2026年2月6日記者会見「令和8年第2回広島市議会定例会提出案件について」外1件

- 日時 令和8年(2026年)2月6日(金曜日)午前10時15分~午前11時12分
- 場所 市役所本庁舎11階第1会議室
市からの発表案件
令和8年第2回広島市議会定例会提出案件について
市長
本日、令和8年の第2回市議会定例会の招集告示を行いました。開会は2月13日金曜日であります。今回の定例会には、全会計で総額1兆4,220億円余りの新年度当初予算案を提出いたします。
それでは、私の方から予算編成の基本的な考え方と新規・拡充事業など注目していただきたい重点施策についての説明をさせていただきます。お手元に用意しております資料の1、令和8年度広島市当初予算の概要の11ページ、令和8年度当初予算のポイントを御覧いただきたいと思います。
我が国の経済は、政府による累次の対策もあり、これまでのデフレ・コストカット型から成長型への転換が進みつつあり、本市の令和8年度市税収入も前年度と比べ増収となる見込みですが、一方で、足元では食料品を中心とした物価高による市民生活への影響が続いております。
また、少子高齢化や人口減少への対応も待ったなしの状況であり、人口減が進んだとしても将来にわたって活力を維持し、住み続けてもらえる都市であり続けるためには、これまで進めてきた「魅力と活力あるまちづくり」を基盤としながら、転出超過の抑制と合計特殊出生率の向上に資する対策を強化する必要があります。広島駅南口広場の再整備などハード面の取組が進み、まちの風景が大きく変わりつつある中、今後は、若い世代が自らの将来に希望を持つことができるような環境づくりを加速させることが重要となっております。
本市としては、国から措置される財源を最大限活用して長引く物価高騰への対策を引き続き講じるとともに、過去最大規模となる令和8年度当初予算を編成し、「地域コミュニティの活性化」や「公共交通の充実強化」、「平和文化の振興」、「こども・若者や子育て支援」などの重要課題に、「地域総出のまちづくり」の推進にも意を用いながら、ハード・ソフト両面から積極的に取り組んでいきたいと考えています。
とりわけ、「こども・若者や子育て支援」については、「未来を担うこどもの育成こそが、これからの広島の発展の礎になる」との考えの下、こども・若者・子育て施策をけん引し、総合的に推進するための組織体制を整備するとともに、必要となる様々な施策の充実・強化を図ることによって、令和7年3月に策定した「広島市こども・若者計画」に掲げる「こども・若者と子育てに優しいまち“ひろしま”」の実現を目指して、全てのこども・若者が等しく健やかに成長することができ、保護者も子育てに伴う喜びを実感できるようにしたいと考えています。
このような考え方の下で編成した新年度予算に基づき、今後50年、100年先の広島の持続的な発展に向け、広島市総合計画に掲げた「世界に輝く平和のまち」、「国際的に開かれた活力あるまち」、「文化が息づき豊かな人間性を育むまち」という3つの柱に沿ったまちづくりを進めてまいります。
「世界に輝く平和のまち」に関しては、平和首長会議に加盟する国内外の都市の連携を強化し、核兵器廃絶とその先にある世界恒久平和の実現を目指して、着実に「ヒロシマの心」を次世代につないでいけるよう、「平和文化の振興」に向けた取組を充実・強化していきます。具体的には、国連大学(国際連合大学)において、新たに原爆展を常設するほか、引き続き、全国の自治体による若い世代の平和記念式典への派遣に対する支援や、平和記念資料館におけるこどもたちにも分かりやすい展示の整備等に取り組みます。
また、NPT再検討会議や核兵器禁止条約再検討会議に出席し、国連・各国政府関係者等に対して、スピーチや個別の面会を通じまして、核兵器のない平和な世界を願う「ヒロシマの心」を伝え、具体的な核軍縮の進展を要請いたします。
「国際的に開かれた活力あるまち」に関しては、国内外から多くの人を引き付け、市域を超えて活力とにぎわいを生み出すため、民間事業者による開発等が進む二葉の里地区において、まちづくりのさらなる発展に向けた取組を一層推進するとともに、広島駅南口広場の再整備等や、基町相生通地区などにおける市街地再開発事業、西広島駅北口地区や西風新都におけるまちづくり、東部地区連続立体交差事業を着実に進めます。
また、広島高速5号線の整備や広島高速4号線の延伸、新交通西風新都線などの交通ネットワークの整備に引き続き取り組むとともに、高陽地区へのスマートインターチェンジの設置に向け、アクセス道路の整備に着手します。
さらに、本市とバス事業者8社による官民共同の組織である一般社団法人バス協調・共創プラットフォームひろしまを中心とした乗合バス事業の共同運営システムの構築や、広島駅南口開発株式会社及び広島地下街開発株式会社の経営改革に取り組みます。
加えて、中山間地・島しょ部について、引き続き、似島や戸山地域・湯来地域の活性化に取り組むとともに、高陽地域・白木地域の活性化プランに基づく地域主体の取組を支援いたします。
