞭に、全員に聞こえるような声でお願いいたします。
議題1の「広島市立学校児童生徒数等(令和6年5月1日現在)について」を議題といたします。本件は報告案件です。内容について総務課長から説明をお願いいたします。
総務課長
それでは、議題1「広島市立学校児童生徒数等(令和6年5月1日現在)について」集計結果の速報値を御説明させていただきます。
資料の2ページをお開きください。まず、1の幼稚園についてです。令和6年5月1日現在の園数は19園、園児数は399人、学級数は40学級となっており、昨年に比べ、園児数は52人、学級数は1学級それぞれ減少しています。
学級数の減少については、落合東幼稚園において4歳児の入園者がおらず、4歳児学級の編制がなくなったことによるものです。なお、園数19園のうち、園児数が増加した園が6園、増減なしが1園、減少した園が12園となっています。
次に2、小・中学校についてです。小学校については、学校数は140校、児童数は60,660人、学級数は2,596学級となっており、昨年に比べ、学校数は1校、児童数は1,461人、学級数は28学級それぞれ減少しています。
学校数の減少は、湯来西小学校が廃止され、湯来東小学校に統合されたことによるものです。
また、児童数の減少は、昨年度の6年生10,837人に対して、今年度の1年生が9,438人と1,399人下回ったことなどによるものです。なお、学校数140校のうち、児童数が増加した学校が39校、増減なしが5校、減少した学校が96校となっています。
また、児童数が1,000人以上の大規模校は、昨年度の5校から今年度は6校、牛田小、春日野小、宇品小、川内小、祇園小、井口小となっています。増えたところは井口小となっています。
次に、学級数ですが、通常の学級が児童数の減少などにより50学級減少した一方、特別支援学級が在籍児童数の増加(167人)により22学級増加したことから、全体としては28学級の減少となっています。なお、特別支援学級の増加は全国的な傾向となっており、今後も当面は続いていくものと考えております。
中学校につきましては、学校数は63校、生徒数は28,317人、学級数は1,011学級となっており、昨年に比べ生徒数は136人減少し、学級数は6学級減少しています。
生徒数の減少は、昨年度の3年生9,450人に対して、今年度の1年生が9,294人と156人下回ったことなどによるものですが、昨年度と比較して減少幅が大きくなっており、人口減少の影響が本格的に中学校にも及んできているという状況でございます。なお、学校数63校のうち、生徒数が増加した学校は30校、増減なしが1校、減少した学校が32校となっています。
また、生徒数が1,000人以上の大規模校は、昨年度と同様に1校、祇園中となっています。
次に、学級数ですが、小学校同様、通常の学級が生徒数の減少などにより16学級減少した一方、特別支援学級が在籍生徒数の増加(116人)により10学級増加したことから、全体では6学級の減少となっています。なお、特別支援学級の増加傾向については、小学校と同様となっております。
次に3、高等学校についてです。全日制については、学校数は6校、生徒数は4,990人、学級数は133学級となっており、昨年に比べ生徒数が39人増加しています。生徒数の増加は、昨年度定員割れとなっていた広島商業高等学校、広島工業高等学校、沼田高等学校の3校すべてにおいて、定員人数を充足したことなどによるものです。
定時制については、学校数は、広島みらい創生高等学校の1校で、生徒数は781人となっており、昨年に比べ生徒数は19人増加しています。なお、同校は学級単位の編制を行っていないため、学級数の計上はありません。
通信制については、学校数は広島みらい創生高等学校の1校で、生徒数は1,241人となっており、昨年に比べ生徒数は153人増加しています。なお、定時制同様、学級単位の編制は行っていませんので、学級数の計上はありません。
次に4、中等教育学校についてです。学校数は広島中等教育学校の1校で、生徒数は687人、学級数は24学級となっており、昨年に比べ生徒数は4人増加しています。
最後に5、特別支援学校についてです。学校数は広島特別支援学校の1校で、このうち小学部については、児童数は193人、学級数は47学級となっており、昨年に比べ児童数は3人増加し、学級数は1学級減少しています。
児童数の増加は、昨年度の6年生37名に対して、今年度の1年生が41人と4人上回ったことなどによるものです。
なお、学級数は、知的障害者のみで1学級6人以下で編制される単一障害学級においては、児童数の増加により1学級増加したものの、1学級3人以下で編制される重複障害学級及び訪問学級においては、児童数の減少によりそれぞれ1学級減少したため、全体としては1学級の減少となっています。
中学部については、生徒数は106人、学級数は25学級となっており、昨年に比べ生徒数が8人、学級数は2学級それぞれ増加しています。
