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(注)このサイト内の「新型インフルエンザ」とは、基本的に新型インフルエンザ(A/H1N1)を指しています。掲載している情報も、主に新型インフルエンザ発生時から2011年3月31日までの内容です。また、2011年3月31日以降、この新型インフルエンザ(A/H1N1)は、通常の季節性インフルエンザとして取り扱われています。4月1日から、名称は「インフルエンザ(H1N1)2009」となりました。
インフルエンザにかかると、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が全身に強く現れます。また、普通のかぜと同様の症状(のどの痛み、鼻汁、くしゃみやせきなど)も見られます。
さらに、気管支炎、肺炎(小児の場合は中耳炎、熱性けいれん、まれに急性脳症など)を併発します。重症化することもありますので、小児や高齢者は特に注意する必要があります。
インフルエンザは、インフルエンザウイルス(右の写真)を病原体とする感染症です。ウイルスの抗原性の違いから、A型、B型、C型に大きく分類されます。A型のウイルスは、ウイルスの表面にある2つの糖蛋白の抗原性の違いにより、多くの亜型に分類されます。2009年まで人の間で広く流行していたのは、Aソ連型ウイルス(H1N1亜型)、A香港型ウイルス(H3N2亜型)、およびB型ウイルスの3種類でした。
近年問題となっている鳥インフルエンザの病原体はA型のインフルエンザウイルスで、人への感染が確認されている亜型は、H5、H7、H9亜型です。
また、2009年4月にその存在が明らかとなり2009年に流行した新型インフルエンザウイルス(A/H1N1)は、Aソ連型ウイルスと同じH1N1亜型ですが、遺伝子構造が非常に異なっています。
感染経路、治療方法、予防方法については、季節性インフルエンザも新型インフルエンザも基本的には同じです。
インフルエンザにかかった人のせきやくしゃみによって、唾液などの飛沫とともにウイルスが放出され、それを吸い込むことによって感染します。(飛沫感染)また、手指を介して接触感染する可能性もあります。
季節性インフルエンザ(Aソ連型、A香港型、B型)は、毎年12月下旬から翌年3月頃まで(年によって1か月ぐらい違うこともあります)流行します。流行が始まると急激に患者数が増加し、流行のピークが非常にはっきりしている疾患の一つです。この時期の患者の発生動向には十分注意してください。
乳幼児から高齢者まで、すべての年代においてインフルエンザにかかります。季節性インフルエンザの患者の年齢構成は、シーズンによって若干違っていますが10歳未満の患者の割合が多くなっています。
インフルエンザにかかったかなと思ったら
インフルエンザウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を使用する場合は、医療機関で診察を受ける必要があります。また、熱が高い場合は解熱剤を使用しますが、インフルエンザにかかっている時に使用できないものもあります。自己判断せずに、かかりつけの医師とよく相談してください。
予防のためには、インフルエンザが流行する前にワクチンを接種することが有効です。ワクチン接種により、インフルエンザにかかりにくくなるとともに、重症化することを防ぎます。
インフルエンザの予防接種は、重症化防止効果を期待して実施されます。感染防止効果は保証されていません。また、極めてまれに、予防接種が重篤な副作用を起こす場合もあります。
予防接種についてのお問合せ先 各区保健センター または健康福祉局健康推進課(電話504-2622)
流行期には、以下の点を心がけることが大切です。
季節性インフルエンザは、学校保健安全法で第二種感染症に定められています。発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまでは学校や幼稚園などで出席停止となります。(ただし、病状によって医師が感染のおそれがないと認めた場合はこの限りではありません。)