包括外部監査の結果(指摘事項)に対する措置事項及び監査の意見に対する対応結果の公表(令和8年3月23日公表)

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広島市監査公表第6号
令和8年3月23日

広島市監査委員 古川 智之
同 井戸 陽子
同 川村 真治
同 平岡 優一

 地方自治法第252条の38第6項の規定により、広島市長から監査の結果に基づき措置を講じた旨の通知があったので、当該通知に係る事項を次のとおり公表する。
 なお、併せて、広島市長及び広島市水道事業管理者から通知のあった監査の意見に対する対応結果についても、当該通知に係る事項を公表する。

令和4年度包括外部監査の結果に基づいて講じた措置の公表(財政局)

1 監査結果公表年月日

令和5年2月2日(広島市監査公表第3号)

2 包括外部監査人

松本 京子

3 監査結果に基づいた措置通知年月日

令和8年3月11日(広財管第77号)

4 監査のテーマ

財産に関する事務の執行及び管理について

5 監査の結果(指摘事項)及び措置の内容

(1) 財産台帳に価格の記載がないことについて(財産台帳)
 (所管課:財政局管財課)

監査の結果

 公有財産管理システムから出力された土地台帳及び建物台帳の現在価格欄には、 一つの監査対象課を除き、何ら記載がされていなかった。
 公有財産の取得、管理及び処分を適正に行うためには、公有財産の現況を的確に把握することが必要であり、そのためには公有財産の取得、管理及び処分等の増減の異動状況並びに管理・運用の状況を常に台帳に正確かつ適正に明示しておくことが必要とされる(「公有財産管理事務の手引」72頁)。
 このような財産台帳の意義からすれば、財産台帳に価格の記載がないことは、広島市財産規則第18条第2項第4号に抵触する。
 今後は、公有財産管理システム上、価格を入力しなければ次画面に進むことができないような設定を行うとともに所管課に周知する等の対応をとるべきである。
 さらには、後述「固定資産台帳」で引用する総務省「統一的な基準による地方公会計マニュアル」で提言されている、効率的な資産管理という観点から、将来的には、財産台帳と固定資産台帳を一体的な管理、あるいは一元化を行うことも視野に入れるべきだと考える。

措置の内容

 監査の結果を受けて、次のように対応することとした。
ア 財産台帳への価格の記載について
 令和5年5月に公有財産管理システムの改修を行い、価格が入力されていない場合はエラーメッセージを表示し、入力確定できない設定とするとともに、公有財産の異動報告を適時・適正に行うよう改めて庁内に周知した。
イ 効率的な資産管理について
 財産財産台帳を管理している公有財産管理システムのデータと各所管課からの回答を基に、手入力でエクセルにより作成している固定資産台帳について、ローコードツールによる固定資産台帳システムに令和7年度に置き換えることで、公有財産管理システムとデータベースで連携させるほか、誤入力防止機能を設けることなどにより、正確で効率的な資産管理に努めることとしている。
 また、公有財産管理システムが搭載されている財務会計システムの全面更新の際には、一つのシステム上で、財産台帳と固定資産台帳を一元管理することにより、更に正確かつ効率的な資産管理を行うことを検討する。

(2) 固定資産台帳の調整額について(固定資産台帳)
 (所管課:財政局管財課)

監査の結果

 下表のとおり、広島市の作成・公表している固定資産台帳を確認すると、「資産(施設)名称」に「調整額(令和3年度の固定資産台帳で修正予定)」と記載されているものがあった。
 固定資産台帳が財務書類作成のための補助簿としての機能を有し、その現在高は貸借対照表に、その期中の増減は純資産変動計算書に表示されることからすると(総務省「統一的な基準による地方公会計マニュアル」)、広島市の固定資産台帳は、「資産(施設)名称」に資産の詳細が不明である「調整額」を記載することによってはじめて、貸借対照表の現在高及びその期中の増減額が純資産変動計算書と一致することになる。
 そうすると、広島市の「調整額」を記載した固定資産台帳は、固定資産台帳としての機能を果たしていない点及びその金額も大きく特に令和2年度末においては資産別の調整額合計が54億円超にも及んでいる点で、不適切であるといわざるを得ない。
 したがって、「調整額」によって固定資産台帳の現在高と貸借対照表の現在高との一致を図るのではなく、作成手順を見直すなどし、本来の固定資産台帳の機能を発揮させるべきである。
 