生徒数の増加は、昨年度の3年生41人に対して、今年度の1年生が50人と9人上回ったことなどによるものです。
なお、学級数は、単一障害学級において、生徒数の増加により2学級増加しています。
高等部については、生徒数は278人、学級数は45学級となっています。昨年に比べ、生徒数が15人、学級数は3学級それぞれ増加しています。
生徒数の増加は、昨年度の3年生79人に対して、今年度の1年生が97人と18人上回ったことなどによるものです。
なお、学級数は、生徒数の増加により、単一障害学級において2学級、重複障害学級において1学級、それぞれ増加しています。学校全体では、児童生徒数は577人、学級数は117学級となっており、昨年に比べ、児童生徒数は26人、学級数は4学級それぞれ増加しています。
議題1の説明は以上となります。
松井教育長
はい。ありがとうございました。
ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。
井内委員
小学校の児童数の減少幅が1,461人とかなり大きいですね。これは、国全体の少子化傾向等々の反映だという御説明でしたが、地域差というのは随分あるんじゃないかなという気はします。
昨年も同じようなことを聞いたと思うんですが、広島市の傾向として、もう少し長期的なスパンで見て、例えば1歳児から6歳児くらいまでの増減傾向から言うと、もう長期低落ですか。それとも、またどこかで少し盛り返すようなところがあるんでしょうか。これから何年か後の傾向を教えていただければと思います。
総務課長
小学校につきましては、これからも年々減少していくというような状況です。来年度が大体1,300人ぐらい、再来年度になると1,700人ぐらい、その次の年になると1,900人ぐらいと、どんどん減少幅が大きくなってくるというような状況が続いていくと考えられる状態です。
井内委員
年ごとにどんどん減少者数が増えていくのですね。
総務課長
はい。
井内委員
その傾向を受けて、学校の配置など、考えていかなければいけない部分も出てくると思います。
1,000人以上の大規模校は、あまり数は増えてないんですが、実際のクラスの編制で大規模校が苦労されてるという傾向はありますか。つまり、あまり簡単に校舎を増やすことはできない中で、どうしても学級としては35人平均にしたいけれど、なかなかそれができないということは起こってはいませんか。
教職員課長
はい。学級の人数は35人と決まっていますので、児童数が増えたから35人を超えたりということは特にありません。
井内委員
児童数の変化等に臨機応変に対応できたら良いのですが、どうしても学校の配置や校舎の増設などは、すぐに対応できるわけではないので、長期の傾向を頭に入れておく必要があります。
どんどん小学生の数が減るのであれば、増えるということよりも、減っていくことを中心に考えていった方がよいだろうと思います。傾向をどのように有効活用していくかは一つ知恵の出し方だろうと思いますが、そこは皆さんで考えていく必要がありそうですね。
分かりました。ありがとうございました。
一橋委員
井内先生の質問に関連しますが、傾向として全体では減少しているわけですが、一方で地域的なばらつきはあるかと思いました。小学校で1,000人以上の大規模校が1校、井口小学校が増えたというお話でした。私の記憶ですと、祇園小学校で校舎増設の話があったように思いましたが、こういった大規模校は地域的な問題もあるので、全体の傾向とは少し違うという理解でよいですか。
総務課長
祇園小学校につきましては、過去5年間を見ると、大体1,000人前後のところでずっと推移しています。なので、横ばいか、年によって少し上下があるといった形で、多くの児童が在籍する状況が続いています。
一橋委員
校舎増設というのは、生徒数が増えたからそれに対応してキャパシティーがなくなったわけではなく、老朽化などの別の理由があるということですか。
総務部長
本日施設課が出席しておりませんので、私の方から御説明させていただきます。
先ほど井内委員の御質問にもありましたように、学校施設が収容可能かどうかということですけれども、まず、一時的に児童生徒数が増加するようなケースで、既存の校舎で収容できないといったことがもしありましたら、一時的に仮設の教室を設置いたします。
祇園小学校の校舎の建て替えは、収容可能な人数ということももちろんありますけれども、元々その老朽化の進行の程度に応じて、必要な補修や改修を行っても、なお建て替えが必要な状況な場合に校舎を新しく作り変えることはありますので、両方を考慮しながら校舎の増築をし、老朽化の進行した校舎を新しく建て替える際に大きいものを建てることはもちろんございます。通常、使用可能な学校に関しましては、一時的な人口、児童数、生徒数の増加には仮設の教室などで対応するというようなこともやっています。
一橋委員
祇園小学校は仮設になっているのですか。
総務部長
今、学校に入ってすぐのところに仮設の教室がございます。