「文化が息づき豊かな人間性を育むまち」に関しては、浅野文庫等施設の整備や令和8年度末の供用開始に向けた広島城三の丸歴史館の整備に引き続き取り組むほか、第3回ひろしま国際平和文化祭を8月に開催するとともに、フルマラソン大会開催の実現に向けた検討に取り組みます。
また、「ひろしまLMO」の設立・運営を一層推進するとともに、協同労働の一層の普及・促進に取り組む協同労働支援センターを支援するほか、新たに、大学との連携による学生支援や、若者と地元企業との交流会の開催、女性の就職機会創出などを目的とした中小企業向けのセミナーの開催に取り組みます。
さらに、未来を担うこども・若者や子育て家庭をしっかりと支え、「こども・若者と子育てに優しいまち“ひろしま”」の実現に向けた取組を加速することに重点を置き、まずは、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、こども医療費補助について、対象年齢を中学3年生から高校生年代まで拡大するとともに、所得制限を撤廃するほか、放課後児童クラブの利用料金について、基本料金を引き下げるとともに、多子軽減措置の拡充を図ります。また、小学校の給食費について、国の「学校給食費の抜本的な負担軽減」を踏まえて、令和8年度は物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金も活用し、保護者等に負担を求めないことといたします。
加えて、子育て環境の充実を図るため、ファミリープールエリアの再整備や、こどもの屋内遊び場の整備に向けた検討、中高生が学校や家庭以外で安心して過ごせる居場所づくりなど、こどもや子育て家庭のニーズを踏まえた取組を推進するほか、教育環境を充実させるため、小・中学校、高等学校の屋内運動場への空調設備等の整備に取り組みます。
このほか、妊娠・出産期からの切れ目のないきめ細やかな支援を図るため、産後ケアの支援体制や、保育園等に通う医療的ケア児の受入体制の充実、公立認定こども園の整備に取り組むとともに、発達障害などを早期に発見し適切な支援につなげるための5歳児健康診査の試行実施や、北部児童相談所(仮称)の新設、SNSによる24時間体制の相談窓口の設置に取り組みます。
このように、新年度予算については、行政経営改革推進プラン及び財政運営方針に基づき、持続可能な行政体制の構築にも意を用いるとともに、デジタル技術を有効に活用して、社会環境の変化に伴い多様化する地域課題に的確かつ能動的に対応する「DXの加速化」を図るなど、世界に誇れる「まち」の実現に向け、重点的かつ最大限に予算配分を行いました。
以上が新年度当初予算の概要であります。
次に、国の補正予算を活用して実施する物価高騰対策について説明いたします。資料7、令和7年度2月補正予算の内訳を御覧ください。
まず、1ページの(1)(2)のとおり、物価が高騰する中にあって、サービスの質を維持しつつ安定的に事業運営ができるよう、社会福祉施設等に対して支援金を支給するとともに、2ページの(3)(5)のとおり、保護者等の負担を増やすことなく、学校や保育園等において栄養バランスや量を保った給食が提供できるよう、食材購入に要する経費の措置などを行います。
また、(4)のとおり、賃上げ環境の整備に向けた取組を行う市内中小企業等に応援金を支給する「広島市生産性向上等チャレンジ応援実行委員会」に対し、必要となる経費を補助します。
次に、組織・職員数等について説明します。お配りしている資料の令和8年度組織改正及び職員配置についてを御覧ください。
まず、組織については、「こども・若者と子育てに優しいまち“ひろしま”」の実現に向け、福祉、保健、教育、まちづくりなど様々な分野にわたる施策を総合的に推進するため、「こども・若者・子育て政策推進本部」の事務局を担う、こども・子育て政策室を設置いたします。また、都心における都市機能の充実強化に向けた取組を機動的かつ効率的に推進できる体制を構築するとともに、新アリーナ構想の検討を始め、民間による開発等が進む二葉の里地区のまちづくりに重点的に取り組むため、都市機能調整部を再編いたします。
次に、職員数については、こども・家庭への支援体制の強化や、職員が安心して育児休業を取得できる職場環境の整備を図ることを目的とした代替職員の配置などのため、職員の増員を行う一方、事務事業の収束や、正規職員と非正規職員との役割分担を踏まえた執行体制の見直しなどによって、職員の減員を行います。
また、各種施策を着実に推進していくためには、全ての職員が、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら、その能力を存分に発揮することが重要であります。そのため、時間外勤務の縮減はもとより、柔軟な働き方を可能とするテレワークの推進、メンタルヘルス対策やハラスメント対策の充実など職場環境の整備に取り組みます。併せて、職員の主体的なキャリア形成の支援や研修の充実、多様で有為な人材の採用など、職員の育成・確保に力を入れていきます。