【固定資産台帳における「調整額」の推移】
勘定科目 平成28年度末 平成29年度末 平成30年度末 令和元年度末 令和2年度末
事業用資産/ 土地 -14,000円 37,140,000円 32,023,000円 -6,772,000円 134,324,000円
事業用資産/ 建物(本体) なし -5,150,000円 なし 35,734,000円 29,827,000円
事業用資産/ 建物(付属設備) なし なし 112,612,000円 -45,001,000円 3,360,000円
事業用資産/ 工作物 なし -313,102,000円 3,952,000円 -30,452,000円 -3,360,000円
事業用資産/ 建物仮勘定 なし なし なし 93,556,000円 -1,195,938,000円
インフラ資産 /土地 なし なし -437,000円 -71,948,000円 -1,025,000円
インフラ/建 物(本体) なし -21,000円 31,000円

5,874,000円

-9,702,000円
インフラ/建 物(附属設備) なし なし 10,842,000円 -3,264,000円 なし
インフラ資産 /工作物 なし -358,099,000円 -23,982,000円 44,272,000円 -3,471,619,000円
インフラ資産 /建設仮勘定 なし なし なし 163,905,000円 145,649,000円
無形固定資産/ソフトウェア なし なし なし 116,025,000円 -428,532,000円
有形固定資産/物品 なし なし -65,000円 4,790,000円 -299,000円
差引合計 -14,000円 -639,233,000円 134,877,000円 306,719,000円 -4,797,315,000円
絶対値合計 14,000円 713,512,000円 183,944,000円 534,086,000円 5,423,635,000円

※固定資産の会計区分は、財務書類の一般会計等(一般会計及び地方公営企業会計以外の特別会計)と同様とした。
 

措置の内容

 固定資産台帳は、財務書類作成のための補助簿としての機能も有しており、本来、両者(貸借対照表及び固定資産台帳)の現在高等は一致すべきであるが、公表時期が財務書類は9月、固定資産台帳は翌年4月とずれがあり、その間に入力漏れや誤りなどが発覚することで両者の額に差異が生じ、その差異を固定資産台帳上、「調整額」として整理してきた。
 こうした状況及び監査の結果を踏まえ、令和7年度に導入した固定資産台帳システム(ローコードツール)に入力誤りを防止する機能を設けるほか、公有財産管理システムとデータベースで連携させるとともに、効率化により削減された作業時間を入力結果の確認作業に充てることなどにより、財務書類作成時点での正確な固定資産台帳の作成に努め、「調整額」の大幅な縮減を図ることとしている。

令和5年度包括外部監査の結果に基づいて講じた措置の公表(健康福祉局)

1 監査結果公表年月日

令和6年2月5日(広島市監査公表第2号)

2 包括外部監査人

松本 京子

3 監査結果に基づいて講じた措置通知年月日

令和8年3月6日(広高高第106号)

4 監査のテーマ

補助金等交付事務に関する財務に係る事務の執行について

5 監査の結果(指摘事項)及び措置の内容

書類の期限内提出について(老人クラブの運営に対する補助金)
 (所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の結果

 広島市補助金等交付規則第15条第1項において「補助事業者等は、当該補助事業等が完了したときは、その完了の日から40日以内に補助事業等実績報告書に次に掲げる書類を添えて市長に提出しなければならない」とあり、その書類として同項第3号において「領収証書その他の収支の事実を証する書類又はその写し」とある。
 実績報告書提出の際に各団体から提示を受けた領収書等について担当職員が確認したとあるが、コピーを取ることもなくまた確認した日付についても記録が残っていなかった。
 広島市補助金等交付規則に沿った運用がされていないため見直しをすべきである。

措置の内容

 監査の指摘を受けて、補助事業等実績報告書及び領収証書等が補助事業等の完了の日から40日以内に提出され、それらを照合したことなどを明確に記録するため、照合した日付等を記載するよう実績報告書の様式及び事務マニュアルを改正した。また、このことについて、令和6年2月に説明会を開催し、実績報告書の受領を行う各区地域支えあい課への周知を図った。

