令和7年第11回教育委員会議(8月定例会)議事録

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ページ番号1046294  更新日 2025年12月26日

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令和7年第11回 広島市教育委員会議議事録

令和7年8月25日(月曜日)、令和7年第11回広島市教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後4時50分

2 教育長及び委員の出席者

教育長 松井 勝憲
委員 伊藤 圭子
委員 西 敦子
委員 一橋 信之
委員 砂橋 昌義
委員 長谷川 栄治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 木村 滋宏
  • 総務部長 中川 治昭
  • 学校教育部長 宅見 雄二
  • 指導担当部長 星野 和敏
  • 教育センター所長 森田 健嗣
  • 総務課長 田尾 雅之
  • 教育企画課長 原 修太郎
  • 教育企画課情報化推進・学校支援担当課長 丸山 真司
  • 学事課長 成田 万里子
  • 施設課長 井上 久也
  • 教職員課長 高田 尚志
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 中田 晋介
  • 健康推進課長 藤谷 誠之
  • 健康教育課学校安全対策担当課長 上田 友紀
  • 指導第一課長 西村 智由紀
  • 指導第二課長 土居 達司
  • 特別支援教育課長 堀川 淳子
  • 生徒指導課長 菅川 雄二
  • 生徒指導課いじめ対策推進担当課長 伊藤 謙一
  • こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長 三木原 徹
  • こども未来局幼保企画課保育園運営指導担当課長 川西 千奈美

4 傍聴者等

7人

5 議事日程

議題1 広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正について(議案)
議題2 令和8年度広島市立幼稚園の募集定員について(報告)
議題3 広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則の制定に対する意見の申出について(議案)
議題4 令和8年度使用広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校における学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の採択について(議案)
議題5 令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について(議案)
議題6 令和8年度広島市立高等学校の入学定員について(報告)【非公開】
議題7 令和7年度広島市教育委員会事務点検・評価報告書について(議案)【非公開】
議題8 教職員の人事について(代決報告)【非公開】
議題9 幼保連携型認定こども園の設置及び教育・保育の方針等に対する意見の申出について(議案)

6 議事の大要

松井教育長

 ただ今から、令和7年第11回広島市教育委員会議定例会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただいて、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は、一橋委員と砂橋委員にお願いいたします。
 これから日程に入ります。本日の議題は、お手元の議事日程のとおりです。
 なお、本日審議予定の議題6「令和8年度広島市立高等学校の入学定員について」は、県内一斉公表となっておりますので、広島市教育委員会会議規則第5条第1項第8号「会議を公開することにより教育行政の公正又は円滑な運営に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められる事項」に該当し、議題7「令和7年度広島市教育委員会事務点検・評価報告書」につきましても、同号に該当するものであります。また、議題8につきましては、同項第4号「事務局及び教育機関の職員の分限及び懲戒に関すること」に該当することから、いずれも会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、議題6から議題8につきましては、非公開として審議することに決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。発言者は簡潔明瞭に、全員に聞こえる声で発言をお願いいたします。
 議題1「広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正について」を議題といたします。
 本件は審議案件です。議案第24号「広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正について」、総務課長から説明をお願いいたします。

総務課長

 それでは、議題1、議案第24号「広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正について」、御説明いたします。
 資料の2ページをお開きください。本市は、来年度新たに幼保連携型認定こども園を設置することとしています。地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条では、地方公共団体の長に
し、設置する幼保連携型認定こども園に関する事務のうち、教育課程に関する基本的な事項の策定、その他の教育委員会の権限に属する事務と密接な関連を有する事務を行う際には、教育委員会の意見を聴取するよう義務付けられております。
 そのため、今回、当該意見聴取に対し、教育委員会としての意見の申出を行うことができるようにするため、広島市教育委員会事務決裁規則を一部改正しようとするものです。なお、幼保連携型認定こども園は、認定こども園の四つの類型の一つで、幼稚園的機能と保育所的機能の両方の機能を合わせ持つ単一の施設となります。幼稚園と同様に、小学校以降の生活や学習の基礎を培う教育を提供する機関であり、その教育課程の実施等に当たっては、教育委員会が所管する幼稚園における教育との整合や小学校における教育との接続を図る必要があります。
 それでは、3ページをお開きください。議案第24号説明書です。規則改正の理由及び内容について御説明いたします。
 1、改正の理由ですが、新たに幼保連携型認定こども園が設置されるに当たり、幼保連携型認定こども園における教育課程に関する基本的事項の策定等に係る意見の申出を行う必要があるため、規則内の教育委員会決裁事項を改正しようとするものです。
 2、改正の内容です。あわせて、4ページの改正内容に係る現行改正比較表も御覧ください。(1)として、教育委員会決裁事項に幼保連携型認定こども園における教育課程に関する基本的事項の策定等に係る意見の申出に関することを加え、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条」とします。(2)のその他の規定の整備につきましては、これまでの教育委員会決裁事項において、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条に規定する意見の申出に関することを「教育事務に関し、市長が作成する議会の議案に対しての意見の申出に関すること」と記載しておりましたが、(1)の記載に合わせまして、今回、条文を引用する形に改め、「第29条に規定する意見の申出に関すること」とするものです。
 3の施行期日ですが、公布の日から施行することとしています。
 議案第24号の説明については、以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

松井教育長

 それでは、審議に入ります。ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。
 内容に問題があるとは思いませんが、なぜこのタイミングで改正になったのか説明してください。

総務課長

 この法第27条につきましては、平成24年に改正法が公布され、平成27年度から施行されています。広島市においては、これまで幼保連携型認定こども園を設置するということがありませんでしたが、今回、来年度から新たに設置することになりましたので、このタイミングで改正しようというものでございます。

松井教育長

 ありがとうございます。その他、御質問等はございますか。
 それでは、お諮りをいたします。議案第24号「広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正について」は、原案どおり可決することに御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することにいたしました。
 本件は、本日審議予定の議題3にも関連しておりまして、速やかに公布する必要がございますので、これから、議案の署名をこの場で行います。恐れ入りますが、しばらくお待ちください。
 それでは、議事を再開いたします。続きまして、議題2「令和8年度広島市立幼稚園の募集定員について」を議題といたします。
 本件は報告案件です。内容について、指導第一課長から説明をお願いいたします。