以上が予算編成等に関しての私のコメントであります。よろしくお願いいたします。
記者
2点お聞かせをいただきたいんですが、まず、新年度当初予算案の予算規模、一般会計の総額7,940億円余りと、今年度も過去最大だったところから、また9.8パーセントの伸び率という全体の一般会計予算規模ですけれども、まずこちらについての受け止めと言いますか、改めて、今年度からまた9.8パーセントの伸び率で一般会計予算規模がここまでになったということについて、市長の受け止めを改めてお聞かせをいただきたいのが1点です。もう1点が、その中でポイントの中でも御説明いただいたこども・若者や子育て支援、特に重点が置かれ、いろいろな施策が拡充及び新規であると思いますけれども、こちらについての市長のお考えといいますか、今後こういった多岐にわたる事業をどういうふうに立体的に進めていきたいかというところ、改めてお聞かせください。
市長
今年度の一般会計の規模が7,940億(円)に伸びたという、直接的な大きな要因は、公債費一括償還というのがちょうど重なりましたので、それが大きく跳ね上がる要因になってはいるんですけれども、基調とすれば、最初の御説明の中にあったように、いわゆる日本の経済運営っていいますか、転換してデフレからインフレへと、確実にシフトしていく中で、税収全体が少し伸びてきている。ですから、これは当然市税の方も跳ね返っていますから、そういう意味で一定の税収増も、組み込んだ上での予算規模の拡大というふうに見ています。ですから、今度はそういった増えた財源を私自身は引き続きハード・ソフト両面で、展開するための財源として使うということと、国の方も一定程度政策性を明らかにすれば、その予算を地方に配分して施行していくということになりましょうから、その国が配分する予算、それから自分たちの力を入れていきたい政策、これらをうまくマッチングさせて、自分たちの一般財源と国から提供される財源ですね、これを組み合わせて事業展開を、あるいはまちづくりをですね、充実強化していきたいというのが基本的な考えです。
それからもう一つありました。こども・若者と子育て施策についての思いというか、そんなことになるかと思うんですけれども、これ自身はまず少子高齢化、人口減少というのが日本全体で続いている中で、国の方でも問題意識を持っているということ、これも当然なんですけれどもね。そんな中で、令和5年度には、国はまず「こども家庭庁」という、そういう組織を設置しました、創設しました。そして、総合的な施策を推進することを目的として、「こども基本法」、こういったものも施行しています。そして、さらにその方向性として、「こどもまんなか社会」の実現というスローガンを掲げて様々な取組を進めています。これ自身、本市においても、問題意識は共有して必要な対策を講ずべきだというふうに考えています。その根拠の一端は、我が市における出生数ですね、これが平成30年に実は1万人を割っていまして、それ以降ずっと減少が続いているんですけれども、令和6年には約7,500人、7,000(人)台になっているんですね。そうした中で毎年、死んでいく方が、大体1万2,000人ぐらい、ですからこれだけで1万2,000(人)と約8,000(人)4,000人ぐらいずつ、確実にこの地域の方は減っている。そこに持ってきて実は社会的な移動とかの原因もあるんですけど、そういう意味では、この人が減るということ自体、日本全体で起こっているからやむかたないとしても、それをいかに穏やかにするかとか、そしてその穏やかにした中で人が減っても活力のあるまちをつくり続けるために、どうするかといったときには、今言った人口減少のいわゆる自然減の方に関しては、なるべく次世代を担う子たちが、この地域で生まれ育つようにするということがいると、そういう意味では、子育てを大切にするまちということを多くの方々にも認識をしていただいて、このまちで子たちを育ててみようじゃないかと、こういうふうに思っていただけるようにする環境というんですかね、それをしっかり力を入れていくことがいると思いますし、そのためには部分手当ではなくて、全体的な、あるいは政策に横串を刺して、全体でそういった受け止めをしていただけるようなものにする、すなわち、健やかに子たちが成長できるように、あるいは保護者も子育てをすることで、喜びが実感できるようなまちになっているなというふうに思っていただけるようにする必要があろうというふうに今考えているところです。