平成27年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表(健康福祉局)

1 監査意見公表年月日

平成28年2月3日(広島市監査公表第3号)

2 包括外部監査人

村田 賢治

3 監査意見に対する対応結果通知年月日

令和8年3月6日(広高高第104号)

4 監査のテーマ

高齢者施策に関する事務の執行について

5 監査の意見及び対応の内容

老人福祉センター及び老人いこいの家設置状況について
 (所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見

 広島市において、中区、南区、西区に老人福祉センターと老人いこいの家という同種類のサービスを提供する類似の施設を別々に設置しており、佐伯区には老人いこいの家を10施設と集中して設置しているが、東区及び安佐北区には老人福祉センター及び老人いこいの家の設置がない状況にある。
 広島市が策定した「ハコモノ資産の更新に関する基本方針」の「第1 目的」では、「厳しい財政状況の中でも、将来に向けて市民満足度の高い機能・サービスを提供し続けるためには、必要以上の機能・サービスの重複を避けるなど、更新の際に効果的かつ効率的な投資を行うことが重要です。」と掲げている。また、「第6 施設群の方向性」においても、老人福祉センター及び老人いこいの家が属する「汎用サービス型中・小規模」の更新の方向性欄の後段において、「「公民館」と「集会所」以外の汎用サービス型の施設は、設置目的は異なるがサービス内容が類似しており、設置目的に応じて特定の者に優遇措置が設けられているものもあることから、より多くの住民にとって使い勝手の良い施設となるよう、多様な利用目的に対応できる施設とすることを検討する。」と掲げている。
 これらの方針に基づくと、現状の配置状況を勘案し、他の区に比べ、過度に密集した区に関して、「必要以上の機能・サービスの重複」となっていないかなどを検討し、その結果、必要に応じ、施設の統廃合に関して検討する必要がある。
 なお、この検討に当たっては、老人福祉センター及び老人いこいの家という同種のサービスを提供する類似の施設を別々に設置していることについても検討し、それぞれの役割分担の必要性を検討すべきである。役割分担が必ずしも必要でない場合は、その垣根を取り払い、両者を区別することなく1つの施設として、サービスを提供することや、統廃合を含め施設の配置を見直すことを検討されたい。

対応の内容

 本市の老人福祉センター及び老人いこいの家は、旧合併町が建設したものを引き継いだもの、又はごみ処理施設等の整備に当たって地域環境整備事業の一環として設置したものであるため、監査の意見にあるような設置状況となっている。
 平成29年2月に「ハコモノ資産の更新に関する基本方針」などを踏まえて策定した「広島市公共施設等総合管理計画」では、施設更新に当たり施設数・規模の最適化を図るため、これらの施設が汎用性の高い諸室・設備を有していることや、その多くが地域住民の活動・交流の場として機能していることなどの特徴を考慮し、近隣の施設との複合・集約化を検討することとしている。
 こうした考え方に基づき、建設後40年以上が経過し、老朽化が進行していた吉島老人いこいの家及び吉島屋内プールについては、現在の利用者に配慮した上で両施設を複合化し、令和5年度に新吉島屋内プールを供用開始した(吉島老人いこいの家は令和6年度末で廃止)。
 また、同様に老朽化が進行している老人いこいの家坪井荘についても、現在の利用者に配慮した上で近隣の坪井公民館及び坪井児童館と複合・集約化することについて、現在、地域団体の代表者等で構成する新施設の建設準備委員会において意見交換を行っている。
 今後、他の老人いこいの家等についても、「広島市公共施設等総合管理計画」に基づき、近隣の施設の耐用年数の到来等の状況を把握した後、関係部局と情報共有を図り、統廃合が必要となる施設を選定し、新たな施設機能や提供サービス内容、配置場所等について地域住民や利用団体等の合意を得た上で、複合・集約化することとしている。

令和5年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表(こども未来局)

1 監査意見公表年月日

令和6年2月5日(広島市監査公表第2号)

2 包括外部監査人

松本 京子

3 監査意見に対する対応結果通知年月日

令和8年3月16日(広こ青第869号)

