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ページ番号:0000281109更新日:2021年6月7日更新印刷ページ表示

(仮称)広島西ウインドファーム事業に係る環境影響評価方法書に対する市長意見

広環保第65号
令和3年6月7日

広島県知事 湯埼 英彦 様(環境県民局環境保全課)
(注)
湯崎の「崎」の右側は「大」が「立」

広島市長 松井 一實環境局環境保全課)

(仮称)広島西ウインドファーム事業環境影響評価方法書に対する関係市長の意見について(回答)


令和3年4月19日付けで照会のあった標記については、別添のとおりです。

(仮称)広島西ウインドファーム事業環境影響評価方法書に対する意見

本事業は、国内有数の大規模な陸上風力発電事業であり、事業実施区域の近傍に存在する小学校や住居等への騒音、超低周波音、風車の影等、事業の実施に伴う生活環境への重大な影響が懸念される。
また、事業実施区域周辺は、希少猛禽類であるクマタカや特別天然記念物であるオオサンショウウオなどを含む多種多様な動植物が存在する豊かな自然環境を有しており、事業の実施に伴うこれらの動植物の生息・生育環境の消失及び生態系への重大な影響、さらには、ツキノワグマ等の野生鳥獣と人との軋轢の増加も懸念される。

本市は、これまでに、本事業の位置・規模、施設の配置・構造等の検討段階である計画段階環境配慮書に対して、重大な環境影響の有無や程度を整理し、その結果を事業計画に反映させるよう意見したところである。
しかしながら、環境影響評価方法書では、風力発電機の設置数や出力に変更はなく、依然として、風力発電機、変電設備、送電線、工事用道路、沈砂池等の配置やその施工方法など、事業計画の詳細は明らかにされていない状況である。

さらに、国として防災・減災が主流となる社会の実現を目指している中で、土砂災害特別警戒区域等が多数存在している事業実施区域周辺については、住民等から土地の改変に伴う災害の発生に関する懸念の声が多く寄せられていることから、本事業に係る安全性の確保は避けて通れない課題である。

以上を踏まえ、本事業に係る安全性を確保した上で、事業の特性や地域特性に応じた適切な環境保全措置が検討され、事業の実施に伴う環境影響が可能な限り回避・低減されたものとなるよう、以下のとおり意見を述べる。

1 全体的事項

(1) 今後の事業計画の策定に当たっては、気候変動による災害等の激甚化、頻発化に対応する事前防災の加速化、深化を図ることとしている国の方針も踏まえ、自然災害が発生した場合に、本事業が森林や植生の破壊あるいは大規模な土砂流出など環境への甚大な影響を生じさせる原因となることのないよう、専門家等の意見も聴きながら、安全確保のための適切な対策を講じるとともに、可能な限り森林の伐採を行わないなど、環境への影響を最大限に回避するものとすること。
(2) 2に示す個別的事項の内容が反映された事業計画とするために、これまでに様々な立場から述べられた環境の保全の見地からの意見、市の専門機関や複数の専門家等の助言などを踏まえて、現地確認及び情報収集を適切に実施し、環境影響評価の手法の見直し、調査、予測及び評価並びに環境保全措置の検討を行うこと。また、その過程において、環境影響を回避又は十分低減できない場合若しくは回避又は低減できることを裏付ける科学的根拠を示すことができない場合には、事業の縮小や中止を含む事業計画の抜本的な見直しを行うこと。
(3) 風力発電機、土砂処分場及び沈砂池等の配置や規模、工事用資機材等の搬出入経路など、環境影響評価の手法の適否を判断するために必要な事項が環境影響評価方法書に示されていないことから、これら必要な事業の諸元を環境影響評価準備書において明らかにした上で、騒音、振動、水質、動物、植物、生態系及び廃棄物等への影響に係る調査、予測及び評価を適切に行うこと。
(4) 調査、予測及び評価を行った結果、予測の不確実性の程度が大きい項目について環境保全措置を講ずる場合や効果に係る知見が不十分な環境保全措置を講ずる場合などにおいては、事後調査を実施することとし、環境影響評価準備書に明記すること。
(5) 本事業を進めるに当たっては、住民等の事業に対する理解が不可欠であることから、住民等の疑問や意見を積極的に聴取するとともに、それらに対して丁寧かつ十分な説明を行い、誠意をもって対応すること。
(6) 環境影響評価図書で使用する用語や表現は住民等に分かりやすいものとなるよう努め、専門用語には用語の解説を記載すること。
(7) インターネットによる環境影響評価図書の公表に当たっては、広く環境の保全の見地からの意見を求められるよう、法令に基づく縦覧期間終了後も継続して公表しておくことなどにより、住民等の利便性の向上に努めること。