それを実現するための準備として、昨年3月に、国の「こども基本法」が制定されたことなんかも踏まえながら、「こども・若者と子育てに優しいまち“ひろしま”」というスローガンを掲げて、「広島市こども・若者計画」を策定したというのが(令和)7年度というふうに位置付けました。(令和)8年度は、この計画に基づく取組を加速するという位置付けの年度にしたいというふうに思っています。その視点から、先ほど申し上げたように子育て世帯の、まず経済負担の軽減をはじめ、子育て環境であるとか教育環境、これらをそういった目標に向けた形で充実していく。さらには、妊娠・出産期から切れ目のないきめ細やかな支援の充実を図っていくと、こういった展開にしたいと思っています。そして、そういった展開をいわば企画・立案から実行までを横串縦串を通して実施できるようにするためには、それを推進する、いわば組織が要るだろうということで、こども未来局に「こども・子育て政策室」を新設することにいたしました。そして、こういった組織をいわば事務局としながら、役所全体で、この取組を加速させ、迅速かつ円滑に推進するようにという思いを込めて、「広島市こども・若者・子育て政策推進本部」を設置するようにいたしました。本部長は私が当然務めるという、そんな位置付けであります。
これによって、全庁的に、こういった問題をしっかり取り組むよということを職員にも認識してもらい、取組を加速させていきたいというふうに思います。当然、この仕掛けの中で重要な要素は、国が「こどもまんなか社会」を実現すると掲げていますけれども、さて、それをやる政策をどう国で展開し、地方に展開させるか。その際に、その展開のための財源をどういう形で配分するかということもよく見定めながら、市の自前財源とこれをどう組み合わせるかと、そういったこともしっかり考えていくといった中で、打ち出す支援策がうまく回る、継続的に、そういう政策ができるというふうな仕掛けを考えていきたいと思います。その際は、私自身もう一つのスローガンである「真の地方分権」、つまり、地域にとって必要な政策、あるいは国としてあるべき政策を、しっかりと小分けした上で、地方である政策については、自分たちの取組を十分できるような財源措置なども同時に要請しながらやっていく。これは少し息の長い話でありますけれども、真の地方分権を実現するための国への要請と、我々の考え方をしっかり言いながら、その上で具体的な政策展開をすると、そんな方向を目指しています。以上です。
記者
今回の当初予算では、これまでより、より「こども・子育て・若者政策」に力を入れたというのが、これまでの予算からしても、とても色濃く表れているなという印象を受けているんですけれども、一方で、広島市が実施している市民の意識調査では、広島市が子育てしにくいというふうに答えている若い世帯が多いという結果も出ております。これまでの、そういった市民の受け止めを率直に松井市長がどうお考えになるかを1点お聞かせください。
市長
市民の方々の受け止め、それはそのまましっかりと、何といいますか、こちらも受け止めなきゃいかんと思っています。ですから、そういった御意見とかがあるということを踏まえ、もう一つは、タイミングとして、国の方が「こどもまんなか社会」をつくっていくよということを、しっかり、令和5年以降言い始めましたから、そういった状況を踏まえた上で、市としてできるかぎりのことをやっていこうという決意表明というふうに受け止めていただければいいと思うんです。皆さん方が、市にいろいろな御要望といいますか、いい政策を打ってほしいという御要望があることは、重々承知しているんですけれども、そんな中で、とりわけ、経済対策と福祉対策と大きく分けて、福祉対策に関わる領域に関しては、自分自身は、いわゆる国民っていうもの、どの地域に住んでも、同じような福祉をやるべきだというのを基本としますので、であれば、そういった政策は国が打ち出し、それを実施する部隊は、基礎自治体であったとしても、それに必要となる財源なんかは、国の方で用意して、これを使ってうまく展開してくれというふうにやる。いわゆる、ナショナルスタンダードというんですか、そういったものをしっかりやるべきだというのが基本なんですけれども、ややもすると、国は一定部分は出すけれども、あとは地域の事情で上乗せするか、そこのところは任せるということで、その統一基準が地方自治体によって、ブレることもある意味で許容するような政策の部分が、今まで多々見受けられるんです。そういった部分について、他の自治体がやっていて、どこどこはやってないから、どこどこと比べて住みづらいと。こういうお話をすると、せざるを得ない状況があるんですけれども、そういうことを許すというそのものが国策として、よくないんじゃないかと思っています。そのために、それを主張するためにも、ずっと粘ってきたというのも事実なんですけれども、ただ、こどもまんなか社会に切り替えると、こういうこと言い始めた中で、そのための組織もつくることをやり始めましたので、多分、税源、財源の配分問題も、これからは、そのナショナルスタンダードに向けて、着実に組み換えていく兆候が現れたんだろうというのが自分の捉え方でありまして、それに合わせて、しっかりやっていけば、自治体としての税源、財源を確保しながら、国との調整が図れる環境ができてきたから、ここでうまく必要な政策を打っていくということにしたいということで頭を切り替えたといいますか、そういうふうに捉えていただいたらと思います。
記者
2点目なんですけれども、今回、決意表明ということをおっしゃっていただいたと思うんですけれども、逆に、これまでなぜ、広島市民は子育てをしにくいと思われてきたのか、率直に、お孫さん育てられているという立場もあると思うんですけれども、お考えをお聞かせください。
