2025年11月19日記者会見「令和7年第5回広島市議会定例会提出案件について」外3件

- 日時 令和7年(2025年)11月19日(水曜日)午後1時15分~午後2時00分
- 場所 市役所本庁舎11階第1会議室
市長からの紹介
ひろしまドリミネーションについて
市長
後ろにありますバックボードは、11月17日から来年(令和8年)の1月3日まで開催中であります「ひろしまドリミネーション」のデザインというふうになっています。広島の冬の一大イベントとして力を入れております「ひろしまドリミネーション」これは「おとぎの国」をテーマに平和大通り、そしてアリスガーデンなどで、こういった市内中心部、ここにおきまして、幅広い年齢層の方に楽しんでいただけるような空間づくりを展開しているところです。連携の会場といたしまして、ひろしまゲートパーク、そして広島駅の周辺施設などもライトアップすることになっていますので、広島市内の様々な場所に足を運んでいただいて魅力のある広島の冬、そのにぎわいを楽しんでいただきたいというふうに思います。
また、今週末の11月21日から12月21日までの金・土曜・日曜・祝日、ここにおきましては平和大通りエリア内におきまして「スイーツカフェ」これを実施しておりますので、ぜひお立ち寄りいただきたいというふうに思います。「ひろしまドリミネーション」の紹介でした。よろしくお願いします。
市からの発表案件
令和7年第5回広島市議会定例会提出案件について
市長
12月2日(火曜日)に開会予定となってます令和7年第5回広島市議会定例会に提出する議案は、一般会計補正予算案など24件であります。
まず、補正予算案についてですけれども、今回の補正予算の規模は、お手元の資料にあるとおり「令和7年度12月補正予算の概要」このとおりでありますけれども、54億7,355万1千円となっています。
その内訳としましては、まずは財政調整基金への積立金であります。一般会計の令和6年度決算剰余金の確定に伴って、財政調整基金への積立金を計上しております。
次に、広島城三の丸歴史館の整備についてであります。資材価格の高騰などに伴って、事業費を増額いたします。
次に、市有施設における電気料金等の追加措置についてです。市有施設を適切に管理運営できるよう、電気料金等を追加措置いたします。
次に、公の施設の指定管理者の指定に伴う補正であります。広島市総合福祉センター及び広島市医師会運営・安芸市民病院の指定管理業務について、来年度以降の管理経費に係る債務負担行為を設定いたします。
次に、後期高齢者医療事業についてです。令和6年度の保険料収入額の確定に伴いまして、広島県後期高齢者医療広域連合への追加納付金等を計上しています。
次に、安芸市民病院病棟等建替えについてです。資材価格の高騰や地中障害物の撤去が必要になったことなどに伴い、全体事業費の増額及び年度ごとの事業費の変更を行います。
次に、水産指導船更新についてです。故障によって使用不能となっています水産指導船を更新するため、債務負担行為を設定いたします。
次に、湯来ロッジ施設整備についてです。宿泊客等が施設を安全かつ快適に利用できるよう、大浴場のウッドデッキ床及び照明設備の修繕を行います。
次に、公共下水道整備についてです。観音地区の下水道工事において、令和6年9月に西区福島町で発生した道路陥没事故への対応として、事故原因の究明に向けた調査が必要となったことに伴い、全体事業費の増額及び工事期間の変更を行います。
次に、給与改定に伴う補正についてであります。給料及び諸手当を本年4月1日に遡って2.95パーセント引き上げるとともに、期末・勤勉手当の支給割合を0.05月分増額することに伴う所要額を計上しております。
以上の補正措置を行った結果、補正後における全会計の総予算規模は、1兆2,888億9,495万2千円となります。
最後に、予算以外の議案としては、職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正案など条例案8件、その他の議案8件を提出いたします。
以上が今議会に提出する議案の概要であります。私からの説明は以上であります。
記者