4 監査のテーマ

補助金等交付事務に関する財務に係る事務の執行について

5 監査の意見及び対応の内容

(1) 効果測定について(学区子ども会育成協議会事業に係る補助金)
 (所管課:こども未来局こども青少年支援部)

監査の意見

 「地方公共団体は、その事務を処理するに当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」(地方自治法第2条第14項)。補助金等の交付に当っても、最少の補助金等の交付で最大の効果が得られることが要求される。
 そのため、補助金等の交付決定に当たっては効果予測が、事業等が終了した際には効果測定が不可欠となる。
 しかしながら、当該補助金において定性的な評価にとどまり、具体的かつ客観的な指標に足り得なかった。
 当該効果予測や効果測定の手法は地方公共団体の自立性・自主性に委ねられるものであるため、広島市において、一定程度客観的な項目や指標を定めた効果測定ガイドラインを策定し、これに基づき効果測定することが望ましいと考える。

対応の内容

 監査の意見を受けて、補助に当たっては、こどもの健全な育成に資するよう、こどもの身近な活動範囲である学区において、体験活動の場を継続的に提供する学区子ども会の数の増加を目標として補助金評価調書を作成し、毎年度、継続的に事業効果を測定することとした。

 

(2) 効果測定について(広島市区子ども会連合会事業に係る補助金)
 (所管課:こども未来局こども青少年支援部)

監査の意見

 「地方公共団体は、その事務を処理するに当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」(地方自治法第2条第14項)。補助金等の交付に当っても、最少の補助金等の交付で最大の効果が得られることが要求される。
 そのため、補助金等の交付決定に当たっては効果予測が、事業等が終了した際には効果測定が不可欠となる。
 しかしながら、当該補助金において定性的な評価にとどまり、具体的かつ客観的な指標に足り得なかった。
 当該効果予測や効果測定の手法は地方公共団体の自立性・自主性に委ねられるものであるため、広島市において、一定程度客観的な項目や指標を定めた効果測定ガイドラインを策定し、これに基づき効果測定することが望ましいと考える。 

対応の内容

 監査の意見を受けて、補助に当たっては、継続的に子ども会活動のリーダーや指導者を育成している区子ども会連合会の数を維持していくことを目標として補助金評価調書を作成し、毎年度、継続的に事業効果を測定することとした。

 

(3) 効果測定について(地区青少年健全育成連絡協議会事業に係る補助金)
 (所管課:こども未来局こども青少年支援部)

監査の意見

 「地方公共団体は、その事務を処理するに当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」(地方自治法第2条第14項)。補助金等の交付に当っても、最少の補助金等の交付で最大の効果が得られることが要求される。
 そのため、補助金等の交付決定に当たっては効果予測が、事業等が終了した際には効果測定が不可欠となる。
 しかしながら、当該補助金において定性的な評価にとどまり、具体的かつ客観的な指標に足り得なかった。
 当該効果予測や効果測定の手法は地方公共団体の自立性・自主性に委ねられるものであるため、広島市において、一定程度客観的な項目や指標を定めた効果測定ガイドラインを策定し、これに基づき効果測定することが望ましいと考える。

対応の内容

 監査の意見を受けて、補助に当たっては、地域における青少年の健全な育成に資するよう、地区青少年健全育成連絡協議会が実施する事業に参加する地域住民の増加や、地区青少年指導員が補導する深夜はいかい・喫煙などの不良行為少年の減少を目標として補助金評価調書を作成し、毎年度、継続的に事業効果を測定することとした。

(4) 補助金の必要性について(広島市文化財団に対する補助金(青少年野外活動センター))
 (所管課:こども未来局こども青少年支援部)