指導第一課長

 議題2「令和8年度広島市立幼稚園の募集定員について」、報告いたします。資料6ページ、7ページを御覧ください、
 募集定員については、今年度の在園児数の実績や、資料7ページの参考資料の表の左から三つ目の欄にあります、募集区域の幼児数の推計を勘案し設定をしております。
 今年度の在園児数の実績については、口答で説明させていただきます。園児数の減少から、今年度は2園を複式学級として4歳児・5歳児のクラス編成をしています。学級数は、3歳児3学級、4歳児16学級、5歳児16学級、4歳児・5歳児複式2学級の合計37学級となっております。園児数は、7月1日現在282名で、充足率は約21%となっております。
 6ページの資料を御覧ください。定員については、学級数39、人数を1,320としております。内訳は、3歳児については、表の下の注1にございますように、実施園の基町・落合・船越の各幼稚園で1クラスを募集し、定員20名ですので60名、4歳児、5歳児については、各幼稚園でそれぞれ1クラスを募集することとしており、定員35名ですので、それぞれ630名です。合計39学級、1,320人の募集定員と設定しております。7ページの参考資料に、具体的な園ごとの募集定員を示しております。
 なお、7ページの表の下、米印の注1にありますように、3歳児保育を実施している3園については、現在在園している園児は引き続き在園するものとし、その数を除いた人数が実質的な4歳児の募集人員となります。また、米印注2にありますように、5歳児についても、現在4歳児クラスに在園している園児を除いた数が各幼稚園の募集人員となります。募集人員に空きがある園においては定員に達するまで随時入園を受け付けることとしております。
 今後の募集日程についてですが、募集要項は9月26日からホームページで見られるようになります。また、各園の入園希望者に募集要項を配布する予定となっております。10月3日から10日に入園願書を受け付け、10月14日に令和8年度の入園予定者を決定することとしています。定員に空きがある場合は募集区域を広げ、10月15日以降に随時募集を行うこととしております。説明は以上でございます。

松井教育長

 ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。
 落合東幼稚園が閉園となったのは、今年の3月でしたか。

指導第一課長

 はい。1園減っていますが、あとは変わりません。

松井教育長

 それでは、本件につきましては、この程度にさせていただきます。
 続きまして、先ほどの議題1、広島市教育委員会事務決裁規則が公布されましたので、議題3の議案第25号「広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則の制定に対する意見の申出について」を議題といたします。
 本件は審議案件です。内容について、総務課長から説明をお願いいたします。

総務課長

 それでは、議題3の議案第25号「広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則の制定に対する意見の申出について」を御説明いたします。
 資料の8ページをお開きください。この案件は、先ほどの議題1、広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正に関連するものとなっており、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第2項において、幼保連携型認定こども園における教育課程に関する基本的事項の策定など、教育委員会の意見を聴く事務の内容について規則を制定する場合などには、教育委員会の意見を聴かなければならないとされています。今回、本年8月21日付けで、市長から教育委員会に対し意見の求めがあった「広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則」の制定について、異議ないものと認め、その旨を市長に申し述べることについて御審議をお願いするものです。
 規則の内容につきましては、こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長より御説明をさせていただきます。

こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長

 それでは、説明させていただきます。資料の9ページを御覧ください。
 「広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則」の内容について、説明いたします。先ほど総務課長から説明がありましたとおり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第1項におきまして、地方公共団体の長は、当該地方公共団体が設置する、幼保連型認定こども園に関する事務のうち、幼保連携型認定こども園における教育課程に関する基本的事項の策定その他の当該地方公共団体の教育委員会の権限に属する事務と密接な関連を有するものとして当該地方公共団体の規則で定めるものの実施に当たっては、当該教育委員会の意見を聴かなければならないとされています。
 今回、その意見聴取に先立ちまして、本市が設置する幼保連携型認定こども園に関する事務のうち、教育課程に関する基本的事項の策定その他の当該地方公共団体の教育委員会の権限に属する事務と密接な関連を有するものを定める規則を制定するものです。また、当該規則の制定に当たりましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第2項におきまして、地方公共団体の長は、前項の規定を制定し、又は改廃しようとするときは、あらかじめ、当該地方公共団体に教育委員会の意見を聴かなければならないとされています。このため、当該規則の制定について、本日御審議をお願いするものです。
 続きまして、規則制定の具体的な内容について説明いたします。
 初めに、制定の理由について説明いたします。先ほど説明いたしましたとおり、本市が設置する幼保連携型認定こども園における教育課程に関する基本的事項の策定その他の当該地方公共団体の教育委員会の権限に属する事務と密接な関連を有するものとして想定される事務については、規則に定めておく必要がありますので、本規則を制定しようとするものです。
 次に、規則の内容について説明いたします。幼保連携型認定こども園に関する事務のうち、教育委員会の意見を聴かなければならないものとして、次のとおり定めようとするものです。まず、(1)といたしまして、幼保連携型認定こども園における教育課程に関する基本的事項の策定に関すること、(2)といたしまして、幼保連携型認定こども園の設置及び廃止に関することとするものです。
 最後に、施行日ですけれども、附則に記載していますように、公布の日から施行することとしております。
 議題3の規則の内容についての説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。

松井教育長

 それでは審議に入ります。ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。

一橋委員

 9ページの(1)にある「基本的事項の策定に関すること」とは、具体的にはどんなことを言っているのでしょうか。

こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長

 基本的事項の策定につきましては、例えば、幼保連携型認定こども園の基本理念でありますとか、目指すこども像、また教育・保育の方針等について策定しようとするものです。

一橋委員

 それに対して、教育委員から意見を聴かなければならないということですか。

松井教育長

 これは、まず何について意見を聴くことにするかを定める規則を決めて、中身はこの後、議題9で幼保連携型認定こども園の基本的な方針等についてお伺いさせていただくので、本件は、まず聴くことそのものを決めるものです。

一橋委員

 そういうことですね。はい、分かりました。

松井教育長

 それでは、お諮りをいたします。議案第25号「広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則の制定に対する意見の申出について」は、原案どおり可決することに御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題4の議案第26号「令和8年度使用広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校における学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の採択について」を議題といたします。
 ここで、除斥の規定により、伊藤委員と西委員には御退席をお願いいたします。
 それでは、議事を再開いたします。
 本件は審議案件です。内容について、特別支援教育課長から説明をお願いいたします。

