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取るべき防災行動を考えようー9月1日は防災の日ー
日本は世界有数の地震大国で、これまでに数多くの地震や津波による災害を経験してきました。
関東大震災(1923年)が発生した9月1日は「防災の日」、この防災の日を含む1週間(8月30日から9月5日まで)は「防災週間」です。
南海トラフ巨大地震が今後30年以内に発生する確率は70~80%(令和4年1月時点)となっており、県内で最大震度6強の揺れや最大2m近くの津波が想定され、大規模な被害が発生する可能性があります。
一方この時期は、例年台風が接近・通過することも多く、このために災害が比較的集中して発生しやすいとされています。
台風発生の頻度と強度は、地球温暖化に伴う気候変動によって、今後さらに増加すると予測されています。
いつ身に降りかかるか予想ができない「災害」。災害が起きた時、先ず何よりも大切なのは、あわてずに身を守ること。そして、「もしも」に備えて、日頃から一人ひとりが防災対策を見直しておくことが大切です。
この機会に、いざという時に備え、取るべき防災行動を考えてみましょう。
▶令和6年度「防災週間」、「津波防災の日」及び「火山防災の日」について<外部リンク>
▶「関東大震災100年」 特設ページ<外部リンク>
1 住んでいる場所の危険性を確認する
災害へ備えるため、まずは自分が住んでいる場所の危険性を確認しましょう。
自分が住んでいる場所には、どのような災害の危険があるか、危険な区域や場所はどこか、避難場所や安全な避難経路など、をふだんから確認しておくことが大切です。このような危険箇所は、ハザードマップで確認することができます。
また、その地域にむかしから住んでいるお年寄りに話を聞いたり、国土地理院がまとめた自然災害伝承碑<外部リンク>を確認したり、図書館にある「市史」や「町史」などで地域の過去の災害について調べたりするのも、どこが危険なのか(危険だったのか)を知るよい方法です。
1 地域の危険性
洪水や津波であれば想定浸水深(基準水位)、土砂災害であれば警戒区域等内にあるか、などを確認しましょう。
2 建物の危険性
土砂災害・地震・津波については、建物が堅牢かどうかを確認するとともに、地震に備えて、耐震化や家具等転倒防止などの防災対策を講じましょう。
▶危険な区域を確認する(土砂災害警戒区域/浸水想定区域など)
▶広島市防災ポータル(防災情報マップ)で確認する<外部リンク>
▶ひろしま地図ナビで確認する<外部リンク>
2 災害情報の入手方法を確認する
災害のうちで特に洪水・土砂災害など気象状況による災害については、気象情報を入手することで早めの備えができます。
▶広島市防災ポータル<外部リンク> 気象情報や避難情報の発令状況など
▶広島県防災Web<外部リンク> 県内の避難情報や気象情報、河川の水位など
▶広島地方気象台<外部リンク> 防災気象情報、天気予報、地震情報など
▶キキクル(危険度分布)<外部リンク> 地図上で災害の危険度を視覚的に知ることが可能
3 いつ、どこに避難するのかを確認する
災害が発生したとき(発生するおそれがあるとき)には、命を守るために避難行動をとる必要があります。
洪水などについては浸水する前に、また土砂災害についても警戒区域等から離れて、安全な場所へ避難する必要があります。
避難とは「難を避けること、つまり安全を確保すること」であり、安全な場所であれば必ずしも避難場所でなくても命を守ることができます。自治体(市区町村)が開設する避難場所以外にも、安全な親戚・知人宅やホテル等への分散避難も検討しましょう。
1 指定緊急避難場所
切迫した災害の危険から緊急的に逃れるための施設または場所で、災害種別(土砂災害、高潮、洪水 又は地震、津波、大規模な火事)に応じて指定
2 指定避難所
自宅の倒壊・焼失等に伴い生活の場を失った被災者の臨時的な宿泊・滞在の施設で、主に市立小学校の体育館などを指定
「垂直避難」は、水害や土砂災害などの災害発生時に建物の高層階へ移動する避難方法のことです。
災害がすでに起きており区域外への避難が困難で応急的に避難する場合、あるいは災害が起きる蓋然性が現時点では低いが”念のため”より簡易な避難を行う場合など、状況によっては垂直避難により命を守ることができます。
3 その他の緊急的な施設
広島市では、津波や洪水、高潮等による浸水時の避難体制の充実を図るため、別に定めた構造要件等に適合し、所有者等の承諾が得られた施設(高いビルなど)を浸水時緊急退避施設として指定しています。(浸水時緊急退避施設とは、津波、洪水、高潮等による浸水が発生し、または発生するおそれがある場合において、指定緊急避難場所等への避難の途中で目前急迫の危険にさらされた場合に、緊急一時的に退避するための施設です。)
自宅などの危険性に応じ、いつ避難をはじめれば安全に避難できるかをあらかじめ検討しましょう。
その際には、主観的な思い込みで判断に迷うことなく、気象情報や避難情報、雨量や河川の水位など、できるだけ客観的な判断に基づいて適切な避難行動がとれるよう心掛けましょう。
本市ではこうした情報等をもとに、住民一人ひとりが避難行動をとる判断ができるよう高齢者等避難【警戒レベル3】、避難指示【警戒レベル4】などの避難情報を発令します。
こうした情報を参考に、家族構成や避難先など各自の状況に応じて、避難行動のタイミングをあらかじめ決めておきましょう。
情報の入手手段としては、文字情報として確認でき、記録として残る広島市防災情報メールによる入手方法が効果的です。
ひろしま避難誘導アプリ「避難所へGo!」は、災害が発生する前に適切な避難行動を行っていただくための防災アプリです。避難指示等の発令時、最寄りの開設避難所へのルート案内を行います。
▶避難はいつ、どこに?(首相官邸)<外部リンク>
4 災害時の食料や持ち物を確認する
災害時には、電気・水道などのライフラインの被災や物流の途絶により、通常の生活が送れなくなったり、食料や日用生活品などが入手できなくなることがあります。
災害が発生した場合を想定し、一定期間生活ができるよう、飲料水や食料、常備薬などの非常持ち出し品をあらかじめ準備しておきましょう。
5 地域の防災活動に参加してみる
いざという時に、適切な避難行動ができるよう、地域で自主的に住民が防災活動を行う自主防災組織の防災訓練や研修会などに参加してみましょう。
こうした地域で行われる取組を知り、参加することで、一人ひとりの防災力の向上に努めていきましょう。