今回の提案議案の中に、広島高速2号線の暫定2車線区間の4車線化整備に伴う、整備計画の変更議案が入っているかと思います。公社、県と市が折半出資しているものですから、今回、このタイミングで高速2号の暫定2車線区間の4車線化をしていくという、その意義ですね、どういったメリットが見込まれるとか、どういう目的でこの度、着手することになったのか、この辺りをお願いします。
市長
この整備計画の変更でありますけれども、本市の東部と南部、この両方面におきまして、令和5年3月に開通いたしました、東広島安芸バイパスありますね、そして、これに引き続いて現在、整備を着実に進めています、広島南道路の明神高架橋、そして、広島呉道路の4車線化。こういった形で、事業というか工事がどんどん順調に進んでいまして、これらが開通するということが明確になってまいりました。そうすると、これらの路線を介して、都心部への流入経路となるこの高速2号線への交通量増加が確実になってきたというふうな状況になりました。そして、この高速2号線そのものは、使用開始は平成22年なんですけれども、こういった中で高速5号線と広島呉道路、さらには東広島安芸バイパス、こういったところを連結いたしますと、広島市と東広島(市)、呉(市)、これをトライアングルに結ぶ都市圏形成といったものができるんですけれども、それに不可欠な道路ということを改めて確認できるようになりました。
ところで、現状を見てみますと、仁保ランプの出口で、今の状況の中で通勤時間帯に渋滞が発生するというふうなことが見て取れます。このため、この高速2号線の、費用節約等で今まで暫定2車線区間ということでやってきたものを、4車線化することと同時に、東雲ランプの南方向の出入路を整備すると。こういったことにより、増加する交通を円滑に処理すると。そして、仁保ランプ出口、だいぶ渋滞が生じていますけれども、そこの負荷を軽減するといったことで、渋滞緩和ということですね。当面の渋滞緩和と将来のネットワーク完成ということを、そういうタイミングではないかということでやることにしました。いずれにしても今回の整備、将来にわたっての活力にぎわいを生み出す上で欠かせないという、高規格道路ネットワーク、この形成に向けて今回着手したいと。こんなことで整備計画を変更するのであります。
記者
ありがとうございます。関連で伺います。事業費が、期間も長いんですけれども、320億(円)ということで、なかなか巨額の事業費になります。もちろん市だけじゃなくて県もあるし、国とか民間の金融機関からの借り入れもあるんですけれども、一定の財政支出にはなると思いますので、この辺りが今後10年ぐらいですかね、ざっと言うと10年ぐらいだと思うんですけど、ずっと出ていくような形になると思うんですが、この辺りの安定的な確保をどういうふうにしていくかってことについてはどうでしょうか。
市長
今言った、資金計画の方は、国の了解も得た上で、国・県・市の出資金とか、それから、いわゆるこの高速道路を設置管理、運営する会社そのものも、債券といいますか、借金をして、全体事業費をまかなうという大きな計画なんですね。そして、完成してこのネットワークを使えば、その高速道路の運賃収入といいますかね、利用料から今言った借金を返していくという、そういう大きな仕掛けになっていますからね。これらがうまく機能するようにということが一番のポイントでありまして。実際、これについては、現時点では国の方にもちゃんと申請、そして国の方から事業認可といいますか、計画適正だということで支持してもらえるというふうに見込んでいますので、今の計画をしっかり実行していくということが重要かなというふうに思っています。
記者
325億(円)の内訳を教えていただければ、負担割合ですね、県・市とか。そちらを教えていただければと思います。
市職員
内訳というのは、市とか県とかのですかね。
320億円の内訳になりますけど、国・県・市・公社、今回全て25パーセントずつ80億円ずつになります。以上です。
記者
