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環境影響評価審査会開催結果(玖谷埋立地拡張整備事業 第1回:平成14年7月12日)

ページ番号:0000013643 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

 広島市環境影響評価条例に基づき、玖谷埋立地拡張整備事業に係る環境影響評価実施計画書についての審議を行うため、広島市環境影響評価審査会を開催しました。
1 開催日時 平成14年7月12日(金曜日) 午前9時50分から午前11時15分
2 開催場所 広島市玖谷埋立地(現地調査)
         広島市北部資源選別センター 2階 会議室(審議)
3 出席者
 1. 審査会委員(五十音順、敬称略)
   安藤忠男、今岡 務、大森豊裕、於保幸正、下中奈美、関 太郎、矢野 泉、
   中川紀壽、フンク・カロリン、水田国康、宮田賢二、吉國 洋(副会長)以上12名出席
 2. 事業者
   広島市環境局施設課 浦田埋立地担当課長、小田課長補佐他4名
 3. 事務局
   中本環境局参事、砂田環境アセスメント担当課長他4名
 4. 傍聴者
   なし
4 会議概要
 1. 審議は公開で行った。
 2. 審査に先立ち、事業予定地である広島市玖谷埋立地及び廃棄物搬入路を実地調査した。
 3. 事業者(広島市環境局施設課)から、拡張整備事業及び環境影響評価実施計画の概要について説明を受けた後、実施計画書について審議した。
5 審議結果概要
 1. 環境影響評価実施計画書の内容について、各委員から意見が出された。
 2. 本日の議事録を早急にまとめて各委員に送付し、各委員は、追加の意見等を書面により提出することとされた。
 3. 事務局は、本日の意見及び今後提出される意見を踏まえて答申案を作成し、次回の審査会ではそれをもとに審議する。
6 会議資料
 ・諮問書(写)(6KB)(PDF文書)
 ・玖谷埋立地拡張整備事業に係る環境影響評価実施計画書
 ・環境影響評価実施計画書(要約版)(76KB)(PDF文書)

 

審議結果

末田課長補佐
 ただいまから、平成14年度第3回目の環境影響評価審査会を開会いたします。
 本日は、玖谷埋立地拡張整備事業に係る環境影響評価実施計画書について審査いただくこととしておりますが、環境影響評価制度の面から、これまでの経緯についてご説明させていただきます。この事業は、現在の埋立地の面積を約3.6ha拡張し、容量を増加させるとともに事業期間を延長しようとするもので、広島市環境影響評価条例施行規則に定める「最終処分場の規模の変更の事業であって埋立処分場所の面積が3ヘクタール以上増加するもの」に該当することから、条例に基づき、平成14年5月27日に事業者である広島市から環境影響評価実施計画書が提出され、5月31日に公告し、7月1日までの1か月間縦覧に供しました。なお、環境の保全の見地からの意見書の提出期限は7月15日となっております。
 市長は、環境影響評価審査会のご意見を聞き、実施計画書について環境保全の見地から検討した結果に基づく意見を事業者に述べることとされていることから、この実施計画書についてご審議をお願いいたします。
 はじめに、環境局参事の中本からご挨拶申し上げます。

中本環境局参事
 委員の皆様方には、お忙しい中、審査会にご出席いただき誠にありがとうございます。
本日は審査に先立ち、搬入ルートと事業予定地をご覧いただきました。また、後ほど、環境局施設課から事業の概要をご説明させていただき、ご審議いただくこととなっております。
 本案件は、広島市が実施する事業であり、また、市民生活に密着した事業でもあることから事務局としても厳正に審査しなければならないと思っております。委員の皆様方におかれましても、慎重かつ活発なご議論をお願いします。
 それでは、市長からの諮問をさせていただきます。

(諮問書を吉國副会長に手交)

末田補佐
 それでは、これからの議事進行は吉國副会長にお願いいたします。

吉國副会長
 ただいま、市長から玖谷埋立地拡張整備事業に係る環境影響評価実施計画書について意見を求める旨の諮問がありましたのでご報告いたします。
 本日は、事業者にお越しいただいておりますので、今回の事業の概要及び環境影響評価実施計画の内容について説明をお願いします。

事業者(環境局施設課)
 〔玖谷埋立地拡張整備事業に係る環境影響評価実施計画書(資料)に基づき事業の概要等を説明〕

副会長
 これまでの説明について、委員の皆さんのご意見をお願いします。

中川委員
 騒音の測定地点についてですが、搬入道路のうち筒瀬地区では、坂の勾配が急で、マイクロバスもエンジンをふかして登ってきた。そのあたりの影響はどのように考慮されているのか。

事業者
 委員ご指摘の箇所については、十分注意を払わなければいけない所と考えています。本事業は、今回、新たに実施する事業ではなく、ご指摘の地点については、当初の環境影響評価に基づく事後調査地点として継続的に騒音等の調査を実施しています。最近の調査結果を19ページ 表3-1.10に示していますが、改定前の環境基準では、朝、昼間において一部当時の環境基準を超えていました。新しい環境基準によるものは、表3-1.11に示しており、最大値においても環境基準を達成していますが、それで十分と考えているわけではなく、ご指摘の地点(St.4)を調査地点に選び、騒音について予測評価を行う中で、さらに環境保全措置を採り、現状よりも低減できるかどうかについて検討したいと考えております。