2 個別的事項

(1) 大気質

工事用資材等の搬出入及び建設機械の稼働に伴う窒素酸化物及び粉じん等について、必要に応じて、環境影響評価項目として選定すること。
なお、環境影響評価項目として選定しない場合には、その理由を環境影響評価準備書に明記すること。

(2) 騒音及び超低周波音

ア 風力発電機の稼働に係る騒音及び超低周波音による影響を極力回避するため、風力発電機を小学校や住居等から可能な限り離した配置とすること。併せて、風力発電機の設置数や出力の縮小、騒音の低減対策が講じられた機種の選定についても十分検討すること。
イ 風力発電機の稼働に係る騒音及び超低周波音について、調査地域を風力発電機設置想定範囲から概ね2kmの範囲としているが、2kmを超えた地域においても、騒音や睡眠障害を訴える等の事例が報告されていることから、より広範囲の影響について調査すること。
 また、調査地点については、風力発電機設置想定範囲の直近の日入谷地区及び来栖根地区を含め、各集落における影響を適切に予測及び評価できる地点を設定するとともに、環境配慮を必要とする施設である湯来西小学校を加えること。
ウ 事業実施区域周辺の道路は、夜間の交通量が少ないことから、工事用資機材等の搬出入が夜間に行われる場合には、沿道の住居への影響が懸念される。このため、夜間に工事用資機材等の搬出入を行う場合には、その時間帯の現地調査を行うこと。その際、適切な予測及び評価が実施できるよう、等価騒音レベルだけでなく、必要に応じて、90%レンジの上端値についても算出すること。
エ 超低周波音による影響について、評価基準を環境影響評価準備書に明記すること。

(3) 振動

ア 建設機械の稼働に伴う振動について、必要に応じて、環境影響評価項目として選定すること。
 なお、環境影響評価項目として選定しない場合には、その理由を環境影響評価準備書に明記すること。
イ 風力発電機の稼働に伴い発生する振動が、杭及び岩盤を通して住居等に伝搬するおそれを考慮して、調査、予測及び評価の必要性について検討すること。

(4) 水質

ア 地形改変に伴い発生する土砂の流入等により河川水質への影響が生じるおそれがあることを踏まえ、工事の実施時のみならず、地形改変に伴う水質の影響についても、環境影響評価項目として選定すること。
イ 調査地点については、主な河川等だけではなく、住民等に対する利水状況の聞き取り等を行い、原則として、集落ごとに選定すること。
ウ 土壌の沈降試験は、搬入用道路も含め、地形改変を行うことが想定される区域の土壌の種類ごとにそれぞれ行うこと。
エ 予測条件として、日常的に想定される程度の降雨量だけではなく、近年頻発している豪雨等における雨量についても可能な限り想定し、調査、予測及び評価を行うこと。
オ 残土の処分場を事業実施区域内に設置する場合には、その設置する地点に応じて調査地点を追加し、必要な調査、予測及び評価を行うこと。
カ 基礎工事におけるコンクリート打設に伴い、アルカリ性の排水が河川等に流入するおそれがあることから、水素イオン濃度の調査、予測及び評価の必要性について検討すること。
キ 事業実施区域周辺には水道の水源や井戸が存在しており、土地改変等による水質悪化や水量減少が懸念されることから、水象に係る調査、予測及び評価の必要性について再検討すること。

(5) 風車の影

風力発電機との位置関係から、風車の影による影響が大きくなると考えられる住居等がある場合には、その状況について調査を行うこと。また、植物の生育や形態形成等への影響についても、調査、予測及び評価の必要性を検討すること。

(6) 動物、植物及び生態系

動物、植物及び生態系については、広島市安佐動物公園、広島市森林公園昆虫館及び広島市植物公園からの意見を踏まえるとともに、必要に応じて、現地の状況に詳しい専門家との意見交換や同行調査等を行うなどして、適切な調査時期や地点、方法等について慎重に検討した上で、調査、予測及び評価を行うこと。
 なお、売買等を目的とした乱獲や密漁の防止のため、調査結果の公開には留意すること。