一橋委員
そうですか。
総務部長
老朽化した校舎を撤去する前に、小学校の一番奥の方に、既存の校舎よりもかなり大きいものを設置した上で、古い方の校舎を最終的には撤去していくことも計画しています。
一橋委員
はい。ありがとうございます。
西委員
隣接する小学校区の中から、児童が少ない方の学校へ行くとか、そういうことは希望すればできるんでしょうか。
総務部長
はい。指定学区を変更する手続き自体はございます。児童数が多い少ないというようなことも当然考慮するケースはございますけれども、小学校の場合であれば、誰でもということではないですけれど、一定の要件の下で指定学区を変更する手続きがあります。
中学校はそもそもその隣接の中学校に希望して入学をすることが可能です。ただし、それも学校ごとの入学を許容できる人数がそれぞれございますので、多くは隣接学校が最大35人の受入れをするような形にしておりまして、35人以上希望者がいる中学校は抽選になったり、35人の隣接学区からの入学を認めていても、35人まで希望がない中学校もありますので、大規模な中学校については、基本となる35人ではなくて10人であったり、そもそも受付が難しいという学校もございます。主にクラブ活動などでの希望もあろうかと思いますが、そういった形で近隣の中学校を希望できる制度自体はございます。
西委員
はい。わかりました。
井口小学校の学区内では、鈴が峰に大きな学校の跡地があると思います。その跡地にマンションが建ったりアパートが建ったりすると、今からもどんどん児童数が増えていくという見通しはできそうなので、例えば、本人やご家庭が希望すれば、井口小学校ではなくて、学区が隣接している鈴が峰小学校の方に行くとか、そういうこともできるのかと思ったものですから質問しました。ありがとうございます。ですから、可能というわけですよね。
総務部長
そうですね。はい。
西委員
例えば、この道路の東側は井口小で、西側は鈴が峰小というのが、道路を1本隔てて、隣接してるこの区域の人は可能であるとか、そういう対応を希望すれば取ることができるのでしょうか。
総務部長
学区の境を自由自在に動かすようなことは基本的には難しいです。やはり小学校というのは、地元の方で行われている様々な行事などの小学校区単位での地域活動もありますので、境となる道を一本動かしたら、今までこちらの町内会で行われた祭りに関われなくなるとか、そういったことを自由自在にはできるようにはしていないです。
小学校の場合は、例えば、保護者の勤務先や放課後に世話をする人の居住地などの、児童の養育などの事情を考慮した指定学区変更が可能です。
西委員
はい。わかりました。
一人あたりの享受できる施設の面積や数などは、大きい学校ですとやはり少なくなりますし、人数が少ない学校では十分に許容できる、その辺りの公平化ということが、希望で学区を動くことによって少しは解消されるのかなと思ったので質問いたしました。ありがとうございました。
秋田委員
より人数の少ない方に通いたい場合等に、入学の説明みたいな形で保護者が両方の学校を見て選べるようにされていると聞いているので、入学の説明会でも、部活などのいろいろな説明を受けることで、安心して選ぶことができる方がよいと思います。人数が少ない方がきめ細かな対応をしてもらえてよかったという声も聞いていますので、そういう十分な説明ができる場をよく持っていただけたらと思います。
また、生徒が多い場合の放課後児童クラブのキャパシティーの問題も同じように気になりますので、空き教室の利用であるとか、今の仮設教室の利用等も柔軟に御検討いただけたらと思います。
伊藤委員
学区を変更するのに必要な要件をもう少し具体的にお伺いします。
今の保護者の考え方として、人数が少ないときめ細かい教育を受けることができるから、そちらの学校に行きたいという理由よりも、学校経営や学級経営といったソフト面を重視した希望を示す場合もあるかと思いますが、その場合はどのような条件を満たすことが必要なのでしょうか。
総務部長
小学校と中学校では、条件が異なっています。小学校は先ほど御説明しましたように、放課後の児童の養育などを考慮した形で、保護者の勤め先であるとか、近隣に祖父母が住んでいるといった理由で、その住所地の指定学区ではない、隣の小学校に指定学区を変更するということがございます。
中学校にはそのような要件はなくて、そもそも、隣の中学校なら希望できるという制度です。なので、今、伊藤委員がおっしゃったようなケースは中学校では当てはまりますけれども、それも、それぞれの学校の施設の規模に応じて、可能な範囲で、保護者や生徒自身の意向をできるだけ尊重できるような形で対応はさせていただいています。収容が可能な程度を超えますと、そこは抽選とさせていただくという形でこれまで運用しております。
伊藤委員
はい。分かりました。
松井教育長
親御さんもそういう情報は知っていないと選択できないので、公表されていますよね。
総務部長