特別支援教育課長

 議題4の議案第26号「令和8年度使用広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校における学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の採択について」の説明を着座にてさせていただきます。
 今年度採択いただきたい教科用図書は、1の広島市立小・中学校の特別支援学級で使用する教科用図書につきましては、(1)令和8年度に1年間使用する一般図書の小学校、中学校用となります。また、2、広島市立広島特別支援学校で使用する教科用図書につきましては、(1)令和8年度に1年間使用する一般図書の小学部、中学部、高等部用となります。
 19ページの参考資料をお開きください。小・中学校の特別支援学級及び特別支援学校に在籍している児童生徒につきましては、一人一人の障害の実態等に応じて特別の教育課程を編成するなどしており、文部科学省認定教科書又は文部科学省著作教科書を使うことが適当でない場合には、それ以外の教科用図書を使用できるということが法令で規定されており、色々な種類の教科用図書の採択が必要となっております。
 本議案で採択いただきたい教科用図書は、この表の中に網掛けで示しているものになります。なお、細い線で囲まれている網掛けのない白抜きの部分の教科用図書につきましては、これまでに採択いただいている教科用図書です。
 20ページをお開きください。上側の丸、「令和8年度使用広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校(小・中学部)における学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の採択基本方針」につきましては、5月の教育委員会議におきまして決定いただいたものでございます。下側の丸、「広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校における一般図書採択の手順」につきましても、基本方針を決定していただいた際に御説明したものです。昨年度との変更点はございません。
 一般図書の採択の手順を図示しましたものが、21ページになります。次の22ページと23ページには、特別支援学校高等部の採択の基本方針と手順を示しております。一般図書を選定する際には、21ページと23ページの手順に従って、広島県教育委員会が作成した一般図書の選定資料等を参考にしつつ、各学校で幅広く調査研究を行います。選定したそれぞれの一般図書について、学校長が児童生徒の実態に則していることを判断した上で、24ページから28ページまでの様式を使用して、学校が申請するようになっております。
 それでは、採択いただきたい部分について具体的に説明いたします。19ページにお戻りください。1、広島市立小・中学校特別支援学級で使用する教科用図書について説明いたします。小・中学校の特別支援学級においては、児童生徒の障害の状況により、その児童生徒に応じて、特別支援学校の教育課程を参考にした特別の教育課程を編成することができます。そこで、小・中学校の特別支援学級では、個々の児童生徒が取り組む内容や目標に応じて、表の上から二つ目と三つ目の枠内、文部科学省検定教科書だけでなく、その下、四つ目と一番下の枠内の文部科学省著作教科書、そして(1)の一般図書を使用することができることとなっております。
 なお、文部科学省検定教科書及び文部科学省著作教科書については、これまでに採択されたものを使用することになります。
 1ページをお開きください。一般図書につきましては、毎年度採択を行うこととなっており、今年度は小学校204点、中学校129点、合計333点の図書の申請がありました。具体的な図書名につきましては、小学校用を2ページから7ページ、中学校用を8ページから11ページに記載しております。
 19ページにお戻りください。2、広島市立広島特別支援学校で使用する教科用図書についてです。広島市立広島特別支援学校は、知的障害者を対象とする特別支援学校であり、特別支援学校学習指導要領に基づいて教育課程が編成されていることから、表の下から二つ目と一番下の文部科学省著作教科書及び(1)の網掛け部分一般図書を使用することとしております。ただし、特別の教科、道徳だけは、特別支援学校の学習指導要領において教科の目標や内容が小・中学校に準ずるとなっておりますので、児童生徒の実態から使用することが望ましい場合には、表の二つ目と三つ目の枠内のとおり、これまでに採択された小・中学校用の検定教科書を指定することも可能です。
 採択していただきたい教科用図書につきましては、12ページ以降となります。
 12ページをお開きください。こちらの広島市立広島特別支援学校で使用する一般図書、小・中・高等部用につきましては、小・中学校の特別支援学級のものと同様に、毎年度採択を行うこととなっております。今年度は小・中・高等部合わせて159点の図書の申請があり、具体的な図書名につきましては、小学部のものを13ページと14ページ、中学部を15ページと16ページ、高等部を17ページと18ページに記載しております。以上が特別支援学校分となります。
 皆様のお手元に各学校から申請が多かった一般図書を用意しておりますので、御覧ください。申し訳ございませんが、それぞれ各1冊しか御用意できませんでしたので、交換しながら御覧いただければと思います。
 先ほど説明しました全ての一般図書につきまして、事務局において各学校から提出のあった書類の内容を確認、検討した結果、その全てが適正であるということを確認しております。
 つきましては、広島市立小・中学校特別支援学級で使用する教科用図書として、1ページから11ページにありますとおり、広島市立広島特別支援学校で使用する教科用図書として、12ページから18ページにありますとおり、令和8年度から使用する教科用図書として一括採択することにつきまして、御審議のほどよろしくお願いいたします。

松井教育長

 1冊、相当年季が入った本が置いてありますが、同じ本が何度も採択されることはあるのでしょうか。

特別支援教育課長

 はい。1年間で使用する教科書として毎年度採択しますが、その次の年も継続使用するとか、また、違う学校で新たな一つとして使用するということもありますので、見本としては年季が入っているものもあるかもしれませんが、それぞれ必要に応じて申請があり、採択をしております。

松井教育長

 特別支援学級は最近増加傾向だと思いますが、それに伴って、333点という申請点数は昨年よりは増加しているのでしょうか。

特別支援教育課長

 申請の点数につきましては、昨年度よりも減少の傾向にあります。と言いますのが、増加している特別支援学級は、知的障害のない自閉症・情緒障害の学級になります。こちらで使用する教科書は概ね当該学年の検定の教科書ですので、その他、特別の教育課程として申請する教科書は少なくなっています。また、一般図書としての申請件数が減っている一つの理由として、下学年の検定本を使うということや、文部科学省著作の教科書、いわゆる星本を使用するというケースも増えてきておりますので、件数としては減少傾向にあります。

松井教育長

 なるほど。

砂橋委員

 毎年採択されるということで、かなり労力をかけていらっしゃるのだと思いますけれども、継続して使用しているものは何割ぐらいか分かりますか。

特別支援教育課長

 多くはないのですが、1割程度は継続使用ということで申請があります。

砂橋委員

 なるほど。毎年見直しをされていらっしゃるのですね。

特別支援教育課長

 はい。こどもがその次の年度に1年間使用する教科書ですので、毎年度、各学校で教科用図書選定委員会を開催する折に、昨年度の使用状況やそのこどもの学習内容に応じた教科書として、継続しようということを判断されることもありますし、また、必要に応じて教科書を変える必要があるのであれば、それはどのような教科書なのかを検討するという流れになっております。

砂橋委員

 言葉を変えると、前年度に使ったものを使うというよりも、その子の適性に応じたものを見ているので、当然ある程度の更新率があると理解できますね。それならば、おっしゃっていることは数値的にも整合性があると思います。

松井教育長

 各学校の先生方が一般図書を選ぶ時に、御自分で全部探してこられるのは大変だと思うのですが、参考になるリストのようなものがあるのでしょうか。

特別支援教育課長

 この一般図書を選定するに当たりまして、広島県教育委員会が作成している一般図書の選定資料を各学校に送付していることと合わせまして、広島市教育センターに教科書センターを設置しております。こちらにこれまで採択をしたことのある一般図書を公開しておりますので、検討の際に活用していただいております。

砂橋委員

 もう一つ質問ですが、本がたくさんある中で、選ぶに当たって一番大切にしていらっしゃるのはどんなところですか。

特別支援教育課長

 各学校において選定をする際、調査員としてその対象となるこどもの担任が当たっていることが多いのですが、なぜ担任が当たるかと言いますと、こどもの興味・関心であるとか、発達の状況、障害の状態、これまでの学習の過程をよく知っておりますので、そこを踏まえて、その子にとって一番学びが深まる教材となる図書は何かというような視点で選ぶということが一番大切なこと、重視されているところかと思います。

長谷川委員

 今の質問に追加ですけれども、一般的な小学校とか中学校、高校の教科書は、抽象的に生徒さんとなりますが、特別支援学級、特別支援学校の場合は、特定の方をイメージして選定されるケースが多いのでしょうか。

