鮮魚店や寿司店など、生食用鮮魚介類を提供する営業施設での食中毒予防のポイントです。
1.特に注意が必要な食中毒
腸炎ビブリオ
- ノロウイルス
- 寄生虫(アニサキス)
- 寄生虫(クドア・セプテンプンクタータ)
- ふぐ
2.夏の腸炎ビブリオ
- 腸炎ビブリオ菌は、海水や海底の泥の中に存在し、海水温が17℃を超えると急激に増殖します。
- 夏場(6月から9月)の海産魚介類には腸炎ビブリオの付着があることを認識して、調理等の作業を行いましょう。
- 調理上の注意
- 魚介類は水道水でよく洗う(海水中にいる菌なので真水に弱い)。
- 提供直前まで冷蔵庫に入れる(菌の増殖スピードがとても速い)。
- 調理中のはね水や貝の砂だし時のはき水が他の食品にかからないよう注意する。
- 魚介類は専用の調理器具(包丁やまな板)を準備・使用する。
3.冬のノロウイルス
- カキやアサリ等の二枚貝が体内でウイルスを溜め込む(濃縮する)ため、食中毒の原因食品になりやすく、注意が必要です。
- 患者や感染者のふん便や吐ぶつには大量のウイルスが含まれているため、不十分な手洗いにより、食品を汚染し食中毒の原因になります。
- 調理上の注意
- 加熱調理用のカキは新鮮であっても、絶対に生食用として提供しない。
- 二枚貝の加熱調理は中心部まで十分に加熱する。
- 調理前、トイレの後は手指をしっかり洗浄・消毒する。
- 下痢等の体調不良時には調理作業に従事しない。
4.アニサキス
- アニサキスは、主に海産の魚介類に寄生する体長2~3cm、半透明白色の寄生虫です。
多くは内臓部分に寄生しますが、身の部分にも寄生することがあります。
- 一年中発生する食中毒です。
- 調理上の注意
- 中心部までよく加熱しましょう。
- 内部まで完全に凍結しましょう。(-20℃で24時間以上)
- 早期に内臓を除去し、低温保存しましょう。
- 内臓にアニサキスが多数いる場合は、身の部分にもいることがあるので、刺身等には使用しないようにしましょう。
- 調理、提供時には目視によるチェックを行い、見つけた際は取り除きましょう。
※アニサキスは、酢や醤油、ワサビでは死滅しません。
5.ヒラメのクドア・セプテンプンクタータ
- ヒラメに寄生するクドア属の寄生虫で、肉眼で確認することはできません。
- 2012年に農林水産省が国内養殖場等における対策を通知して以降、国内産養殖ヒラメを原因とする食中毒事例は極めて少なくなっています。
- 調理上の注意
- 中心部までよく加熱しましょう。(中心温度75℃で5分以上または80℃で10秒以上)
- 内部まで完全に凍結しましょう。(-20℃で4時間以上または-80℃で2時間以上)
6.ふぐの取扱い
- 丸ふぐの処理は、ふぐ処理者又はふぐ処理者の監督のもとにしかできません。
- 丸ふぐを処理する際は、ふぐ処理施設の登録申請が必要です。
- 処理済(みがきフグ)を仕入れる際は、必ず表示(原料ふぐの種類、処理業者名、処理施設所在地、処理年月日等)を確認して下さい。
- 種類の判別できないふぐは購入・提供・販売しないで下さい。
7.二次汚染に注意
- 鮮魚・刺身等の生ものと加熱調理品は保管場所(冷蔵庫や寿司ネタケース)や調理器具(包丁やまな板)を区分して扱い、二次汚染に注意しましょう。
- 鮮魚・刺身等の生ものの取扱い後は、手指や調理器具をしっかり洗浄・消毒しましょう。
8.リンク
ノロウイルスに関するQ&A(厚生労働省のホームページ)<外部リンク>
関連情報
ダウンロード
ふぐの取扱いについて [PDFファイル/311KB]
このページに関するお問い合わせ先
健康福祉局 保健部 食品保健課、食品指導課
電話:(食品保健課)082-241-7434(食品指導課)082-241-7404/Fax:082-241-2567(共通)
<外部リンク>
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