はい。そうです。失礼しました。そうした中学校の選択性は、広島市教育委員会のホームページで毎年案内しています。それから、それぞれの中学に何人入れるというのも案内しています。こういった場合が抽選ですということも案内しております。
伊藤委員
最近は保護者の意向がやはり強くなっているということもあるのかなと思いましたので、お伺いしました。ありがとうございました。
松井教育長
それでは、本件につきましてはこの程度にさせていただきたいと思います。
次に、議題2「市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について」を議題といたします。本件は代決報告案件です。代決報告第4号「契約の締結議案に対する意見の申出について」、市民局生涯学習課長から説明をお願いいたします。
市民局生涯学習課長
議題2「市長が作成する議会の議案に対する意見の申出」のうち、代決報告第4号「契約の締結議案に対する意見の申出について」御説明いたします。
4ページをお開きください。6月18日から開会する市議会定例会に提出される予定の中央図書館等移転整備その他工事(その1)に係る契約の締結議案を市長が作成するにあたり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の規定に基づき、5月27日に市長から教育委員会に意見の申出の依頼がありました。これに対しては、議案の作成日程が迫り、意見の申出にあたり教育委員会議に諮る時間的余裕がなかったことから、広島市教育委員会事務決裁規則第6条の規定による、教育長代決により異議ないものと認め、その旨を市長に申し出ましたので報告するものです。
5ページを御覧ください。中央図書館の移転整備等については、これまで教育委員会議において、昨年12月に中央図書館の移転及び郷土資料館サテライト(仮称)の設置に係る敷地の選定及び建築の計画について議決いただくなどしてきたところです。この度の議案は、中央図書館の移転整備等に伴い、エールエールA館の共用部分である外壁を撤去し窓を取り付ける工事や共用設備の取り替えなどを行う工事を、建物全体の管理者である広島駅南口開発株式会社に委託するものです。なお、今後、9月議会において、専用部分である中央図書館等のフロアーにおける内装工事などを行う、中央図書館等移転整備その他工事(その2)の契約締結を上程する予定ですので、申し添えます。説明は以上です。
松井教育長
ありがとうございます。
ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。
秋田委員
その1とありますが、その2というのはどのぐらいの時期に来る見込みなんでしょうか。
市民局生涯学習課長
今後、9月議会に契約締結議案を上程させていただきたいと思っていますので、まもなく準備を進めて、そちらも始めたいと思っております。
秋田委員
はい。事前に、委員の方にもできるだけ情報をいただければなと思います。
井内委員
工事の内容がよく分からないんですが、6ページの図で斜線が引いてあるのが、新しくできるエールエールA館を指しているんですよね。それで、工事概要のところに、「中央図書館及び映像文化ライブラリーの移転整備並びに広島市郷土資料館サテライト(仮称)の整備に係る外壁の撤去その他の整備工事」と書いてありますが、今回は既存の外壁を撤去する工事だけですか。
市民局生涯学習課長
はい。外壁に代えて窓を設置するということをさせていただこうと思っています。エールエールA館の8階から10階までがメインの図書館のフロアーということになるんですが、そちらの南側、猿猴川に向いた方に、閲覧室の部分に新たに窓を取り付けるということを予定しておりまして、その外壁を取り除いて、窓を設置する工事を行うというものがあります。これは建物の外壁ということになるので、共用部分ということで、今回、建物の全体の管理者に委託して行いたいと思っております。
その他で言いますと、内部に、スプリンクラー等の設備が共用の設備としてあります。その配置を変えたりとか、あと、貴重書に関係する部分のスプリンクラーについては不活性のものを使うとか、そういった工事を行いたいと思っていまして、そういったものがこの工事の内容に入ります。
井内委員
今は商業施設だから、外から見る限りで外壁はきちっとしていますよね。そこが窓になるということなんですか。
市民局生涯学習課長
そうですね。
井内委員
図書館とすれば、できるだけ明るい、外光が入る方が良いでしょうから、そういった変更がまず行われるのですね。
加えて、スプリンクラーに関する工事がありましたが、現状は防火設備が十分でないんですか。
市民局生涯学習課長
いえ、図書館内の配置に合わせてスプリンクラーを配置していかなければいけないということがありますので、配管を、図書館の構造などに沿って、管を伸ばしていって、拠点を作っていくというようなことをしていかなければいけません。それが共用設備ということになりますので、この工事の中で一体的にやっていきたいと思っています。