ちょっと、高速2号(線)の話とは変わるんですけれども、補正(予算案)の中で、観音地区の下水道工事についてのくだりでございます。これが、今回、債務負担行為の設定に関わって、前回の議会でも少し触れられていたかと思うんですけれども、ちょっとこれについて、今2点質問します。事故原因の究明に向けた調査が必要になったことに伴い、工事費増額及び工事期間の変更を行うとあるんですけれども、事故原因の究明に向けた調査っていうのは、今現在でどれくらい進んでいるのかというのが1点と、もう一つ、それに伴って、それぞれのJVとの費用負担っていうことも関わってくるかと思うんですが、この費用負担について何か決まったようなことがあれば教えてください。
市長
事故原因の究明のために、まず、地下で埋もれていますからね、そこに入り込んで調査するためにこれ以上、地盤沈下起こらないように、ここを固めるというふうな調査をやっていまして、究明そのものにはまだ着手できていない、そのための用意周到な準備をするということにお金がいるというふうに思っていただきたいと思うんですね。そして、そういったことをやりながら、いわば、この陥没に伴う被害を受けた方々なんかに関わる、いわば補償の費用などは、受注者が今、立て替え払いをしていますから、それを引き続きやっていただくということを前提にしながら、今回は、シールドマシンの再整備とか再発防止とか、そういったようなことも必要になってくるということを見立てて、一応必要な分を計上していますけど、その後、どういった金がかかるか調査をして、結果が分かってからということになりますから、そこまでは、まだいっていないですね。
そして、今回、こういった追加予算をお願いするという中で、発注者と受注者の契約で、元々、事故が起こるなんていうことを詳細に想定していませんからね。そこまでの契約になっていないために、今回のこの契約を変更するに際しまして、いったん、必要なお金をそれぞれで負担しているけれども、原因究明ができて、その原因において、例えば、受注者の責任と言えるか、あるいは、不可抗力と言えるとかといったようなことが明白になったときには、それに伴う費用負担の調整をして、こちら、市が出していても、本来ならば受注者がということであれば、市に返還すると、そういったこともやりましょうという特約事項ですね。明記した契約を締結するということにしていました。準備はしようということになっています。
記者
つまり、まずは、いったん、債務負担行為を設定するんだけれども、その後、原因の究明ということははっきりして、責任の…。
市長
そのときの費用の負担割合をどうするか決めて、出し入れができるようにしようと、そういう契約にしようということにしています。
記者
その契約は、まだ結んでいる段階…。
市長
今回ですから、議会に諮って、了解を得られれば、それを元に契約を締結するということになりますね。ということです。
記者
安芸市民病院の建替えの件で、これが、結局、令和9年度まで、だから、再来年度までわたってなるわけですけれども、今、どれぐらいだったのが、資材高騰でどれぐらい増えることになったのかっていうのを、ちょっと教えていただけますか。
市長
資材高騰…。
記者
地中の障害物というのもあるわけですね。その辺り、理由と…。
市長
それは工期が伸びたというかね、どうぞ。
市職員
今回の増額の主な内訳ですけれども、資材高騰に伴いまして、契約約款とインフレスライド条項という形で、そういった資材高騰に対応した条項ございますけれども、これに基づきました増額の方で、金額としては、4億5,000万(円)弱ぐらいですね。
それから、先ほど言った、地中障害物の撤去に伴いまして、工期全体延長になりますので、これに伴う影響としては、2億円程度という状況でございます。その他もろもろ等で、全体で8億(円)程度の増額という状況です。はい、以上です。
記者
ありがとうございます。増額幅は8億円ということでいいんですか。
市職員
そうですね、はい。全体事業費の増額幅は7億9,442万1千円ということです。はい。
記者
あと、関心がある開院というか、オープンですね。オープンは、ずれるという理解でよろしいですかね。
市職員