監査の意見

 広島市は、文化財団自らが所有する施設を利活用する野外活動等の受入事業やデイキャンプや自然環境での体験プログラムなどの主催事業からの施設利用収入等では賄いきれない野外活動センターの運営費について、補助金を交付している。
 しかしながら、本来補助金は実施する事業を対象に交付されるべきものであることから、実施する事業ごとに補助金の必要性を判断すべきである。特に主催事業においては、デイキャンプや自然体験プログラムなどの民間事業者が同様な事業を行っている事業に対しても補助金が交付されており、補助金の必要性・公平性の観点から問題があると認められる。
 また、上記補助金の算定方法による補助金額が83,169,000円であることを考えると、施設の管理運営や事務の簡素・効率化等徹底した経費の削減や利用促進に努めているとは言い難く、受益者負担の観点から野外活動センターの施設利用収入等が適正料金であるとは言えないため、当該補助金の必要性・公正性の観点から問題があると認められる。
 これらの問題解決の方法として、受入事業及び主催事業における個別の収支報告書を作成することにより、事業ごとに管理運営コストが把握でき、利用料金の適正化につながり、補助金の必要性・公平性が保たれると考える。
 なお、所管課から当該施設の利用料金については、国(旧文部省)からの通知(昭和48年11月22日 文社青第143号)において「少年自然の家の利用に対する対価は、原則として徴収しないこと。」とされているため徴していないが、宿泊に伴うシーツのクリーニング代や種々の活動に伴う教材費などの実費相当額は徴しており、監査人のいう「利用料金の適正化」とすることは他の公立の野外活動施設との均衡を保つ上でも困難であるとのことだった。
 しかしながら、国から通知のあった50年前から教育環境や社会情勢など大きく変化している。そのため、料金体系等を含め運営体制が現在の状況に合致したものであるかを検証する必要があり、少なくともコスト面の検証においては上記の問題解決の方法が有用であると考える。

対応の内容

 青少年野外活動センターにおける補助金の交付については、これまで受入事業及び主催事業の個別の収支報告書の提出を求めていなかったため、事業ごとの管理運営コストを把握できていなかった。
 監査の意見を受けて、事業ごとの補助金の必要性を適切に判断するため、令和6年度から補助金の交付の条件として、事業完了後に受入事業及び主催事業それぞれについて個別の収支報告書の提出を義務付け、令和7年度から所管課で事業ごとの管理運営コストの把握及び検証ができる体制を整備した。
 今後は、青少年の健全な育成を目的とする当該施設の公益的性格も踏まえつつ、個別の収支報告書を基に、事業ごとの管理運営コストを継続的に分析し、必要に応じて広島市文化財団に対し、事業内容の見直しや業務の効率化を図るよう働きかけていくこととする。 

(5) 補助金の必要性について(広島市文化財団に対する補助金(こども村))
 (所管課:こども未来局こども青少年支援部)

監査の意見

 広島市は自らが所有する施設であるこども村を無償貸与し、小学生を対象とする動物とのふれあいや農業体験などの主催事業を無償で提供しているため、こども村の運営費について、補助金を交付している。
 しかしながら、本来補助金は実施する事業を対象に交付されるべきものであることから、実施する事業ごとに補助金の必要性を判断すべきである。特に主催事業においては、動物とのふれあいや農業体験などの民間事業者が同様な事業を行っている事業に対しても補助金が交付されており、補助金の必要性・公平性の観点から問題があると認められる。
 また、小学生を対象とした事業に対する補助金とはいえ、補助金額が68,585,000円であることを考えると、施設の管理運営や事務の簡素・効率化等徹底した経費の削減や利用促進に努めているとは言い難く、受益者負担の観点から無料であることについて合理的な理由であるとは言えないため、当該補助金の必要性・公正性の観点から問題があると認められる。
 これらの問題解決の方法として、主催事業における個別の収支報告書を作成することにより、事業ごとに管理運営コストが把握でき、利用料金の適正化につながり、補助金の必要性・公平性が保たれると考える。
 なお、所管課から当該施設の利用料金については、国(旧文部省)からの通知(昭和48年11月22日 文社青第143号)において「少年自然の家の利用に対する対価は、原則として徴収しないこと。」とされているため徴していないが、主催事業における教材費などの実費相当額は徴しており、監査人のいう「利用料金の適正化」とすることは他の公立の野外活動施設との均衡を保つ上でも困難であるとのことだった。
 しかしながら、国から通知のあった50年前から教育環境や社会情勢など大きく変化している。そのため、料金体系等を含め運営体制が現在の状況に合致したものであるかを検証する必要があり、少なくともコスト面の検証においては上記の問題解決の方法が有用であると考える。