市長
これにつきましては、とりわけ他の自治体の例えば、医療費なども、これ医療費、教育費あると思うんですけれども、その法律事項では、例えば医療費などは、医療を受けたときに共済集団ですから、健全な方、病気になっていない方からも保険料をいただいて、本当に困った方に給付するべき必要な財源を確保するといったときに、病気になった方も、自分自身いくらか病気になっているんだから費用負担した方がいいんじゃないかということで、必要なサービスを提供するための費用は共済集団として8割、自分で2割は出すとか、そういうルールを決めているわけですね。ところが、それをやっていくと、本当に病気などをすると困ったときには何とかしてほしいと、費用がかさむというふうになれば、それは地方自治体の中で大変だなと思うのであれば、自分たちの持っている税源の中で補完するのはいいよという指導を国はやってきたわけですね。ここが問題なんですけれども。実は、気持ちとしてそういう言い方はいいんですけれども、大きな税収の仕組みからいいますと、実は、例えば国家予算を構成する税収なんかは、令和7年度を見ても、国税あげるお金83兆円ぐらい、みんな国民が国へ払うんですよね。地方自治体には45兆円払うんですね。そうした中で、いろいろな政策を打つときに、国が国民に出すようになっているか、地方自治体を通じて国民にお金を出すかと、そっちの方で見ると、実は地方の方を通じて87兆円、国民にお金がいく。国から直接いくのは42兆円と見てください。どういうことを言いたいかというと、お金が入る全体の予算の65パーセント、7割近くは国にあげる、3割近くが地方税として入ってくる。しかし、国民の手にいくお金の量は、逆に7割が地方自治体からいく、3割が国からいくんですね。そうすると、このさっき言った、3割か4割しか来ていないのに実際7割出ていくというのは、国がこの地方自治体にお金をつけて出している。これは、はなから地方のお金としてくれれば問題ないんですけれども、国のお金としてあげておいて、「おい足りんだろう」ということで地方交付税で国で吸い上げたお金を出すとか、それから国が指導する補助金という形でつけてやっているんですね。そういう形で予算面では縛っているのに、あと困ったら自分たちで出したらと、税源はないんですよね。そういうことを知っている人間からすると、地方自治体が長続きしていくためには、足りないから、困ったから国がやっていいよと言って、自分たちの財源を使っていくと先細りするんですね。そういう構造があるので、そこの部分をちゃんとしてほしいということを、私はずっと、国の方でやっていましたので、言い続けているんですけれども。そうはいっても、その首長さん方は、やっている期間、1期2期と限られているんだから、自分のいるときはやればいいじゃないかということで、そこを多少無理されるんですね。そうすると、それがどんどんどんどん後に溜まっていくと。そして、どこかでまとめて国に何とかしてくれと、こういう構造が続いているんです。だから、地方分権をするためには、必要な財源・税源を地方にくださいということを言いながら、それがない間は、分かっていますけれども、もう少し我慢してもらえないかと、国から取ってくるお金を使ってうまくやるということをやり続けているつもりなんです。構造的な問題があるということを申し上げたんです。
記者
2つ質問させてください。1つは、今回、予算は過去最大規模であるとか、こども・子育て・若者というキーワードが出てきたと思うんですけれども、市長の方で「○○予算」というキャッチフレーズを付けるとしたら、どんな予算にするかというのを1つ教えていただければと思います。2つ目はちょっと細かくなるんですけれども、子育てに関して、今回、目玉施策の一つとして、こども医療費の拡大というのが挙げられると思うんですけれども、このこども医療費について所得制限の撤廃と年齢制限の拡大というのがあったと思うんですけれども、窓口負担っていうのは残されたと思います。これについて、12月には無償化を求める声があった中で、そういう方向性にした理由っていうのも併せて教えてください。
市長
今の対処も、先ほど中国新聞の方から御質問あったことに応えた、そこに全部収れんするんですけれどもね。こども・子育てをする中で、子たちの健全な成長を支えるのは教育という過程でのいろいろな支援がある。病気とか何かの異常時といいますか、そういったときにはしっかり支援する、医療費ということなんですけれども、これもいわゆる医療保険制度の仕掛けを適用して、本来は保険給付になるんだけれども、そういう症状が出た方もいくらか負担すべきだといいながら、それが大変なんだったら国はここまでだから、あとは地方で何とかしろと。やるのであれば、例えば県の方がそういうことを決断したら、その自治体の中のやりくりで頑張ってくださいということをやってきているというのが今までの対策だったんですね。