ア 動物

・ 調査期間については、動物の種ごとに繁殖期を考慮して設定すること。特に、事業実施区域周辺には、複数のクマタカが生息しているとともに、その幼鳥が確認されるなど、稀少猛禽類の営巣地が存在しており、この地域では隔年で繁殖しているとの報告もあることから、クマタカの調査については、少なくとも2営巣期は実施し、その結果を踏まえた予測及び評価を行い、環境影響評価準備書に明記すること。
・ 渡り鳥に係る調査は、猛禽類に限らず、他の種についても広く実施すること。
・ 水内川及びその支川は、国の特別天然記念物であるオオサンショウウオや県の天然記念物であるゴギが生息しており、その他の水生動物も含め、土地の改変等による生息環境の悪化等が懸念される。このため、河川の近傍で造成工事等を施工する場合には、造成等の施工による一時的な影響、また地形改変及び施設の存在による水生動物への影響について、環境影響評価項目に選定すること。
 なお、環境影響評価項目として選定しない場合には、その理由を環境影響評価準備書に明記すること。
・ 環境DNA調査は、オオサンショウウオに限らず、実施可能なものについては他の水生生物群も含めて網羅的に実施すること。なお、調査は、その検出限界を考慮し、本流及び支流においてそれぞれ地点を選定するとともに、個体が見つかりやすい時期に複数回実施すること。
 また、魚類に係る調査については、環境DNA調査に加え、潜水や釣り、小型定置網など網羅的な方法により行うこと。
・ コウモリ類の調査地点については、広島市安佐動物公園の意見を参考として、複数個所を選定すること。
・ 直接観察法による調査は、動物の行動時間帯を考慮して昼間と夜間の時間帯それぞれにおいて実施するとともに、十分な調査日数を確保すること。また、自動撮影調査については、少なくとも各季1か月以上は継続して実施すること。
・ 樹上性昆虫類の調査方法について、より効果的な方法を選定すること。

イ 植物

・ 事業実施区域内には、植生自然度の高い植物群落であるブナ-ミズナラ群落が分布しており、土地の改変などによる影響が懸念される。ブナ林に対する影響を可能な限り回避・低減するため、現地調査を綿密に行った上で現在のブナ林の分布状況を把握し、事業に伴う影響について適切に予測及び評価を行うこと。
・ 河川の近傍で造成工事等を施工する場合には、造成等の施工による一時的な影響、また地形改変及び施設の存在による水生植物への影響について、環境影響評価項目に選定すること。
 なお、環境影響評価項目として選定しない場合には、その理由を環境影響評価準備書に明記すること。
・ 風力発電機のブレードの旋回に伴う風圧による樹木等への影響について、調査、予測及び評価の必要性について検討すること。

ウ 生態系

・ 生態系に係る注目種の選定に当たっては、鳥類に限定するのではなく、本市の専門機関等の意見を参考として、ツキノワグマやオオサンショウウオなどを含め、網羅的に検討すること。また、選定の経緯について、環境影響評価準備書に明記すること。
・ ブナ林に付随して生息する昆虫やきのこ類、コケ類などの生態系を保全するため、現在のブナ林の分布状況を把握し、事業に伴う影響について適切に予測及び評価を行うこと。
・ 湿原生態系について、その分布状況を把握し、事業に伴う影響について適切に予測及び評価を行うこと。

(7) 景観

ア 調査に当たっては、日常生活の場としての視点や観光資源としての視点などから、住民等との綿密な事前確認を行うこと。
イ 風力発電機に加えて、送電線や変電施設、航空障害灯等も景観に影響を及ぼすことから、これらを含めて調査、予測及び評価を行うこと。
ウ 景観への影響については、紅葉の時期を含む季節ごとの見え方の違いも含め、フォトモンタージュ写真及びその他の方法を用いて、環境影響評価準備書手続において視覚的に分かりやすく明示すること。
エ 景観への影響を回避又は十分低減するため、風力発電機を住居等や観光施設からできる限り視認できない配置計画とするとともに、風力発電機が視認できない地域においても、住民等が心理的圧迫感を受けるおそれがあることに十分配意し、風力発電機の設置数や出力の縮小など、配置計画を検討すること。
オ 広島市景観計画に定める湯来温泉・湯の山温泉地区の景観形成の方針との整合性について、評価すること。

(8) 人と自然との触れ合いの活動の場

ア 人と自然との触れ合いの活動の場に係る調査については、住民等による地域活性化や自然体験活動への取組状況等にも着目して、住民、観光事業者及び来訪者への聞き取りや現地施設等の確認などを綿密に行い、調査地点の選定、予測及び評価を行うこと。
イ 事業実施区域周辺には温泉の源泉が存在しており、土地の改変による湯量の減少や泉質への影響が懸念されることから、温泉の状況の変化に係る調査、予測及び評価の必要性について検討すること。

(9) 産業廃棄物

ア 事業の実施に伴い、多量の廃棄物の発生が懸念されることから、その抑制について十分検討し、事業計画に反映させること。また、予測及び評価に当たっては、廃棄物の種類及び発生量に加えて、中間処理量や再生利用量、最終処分量についてもそれぞれ算出すること。
イ 施設の更新・撤去により発生する廃棄物の取扱いや、稼働中の施設の維持管理により発生する廃棄物の影響について整理し、環境影響評価準備書に明記すること。

(10) 残土

ア 残土の予測及び評価に当たっては、発生量に加えて、最終処分量及び再生利用量についてもそれぞれ算出すること。
イ 残土の処分場を事業実施区域内に設置する場合には、その位置や規模、構造等について環境影響評価準備書に明記するとともに、処分場から流出する濁水等による、水質、動物、植物及び生態系等への影響についても、予測及び評価を行うこと。

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