特別支援教育課長

 そうですね。まず、その教育課程を組むに当たり、当該のお子さんの発達段階の内容がふさわしいのか、それとも下の学年や特別支援学校のものがふさわしいのかということを判断し、そこから必要な教材ということで教科書を選定している流れになります。

一橋委員

 特に特別支援学校の選定図書の一覧に、何年生用という学年が書いていないのは、この中からその子に合わせて先生が選ぶということですか。

特別支援教育課長

 特別支援学校については、一般の小・中学校の特別支援学級と違って、同じような程度の障害のお子さんが集まっているという実態がありますので、例えば、一つの学年の中でも、この学級とこの学級にはこの教科書がふさわしいということで、同じ教科書を使うこともあるでしょうし、同一学年であっても、重複障害のあるお子さんとなりますと、必要な教科書も変わってきますので、そういった中でこどもを中心としながら、同程度のお子さんで編成された学級でどのような教科書を使っていくかという設定になってまいります。

一橋委員

 この50点の中から、適宜それに合わせてお選びになっておられるということですね。分かりました。

松井教育長

 それでは、他に質問もないようでございますので、お諮りをいたします。
 議案第26号「令和8年度使用広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校における学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の採択について」は、原案どおり採択することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 次に、議題5の議案第27号「令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」を議題といたします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いいたします。