井内委員
だいぶ工事の内容が分かりました。ありがとうございました。
一橋委員
確認ですけれども、今回はその1ということで、委託金限度額が12億ちょっとですね。その2については、9月の議会へ向けて御準備されているとのことでした。それら両方を足すと、以前にお聞きした整備費になるということですか。
市民局生涯学習課長
はい。当初予算の方で計上させていただいている債務負担行為を含む事業費のうちの大半を占めることになります。工事その1と工事その2、それから工事の管理をしていくためのものも含めての金額で、予算の中で出納しているところです。
一橋委員
それは、全体はいわゆる整備工事費という観点なんですね。そのうちの40億くらいでしたか。
市民局生涯学習課長
予算上は、整備工事費は60億になっています。
一橋委員
そのうちの12億が、今回の工事その1の部分となるということですね。
市民局生涯学習課長
そのとおりです。
一橋委員
工期が2年度に渡りますが、これは12億を2年度にわたって支出するということですね。
市民局生涯学習課長
はい。そうなります。
一橋委員
分かりました。ありがとうございます。
松井教育長
それでは、本件についてはこの程度にさせていただきたいと思います。
続きまして、議題3「広島市立高等学校入学者選抜の基本方針について」を議題といたします。
本件は、審議案件が2件ございます。議案第19号「広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」、議案第20号「広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」の2件につきまして、内容の説明を指導第二課長の方から一括して受けた後に、審議を行うことにいたしたいと思います。それでは、説明をお願いいたします。
指導第二課長
資料7ページ、議題3「広島市立高等学校入学者選抜の基本方針について」を御覧ください。本議案は、議案第19号「広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」、議案第20号「広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」についての2件の審議をお願いいたします。
入学者選抜の基本方針については、昨年度の教育委員会議にて、今後は変更がある場合にのみ審議していただくこととしておりましたが、一部変更がありますので、この度お諮りいたします。
資料8ページを御覧ください。議案第19号「広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」について御説明いたします。
今年度変更しました箇所についてでございますが、1、一次選抜の(1)選抜の方法のウ、自己表現について、自己表現カードに関する記載を削除しております。変更点については、11ページの現行改正比較表を御覧ください。具体的には、「(ア)自己を認識する力、自分の人生を選択する力及び表現する力をみるために自己表現カードを活用し、個人ごとの面談形式で実施する。」としていたものから、「自己表現カードを活用し」という文言を削除しました。また「(イ)自己表現カードの様式は、広島県教育委員会が作成する。」を全て削除し、昨年まで(ウ)(エ)とあったものをそのまま繰り上げ、(イ)(ウ)としております。また、2の二次選抜の(1)選抜の方法のイ、自己表現においても、1、一次選抜と同様、自己表現カードに係る記載を削除しております。
次に、変更の理由について説明いたします。令和5年度及び令和6年度広島県公立高等学校入学者選抜において、この自己表現カードは、受検生が自己表現を行うにあたって、内容やシナリオ、考え方などを整理するための補助的な資料として活用できることとしていました。一次選抜であれば、検査一日目の学力検査と合わせて、各検査場で受検者全員が作成をします。
昨年8月の教育委員会議において、新しい広島県公立高等学校入学者選抜制度に係る成果と課題について報告した際、この自己表現カードの取扱いについては、受検生及び高等学校の負担軽減を図る観点から、令和6年度入学者選抜では、自己表現カードの記入時間を30分から15分に短縮し実施すること、自己表現カードの様式を改訂することを説明しました。
自己表現カードの取扱いについて、一部改善した令和6年度入学者選抜の実施後、中学校の校長、高等学校校長へ聞き取りを行ったところ、自己表現カードの取扱いについては、廃止も含め、引き続き改善を求める意見が多くありました。
この度、基本方針から自己表現カードの記載を除くことで柔軟な取扱いを可能とし、今後、令和6年度入学者選抜に係る成果と課題を取りまとめ、その検証結果を踏まえ、令和7年度入学者選抜における自己表現カードの取扱いについて検討していきたいと考えております。
