セレウス
1.特徴
- セレウス菌は土や砂の中、河川の水の中など自然環境をはじめ、農畜産物などの食料にも広く存在しています。
- 多くは耐熱性(熱に強い)芽胞(がほう)※として存在し、温度や湿度、栄養条件が整えば発芽して増殖し、毒素を産生します。
※芽胞とは菌が増殖に適さない条件(栄養や温度、水分、酸素の不足など)で、厚い皮膜に包まれた球状体に変化したもので、100℃の加熱に耐えるなど強い抵抗力をもち、数年から十数年間生存しますが増殖はできません。しかし、発育に適する条件になると発芽して、もとの細菌の状態となり、活発に分裂・増殖します。

- セレウス菌には、食品中で増殖して嘔吐毒を産生するものと、小腸で増殖して下痢を引き起こす毒素を産生するものの2種類があるため、それぞれ特徴の異なる「嘔吐型」と「下痢型」の食中毒を引き起こします。
- 日本では、嘔吐型食中毒が多く発生しており、食品中で産生されたこの嘔吐毒は、加熱しても失活しません(なくなりません)。
- また、セレウス菌による食中毒の約90%が、6~10月に発生しています。
2.原因食品と症状
嘔吐型食中毒 | 下痢型食中毒 | |
---|---|---|
潜伏期間 | 0.5~6時間 | 8~16時間 |
症状 | 嘔吐、吐き気 | 下痢、腹痛 |
原因食品 | 米飯・焼飯類、めん類等 | 肉類、野菜類、乳製品等 |
4.予防方法
- 食品を保存する際は速やかに冷却し、冷蔵庫に保管しましょう(室温放置しない)。
- 米飯や麺類は調理後、早めに使い切りましょう(前日調理等の作りおきはやめましょう)。
- 土がついた野菜等は、十分に洗浄しましょう。
- 嘔吐毒は耐熱性なので、加熱を過信しないようにしましょう。
5.外部リンク
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