指導第二課長

 それでは、着席にて説明をさせていただきます。背表紙に「令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」と書かれた水色のファイル(資料)を御覧ください。議題5、議案第27号の「令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」は、各学校から申請されたとおり採択することとしたいと考え、上程をしております。
 それでは、赤色のファイル(別添資料)を御覧ください。表紙をめくると右肩に枠囲みで別添資料と記しています。1枚めくっていただき、1ページの「広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用教科用図書採択の基本方針」を御覧ください。こちらは、令和3年5月26日の教育委員会議で決定いただいたものでございます。
 2ページの「広島市立広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針」を御覧ください。こちらも同様に、令和3年5月26日の教育委員会議で決定いただきました。
 それでは、3ページの「広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)における教科用図書採択の手順」を御覧ください。採択の手順につきまして、確認、説明をさせていただきます。
 まず、一番上の広島市教育委員会の枠に示しておりますように、採択の基本方針や手順を決定し、各学校に対してこの手順等について説明会を実施し、採択の基本方針の通知をいたしました。これを受けて、各学校長は、教科用図書選定委員会を校内に設置し、この委員会の委員及び調査研究を行う調査員を委嘱又は任命するとともに、教科用図書選定委員会に教科用図書の選定を諮問いたしました。調査員は、教科用図書選定委員会の定めた観点及び視点に基づき、各教科の教科用図書について調査・研究し、教科用図書選定委員会に報告をいたします。教科用図書選定委員会では、調査員の報告を基に審議し、学校長に答申をいたしました。答申を受けた学校長は、選定した教科用図書について教育委員会に申請をするという流れになっております。指導第二課においては、各学校から提出された申請書等の内容について、申請された教科用図書が評価の観点に照らし、適切に選定されているかなどの審査を行った上で、本日の教育委員会に上程しております。
 高等学校の教科用図書は、毎年採択を行います。この後、昨年度採択された教科書を今年度変更する、新規の教科書を中心に説明を行います。本日は、新規の教科書変更の必要性や妥当性を中心に御審議いただければと思います。
 それでは、4ページを御覧ください。令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程用)教科用図書総括表です。今年度、各校より申請のあった教科用図書の件数は表のとおりとなっており、合計637点となっています。令和7年度使用教科用図書と異なる教科用図書の申請は、「新規」の欄を御覧ください。合計27点あります。これは、教育課程の変更や実際に授業を行った中で、より生徒の実態に合った教科用図書に変更した方が良いという判断をして、申請をされたものとなります。机上に並べてある教科書は、この新規の27点になります。
 なお、本ページですが、新規の左にある「改訂」という欄を御覧ください。令和7年度使用教科用図書の改訂版教科用図書の申請が196点あります。この教科用図書の改訂は、時代の変化や社会情勢に対応した軽微な内容の更新が4年に1度加えられるもので、今年度の改訂は、主に1年生向けの教科書について、昨年文部科学省の検定を受けて新たに採択されたものとなります。ここに示された196点については、昨年度採択された教科書と同一の教科書が改訂されたものを申請したものとなっています。このため、繰り返しになるのですが、本日の教育委員会議では、昨年度採択された教科書を変更する新規の教科書を中心に説明を行います。新規27点の教科書の変更の必要性や妥当性を中心に御審議いただければと考えております。
 それでは、5ページを御覧ください。このページ以降の資料が、各学校長から提出されたものとなります。基町高校を例に説明いたします。
 5ページの様式1は、先ほど説明しました手順に従い、学校で行った選定の手順の報告になっています。選定委員、調査員は、事前に教科用図書採択に直接の利害関係で有するものでないことを確認書において誓約を行った上で、選定に従事していただいております。全ての学校において、選定委員会が各校の規約に基づき適正に運営されたことを確認しております。
 6ページをお開きください。1に学校の特色を、2に生徒の実態を、3に調査の観点及び視点を記載しており、7ページからが「令和8年度使用高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書申請書」で、文部科学省が作成する高等学校用教科書目録に登載されている教科書について、先ほどの観点に基づき比較、検討し、ふさわしいものを2点に絞った上で選定したものを上段にして、評価ごとに特に重点を置いた三つの観点について、二重丸「よりふさわしい」と丸「ふさわしい」で評価を示しており、その右には選定の理由を文章で記載しています。
 7ページから18ページまでが基町高校の申請書となります。19ページは選定委員会規約になります。以下、21ページ以降は、学校ごとに提出された選定手順、選定資料、申請書選定委員会規約を綴じております。
 それでは、申請書の内容について、具体的な例を取り上げて説明いたします。申請書の40ページ、表の一番下を御覧ください。沼田高校の2年生の教科名「地理歴史」、科目名「地理総合」を例に説明します。また、この科目名の右の欄に「新規」と網掛けで記載されておりますが、これは昨年度採択された教科用図書と異なる新規の選定であることを示しています。このページを開いたままにしていただき、合わせて、タブレットに表示されている「高等学校用教科書目録(令和8年度使用)」の15枚目、8ページを御覧ください。
 それでは、説明を続けます。教科書目録に掲載されている地理総合8冊を対象として、教科書発行者から送られる教科書見本や、文部科学省がホームページ上で公開している編集趣意書等を参考に調査研究し、本校にふさわしい教科書を選定します。
 赤色ファイルの40ページに戻っていただき、表の一番下の右端の欄の選定の理由を御覧ください。生徒が主体的に学習に取り組むことができるよう、社会の様々な課題を自身のこととして考え、解決に向かって取り組む「アクティブ 持続可能な社会に向けて」を設けていることが、選定の理由として挙げられています。地理歴史科においては、「主体的に学習に取り組む」を特に重点を置く観点の一つとしており、沼田高校の生徒にとってふさわしいということで、このように選定の理由を挙げています。
 平置きにしてある目の前の教科書を、「高等学校 新地理総合」をお開きください。それでは、146ページから147ページを御覧ください。こちらは、「アクティブ 持続可能な社会に向けて」が掲載された部分になります。昨年度は、生徒の興味や関心を高めることを重視した教科書を選定いたしました。しかし、課題に対する解決策を主体的に考え、実践できる態度を育てる点において、十分な成果が得られていないことが明らかになってきました。こうした自校の課題を踏まえ、新たに選定した教科書では、データ分析から意見形成、振り返りまでを一貫して行う学習プロセス、「アクティブ 持続可能な社会に向けて」が組み込まれているこちらを選定しております。生徒が世界の課題を自分自身の問題として捉え、他者と協力しながら考えを深め、解決に向けて主体的に取り組む力を育むことを目指すことができる教科書を選定し、新規として申請されています。
 もう一つ、広島みらい創生高校を例に説明いたします。赤色ファイルの申請書の117ページを御覧ください。117ページ表の一番上、1年生の教科名「国語」、科目名「現代の国語」を御覧ください。こちらですが、科目名の右の欄に「改訂」と記載されておりますが、これは、先ほど説明した昨年度採択された教科用図書の改訂版となる教科用図書を、引き続き選定していることを示しております。また、合わせてタブレットに表示されている高等学校用教科書目録の8から9枚目、1ページから2ページを御覧ください。教科書目録に掲載されている現代の国語22冊を対象として、本校にふさわしい教科書を選定しています。申請書の117ページの表の一番上の右端ですが、選定の理由欄を御覧ください。基礎・基本の定着を図ることができるよう、各単元に国語の資質・能力の基礎を確実に身につけることを狙いとした、多様な言語活動(「話す」「聞く」「読む」「書く」)を設けていることが選定の理由として挙げられています。国語科においては、「知識及び技能の習得」を特に重点を置く観点の一つとしており、広島みらい創生高校の生徒にふさわしいということで、このように選定の理由を挙げています。
 机上にある教科書、「新編現代国語」の18ページ、19ページを御覧ください。この18ページ、19ページですが、ここには分かりやすく学習の流れや学習過程の具体例が掲載されており、在籍する生徒の約半数以上が学び直し科目を履修している実態にも則しています。
 この2点の例のように、各校において教科書の調査研究を行い、生徒にふさわしい教科用図書を選び、申請書を作成しております。それでは、水色のファイルに戻っていただき、学校別申請一覧をお開きください。令和8年度使用高等学校中等教育学校(後期課程)用教科用図書申請一覧は、各校で選定された教科書を教科ごとに一覧にまとめたものです。
 まず、資料の見方について説明します。22ページを御覧ください。こちらも、先ほど説明した沼田高校の地理歴史科を例に説明いたします。
 1に、選定の際に特に重点を置いた調査の観点及び視点として、教科ごとに特に重点を置いた調査の観点等を三つ記しております。2が教科用図書申請一覧となっておりまして、教科ごとに選定した教科用図書を記しています。表の上から3段目、3年生地理探究は「新規の選定」欄という左から3番目の欄が空欄になっていますが、これは今年度使用教科用図書と同一のものを来年度も使用することを示しております。
 また、その下4段目ですが、地理探究の一番左の端、学年の欄が丸3((3))と学年の欄の数字を丸で囲んでいますが、これはすでに使用していて、次年度も引き続き使用する教科用図書で、生徒が新たに購入しないものとなります。そして、1段目の2年生地理総合は、先ほども述べましたように「新規」と記載してありますが、これは、昨年度採択された教科用図書と異なる新規の選定であることを示しております。なお、新規の選定教科用図書については、23ページを御覧ください。3の新規の選定図書及びその理由に、選定の理由を記載しております。