なお、広島県教育委員会も同様に基本方針から自己表現カードの記載を除いており、自己表現カードの運用について、引き続き県と協議をしていきたいと考えております。議案第19号についての説明は以上でございます。
次に、資料12ページを御覧ください。議案第20号「広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」について御説明いたします。基本的な枠組みにつきましては、広島市立高等学校入学者選抜の基本方針に準じたものとして作成しており、この度の変更は同様の箇所となります。15ページの現行改正比較表を御覧ください。広島市立高等学校入学者選抜の基本方針同様、自己表現カードに係る記載を削除しております。議案第20号についての説明は以上でございます。
なお、この度の教育委員会議で決定いただきましたら、次年度からは変更がある場合にのみ審議していただきたいと考えております。以上、議案第19号、第20号について、御審議のほどよろしくお願いいたします。
松井教育長
それでは審議に入ります。
ただ今の説明について御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。
井内委員
議案第19号、20号の両方とも自己表現カードをなくすということですよね。
指導第二課長
はい。
井内委員
以前どのような議論をしたかはちょっと頭に残っていませんが、入学者選抜で面接をされる際に、自己表現カードはかなり参考になるのではないかと思います。先ほどおっしゃった理由は、教員側の負担軽減と、時間を30分ほど短くするという趣旨に捉えました。また蒸し返して申し訳ありませんが、それでよいのでしょうか。こどもたちが口では言えないことを書くことによって、表現できる場合もあると考えます。それを見て質問してあげた方が、自分の意思が伝わるというプラス面もあるのではないかと思います。
先ほどの話を聞くと、今年やってみて、やっぱり自己表現カードがあった方がよいとなれば、来年戻すという趣旨と理解しました。つまり、やめてみるということは1つの試行錯誤だという理解でよろしいでしょうか。そこまで含めて教えてください。
指導第二課長
まず、1点目のカードの活用の実態ですが、実際には検査官もそのカードを見ているため、カードの記載に言及しながら自己表現をするということは、受検者がカードを活用している例としてありますが、自己表現では、実際には自作等であらかじめ準備した原稿を持ち込んだり、タブレットを使って表現することも可能ですので、他で代替することができる状況でございます。ですので、仮に自己表現カードを廃止されたとしても、そこまで受検生に大きな影響があるような状況ではないということでございます。
井内委員
現状でも自己表現カードを使わないで、タブレットや自分で用意した紙にメモをしたものなどを受検生は持ち込んでいるのですね。ただ面談をやっているという誤解をしていましたが、そういうものを見ても構わないという状況は既にあるのですね。
指導第二課長
はい。そのとおりでございます。
井内委員
分かりました。
もう一つ質問をしたのは、今年の状況を見て、来年、自己表現カードがあった方がよいとなれば、復活もあり得るのでしょうか。それとも、しばらくそのままやってみるということになるのでしょうか。
指導第二課長
この辺りにつきましても、今、中学校と高等学校、それと、昨年度受検して今高校1年生になっている生徒にアンケートを取っておりまして、その成果と課題も踏まえて検討をしていこうというところになっておりますので、おそらく、一度、自己表現カードを廃止する方向で行ったとしたら、数年はその状態でやってみるような形にはなるかと思います。
復活ということになりますと、どのような形で、自己表現カードがやはり必要だったという意見が出るようなことがあるかはまだ分かりませんが、やはりこの度の成果・課題をもう一度しっかり見て、その活用の仕方というところをまた検討していきたいと考えております。
井内委員
実際は受検する生徒の方が、やっぱりそういうものがあった方がよいと思うか、自分で自由に作った方がよいと思うかということの方が問題だと思います。こういうカードのようなものを渡すと、学校側が強制的にこういうふうに書いてほしいとなってしまうことが多くなりがちですが、そういうことはあまり適切ではないと思うので、その辺の検証は、受検者目線でまた事後に検討していただくということをお願いしたいと思います。
指導第二課長
はい。
秋田委員
私は、一日試験が終わった後、さらにこの文章を書くということは生徒さんにすごく負担がかかっていると思っていたので、少しでも時間が短縮されたという意味では良かったと思います。本当に、生徒が疲れ果てているという話を聞いていたので、15分でも20分でも早く終われるのはよいことだと思います。持ち込みが可能なら、最初から持って行ったものを見て話せばよいだけのことかと思いました。書いて出す意味がなかったとは全然思っていないんですけれど、一日試験を受けた後でという意味では、負担があったと思っています。