そんな中で、やりくりをするということを、実はほとんど多くの自治体がやってきていまして、もうずっと続いている。そうすると、国に要求しているんだけれど叶わない、皆さんの要望がある。だから、いろいろ頑張ってやろうということで、医療費のこの問題については多くの自治体が、いわゆる自分たちの負担分を軽減するということをやってきております。私自身、ナショナルスタンダードで統一すべきだということは今も考えは変わっていないんですけれども、現状からすると無理してやっているということがあるのに、なんでそのことが広島ではできないのかと。こういう問いかけがずっとありました。そこで、先ほど申し上げたように、国が今後どうなるかということを見定めて、今言った私の考え方がある程度斟酌されて、税収とかそういったものの改良の余地が見えてくるならば、やっていいかなというふうに気持ちを切り替えたということなんです。
そんな中で、今年度については直接の負担軽減を医療費の軽減という位置付けじゃなくて、家庭が持っている経済負担を軽減してあげるという理由で、医療費を減らすんじゃなくて経済負担を軽減するということをやる。というのが、今度国の方がいろいろな形で人件費とか物価高騰等で、いわゆる経済対策としてお金をずっと出しましたよね。だから、そういったお金をこちらの方に使っちゃいかんと言っていないもんですから、それを借用しながらやっていく中で制度を見直していけば、正面からそういったお金を出してくるタイミングも見えてきたんじゃないかということで、着実に、スローアンドステディでということなんですけれども、やっていこうということで部分部分、経済的な負担軽減ということをやった。で、今言われたように、負担をしないための所得制限抜きに、高校まで対象を拡大するとかしながら、ただ、その一部の、例えば入院とか通院とかの治療については、どこの自治体も工夫してきているんですけれども、通院と入院どちらが大変かって入院の方が費用かかるからそっちの方はやるけど、通院はもう少しやりくり我慢してくれということをやっているというのが、どこの自治体も見えますからね。そこの部分は、じゃあ他の自治体も見ながらもうしばらく我慢しようかと、こんな判断。ですから、国と各自治体の取組を見ながら、将来的にうまくいく方向を現時点でどの辺りにセットするかという発想で、今回措置したということなんですけれども、御理解いただきたいと思います。
記者
スローガンに関してはどうですか。
市長
スローガン、そうですね。ここの言いましたように、こども、子育てというか「優しいまち“ひろしま”」ということでいいと思うんですね。優しいという意味は、単に、何ていいますか、撫で撫でじゃなくて、皆さんのいろいろな要望を聞きながら、でも本当にそれが長続きするためには国家のいろいろな政策システムと我が市のシステムを調合させながら、ゆっくりだけど確実に、そういう優しいまちを目指すと、こういうふうに言いたいんですね。着実に、ゆっくりとではあるけれども、優しいまち。若者と子育てに優しいまち“ひろしま”を目指します。
記者
令和8年度の平和関連の新しい事業の中に、国連大学での原爆展の開催、常設について先ほども市長、御説明ありましたけれども、改めて国連大学のビルの中には、国連関係機関の事務所もあり、海外の政府関係者の方も多く訪問されると思いますが、市長としてこの原爆展についての何か思いとかがあれば伺えますでしょうか。
市長
国連は今、例えばアメリカの対応などを見て分かるように、第二次世界大戦後、世界の恒久平和に向けての、いわば国が世界中の190を超える国が認知した、いわば、それをリードする組織でありまして、その中の大学ですから、そういったことについての学術研究もやる、そういう情報を世界に向けて発信する組織。それが今東京にあるんですね。ですから、広島は平和の取組を進めるために国連機関を広島に誘致してはどうかというような議論をずっと、市長になって聞いているんですけどね。そのことをやること自身は、なかなか容易でない中で、こういった国連そのものは十分に機能を発揮できるかどうかという中で、むしろ、ここを中心にしっかりとそのメッセージを発信するということをやるためには、誘致するよりか、そういうふうにあるところに乗り込んでいって、そこでヒロシマの思いを発信してもらうような仕掛けをした方がいいだろうということで、国連とのつながりを強めることにしたんですけれども。実際、国連そのものは、いろいろな活動をしていますし、東京都内にありますけれども、いわば大使館のような扱いですから、例えば都民とか市民とか国民とかは勝手に自由に出入りできるような仕掛けにはなってないんですね。そこに、原爆展をオープンにしてくれという相当無理難題をふっかけたんですけれども、(チリツィ・)マルワラ学長さん、元々南アフリカの出身なんですね、南アフリカはご存じのように核兵器を廃止したとか、そういう取組をしているところもあったりして非常に理解がありまして、じゃあやってみようじゃないかということで、今やっていただいていると。