こちらの方は、もう、既に、こういった地中障害物が判明した、今年の1月ぐらいになりますけれども、もう、議会の方にも御報告させていただいていますけれども、元々、(令和)7年の予定が、開院については7年の予定が(令和)8年度、工事完了自体は、8年度末から、一応、(令和)9年度中という状況でございます。
記者
もう、公表済みのことなんですね。
市職員
こちらの方は、一応、今年の1月の21日に開催された、常任委員会の方で報告はさせていただいております。
その他の質問
日本の安全保障政策について
記者
先週、報道がありました、高市首相の非核三原則の「持ち込ませず」のところの部分についての見直しについて、各被爆地の知事、市長からも抗議の声が上がっておりますが、広島市長の松井市長からも、今回の見直しの検討を受けて、御見解を伺えればと思います。
市長
この件に関しましては、あとで、ちょっと、絵で分かりやすく説明しようと思いますけど。まず、安全保障とか、外交・防衛、こういったことは、国家としての存立に関わる政策の決定でありまして、国民の生命と財産を守るという、そういった視点に立って、国政の場で、しっかりと議論し、そして、国民の多くが納得できるようにすることが極めて重要だと。これをしっかりと押さえておきたいと思います。そうした認識の下で、被爆地、広島の市長として申し上げるならば、核兵器の抑止力に依存することを明示して、そのことで国家間の緊張を高めるような対応を行うというのではなくて、核兵器も戦争もない世界の実現に向けて、対話による信頼醸成を通じて、緊張緩和することに主眼を置いて、国民の命を守るためのあらゆる外交努力を尽くしていくべきであるというふうに自分は思っています。今言ったようなことを言う論拠、これをちょっと、図面で示してみました。
現在、日本国政府は、非核三原則を堅持していますよね。この非核三原則堅持の理屈というか、根拠なんですけれども、私自身は端的に言って、日本政府は、核兵器不拡散条約(NPT)これを批准していることの当然の帰結というふうに受け止めていいんじゃないかなと思うんですね。条約を批准することで、国内法と等しい効力を持ちますでしょう。そのNPTの条約が、どういう構造になっているかをここで示しているんですけれども、日本の国が真ん中にありますでしょ。この核を傘に見立てまして、核の傘っていうか、この日本の周りに核の傘がパラパラとあるんです。日本は、この傘を持っていませんから、空白地帯なんですね。これを、(日本国政府は)NPTを批准していますから、こういう状況の中で、日本国政府はNPTを批准して守るという立場があると。この条約の肝は、まず、締約国は核軍縮を誠実に交渉、誠実交渉義務というか、みんな持っているわけです。だから、締約国は核軍縮しなきゃ。この絵図ですと、みんなで核を閉じるというか、広げているのを縮めるという義務があるというふうに読めます。それから核を持っていない国、これは核不拡散の義務があります。つまり、傘をどんどんなくしていくというか、縮めて、傘がいろいろなところをカバーしている状況を縮めていくという不拡散です。
そうすると、日本政府は(核を)持っていませんから、不拡散の義務っていうのは、この右の(図のとおり)NPTがあれば、皆さんに、核を持っている国は傘を閉じるという義務があるし、日本は持っていない領域を広めていくという義務があると読めるんですね。それを前提に、当然、持ちません、作りません。そして、自分の領域に核を入れないということですね。だから、入れない領域を増やすということはあっても、入れる領域を増やすということは、拡大することになると思うわけですよ。だからNPTをちゃんと守るのであれば、この非核三原則はぴったりだと思うんですね。さらに付け加えるならば、TPNW(核兵器禁止条約)、これは、こういったことをさらに進めて、この縮めた核をバツにしていく。核のない世界にするというものだという意識で、理想を求めて、これとこれが抵触するものである、こういう理想を掲げながら、現実的な対応をしていってくれという論理で、ずっとお話ししているつもりなんですね。ですから、これを逆転させるというようなことになるんじゃないでしょうかという気持ちを込めて、今、申し上げたことを言いました。
