本文
令和4年(2022年)5月25日(水曜日)
市民局国際平和推進部平和推進課:稲田、芳原
電話:242-7831内線:5817
被爆樹木は被爆の実相を語るとともに、原爆の惨禍を乗り越えた生命力の象徴として貴重なものです。
この度、中区舟入幸町にあったマツが市民からの情報提供などから被爆樹木と確認されたため被爆樹木に登録し、また、令和3年度に実施した被爆樹木モニタリング調査の結果、白神社前平和大通り緑地帯のムクノキの枯死を確認したことから、当該樹木を登録台帳から抹消しました。
(1) 樹木の概要
ア 樹木名 マツ
樹種 |
樹高 |
幹周 |
マツ |
約5.5m |
130cm |
イ 所在地 広島市中区舟入幸町14-27
ウ 所有者 民間所有
エ 爆心地からの距離 約1,900m
(2) 被爆樹木登録の経緯
ア 市民の方から家屋を取り壊し結婚式場(令和5年3月オープン予定)として整備される予定の敷地内に被爆樹木と思われるマツがあると情報提供があった。
イ 米国国立公文書館から入手した被爆前の広島市内の空撮写真等により比較照合し、当該樹木が被爆当時から現在地に存置していたことを確認した。
ウ 樹木医の堀口力氏に現地を確認していただいたところ「樹齢は100年以上が経っており、証言どおりと思われる。」との意見であった。
(3) その他
現在、当該樹木が位置する敷地は工事中のため、現地取材をされる場合は、事前に当課までご連絡ください。一般公開は、令和5年3月の予定です。
(1) 樹木の概要
ア 樹木名 ムクノキ
樹種 |
樹高 |
幹周 |
ムクノキ |
3.5m |
129cm |
イ 所在地 広島市中区小町3(白神社前平和大通り緑地帯)
ウ 所有者 広島市(中区建設部維持管理課)
エ 爆心地からの距離 約530m
(2) 抹消に至るまでの経緯
本市では、被爆樹木の保存・継承のため、すべての被爆樹木を対象に、樹木医によるモニタリング調査を行い、その状況に応じて措置を行っている。当該樹木は、平成29年度の調査で、樹勢が著しく悪いことが判明したため、幹の切断や養生などを行い、樹勢回復を試みたが、令和3年度調査において「枯死」を確認した。
(3) 今後の対応
ア 当該樹木に対する措置
当該樹木のある区域が市の史跡指定を受けているため、関係課と調整後、以下の措置を行う。
・ 直ちに倒れることはないものの、台風等により倒木する恐れがある部分について伐採(地上約80cmで切断)する。
・ 切り株部分は、被爆の実相を伝えていくため、被爆樹木であったことを説明するパネルを設置し現地で保存する。
イ 伐採した樹木の活用
・ 伐採後、樹木が活用可能な状態であれば、被爆樹木の保存・活用を行っている民間の団体等との意見交換を行い、活用方法を検討する。
市では、平成8年度から爆心地から概ね2km以内にある被爆した樹木を登録しており、被爆樹
木は、今回のマツの登録及びムクノキの登録抹消により160本となった。