そうすると、開設する側と、今言ったようにいろいろな方が自由に出入りするような施設に変えていくために、どういった調整がいるかということを今一生懸命やっていまして、費用等も含めてやっているんですけれども、年内には何とかそういうものについて固めようじゃないかという、そういう基本的方向性は一致しているんですよ。具体的なやり方について。まさに、いわゆる警備とか、複数の組織がありますので、その方々との了解を取るということを今一生懸命やっていまして、うち(公益財団法人広島平和文化センター)の理事長さん、香川さんが一生懸命やってくれています。乞う御期待ということで。やる方向でやっていますので、ちょっとまだ具体的に発表できるまでになっていませんけれども、そんな状況であります。
広島市立中央図書館等の移転・開館について
市長
広島市立中央図書館等の移転・開館についての説明をいたします。
広島駅前、来月には、広島駅ビルからペデストリアンデッキでつながるエールエールA館におきまして、移転・開館の準備を進めてきましたけれども、広島市立中央図書館、広島市映像文化ライブラリー及び広島市郷土資料館サテライトにつきましては、令和8年4月1日水曜日に開館いたします。
各施設の概要です。まず、広島市立(中央)図書館は、新たに絵本・児童書、青少年向けの図書を取り扱うほかに、多目的室を新設することによりまして、誰もが読書を楽しみ、くつろぎながら滞在できる空間を提供する施設へと生まれ変わることになります。
次に、広島市映像文化ライブラリーは、日本映画を中心に収集・保存するための設備を完備するとともに、映画の上映のほかに、朗読会、あるいは講演会といったことも開催できる設備を整えることによりまして、平和文化を発信し続ける施設となります。
次に、広島市郷土資料館サテライトは、川・海・山で育まれた産業、あるいは祭り、こういったことにも触れながら、広島の歴史や文化を紹介するための施設として新設するものでありまして、郷土愛、あるいは広島の魅力、さらには平和への思いといったものを発信していく施設になります。このように、本・映画・広島に出会う新たな空間が広島の駅前に誕生するということになります。
次に、各フロアを紹介いたします。まず、8階「こどもと青少年のフロア」は、子どもと青少年が本と出会い、学びや活動を楽しめるフロアになっています。フロアを一周する動画を1分ほど御覧ください。
(フロアの動画)
各フロアには、フローリングの「ミチ」という回遊動線がありまして、「ミチ」を巡ることでフロアを一周することができるようになっています。この動画は、本が並んでいないときのものなんですが、現在はすでに本は搬入終了しております。
次に、9階。「広島を知るフロア」。これは、広島を多角的に学べるフロアになっています。これも、フロアを一周する動画をお願いします。
(フロアの動画)
こちらの方は、青を基調とした落ち着きのある空間になっていまして、広島の歴史とか文化などに関する資料が配架されておりまして、広島ゆかりの文学者の資料なども展示できるようになっています。このフロアには、郷土資料館のサテライトも用意されていまして、広島の近現代の歴史・文化などに関する情報をデジタル技術を活用して分かりやすく解説・紹介するようになっています。最後に、10階の「図書と映像のフロア」。ここは新たな知識に出会えるフロアとなっていまして、フロアを一周する動画を見ていただくと、ここは開放的な高い天井になっていまして、リラックスできる空間。ゆったりと読書できるというふうになっています。また、同じ10階には、冒頭で御紹介しました映像文化ライブラリーが入っておりまして、広島ゆかりの作品を中心とした映像作品を楽しむことができるようになっています。このような新たな施設のフロアマップや開館準備状況などの情報、現在、特設サイト、あるいは公式SNSで発信しておりますので、今後も順次発信していく予定にしています。
なお、移転・開館記念式につきましては、3月26日木曜日、これを開催という予定にしています。
また、株式会社エディオンから、中央図書館の移転・開館に合わせまして、書籍を1,000冊寄附いただいております。移転・開館記念式では感謝状の贈呈を行うことを予定しています。
詳細につきましては、今後、別途プレスリリースを予定いたしています。説明は以上です。
記者
図書館の開館によって、駅南口の回遊性の向上が期待されていると思うんですけれども、今後この場所がどういった場所になっていくことを市長御自身、期待されていますでしょうか。
市長
ここに図書館を設置するということで様々な御意見をいただきながら進めてきたんですけれども、私自身はこの度の再整備というのは、施設を広島駅前に移転すると、つまり設置場所を変更して、いわゆる交通結節点に持ってくるということを機に、当然、図書館としての機能・サービス、これを格段に充実させるということはもちろんのこと、幅広い世代、どちらかというと、図書館に通う方々、ある意味で限られているっていう状況もあったんですけれども、むしろ幅広い世代に訪れてもらって、できたら何度でも行ってみようかなと思っていただけるような機能も詰め込んだ上で開館したいと、こういうふうに思ったわけであります。