もう一遍言いますと、被爆地の市長として申し上げるならば、核兵器の抑止力に依存するといったことを明示して、国家間の緊張を高めるような対応をしていくんじゃなくて、核兵器も戦争もない世界の実現に向けて、対話による信頼醸成を通じて、緊張を緩和するといったことに主眼を置いて、国民の命を守るためのあらゆる外交努力をしていくべきであるというふうに思っています。
記者
今、高市政権がこれ(非核三原則)の見直しを図っているという報道が、一部で出ていますけれども、このときの総理大臣が、これまで、(平和記念)式典で非核三原則の堅持っていうのを歴代の総理大臣がずっと述べてきた中で、その堅持の方向性がぶれそうだっていう、この状況について、松井市長は、どういうふうに思われますでしょうか。
市長
まさに、総理大臣になられて、そういったことについて、今申し上げたのは、核兵器も戦争もない世界、その根っこは、どなたも多分、異存ないと思うんですけれども、国民の生命、財産を守るというのが一国の総理の責務と。それをやるための方法論として、被爆地広島を抱えて、日本としてそういう経験があるから、そういった事態が起こらないようにすることをしっかりと見据えて、それに向けてやるということをやっていただきたい。
それに応えて、NPT、これだってNPTに批准するのだって、署名をしてから5年以上かけて大議論して、昭和50年やっているんですよね。だから、そのときに現実の対応として、今、高市総理が言われるような意見も多分あったんでしょうね。世の中、核を持っているところがあるのに自分だけ持たない、それを、理想を追求しようなんていうのは夢物語になるんじゃないかと。
だけれど、このNPTそのものは、当時は核抑止力、核兵器というものは使っちゃいけない、伝家の宝刀だから、あったとしても使えないものを皆が持つことは無意味なんだから、それを前提に、これ以上核兵器を持つ国を増やさないようにする、五大国(のみ保有すること)にしようといって、日本がそれを批准するということは、持たないことを明示して、それを持つ可能性を排除するから問題じゃないかという議論があったんですけど、それを超えてでも理想を追求した方がいいというふうなことをやったという経緯があるんですね。だから、ある意味それの蒸し返しじゃないけど、そういったことをもう一遍確認しようという議論をすることそのものが、別に否定も何もするものではないけれど、結論として、今ここまで理想を求めてやっていこうという、国是としてやっていることについて、もう一遍、NPTを批准していますよ、憲法もありますよ、それらをどうするかということ。そして国民に問うて、現実の問題で相手に疑心暗鬼を起こさせて、戦争をさせたくないんだけれども、逆に向こうから仕掛けるような動機付けをさせるようなことそのものと、理想を求め続ける国家ですよということを。その危険性もあるということかも分かりませんけどね。
どちらを選ぶかをしっかりと国政の場で議論して、国民に問うてほしいですね。そのときに、今申し上げたように、私は被爆地の市長として、むしろ、この原則を堅持していくということの方がいい、あるべきだというふうに思っているということです。
記者
議論することについては否定はしないけど…。
市長
それは皆さんの理解を深めるためには、何だってそうですよ。ここで言うテキストの話もしていますけど、議論するということを避けることが一番いかんのですよ。自分のことが正しくて、相手の言う異論を封じるとか言わせるなとか、国民の理解が深まらないでしょう。だから議論した上で真実を見極めるためのことをしっかりとやるべきです。
記者
今はまだ報道ベースになっていますけれども、仮に政府が公式に非核三原則の見直しの検討を表明した場合には、広島市として何かメッセージを発信する予定とか…。
市長
検討するということを政府の権限でできるんであれば、国会なんかもありましょうからね。国民の代表としての議員の方々がどうするかというものでもある。(議論を)やるということそのものをやっちゃいかんとかっていうことは言いません。むしろ、正しい結論を出していただくための場にするというか、機会にするということを強く望みます。この主張は譲りません。
記者