対応の内容

 こども村における補助金の交付については、これまで主催事業の個別の収支報告書の提出を求めていなかったため、事業ごとの管理運営コストを把握できていなかった。
 監査の意見を受けて、事業ごとの補助金の必要性を適切に判断するため、令和6年度から補助金の交付の条件として、事業完了後に主催事業について個別の収支報告書の提出を義務付け、令和7年度から所管課で事業ごとの管理運営コストの把握及び検証ができる体制を整備した。
 今後は、青少年の健全な育成を目的とする当該施設の公益的性格も踏まえつつ、個別の収支報告書を基に、事業ごとの管理運営コストを継続的に分析し、必要に応じて広島市文化財団に対し、事業内容の見直しや業務の効率化を図るよう働きかけていくこととする。

 

令和4年度包括外部監査の結果に基づいて講じた措置の公表(安佐北区役所)

1 監査結果公表年月日

令和5年2月2日(広島市監査公表第3号)

2 包括外部監査人

松本 京子

3 監査結果に基づいて講じた措置通知年月日

令和8年3月16日(広佐起第5号)

4 監査のテーマ

財産に関する事務の執行及び管理について

5 監査の結果(指摘事項)及び措置の内容

隣地との未確定の境界について(持開地共同作業場)
 (所管課:安佐北区役所市民部地域起こし推進課)

監査の結果

 平成22年度の包括外部監査による「建物・プレス機の撤去について、広島市及び広島県で協力して早期解決を図るべきである。」という意見に対し、建物の解体について、広島市が予算措置を行い、令和4年10月から工事を開始し、同時にプレス機の撤去を広島県が実施することも決定している。
 広島市財産規則第16条第4号において土地の境界について不明な点がないか最善の注意を払い、経済的かつ効率的に使用されることが求められているところ、経緯(3)※1で述べたとおり、本件土地は一部境界が未確定である。よって、境界が一部未確定の部分について境界を確定するとともに、経緯(7)※2の問題を解決すべきである。高度な専門知識も必要と思われることから、課内・区内での解決が難しい場合は、弁護士等の専門家の指導・助言の下、建物の解体を待つことなく解決に向けた交渉を迅速に行うべきである。
※1 昭和58年土地と建物の払下げを検討した際、当時測量のために隣地地権者と境界確認を行ったが、一部未確定の部分がある。
※2 設置時期は不明であるが、境界一部未確定の土地と隣地との境界付近に第三者の建築物(倉庫)が建設されている可能性がある。

措置の内容

 監査の結果を受け、令和6年度末に隣地地権者立ち合いの下、境界を確認し、一部未確定であった境界を確定した。
 また、隣地との境界付近に建設されていた第三者の建築物(倉庫)は、現在、解体撤去されている。

令和3年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表(水道局)

1 監査意見公表年月日

令和4年1月27日(広島市監査公表第2号)

2 包括外部監査人

中川 和之

3 監査意見に対する対応結果通知年月日

令和8年2月17日(広水財第108号)

4 監査のテーマ

水道事業に関する経営管理について

5 監査の意見及び対応の内容

固定資産実査の範囲について
 (所管課:水道局財務課)

監査の意見
現状(会計処理、問題点)

 広島市水道局では、広島市水道局固定資産規程及び固定資産実地照合実施要領に従い、固定資産の実地照合を行っている。具体的な規定は以下のとおりである。

 広島市水道局固定資産規程
 第20条(実地照合) 財務課長は、固定資産につき少なくとも3年に1回、次に掲げる事項を照合し、その結果を管理者に報告しなければならない。
 (1) 固定資産台帳と固定資産整理簿との記載事項
 (2) 固定資産台帳の記載事項と固定資産の実体

 固定資産実地照合実施要領
 2 対象 実地照合の対象となる固定資産は、「車両運搬具」及び「工具・器具及び備品」 に該当するものを主として、すべての科目から抽出する。
 6 実地照合の対象所属及び時期 実地照合は、対象となる所属を次のとおり3期に分割し、毎年ひとつの期をその実施対象とする。