少し具体的に申し上げると、これまでの中央図書館になかった機能として、「こどもと青少年のフロア」というのを新たに整備したことを挙げたいと思います。こういった意味でも先ほどらい申し上げているこどもたちの発育に優しいまちというようなことも、こういった面で実感していただけるんじゃないかというふうに思うんですね。この「こどもと青少年のフロア」は先ほど言ったように中央図書館の8階に設けるものでありまして、乳幼児から青少年まで、幅広い年齢層の方に本に触れていただきたく機会を提供するんですけれども、私自身としては子育てをしておられる御家族もね、一緒に来ていただいて、子たちで来て楽しむというか、そういうことをしていただければ、子育ての過程でそういう本に親しむということを、しっかりやっていただける施設になるんじゃないかなと思います。
もう一つは9階の方に「広島を知るフロア」というのも設けたんですけど、このフロアはデジタル技術を使って、市民だけじゃなくて、広島市に来た、つまり駅に来てペデストリアンデッキを渡ってフラフラと来るような方々も、利用していただくということを考えていまして、ここで様々な角度から広島のまちの特性、個性というものを知っていただけるような仕掛けにしています。ですから、このフロアに来ていただけたら、市内全部回らんでも、ここに来ると広島来たんじゃないかと実感していただけるような空間になっているというものであります。いずれにしてもこの再整備によって結節点という、この交通の結節点という場所に従来の図書館という機能を持った複合施設を置くことで、ここが一つ、広島における平和文化の発信拠点の一つになると、あるいはしていきたいというふうに思っているところであります。
記者
市長は実際に、施設は御覧になられたんでしょうか。もし御覧になられているんでしたら、御感想とかお気に入りの点があれば教えてください。
市長
はい。だいぶ本も入っている中の様子を見てまいりました。自分の予想を越えてすばらしかったですよ、本当に。明るいしね。エールエールの川沿いの方にね、8(階)、9(階)、10(階)と窓を作ったんですよ。絶景ですよ。行って、あそこから広島の景色見ると今まで見られなかった景色が見えます。広島ってこんなにきれいなんだなと。川があるし、比治山も見えるし、黄金山も見えるし。そして、天井高いし、このぐるっと回って、床なんかもソフトタッチで。多分、本を読むだけで来るんじゃなくて、それ以外の方も一回、ぜひ来ていただいて、本を読み、そして広島の歴史とか文学、そういったものにフワッと興味があれば見られるようになっていて、随所に、これから多分、座ってじっくり味わえるような装置とか施設が配置されることになっていますので、おすすめです。
※( )は注釈を加えたものです。
配付資料
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資料1 当初予算の概要 (PDF 1.1MB)
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資料2 当初予算の概要(資料編) (PDF 1.6MB)
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資料3 当初予算主要事業 (PDF 3.9MB)
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資料4 使用料・手数料の設定・改定について (PDF 204.1KB)
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資料5 令和8年第2回広島市議会定例会提出案件(令和8年度関係分) (PDF 505.2KB)
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資料6 令和7年度2月補正予算の概要、会計別総括表等 (PDF 255.0KB)
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資料7 令和7年度2月補正予算の内訳 (PDF 550.6KB)
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資料8 令和8年第2回広島市議会定例会提出案件(令和7年度関係分) (PDF 239.5KB)
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資料9 令和8年度組織改正及び職員配置について (PDF 267.5KB)
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資料10 令和7年度組織と令和8年度組織の比較表 (PDF 3.3MB)
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