NPTは、かなり世界の多くの国々が加盟しています。非核三原則っていうものを持っているのは、その中でも日本の特殊性だと思うんですけれども、そこは被爆国であるということの歴史的経緯が非常に大きいと思うんですけれども、当時も沖縄返還の議論があったので、そことの兼ね合いももちろんあるんですけれども、そうすると、被爆をして、特に今、広島の市長でいらっしゃるので、そういう惨禍を経験して一番よく知っている自治体のトップとして、多分おっしゃりたいのは、議論はいいということなんでしょうけど、ある意味明白というか、議論をしなくても非核三原則を見直していくということはよろしくないんじゃないかという気も、個人的にはしなくもないんですけれども、その辺りはどう思われますでしょうか。
市長
私自身は、世の中の物事について良い悪い、皆が100パーセントこれが良いとか悪いとかっていうものは、そんなにあるものじゃないと思うんですよね。だから、民主主義というか多数決での原理でやってくるわけでしょう。その結論についての合理性というか、起こっていないことについては誰も、神様じゃないと分かんないんだけれども、いい結果を導くために努力する。これについては国民の生命とか財産を守っていくために、この世界の中でどういうふうに日本国が振る舞っていけばいいかという大きな課題ですね。
どの国も皆さん、武器も持たない戦争もやめる、だから、武器なんかも全部放棄してやらないということがもしできればですよ、誰も悩まない。だけど、ある国ある人たちは、そうは言っても、世の中、殺人はしちゃいかん泥棒しちゃいかんと言うけれども、現に泥棒をする人がいます、殺人する人がいると。そういうのを自分たちがそういう被害に遭わないためにどうするかっていったときに、殺さない人もいる、泥棒をしようというそのための努力はするけれども、万が一、そういう犠牲になりそうなときに、それをどう防御するかと。そちらの方に注力してそのための対応をするのが、我々の国是だとかっていうふうな展開をする。そういう議論もあり得るわけです。実際、それをやって世界の国で対応しているところもあるわけですよ。
その中で日本の場合は、そういった状況になったのは、犠牲になるということを考えていなかったからじゃないかと。原爆を投下されて、無辜の民が死んでしまう。相手がやったとしても、自分たちの犠牲を出させることそのものがどうだったんだろうと。だから、みんなに犠牲を出さないような方向でやっていこうじゃないかということを言おうといって憲法を作り、そして、広島の場合は、平和記念都市建設法で市長さんそれに向けて努力しろと書いてあるわけですよ。だから、それを誠実にやりたいと思っています。だから、意見を封ずるのではなくて、(異なる意見)あったとしてもそのことをちゃんと言って、どちらがいいかということを皆さんがちゃんと考えていただくという環境をつくる。だから、平和首長会議の(加盟)都市を広めて、みんなでこういうことを言おうじゃないかとやっているんです。特定の人がいるから、それはいかんとかいって責めて、私は正しいことを言っているからといって、いい格好をするというのはナンセンスだと、皆がそう思うような環境をどうつくるかというふうに思っています。
記者
確認ですけど、市長のお考えとしては先ほどおっしゃったように、これ(非核三原則)は堅持するべきであるということはもちろん…。
市長
もう一遍言いますよ。(NPTを)批准しているんだから、ある意味で私とすれば国内法として法律としてなっているんだから、破るんだったらNPTを批准するのをやめるとか、破棄するとか、そんな行為にもなるということも考えてほしいということを申し上げています。それくらい重大だということが分かるでしょうということを申し上げたいのです。
令和5年平和記念式典での市職員への暴行事件に係る判決について
記者
おととしの平和記念式典で、市の職員さんに集団で暴行したとして中核派の活動家5人が逮捕、起訴された事件、これが昨日、広島地裁で判決がありまして、執行猶予つきの有罪判決という一定の決着を見た形になりました。まず、この判決に対する市長としての評価、受け止め、ありましたら教えてください。
市長