指導第二課長
ありがとうございます。秋田委員のおっしゃるとおりで、生徒の負担を懸念する声があがってきております。一日目の学力検査の途中に、自己表現カードを書く時間が15分ほどあります。その後また2教科受検をするような形になっています。そういったことも含めて、この度の自己表現カードの部分の削除を考えているところでございます。
一橋委員
私は初めてこの御議論をさせていただくので、理解しきれていないかもしれませんが、広島県と広島市の選抜の方針はもちろん違うでしょうけれども、8ページの1、一次選抜の(1)の(カ)に、「高等学校長は、広島市教育委員会と協議の上、各高等学校、課程、学科等の特色に応じ、一般学力検査問題に替えて、自校が作成した検査問題により学力検査を実施することができる。」と書いてありますが、一般学力検査問題とは、広島県が作成したものですか。
指導第二課長
学力検査の方は広島県が作成をしております。
一橋委員
つまり、「替えて」ということは、広島市の場合は広島県が作成した一般学力検査に替えて、自校作成の問題を用いることができるという意味ですか。
指導第二課長
はい。そのとおりです。
一橋委員
そうすると、これも同じかもしれませんが、9ページの上から数行目の(イ)の2行目には、「広島県教育委員会が作成する一般学力検査問題に加えて、自校が作成した問題により学力検査を実施することができる。」とありますが、これは「替えて」ではないんですか。
指導第二課長
これは、表現どおり「加えて」で間違いありません。
一橋委員
「替えて」ということは、一般学力検査問題ではなく新しい自校の問題で検査をするということですが、「加えて」ということは、一般学力検査問題をやった上で、自校作成問題で検査をするということですか。
指導第二課長
そのとおりです。
一橋委員
そうですか。これは、齟齬はないですか。
指導第二課長
齟齬はないです。ここは学校独自検査ということになりますので、評価のところも、学力検査と調査書と、それと自己表現と、あと、これに学校が独自にやるとしたら学校独自検査が加わるというような形での試験ができるようになっています。
一橋委員
そうすると、8ページの(カ)にある、自校が作成した検査問題とは少し違うんですね。
松井教育長
8ページの方はあくまで一般学力検査をするためのもので、それとは全く独自のものをやる場合を想定しているのが(エ)という意味ですけれど、それでよろしいですか。
指導第二課長
はい。そのとおりでございます。
一橋委員
そういう意味なんですね。ちょっと分かりにくかったですね。
松井教育長
そうですね。
一橋委員
すみません。ありがとうございます。
松井教育長
それでは、お諮りをいたしたいと思います。
議案第19号「広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針」、議案第20号「広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針」につきましては、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
(異議なし)
異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定をいたしました。
総務部長
すみません。先ほどの学区に関する説明が十分でなかったので、少しだけ補足させていただきます。
中学校が隣接する学区を選択できるのは御説明したとおりです。小学校につきましては、下校時に保護者が不在といった理由のみを御説明しましたが、現在10校だけですが、児童数が多い一部の小学校につきましては、隣接する学校を希望することができるという制度もございます。この点の説明漏らしておりました。
松井教育長
今日は少し時間がないので、公表されているものなので、打ち出したものを皆さんにお渡ししてください。
総務部長
はい。後ほど一通り御用意して、御理解いただけるように準備をさせていただこうと思います。
失礼しました。
松井教育長
それでは、次の議題4は、冒頭でお諮りしたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は退席していただきますようお願いします。
(非公開部分省略)
松井教育長
以上で本日の議題は全て終了しました。
これを持ちまして、令和6年第9回広島市教育委員会議 定例会を閉会いたします。
7 議決事項
議案番号 |
件名 |
議決結果 |
---|---|---|
19 | 広島市立高等学校(広島市立広島みらい創生高等学校を除く)入学者選抜の基本方針 | 原案可決 |
20 | 広島市立広島みらい創生高等学校入学者選抜の基本方針 | 原案可決 |
21 | 広島市いじめ防止対策推進審議会委員の任命について | 原案可決 |
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