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中区歴史資源活用プロジェクト「ほうじゃ!西国街道で遊ぼうや」
中区役所では、若手職員を中心に「西国街道」など、市内中心部の歴史資源を活用するプロジェクト「ほうじゃ!西国街道を遊ぼうや」を立ち上げました。
「西国街道」は江戸時代、京都と下関を結ぶ幹線道路で、現在の市内中心部で言うと、平和記念公園から本通り、胡通り、仏だん通りへと続く賑やかな通りです。実はこの通り、江戸時代においても、商人や職人の店が軒を連ねるショッピングストリートだった、ということはあまり知られていないのではないでしょうか。
原爆投下により当時の姿はほとんど残っていませんが、当時の姿や文化を知り、歴史に思いを馳せることで、私たちのまち、中区の新たな魅力を発見しようと、このプロジェクトを立ち上げました。
新型コロナウイルスの影響により、外出自粛や3密を避けるといった行動が今後も続きますが、そんな中でも、ご自宅で、または少人数で密にならずに、西国街道の魅力を感じてもらえる企画が実施できるようプロジェクトチームで取り組んでいきます。
今後、会議で決まったこと以外にも、西国街道などの知られざる魅力をHPやFacebookでお伝えしていきますので、お楽しみに!
会議の様子
第1回会議 令和2年5月28日(木曜日)
プロジェクトメンバーの顔合わせを行い、区長から今回のプロジェクトの目的などの説明を受けました。
今年4月に入庁した新規採用職員から7年目の職員まで、フレッシュなメンバーが集まりました。
第2回会議 令和2年6月4日(木曜日)
第2回は、「西国街道」についての知識を深めるため、広島市郷土資料館の本田美和子学芸員から、整備の歴史や広島城下との関係などについて講義を受けました。
「人」と「情報」をつなぐ大切な役割を担っていた街道。参勤交代などで「人」が行き交うほか、幕府からの「情報」はすべて街道を通って伝わってきました。インターネットやSNSですぐに情報が伝わる現代では想像がつきませんね。
ほかにも、平和記念公園の道はなぜS字になっているのか、本通商店街の店舗はなぜ「ウナギの寝床」のような奥に長い作りをしているのか、西国街道を歩いた有名人などなど、「へぇ~、なるほど~」という話が盛りだくさん!
何度も歩いたことのある道の、全く知らなかった話をたくさん聞かせていただき、私たちも勉強になったのはもちろん、ぜひ広島市に住んでいる皆さんにも知ってもらいたいと思いました。
今後は、今日講義を受けた西国街道を含め、改めて広島の歴史を知って、楽しんでもらえる企画を考えていきます。
本田学芸員から教えてもらった西国街道の話は、またご紹介していきますね。
第3回会議 令和2年6月18日(木曜日)
第3回は、ファシリテーターに、多方面で活動している築島渉さんを迎えて進めました。「まちなか西国街道推進協議会」のプロデューサー・ディレクターも務める築島さんから、同協議会発足時のエピソードや活動内容を交えつつ、「まちづくり」についての講義を受けました。
印象的だったキーワードとして、「まちづくり」には、「よそもの」「わかもの」「ばかもの(遊び心があるもの)」「ちえもの」の4つの要素が必要ということ。様々な考えを持った人の意見をうまく融合させながら進めていくのが重要なポイントということが分かりました!
講義に続くワークショップでは、3班に分かれて、西国街道を実際に歩いて撮影した写真をメンバー各自が紹介しました。
ワークショップのルールは「人の意見を聞く(否定しない)、(情報を)共有する、面白がる」です。
メンバーの写真を見てみると・・・・。とても個性的です。THE西国街道!というものから、そんなものがこんな所にあったのか!というものまで。それぞれの個性が際立つ中、ワークショップのルール通り、耳を傾けながら進めて行きます。写真に対する意見、感想についてもそれぞれの視点がとても新鮮!笑い声の絶えないワークショップとなりました。
次回も「ほうじゃ!西国街道で遊ぼうや!」をテーマに、西国街道を掘り下げていきます。このメンバーからどんな企画が生まれるかお楽しみに。
○メンバーが撮影した写真です。西国街道のどこにあるものか、わかりますか?
