感染症情報/百日咳

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ページ番号1011206  更新日 2025年3月7日

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百日咳とは

百日咳は百日咳菌によって引き起こされる感染症で、特有のけいれん性の咳が長く続くことが特徴です。乳児から成人までいずれの年齢でもかかりますが、特に乳児の場合重症化することがあり注意が必要です。

感染経路

感染した人のせきやくしゃみによって、唾液などの飛まつとともに放出された百日咳菌を吸い込み、のどや鼻の粘膜から感染します(飛まつ感染)。

また、患者の手指や患者の触れたものを介して接触感染することも考えられます。

症状・流行時期・好発年齢

症状

症状は主に次の3つの段階に分けられます。

なお、成人の百日咳の場合、咳は長期間続くものの、典型的なけいれん性の咳を示さないことも多く、百日咳と分からずに、周囲に感染を広げるおそれがありますので注意が必要です。

1. カタル期(約2週間)

通常7日から10日程度の潜伏期間のあと、かぜのような症状で始まり、次第に咳の回数が増えて、程度も激しくなります。

2. 痙咳(けいがい)期(約2~3週間)

次第に、「コンコン」と激しく咳き込んだあと、息を吸い込むときに笛を吹くような「ヒュー」という音が出るという特徴のあるけいれん性の咳を繰り返すようになります。激しく咳き込んで嘔吐を伴う場合があります。
ただし、成人の場合は典型的なけいれん性の咳を示さない場合もめずらしくありません。

3. 回復期

激しいけいれん性の咳は徐々に出なくなり、発症してから2から3か月程度で回復します。

流行時期

1年を通じてみられます。

広島市の報告状況

2018年以降(五類・全数把握疾患)
2017年まで(五類・定点(小児科定点)把握疾患)

好発年齢

乳児から成人までいずれの年齢でもかかりますが、特に乳児の場合重症化することがあり注意が必要です。

治療方法

エリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が有効です。

予防方法

予防接種が有効です。接種対象年齢になったら、なるべく早くワクチンを接種しましょう。

咳やくしゃみなどの症状があるときは、「咳エチケット」(マスクを着用したり、マスクが無い場合は、ティッシュ・ハンカチ、上着の袖などで口や鼻を覆う。)を心がけましょう。軽症でも菌の排出はあるため、ワクチン未接種の新生児・乳児がいる場合は、感染に対する注意が必要です。
また、日ごろから手洗いを励行し、咳が長引く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

参考

このページに関するお問い合わせ

健康福祉局衛生研究所 生活科学部
〒733-8650 広島市西区商工センター四丁目1番2号
電話:082-277-6575(生活科学部)  ファクス:082-277-0410
[email protected]