副会長
 これまで、その地域の住民の方からの苦情等はありませんでしたか。

事業者
 本事業の当初から、地元住民の方々のコンセンサスをいただくということを第一に事業を進めており、拡張事業についても2年位前から計画案をご説明し、また、この実施計画の内容等についても継続的に説明していますが、これまで、騒音を含めて公害項目についての指摘はありません。

中川委員
 調査地点が本当に代表として適切な位置かという疑問があったのでお聞きしました。測定地点は、住民への影響が最も大きい場所を選ぶ必要があると思うので、再度、チェックをお願いしたい。

事業者
 この地点もそういう考えで選んでおりますが、より民家への影響が及ぶような地点があれば、地元の方ともご相談しながら柔軟に対応したいと思います。

水田委員
 カラスの問題を指摘したいと思う。現在の条例では、生態系を取り上げているので、カラスの生物群集への影響、例えば、捕食者として小鳥の卵や雛を食べることもあると思うので、そういった実態調査を行う必要があると思う。この事は、前回の環境影響評価の時にも指摘したが、その時には生態系という項目がなく取り入れられなかった。条例が制定された今回も計画書に盛り込まれていないが、ぜひカラスの問題については調査してほしい。

事業者
 委員のご指摘については把握いたしております。具体的に書いていないので誤解があったかもしれませんが、現行のアセスメントでは、生態系は非常に大事なことだと思います。ただ、私たちのノウハウにも足りないところがありますので、先生にご指導いただいて進めたいと思いますがいかがでしょうか。

水田委員
 ノウハウがなければ難しいし、今回の計画での日程であれば、この問題は難しいと思います。

事業者
 どのくらいの期間が必要なのかという問題がありますが、状況によっては、継続的に、事後調査といったことも含めて、対応可能であれば、できるだけ誠実に対応していきたいと思います。

水田委員
 きちんとできるかどうか疑問ですが、期待したいと思います。

関委員
 前回の環境影響評価の時に、「もうこれで最後です」ということだったと思うが、今回、さらに大規模な嵩上げが計画されていて、森林に対する影響は大きいと思う。植物については、ゼロからやり直すくらいの調査が必要だと思う。
 計画書112ページ イ 文献調査のところで、現在、広島県で絶滅の恐れのある貴重な生物の見直し作業をしており、その暫定版ができているので加えてほしい。また、環境省でも動植物について大幅に改訂したものを出しているのでそれも取り上げてほしい。
 また、ウ 現地調査の調査方法で、維管束植物をリストアップすることとしているが、環境省において、貴重な植物の調査対象が大幅に増え、コケ(蘚苔類)、地衣類、藻類及び菌類のうち肉眼で見えるきのこ等も調査対象となっているので、それも加えてほしい。このことは、113ページの生態系にも関係すると思う。

事業者
 ありがとうございます。そのようにいたします。また、先生にもご指導いただきたいと思います。

安藤委員
 以前から、玖谷はカラスが多くて有名だが、その理由は、餌がかなりあるということだと思う。私も、委員ご指摘のように一度調査をしておくといいと思う。平成16年から家庭からの食品容器包装のリサイクルが進むとほとんど餌がなくなり、カラスの生息数が減ると思うが、その辺りの変化を把握しておくことは重要だと思う。
 もう一つ、浸出水、処理水の問題があると思うが、この埋立地は太田川の中流域にあり、太田川の汚染と関わりが深いが、32ページ、33ページのデータを見ると、現在までのところ特に大きな汚染源となっている可能性は少ないということだが、原水中にはノルマルヘキサン抽出物、窒素化合物の濃度が高く、河川底質にも若干高い濃度が出ているので、一部流出しているのではないかと思う。現在、処理せずに(公共下水道に)排出しているようだが、引き続き、水環境については注意が肝要で、埋立地の増加に伴って、流出経路等が変われば流れ出るものも変わってくる可能性があるので、綿密な調査が必要だと思う。太田川は取水源で、広島市だけでなく県内のかなりの地域が飲料水として依存しているので配慮してほしい。

事業者
 カラスの件については、ご指摘のように、平成16年度から容器包装リサイクル法に対応してリサイクルを実施することとしているので、そういう意味でもぜひ実施したいと思います。
 また、水文調査についても、先程ご説明しましたように詳細に実施することとしています。
 委員の底質へのご所見には異議がございまして、玖谷川の下流部分が古生層のホルンフェルス帯になっており、採石業者が山のほぼ半分を削っている状況で、これが太田川の合流点に至り、破砕物が砂洲を作っている状態です。当初、埋立地を作る前にも採石場の影響が既に存在するのではないか。例えば、岩石を破砕したことに伴う重金属の溶出が川に、現にあるのではないかという観点から調査しまして、玖谷埋立地ができる前から今のような状態がありました。
 現在、観測井を2か所設けていますが、これは断層破砕帯を調査し、見かけ上にしても埋立地を経由している断層破砕帯の末端に、ボーリング調査をして地下水流があるかどうかも確認した上で設置しており、埋立地からの浸出水が、もし、漏れているということであれば、まずはその位置に最初に兆候が現れるという地点に観測井を設けております。観測井の水質測定は、埋立開始前から継続的に実施しており、その一部を掲載しておりますが、その内容からも特に変わった兆候は出ておりません。
 ただ、それに慢心するということでなく、より詳細な水文調査を行い、安全の上にも安全を求めていきたいと考えています。