区分 1期 2期 3期
対象所属

 企画総務課

 財務課

 人事課

営業部

 営業課

 各営業所

技術部

 調整課

 維持課

 給水課

 管路設計課

 管路工事課

 各管理事務所

技術部

 計画課

 技術管理課

 設備課

 水質管理課

 施設課

 各浄水場

 上記規定に基づき、財務課長から当年度に実地照合の対象となる所属長あてに「固定資産等の実地照合について(依頼)」文書を発出している。
令和2年11月4日付けで各所属長宛に発出された依頼文には以下のように記載がある。
 2 当日の主な確認内容
 実地照合の対象は、原則全ての固定資産です。次に掲げる事項は必ず確認し、これら以外の固定資産及びリース資産並びに借入資産についても可能な限り抽出等により確認します。

 (1) 固定資産の現物及びシールの貼り付け
 ア 「車両運搬具」及び「工具・器具及び備品」については原則として全品目を、「車両運搬具」について使用中の場合は、運転日報で該当車両運搬具が存在するかを確認する。
 イ 上記ア以外は、主に平成29年度以降に取得した資産等を中心に現物確認する。

 実態として、固定資産の実地調査の対象は、依頼文に基づき、「車両運搬具」及び「工具・器具及び備品」については全件、また、その他の資産は前回実地調査以降に取得した資産を中心に行っているとのことである。

監査人の意見

 固定資産実地照合の対象は、「固定資産等の実地照合について(依頼)」文書にも記載しているとおり、原則として全ての固定資産とするべきである。
 監査手続として、サンプルで固定資産実査を行ったが、除却処理手続の漏れが検出されている。固定資産除却の際の手続を再度周知徹底するとともに、報告を失念してしまった場合に、事後的にでも発見できるようにするためにも、地中に埋設されている配水管など実務上困難である資産を除いて、原則としては全ての固定資産が対象となるような運用が望ましい。

対応の内容

 水道局では、地中に埋設している配水管などの実地照合が実務上困難であるものを除き、約1万5千点もの固定資産を所管している。
 こうした中、固定資産を効率的かつ適正に管理するため、その所管課において、全件の現況が台帳及び図面と符合するかどうかなどの調査を毎年度行い、その結果を財務課に報告するとともに、総括事務を執り行う財務課において、主として「車両運搬具」及び「工具・器具及び備品」に該当するものについて、固定資産の実地照合を3年に1回、実施している。
 この度の監査で除却処理手続の漏れが検出されたことを受け、事後的に手続に漏れがないか確認するため、財務課において、前回の実地照合以降に工事完成した施設についても実地照合を行うこととした。
 また、固定資産の所管課における現況調査時に除却処理手続の漏れがないか確認することについて、毎年度の調査依頼時に周知徹底を行うこととした。

令和6年度包括外部監査の結果に基づいて講じた措置の公表(教育委員会)

1 監査結果公表年月日

令和7年2月6日(広島市監査公表第3号)

2 包括外部監査人

松岡 賢

3 監査結果に基づいて講じた措置通知年月日

令和8年2月5日(広市教セ第66号)

4 監査のテーマ

教育に関する事業の財務事務の執行について

5 監査の結果(指摘事項)及び措置の内容

証憑書類の作成について(いじめ・不登校等予防的生徒指導推進事業)
 (所管課:教育委員会教育センター)

監査の結果

 研修講師用飲物として支出した請求書・領収証書及び内訳書を確認したところ(伝票番号0000032898)、支払額に誤りはないものの、消費税の軽減税率8%の対象となるものにつき、誤って標準税率10%として関係書類が作成されていた。消費税の軽減税率制度は会計処理・事務処理において誤りが生じやすいものとなっているため、消費税に関する基本的な知識及び経理処理方法を再確認し、正確な証憑書類を作成すべきである。

措置の内容

 監査の結果を受けて、現在、教育センターにおいて購入している消費税軽減税率の対象品目(定期購入している新聞、飲料水)の支出の取扱いについて改めて同センター内で周知徹底を図るとともに、消費税の適用税率を経理処理におけるチェックポイントに加えて、複数人でチェックすることにより、正確な証憑書類の作成に努めている。

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