 それでは、この水色ファイルの1ページ、基町高校の申請一覧にお戻りください。では、ここからは、学校ごとに新規の選定の教科用図書を中心に、水色のファイルの各学校の申請一覧に基づき説明してまいりますが、合わせて赤色のファイル、令和8年度使用広島市立高等学校中等教育学校教科用図書の採択に係る資料の4ページ、総括表を御覧ください。ここからは、こちらの総括表を開いていただいた状態で、水色のファイルに基づいて説明をしてまいります。先ほども述べましたが、新規の選定は、今年度実際に授業を行った中で、より生徒の実態にあった教科用図書に変更した方が良いという判断をしたものや、教育課程の変更によるものとなります。それでは、学校ごとの新規の申請の説明を進めてまいります。
 基町高校は、令和7年度使用教科用図書と同一の教科書の申請46点、令和7年度使用教科用図書の改訂版教科書の申請23点、新規の申請3点、合計72点の申請です。水色のファイル1から10ページが基町高校の教科用図書申請一覧です。ページをめくっていただき、7ページを御覧ください。「芸術」で「美術Ⅰ」、「書道Ⅰ」が新規となっております。この美術Ⅰ及び書道Ⅰは、昨年度は、生徒の興味・関心を高め、主体的な学びを促す教科書を選定いたしました。しかし、生徒が主体的に学習を深めたり広げたりすることに課題が見られました。そこで、生徒が学習を深め、発想を広げることができる工夫が施されている、こちらに示した本書へ変更いたしました。
 続けて、8ページを御覧ください。「外国語」で、「論理・表現Ⅱ」が新規です。昨年度は、書くこと、話すことの力を重視して教科書を選定いたしました。しかし、論理的に伝える力に課題が見られました。そこで、論理的な表現の育成に重点を置いた本書へ変更いたしました。基町高校は以上となります。
 目の前に置いてある27点の教科書ですが、左からそれぞれの教科書となっております。それでは、続けて説明をさせていただきます。
 舟入高校は、令和7年度と同一の教科書の申請50点、改訂版の申請17点、新規の申請2点、合計69点の申請です。
 水色のファイル11ページから20ページが舟入高校の教科用図書申請一覧です。17ページを御覧ください。「芸術」で「美術Ⅰ」が新規となります。昨年度は、生徒が興味・関心を持って主体的に学べる教科書を選定しました。しかし、生徒の興味・関心に応じて学びを深めたり広げたりする点に課題が見られました。そこで、生徒の主体的な学びを促すため、題材のねらいを示している本書に変更いたしました。18ページを御覧ください。「外国語」で「論理・表現Ⅰ」が新規です。昨年度は、英語の4技能5領域をバランスよく学べる教科書を選定しました。しかし、書くこと、話すことにおいて、論理的な表現に課題が見られました。そこで、論理的思考力の育成に重点を置いた本書に変更いたしました。舟入高校は、以上の2点でございます。
 それでは、沼田高校にまいります。沼田高校は、令和7年度と同一の教科書の申請49点、改訂版の申請22点、新規の申請5点、合計76点の申請です。水色のファイル21から34ページが沼田高等学校の教科用図書申請一覧です。
 22、23ページを御覧ください。地理総合の変更の理由は、先ほど冒頭にも説明させていただいたとおりとなります。日本史探究は、昨年度は生徒の興味・関心を引き出せる教科書を選定しました。しかし、生徒が資料の内容を自分の言葉で説明したり、論述したりする力に課題が見られました。そこで、資料を読み取る活動を通して、生徒同士の対話を促すことができる本書へと変更いたしました。
 31、32ページを御覧ください。「外国語」で「英語コミュニケーションⅠ」、「英語コミュニケーションⅡ」、「論理・表現Ⅱ」が新規です。英語コミュニケーションⅠは、昨年度は各単元の学習目標として4技能をバランスよく学べる教科書を選定しました。しかし、パフォーマンス活動の中でライティングの準備に必要な情報が不足しており、生徒がライティングについて難しさを感じる場面が見られました。そこで、各単元で学んだ内容を活用して表現活動に取り組むことができる本書に変更いたしました。英語コミュニケーションⅡと論理表現Ⅱは、2年次の授業となります。それぞれ学校からの申請一覧の中に示されている理由、見通しを持って学習に取り組むことや論理的思考力を育成することができるという選定の理由と合わせ、1年次からの学習内容とのつながりを意識した継続的な指導が重要になってきますので、指導の一貫性と教育効果の向上を目的として、1年に採択した教科書と同じ出版社の教科書へ変更しました。沼田高校は以上です。
 美鈴が丘高校です。令和7年度と同一の教科書の申請41点、改訂版の申請16点、新規の申請11点、合計68点の申請となります。美鈴が丘高校では、今年度より、新しい普通科グローカル探究科を設置しています。昨年度の教科用図書採択で、グローカル探究科で育成したい資質、能力や生徒の学びの姿を想定して選定を行いました。しかし、今年度、生徒の実態や学びの特性がより明らかとなったため、より適した教科書を新たに11点選定し、申請をされています。水色のファイル35から47ページが、美鈴が丘高校の教科用図書申請一覧です。
 35ページを御覧ください。「国語」で「現代の国語」、「言語文化」が新規です。現代の国語は、これまで知識や技能を深めることができる教科書を選定していました。しかし、文章を基に考える思考力に課題が見られるようになりました。そこで、関連教材を読み比べることで文章の理解をより深めることができる教科書へ変更しました。言語文化は、これまで生徒の古典への興味を高めることができる教科書を選定しておりました。しかし、校内のアンケート結果から、知識の定着が十分でないことがわかりました。そこで、本文に加えて図版の資料などを活用し、作品や文章の歴史的、文化的背景などの理解により、基礎、基本の定着を図ることができる本書に変更いたしました。36ページを御覧ください。「地理歴史」で「日本史探究」が新規です。日本史探究は、グローカル探究科の設置に当たり、生徒が資料を基に考えを深めたり、自分の意見を表現したりする活動を充実させるため、発展的、応用的な課題が豊富な本書にいたしました。
 38、39ページを御覧ください。「数学」で「数学Ⅰ」、「数学Ⅱ」、「数学A」が新規となっております。数学Ⅰは、昨年度は基本的な知識、技能の定着を目的とした教科書を選定しました。しかし、基礎的な学習内容の理解に課題があることが分かりました。そこで、既習事項との繋がりを意識した本書へと変更しました。数学Ⅱ及び数学Aは、昨年度は生徒の興味・関心を高めることを重視して教科書を選定しました。しかし、基礎的、基本的な問題が少なく、自学や復習に課題が見られました。そこで、生徒が自学しやすく、既習事項とのつながりを意識した本書へと変更しております。
 43、44ページを御覧ください。「外国語」で「論理・表現Ⅰ」、「論理・表現Ⅱ」が新規です。論理・表現Ⅰ及び論理・表現Ⅱは、昨年度は話す、書くに重点を置いた教科書を選定しました。しかし、特にライティングのライティング力に課題が見られました。グローカル探究科では、生徒に書く力を身につけさせ、地域の魅力を世界に発信する活動を予定しています。そこで、具体的な英語使用場面を想定しながら、文法を活用する活動が設定された本書に変更いたしました。
 45ページを御覧ください。「家庭科」で「家庭基礎」が新規です。家庭基礎は、昨年度は生徒の興味・関心を高めるために教科書を選定しました。しかし、生徒が生活課題を多角的に考える力に課題が見られました。そこで、グローバルな視点を取り入れ、主体的に生活課題の解決に取り組める内容が充実した本書へ変更いたしました。
 46ページを御覧ください。「情報」で「情報Ⅰ」が新規です。情報Ⅰは、昨年度は生徒の興味・関心を重視して教科書を選定いたしました。しかし、プログラミング技能に課題が見られるようになりました。そこで、多様なプログラミング言語を使った実習を多数設けている本書に変更いたしました。
 47ページを御覧ください。「理数探究基礎」が新規です。グローカル探究科の設置に伴い、新たに科目「理数探究基礎」を教育課程に位置付けたことによるものです。美鈴が丘高校は以上です。
 それでは、広島中等教育学校にまいります。広島中等教育学校の後期課程は、令和7年度と同一の教科書の申請が47点、改訂版の申請14点、新規の申請3点、合計64点の申請です。水色のファイル49から60ページが中等教育学校の申請となっております。
 49、50ページを御覧ください。「国語」で「現代の国語」、「言語文化」が新規です。現代の国語及び言語文化は、昨年度は言語活動を重視して教科書を選定いたしました。しかし、知識不足により、作品の理解が十分に深まらない課題が見られました。そこで、言語活動の充実に加え、知識や理解を深める工夫がある本書へ変更いたしました。
 54、55ページを御覧ください。「理科」で「生物基礎」が新規です。これまで、理科への関心を重視した教科書を選定しました。しかし、生徒間の理解に差が出る実態が出てきました。そこで、学習内容を視覚的に補完し、基礎・基本の定着を図ることができる本書に変更いたしました。中等教育学校の後期課程は以上です。
 広島商業高等学校にまいります。広島商業高校は、令和7年度と同一の教科書申請25点、改訂版15点、新規の申請3点、合計43点の申請です。水色のファイル61から71ページが広島商業高校の教科用図書申請一覧です。
 62ページを御覧ください。「地理歴史」で「地理総合」が新規となります。昨年度は、生徒の興味・関心を引き出す問いが設定された教科書を選定いたしました。しかし、生徒の実態として主体的な学びに課題が見られたため、学習内容を深めたり広げたりできる本書に変更いたしております。
 63ページを御覧ください。「公民」で「公共」、「政治・経済」が新規です。公共は、昨年度は他者と議論する力を育む学習活動が盛り込まれた教科書を選定しました。しかし、多面的に考える力に課題が見られました。そこで、思考を深めるスモールステップの課題が豊富に掲載されている本書に変更いたしました。政治・経済は、昨年度は、生徒の興味・関心を高める教科書を選定しました。しかし、生徒の資料読解力に課題が見られました。そこで、図版資料の情報を適切に読み取り、多面的に考える力を育成することができる本書へ変更しました。広島商業高校は以上です。
 続いて、広島工業高校は、令和7年度と同一の教科書の申請70点、改訂版の申請21点、新規の申請0点、合計91点の申請です。水色のファイル73から85ページが広島工業高校から申請された教科用図書の申請一覧です。広島工業高校は以上です。
 広島みらい創生高校の定時制の課程は、令和7年度と同一の教科用図書の申請66点、改訂版の申請33点、新規の申請0点、合計99点の申請です。87から99ページが、広島みらい創生高校の定時制課程から申請された教科用図書申請の一覧です。広島みらい創生高校の定時制の課程は以上です。
 広島みらい創生高校の通信制の課程は、令和7年度と同一の教科書の申請20点、改訂版の申請35点、新規の申請0点、合計55点の申請です。101ページから113ページが広島みらい創生高校の通信制の課程から申請された教科用図書申請一覧です。広島みらい創生高校の通信制の課程は以上です。
 説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。