この度の判決は、被告人の事件当日の行為、これは集団での暴行であったというふうに認定されたと受け止めています。控訴されていますから、まだ確定でありませんけれどもね。そういった地裁の判決が出ました。そういう意味では、そういったことを前提というか、そういうことを考えながら本市が、翌年の令和6年平和記念式典から、入場規制範囲を原爆ドーム周辺まで拡大する措置を講じたんですけどね。このことについてのよく理解が進む論拠になるんじゃないかというふうに受け止めていますし、安全・安心を確保するための合理的対応であったということを裏付ける一助にもなるんじゃないかなと受け止めています。
記者
被害を受けたのは市の職員さんという形ですが、業務中ということもありまして、これ、市として今回の判決、量刑ですね。不当ということで控訴するとかそういったことはあり得るんでしょうか。
市長
それはないでしょう、控訴。刑事事件になるのかな。市が…。
市職員
これ、刑事事件になりますので市の方がということはありません。
市長
ないでしょう。検察官がやるんでしょうね。
記者
個人さんとしても、そういった意向はないということでよろしいですかね。
市長
ええ。
市職員
はい、そうです。
市長
民事じゃないからね。
記者
分かりました。先ほど市長、規制の拡大ということに関して一助、理解が進むんじゃないかというお話でしたけれども、今回の件を受けて、また改めて規制範囲拡大する等とのそういった余地というのは市長の中ではあるのでしょうか。
市長
令和6年、昨年というか、その式典は今年もいわゆる規制範囲をやりましてね。ある程度これで収まっているんじゃないかと思うんですけれども、もう一遍、検証するということはあるとしても、これ以上バッと広げるということはなくてもいい。むしろ、制約の中で次は被告人を含むデモ団体、式典当日、原爆ドーム周辺を訪れる一般の参加者とか、参拝者に配慮した行動をとってくださいということをしっかり言えばいいんじゃないかと。規制は、もうやっていますからね。それからあとは、原爆死没者の慰霊と、恒久平和の実現を祈念することを目的とする式典の趣旨を、いま一度しっかり理解していただいて、言論の自由うんぬんじゃなく、厳粛な環境のもとで式典を挙行することにぜひ協力していただきたいと。思想の自由を妨害するつもりはありません。式典を厳粛な雰囲気のもとでやるということについての納得度を高めていただきたいというふうに思います。
記者
対話ということかなと、今の市長のお話伺って、そうかなと思うんですけれども。8月6日に向けて、かなり担当課と当該団体とのやり取りっていうのは複数回重ねられてきていると思うんですけど、その際の様子なんかを取材する機会があると、かなり当該団体さんが高圧的なようにも受け止めることができる余地があるかなと、そういうふうに思うんですけれども、これは職員さんに対するハラスメント、そういったふうな受け止めというのは市長としてはありますか。
市長
職員はいろいろな意味で、様々な意見を持っている方の意見を聞いて、ブレることなく頑張ってもらうようにというふうにずっと思っているし、私はこういうところでそれを職員が貫いてくれていると思うんです。大変ですよ。大変だけど頑張れと。でも、これをやらないと平和都市広島(市)の職員ではないと。ハラスメントまではいっていない、頑張っているというふうに思っています。本当に担当職員はよくやってくれていますよ。本当に。
中国政府の日本渡航自粛要請の影響について
記者
中国政府が台湾有事を巡る発言に関連をして、中国国民に日本への渡航を控えるよう呼び掛けたということがあるかと思います。これについて広島市、広島県としてインバウンドも多く訪れる中で、中国からの渡航者も一定の割合があるかと思います。また広島市内にも中国からの留学生の方がいらしたりとか、生活している方も多くいらっしゃると思います。そうした中で、市長から見て今回の影響であったりとか、または影響を受ける方への対応というもの、どういったものが必要かというところ、現時点でのお考えをお聞かせください。
市長