第4回会議 令和2年6月25日(木曜日)
第4回も前回に引き続き、ファシリテーターに築島渉さんを迎え、進めました。
今回は西国街道の話はいったんお休みし、「Before/Withコロナ時代の楽しみ方」をテーマに新型コロナウイルスが流行する前(Before)、流行している真っただ中(With)の日常生活における楽しみ方の違いについて講義を受けました。
流行する前はイベントの現地に皆が集まって楽しむことが多かったのに対し、流行している現在では、現地に行かなくても楽しめるような工夫がなされているイベントが世界各地で開催されています。
また、感染症の歴史を紐解くと、ロンドンでは産業革命後、都市の規模が大きくなり密集していたゆえに、コレラが町中に一気に拡大したことの事例紹介がありました。感染症が人々の生活へ大きな影響を及ぼすことは今に始まったことではないと感じさせるエピソードでした。
このような話を踏まえて、ワークショップでは、コロナ時代におけるイベント企画を探るため、この春、コロナで外出などを自粛していた間、何をして楽しんだか、(できなくて)辛かったことは何かなどについて意見交換し、その内容をもとに、自分が今までに仕事や仕事以外で楽しませたことを各自紹介しました。
次回以降は、コロナ時代でも楽しめる西国街道に関するイベントのアイデアを話し合っていきます。
第5回会議 令和2年7月2日(木曜日)
今回もファシリテーターに築島渉さんを迎え、ワークショップを中心に進めました。
他都市の歴史イベントや海外のコロナの事例を見ると、「遊び心」が詰まったものが多く、見ているだけで「わくわく」します。
「コロナ×アート」だったり、「歴史×泡パ(泡パーティ)」だったり…。「歴女」は最近ではすっかり定着しましたが、「歴史×女子」ってちょっと前までは意外な組み合わせでしたよね。
これから検討する「西国街道イベント」も、こういった「遊び心」を取り入れ、「西国街道」をより楽しく体験してもらえる企画にしていきます。
写真をご覧いただくと「ふせん」がたくさんあります。これには、メンバーのユニークなアイデアがたくさん詰まっていますが…もう少し具体化したら発表します!
第6回会議 令和2年7月16日(木曜日)
今回もファシリテーターに築島渉さんを迎え、ワークショップを進めました。
今回は、メンバーが考えてきた個性溢れるアイデアを、一人一人全員の前でプレゼンしました。
築島さんからのアドバイスの中で印象に残ったのは、「思い込みは創造力を狭める」という言葉です。
確かに、普段の日常生活でも「こうでなければならない」、「これが正しい」といった思い込みにより、自分の世界が狭まっていることが多いな~と気づかされました!
また、プレゼンは、どのアイデアも「遊び心」があり、聞いているとどれも「わくわく」するものでした。こんなご時世だからこそ、「遊び心」を大切に、みなさんが「わくわく」するイベントができればと思います。
その後は、プレゼンしたアイデアを類似しているもの等で3つのグループに分け、「いつ」、「誰が」、「どこで」、「何を使って」、「何をする」のか、さらにアイデアを具体化させていきました。
今後、どんな形になるのか楽しみにしていてくださいね!
第7回会議 令和2年7月22日(水曜日)
今回もファシリテーターに築島渉さんを迎え、8月4日の区内報告会に向けて準備を進めました。
今まで検討してきたアイデアの中から、「アート×西国街道」、「謎解き×西国街道」、「運動×西国街道」という3つのテーマに絞り、案ごとにグループに分かれて企画の検討を行いました。
最初に、築島さんから、「話し合っているうちにアイデアの『良さ』が消えることがある」とのアドバイスをいただいたので、話し合う前に「このアイデアの何がよかったのか?」を再確認することから始めました。
何かに取り掛かる際、一度原点に立ち返ることって大切ですよね!
その後、アイデアの持つ「良さ」がさらに引き立つよう、グループで話し合い、資料を作成していきました。
話し合いでは、アイデアを形にしていくことの難しさを感じつつも、みなさんへ西国街道の魅力をより感じていただけるものを提供したいとの思いで、時間を忘れ、活発に意見を出し合いました。
8月には楽しい企画がお届けできるよう、メンバー一同最後まで頑張ります!