松井教育長

 それでは審議に入ります。ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。

一橋委員

 各学校の選定委員会で、適正な教科書を昨年までの教科書では能力が上手く伸びなかったので、それを解決する新しい教科書を選ぶというように、それぞれの学校が各校の選定委員会で適正な教科書を選んでいるといったお話だったと思いますが、全体を通して、例えば主体的な学びを中心にするとか、ある一定の今年の基準を設けているのでしょうか。それとも、学校ごとに基準が違うのでしょうか。

指導第二課長

 実際に申請書を見ていくと、各教科によっても重視すべき観点が違うので、学校で統一してこれをと定めているようなものではございません。申請書の中で、教科ごとに重視した観点を示しているような状況となっております。

一橋委員

 なるほど。そうなると、私たちはなかなか判断しようがないなと思っているということが一つあります。高等学校なので、小・中学校とは違い、ある程度自由度があるかと思います。
 それから、赤色のファイルの4ページの総括表の数字で、美鈴が丘高校の新規が11冊と多いのは新しくグローバル探究科ができ、それに応じて教科書を少し変えますよというお話だったと思いますけれども、合計点数を見ると、広島商業高校は合計点数が43点と少なく、反対に、広島工業高校や広島みらい創生高校の定時制は90点以上あります。この差異はどこから生まれているのでしょうか。

指導第二課長

 一つ目に、美鈴が丘高校については今年度、グローカル探究科がスタートしていて、こどもたちの実態として、想定していたよりも学習に向けての意欲や主体的に学ぼうとする意欲が高い一方で、基本的な学習内容の理解や、課題を多角的な視点で捉えることなどに一部課題があるのではないかという実態が、よりはっきり見えてきました。これらを踏まえて、学習内容をグローバルな視点で捉え直したりするなどの活動、特に美鈴が丘高校の1年生にとっては、課題を見出すことが1年生の学習の中で大事なことになるので、それらに対応した教科書に大きく変更し、今年度は11点変更しておりますが、この中で1年生の新規の教科書が8点ございますので、主に新たなスタートを切って、課題がある程度見えてきたので、よりふさわしいものを選定したというのが、美鈴が丘高校の11点です。
 もう一つ、広島商業高校の合計点数が43点と少ないのですが、高等学校は卒業に74単位必要で、それぞれの学校がその学校の特徴に合わせて科目を設定しております。必ず全部の学校で受けないといけない必履修の科目はどの学校でも設定してありますが、それ以外に、それぞれ選択をする科目、例えば、広島商業高校であれば、数学Ⅰとか数学Aといった科目は設定しているけれど、数Ⅱ、数Ⅲは設定していないとか、そういった選択科目が違っています。さらに、科目設定の外に学校設定科目といって、各学校の特色に合わせて、独自の教科を設定することができるようになっています。高等学校の特色ある学校設定科目であるとか、あとは、学校ごとの選択肢の中に教科用図書がないものもあり、特に広島商業高校に関しては教科用図書がないものも多いので、この教科書目録にあるものを使用教科書として選定する、採択を行っていくという点数が少なくなっています。卒業に必要な単位数はどの学校も一緒ですが、学校が設定している科目によって、上程しております数が違うということになります。
 最後に、広島みらい創生高校の定時制と通信制を見ると、点数が倍半分違うと思いますが、通信制課程は学校が設定している科目が少ないため、教科書選定の数も少なくなっています。また、広島みらい創生高校の場合は、定時制と通信制のお互いの授業を受け合うことができるので、単位を取得できるような形になっております。以上でございます。

一橋委員

 年度によって、「主体的な学びを重視しよう」というところから、次の年度には「主体的な学びではなく、知識を深めよう」といったように、しょっちゅう行ったり来たりすると、一貫性がなくなるのではないかというところが気になりました。

指導第二課長

 今年度進める中で、どのようにこどもの特徴を捉えて、新規に変えなければならなかったのかという点を取り上げて説明したので、先ほど言っていただいた「興味・関心」から「主体的な学び」に変更するというような理由で挙がっているように見えてしまうかもしれないのですが、合計637点のうち、新規の点数は27点、おおよそ4%でして、それ以外のものは継続で使用しているという状況もあります。また、検定の教科書は、文部科学省の検定を受けた上で選ばれていますので、一定の基準は当然満たしています。ただ、学校は、こどもの実態に合わせて適切な教科書を選ぼうと努力をして選定しているかなと思っています。

一橋委員

 分かりました。ありがとうございます。

長谷川委員

 基本的なところですが、美鈴が丘高校のグローカル探究科は、具体的にどのようなものを目指しているか教えていただけますか。

指導第二課長

 グローカル探究科ですが、生徒が自ら課題を見つけ出して、それらの課題を追究していく、正解のない課題に向かって学び続ける力を育成していくというところを目指しています。

長谷川委員

 グローカルというのは、何かの造語ですか。

指導第二課長

 グローバルとローカルの造語となっております。

長谷川委員

 グローバルとローカルとは、どういう意味になるのでしょうか。

指導第二課長

 グローカルという言葉は、こどもたちが高い志を持って変化の激しい社会において、自らの未来を切り開き、地域共生社会の担い手となる人材の育成を目指すという理念のもとに掲げられています。そのため、グローバル(地球規模)の視点でローカル(地域)の魅力や課題を問い直すなど、グローバルとローカルの両方の見方・考え方を働かせた学びを行う意味を含んでいます。

長谷川委員

 分かりました。そうすると、やはり特色のある教材が必要かなと思いました。ありがとうございます。

砂橋委員

 新規の数が27点ですが、例年と比較して数値に違いがありますか。

指導第二課長

 昨年の新規の数が20点だったと思うので、今年度のグローカル探究科スタートに伴った美鈴が丘高校の1年生の新規が多かったことを考えると、おおむね20点程度で推移しています。

