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恵下埋立地(仮称)整備事業に係る環境影響評価準備書に対する市長意見

ページ番号:0000274154 更新日:2011年3月29日更新 印刷ページ表示

広エ環第98号
平成23年3月29日

広島市長 秋葉 忠利(環境局施設部施設課)

広島市長 秋葉 忠利(環境局エネルギー・温暖化対策部環境保全課)

​​恵下埋立地(仮称)整備事業に係る環境影響評価準備書について(通知)


 このことについて、広島市環境影響評価条例第18条第1項の規定により、別紙のとおり環境の保全の見地からの検討を行った結果に基づく意見を述べます。


 

恵下埋立地(仮称)整備事業に係る環境影響評価準備書について(市長意見)

 本事業は、市民が日々排出する不燃ごみ、清掃工場で発生する焼却灰や災害時に発生する緊急搬入ごみなどを、将来に渡って環境保全上支障なく適正に処分するため、現在稼働中の玖谷埋立地の後継施設として整備しようとするものである。

予定地は、周囲を森林に囲まれた自然豊かな谷あいに計画されており、埋立期間も長期に及ぶことから、市民の関心が高い事業地周辺の河川や地下水への汚染防止対策をはじめ、周辺住民の生活環境や自然環境に対する万全の環境保全措置が求められる。

こうしたことを踏まえ、今後、事業者により適切な環境保全措置が実施され、環境への影響が可能な限り回避・低減されたものとなるよう、本事業に寄せられた市民意見に配意するとともに、広島市環境影響評価審査会からの意見を最大限尊重し、次のとおり市長意見を述べる。

1 事業計画について

(1) 事業を進めるにあたっては、住民に対し十分な説明を行うとともに、住民の疑問、意見には誠意をもって対応すること。

(2) 工事期間中における環境法令の遵守はもとより、環境影響評価準備書に記載された環境保全措置や事後調査を確実に実施し、事業の実施に伴う環境への影響を可能な限り低減すること。

(3) 表面遮水工の遮水シートは、同一材料の二重シートとなっているが、他の材料との組み合わせも考えられる。
 このため、今回採用する表面遮水工について、他の工法との比較も含め、検討結果について環境影響評価書に分りやすく記載すること。
 また、植物の根が遮水シートを破損する可能性も考えられため、その対策について検討し、環境影響評価書に記載すること。

(4) 万一遮水シートが破損した場合に破損位置を速やかに特定する遮水管理システムについては、破損・漏水か所を特定する方法及び破損したシートの修復方法が具体的に示されていないため、これらの方法について環境影響評価書に分りやすく記載すること。

(5) 事業に係る設計図書は、埋立期間が長期間に及ぶことを考慮し、将来の施設管理に支障を及ぼさないように適切な保存に努めること。

(6) 定量下限値が記載されていない分析結果については、分析方法及び定量下限値を明記すること。

(7) 施設運営にあたっては、ごみの減量化に向けた市民への普及啓発事業(施設見学等)に積極的に取り組む旨を環境配慮事項として記載すること。

2 水質について

(1) 搬入道路等に使用する融雪剤による周辺河川及び地下水の水質への影響を低減する方法について検討し、その結果を環境影響評価書に記載すること。

(2) 遮水シート等に用いられている添加物の分解物による周辺河川及び地下水の水質への影響について検討し、その結果を環境影響評価書に記載すること。

3 動物、植物について

(1) 事業地内の雨水側溝への小型動物の転落防止策及び脱出のための方策について、より効果的な方法を検討し、その結果を環境影響評価書に記載すること。

(2) 絶滅危惧種であるトウゴクサバノオとユウシュンランについては、工事着手前に専門家の助言を受けながら、計画地域内の移植に限らず、幅広い代償措置について十分検討し、適切な措置を実施すること。

4 生態系について

(1) 事業計画地内の動植物の多様性確保の一環として実施する残地森林の間伐や在来種による緑化等の環境保全措置の効果については、実施前後で想定される対象地域の動植物の生息・生育状況の変化や環境保全上の効果について分かりやすく記載すること。

(2) 事業地内で掘削した表土には埋土種子・養分が含まれているため、在来植物による緑化の観点から、法面整備には、可能な限りの掘削表土を再利用するよう努めること。

5 温室効果ガスについて

掘削工事に伴う土壌の攪乱により排出される温室効果ガス(二酸化炭素、メタンガスなど)について予測、評価し、その結果を環境影響評価書に記載すること。

6 その他

(1) 本事業では、長期間に渡って構造物の安全が確保される必要があることから、今後の事業計画の進捗に応じて、現在の技術基準等に沿った計画にとどまらず、近年の降雨特性等を十分に考慮した降雨対策、大規模な斜面崩壊の対策及び土石流災害の対策を検討し、必要な措置を講じた計画とすること。

(2) 盛土の下にある渓床堆積物層が上流からの地下水を集水して流しきれなくなり、崩壊に至る事例が近年みられているため、排水工の排水能力の設計など、渓床堆積物層について十分検討し、必要な措置を講じた計画とすること。

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