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感染症情報/咽頭結膜熱(プール熱)

ページ番号:0000000255 更新日:2023年12月28日更新 印刷ページ表示

咽頭結膜熱(プール熱)とは(届出基準と届出様式

 咽頭結膜熱はアデノウイルス(主に3型)によるウイルス性の感染症で、発熱・咽頭炎(のどの痛み)・結膜炎が主な症状です。プールでの接触やタオルの共用により感染することもあるので、プール熱と呼ばれることもありましたが、近年ではタオルの共用が減った等の理由からプール利用における集団感染の報告は見られなくなってきています。

感染経路

 アデノウイルスは、患者の鼻汁、目やに、唾液、便などに含まれています。その感染力は強く、基本的には、ウイルスが口・鼻・のどの粘膜や目の結膜から体内に入って感染します。

具体的には、次の感染経路が考えられます。

  • 感染した人のせきやくしゃみによって、唾液などの飛沫とともに放出されたウイルスを、吸い込むことによって感染します。
  • 患者に接触したり、患者が使用したもの(たとえば、患者が使用したタオルや洗面器、食器など)を共用することによって、ウイルスが手指を介して目や口から体に入り感染します。
  • プールやお風呂などで、汚染された水からウイルスが結膜に侵入することによって感染します。プールの衛生状態が悪いと、集団感染を起こしやすくなります。

症状・流行時期・好発年齢

症状

 5~7日間の潜伏期間の後、発熱で発症し、38度以上の高熱が続くとともに、咽頭炎によるのどの痛みが現れます。また、結膜炎に伴って、目が充血し、目やにが出たり、目の痛み、かゆみ、涙目を訴えたりします。そのほか、首のリンパ節が腫れたり、頭痛、食欲不振、全身倦怠感などを伴います

 基本的には予後の良い疾患ですが、まれに肺炎など重症化する場合があり、特にアデノウイルス7型は心肺機能低下、免疫機能低下等の基礎疾患のある人、乳幼児、高齢者では、重篤な症状となることがあります。

流行時期

 通常は6~8月の夏季に流行しますが、最近では冬季にも流行がみられ、特に2003年からその傾向が顕著になっています。

広島市の報告状況

好発年齢

 小児がかかりやすい疾患です。

治療方法

 特効薬はありませんので、対症療法が中心となります。

 のどが痛くて食事が食べにくい場合は、やわらかくて刺激の少ない物を食べるようにします。熱が高い場合は、脱水症状を起こさないように、水分を十分に取るように気をつけます。また、目の症状が強い場合は、眼科的治療が必要になることもあります。

予防方法

 感染経路を理解し、伝播を断つことで予防できます。

  1. 流行時には流水とせっけんによる手洗い、うがいを励行することが大切です。
  2. タオルの共用はやめましょう。
  3. プールでの感染を防ぐために次のことに注意してください。
    • プールに入る前後に、シャワーでよく体を洗ってください。
    • プールの管理者は、プールの消毒など衛生管理を徹底してください。

参考