安藤委員
 34ページの原水水質の既往調査結果で、ノルマルヘキサン抽出物質がそれなりの濃度で検出されている。すなわち、埋立地の浸出水の中にはこういった脂溶性の物質や鉄、マンガン、窒素化合物が含まれているということで、さらに、37ページの河川の底質の調査結果でも、処理施設直下、砕石場上流のSt.1、砕石場下流のSt.2でノルマルヘキサン抽出物質が高く、砕石場からは脂溶性の物質が出る可能性が殆どないと思うので、出るとすればこの施設かと考えられる。幸い、32、33ページの表層水(河川水)には検出されていないので、特に汚染が進んでいる兆候はないが、そういった汚染物質が本質的には施設の中にはあるということを示しているので対応には注意が必要ということを申し上げたかったのです。

宮田委員
 6ページの表2-2.3に廃棄物の種類が記載してあり、量は7ページの図2-2.6にあるが、ごみの種類別の搬入計画量のデータがあれば示してほしい。
 また、汚水処理施設では処理していないということだったが、以前来た時はやっていたように思う。処理が行われなくなった理由について説明してほしい。

事業者
 廃棄物の種類ごとの搬入計画量については、事務局を通じて回答させていただきます。
 汚水処理施設については、当時、直接、太田川に放流するための処理施設でしたが、今現在は、下水道に投入しており、下水道の排除基準を十分下回っておりますので、あえて処理をしておりません。

宮田委員
 たまたまこの処分場に、あまり問題のないごみが多いということですか。
 また、それは将来に亘っても保証があるということですか。

事業者
 (原水及び処理水について)月2回の測定を行い、データ監視をしておりますので、もしも、異常等があれば処理施設を動かすことになります。

今岡委員
 玖谷埋立地の大きな特徴は、プラスチック類を主体とした燃やせないごみを処分するという、特異な例だと思うが、そうなると、住民意見やパブリックコメントで、水質の項目の中で、環境ホルモン作用を疑われている物質の調査がないのはどうしてかという質問が出るのではないかという気がする。その辺を検討しておいた方がいいかと思う。
 それから、燃やせないごみの中に焼却灰等とあるが、先ほどの説明によると、安佐北と安佐南の清掃工場の焼却灰が入るということか。

事業者
 先ほどの環境ホルモン等のご質問については、十分、我々も検討したいと思っております。
 焼却灰の件については、今、現在、灰区に年間200t弱位焼却灰が入っていますが、それ以外に、清掃工場の焼却灰については、今現在、五日市処分場と民間の処分場で処分しております。今後、新中工場、新安佐南工場では溶融スラグ化しますので、平成22年から溶融スラグ化できない安佐北工場、南工場について搬入する計画です。

今岡委員
 (清掃工場の)飛灰は入りますか。

事業者
 飛灰も入れます。

副会長
 時間がなくて、皆様の意見を十分お聞きできなかったのですが、今回の意見だけでは事務局でまとめるのは難しいかと思うので、ご意見をお持ちでしたら書面で事務局にご提出いただいて、それを事務局でまとめて皆さんに送っていただく。それについてまた、ご意見をいただく形を取れたらと思うのですが、事務局はいかがですか。
 今までの数人の方のご意見だけではまとめにくいかと思うのですが。
 砂田環境アセスメント担当課長
 そういうご指示であれば、事務局で、まず、本日の議事録をお送りし、さらにそれに追加する意見をご提出いただければ、私どもで、答申の原案を作るということで進めさせていただければと思います。

副会長
 皆さんよろしいですか。私も意見を言いたいことがあるのですが、時間もありませんのでそのようにさせていただきます。
 それでは、次回の日程等について事務局から説明してください。

砂田課長
 最初にご説明しましたように、市民意見の事業者への締め切りが7月15日となっており、事業者は、市民意見があった場合、意見と意見に対する見解をまとめて市長に提出することになっています。少なくとも1週間程度はかかると想定すると、7月20日前後に事業者から文書が提出され、その後60日以内に市長意見を出すこととなっておりますので、そういった日程を勘案しますと、できれば8月上旬頃、審査会を開いて、市長意見の答申案をご審議願いたいと考えております。また、日程については、皆さんにお諮りして詰めさせていただきます。

水田委員
 前々前回の審査会で、以前の審議会の委員としてお願いしたのですが、西風新都のトンネルのところのギフチョウの事後調査の件をお願いしたのですが、未だに資料が示されていないが、資料だけで結構なので郵送あるいは会議の後で配布してほしい。

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