中国の対応ということについては、非常に残念でなりません。薛剣(駐大阪)総領事とは、他の局面で直接お話をさせていただいたりしていましてね。そのときのやり取りをつらつら思うに、日本というのは、ある意味で、薛剣さんも認めている民主主義をやって、個々人のいろいろな意見と、国の意見、地方自治体の意見ね。様々議論しながら、必ずしも一枚岩できちんと決まる国ではないんだけどね。自分たちの国は、結構地方自治というのは国のいうことをちゃんと聞くんだよというようなお話をされたのを今でもしっかり覚えていまして。
だから、特に平和記念式典の参加者の問題のときに、「国と市は同調してやっているんじゃないか」と言われるから、決してそんなことはありませんと。だけど、そうしたら「いや、我々の国ではそういうことは信じられない」というようなことだったんです。だから、それが今回、(高市)総理が言われたからということもあるでしょうけれども、私自身はそういう意味では(高市)総理も、国民の生命、安全を守るためということをいろいろ配慮されながらやっているけれども、その道を確保するために、先ほど申し上げたように市民、一人一人の生命を守るということは、そのお一人お一人が戦争行為になったときに、戦うために死ねという命令を出すようなことそのものを起こさないことも重要だと。起こったときに国体を守るということにシフトして、みんながどうするかということも考えておかなきゃいけないという意見も間違いなくありますけれども。それが起こっていない今において、段階で、起こさないようにすることの方にうんと力を入れて、起こるかもしれない、そのときの、そのしのぎをどうするかということを考えておかないと、バランスがとれないという御意見かも分かりません。それも否定しません。
しかし、こういう起こっていない中でどういう態度を取るかということを他国の人々、他の国が見るということで、この国のあり方をいろいろな方が理解してくれれば、本当に平和主義者だからということを可能なかぎり対話を通じて外交政策をやり切るということをやってみようじゃないかというのが、第二次世界大戦を戦って負けた日本のいわゆるすごい反省点だと思うんですよ。それを我々世代がちゃんと消化するというか受けないと、それを忘れて、ついついよその国がやるからそれに負けないようになんとかしなきゃ、その気持ちも分かるけれども、そこを押しとどめることができるかどうかと。それをやらなくて済む国が、中国かなというふうに思っていまして、だから、こちらは説得するわけにいきませんけれども、そうではない、自分たちはそういう国じゃないんだと、本当に平和に物事を解決したい国だということを分かっていただく努力をやり続ける必要があるかなと思いますけどね。
記者
すみません、今のに際して1点お願いします。国民の一人一人の生命と財産を守るためにという政府首脳であったりとかっていうところのやり取りの中で、財産というと地域経済への影響であったりとか、そうした市民一人一人にも大きく影響を与える部分が今の局面で少なからず出ているかと思いますけれども、そこに関しては広島市ないしは広島広域都市圏の中での影響であったりとか、そのことへの市長としての見方というのはいかがなんでしょうか。
市長
私自身は今言った中で、不幸にして中国の方が来ない、そして、経済面でのいろいろな障害が発生するということが、それを見込んで中国がやっているわけでしょうから、それに今度はいらだって、しっぺ返しをするみたいなことをやってしまうと、それこそ台なしなんですね。国民の生命とはいかないけれど、財産を毀損するっていうようなことを自らやっていくことになるじゃないですか。
だから、ここは冷静にそれに対処すべく方法をどういうふうに切り開くかということを、今は外務省なんかも向こうに行って、外交官レベルで一生懸命話し合いしているじゃないですか。そこで決して拳を振り上げるんじゃなくて、話し合いの中で解決方法を導き出すという努力をすることが重要。そして、今起こっているいろいろな事象についての被害を大げさに言って、だから仕返しするというようなことにならないようにするための支援策とか対処方法を行政として考える。そういう局面じゃないかなと思いますけれど。
※( )は注釈を加えたものです。
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