砂橋委員

 改訂については必然的なものなので分かるのですけれども、一方で、広島工業高校やみらい創生高校は新規が0点となっています。これは、改訂で十分事足りたという認識で、数字的にはそこまでこだわることはないのでしょうか。

指導第二課長

 はい。

砂橋委員

 あとは、教科書を選ぶ際に、この調査員の方がかなり苦労して選ばれていると思うのですが、二つ質問があって、一つは、調査員が挙げるものと選定委員会の意見が合わないことがあった場合には、選定委員会に従うのでしょうか。

指導第二課長

 調査員が報告をして、そこでうまくいかない時には校内で調整すると思うのですが、基本的に調査員は自分たちが示された観点、視点に基づいて調査を行って、より適切だと思うものを報告するので、そこは重要視されているとは思います。

砂橋委員

 そうすると二つ目の質問ですけれども、調査員の方が教科書を選ぶに当たり、大事にしていらっしゃることは何ですか。

指導第二課長

 やはり、先ほどの特別支援教育課の話の中にもありましたが、こどもたちの実態をきちんと捉えて、どのような学びを提供するのか、どんな力をつけていくのか、どの教科書が自分たちの目の前にいるこどもたちにふさわしいのかを大事にしながら、観点を選んだり、教科書を選んだりしていくということだと思います。

砂橋委員

 より現場を知っている方が選ばれているので、これがベストというアンサーが出ているという理解ですね。

指導第二課長

 はい。

砂橋委員

 はい。分かりました。

一橋委員

 新規となっている教科書も、令和4年、5年にお作りになった教科書をそのまま使うということですか。

指導第二課長

 新規というのが、新規に学校が選ばれた教科書という意味で、令和4年度等に作られて選んでいなかったものを、あえて、こどもの実態を見て、こちらの方がふさわしいなと今年度に選んだというものなので、全く新しく作られた教科書というものではありません。

一橋委員

 ある教科書を見ていて、データが古いなと思いまして。ある教科書では2020年のデータが最新のデータになっていたのですが、授業の中では先生方が新しいデータにアップデートされて、資料をお配りになるということでしょうか。

指導第二課長

 そうですね。教科書そのものを教え込むというよりも、教科書を使って授業を行いますので。

一橋委員

 特に社会科はデータが絡むので、この辺は注意していただきたいなと思います。ありがとうございます。

松井教育長

 最後に一つだけ。新規27点の話の中で、1年生の教科書を変更することがあると思うのですが、2年生や3年生の教科書は、例えば、昨年度まではA者の教科書で勉強していた学年が、2年生や3年生からB者に変わることによる弊害みたいなものは考慮されているのでしょうか。

指導第二課長

 傾向として、その時にその学年にふさわしいものを選んでいますが、例えば数学Ⅰ、数学Ⅱとか、英語コミュニケーション等の教科に関して言うと、それらは継続性もあるので、同じ教科書会社のものを選ぶ場合が多いです。

松井教育長

 傾向としてね。

指導第二課長

 はい。学習の継続性というところで。

松井教育長

 生徒が学ぶに当たり、どういう連続性があったら良いのかは検討しながら、それでも変えた方が良いという場合は、それぞれ判断されているということですね。

指導第二課長

 はい。

松井教育長

 分かりました。
 それでは、お諮りいたします。
 議案第27号「令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」は、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 ここで、休憩とさせていただきます。議事の再開は3時20分を予定いたしておりますが、議題6から議題8までは冒頭でお諮りいたしましたとおり、非公開となりましたので、議題8の審議終了後に議題9の審議を行います。議題9については公開で行う予定としており、開始時刻は4時35分頃を予定しております。

 (非公開部分省略)

 それでは、議題9の審議を公開で行います。議題9の議案第29号「幼保連携型認定こども園の設置及び教育・保育の方針等に対する意見の申出について」を教育企画課長から説明をお願いいたします。

教育企画課長

 それでは、議題9の議案第29号、「幼保連携型認定こども園の設置及び教育保育の方針等に対する意見の申出について」の御説明をいたします。
 資料の11ページを御覧ください。本議案は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第1項の規定及び広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聞くべき事務を定める規則に基づき、市長から教育委員会に対し、幼保連携型認定こども園の設置及び教育保育の方針等について意見の求めがあったものでございます。その内容については、まず、こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長より、次の12ページ以降の資料に基づきまして、まずは御説明をさせていただきたいと思います。

こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長

 それでは、幼保連携型認定こども園設置及び教育保育の方針等について御説明いたします。
 12ページをお開きください。1、設置についてです。本市では、令和2年3月に、広島市幼児教育保育ビジョン令和3年3月に同ビジョンの実施方針を策定いたしまして、この中で、幼児教育保育全体の需要の減少への対応は、公立園の定員削減、統廃合を基本とするとともに、医療的ケア児の受入れや地域の子育て支援機能、災害時等における私立園への支援機能など、公立園が担う役割を果たしていくために、その拠点として、法律の認定こども園を原則として各区に1園、安佐南区は、2園ですけれども、設置することとしております。
 また、拠点園の設置に当たりましては、既存の公立幼稚園、公立保育園の連携強化を図った上で、条件が整ったところから、統合認定こども園化することを原則としております。
 こうしたことを踏まえまして、(1)設置の概要、(2)名称及び位置、(3)設置日のとおり、令和7年3月末に閉園した落合東幼稚園と可部東保育園の統合により、令和8年4月1日に、広島市安佐北区可部南二丁目に、可部南認定こども園を開園しようとするものです。
 (4)開園時間及び休園日につきましては、保育を必要とする園児さんもいらっしゃることから、保育園に準じております。
 (5)定員は、幼稚園と保育園が統合して、認定こども園化する場合には、統合前の各園の在園児数をベースに、地域における将来的な幼児教育、保育の需給状況等を考慮して設定することとしております。また、可部南認定こども園のように、園を設置する時点で、閉園等により統合する幼稚園がない区において、保育園を単独で認定こども園化する場合も、基本的な考え方は同じですが、新設の幼稚園部分の定員については、設定上限の10人以内とします。
 次に、2、幼保連携型認定こども園における教育・保育の方針等についてです。
 (1)基本理念及び(2)目指すこども像は、公立幼稚園の教諭及び公立保育園の保育士による幼保連携型認定こども園の保育内容検討会議を開催し、教育大綱も踏まえ、幼稚園、保育園、それぞれの基本理念及び目指すこども像を照らし合わせながら、記載のとおり策定いたしました。
 (3)教育保育の方針は、これまで、公立幼稚園において培われてきた教育内容を踏まえつつ、基本理念、目指すこども像及び幼保連携型認定こども園教育保育要領を踏まえ策定したものです。議題9の説明については以上でございます。

教育企画課長

 ただ今の、市長から意見を求めがありました、幼保連携型認定こども園の設置及び教育の方針等につきましては、先ほど御覧いただきました資料11ページに記載のとおり異議ないものと認め、その旨市長に申し出ることとしたいと考えております。御審議のほどよろしくお願いいたします。

松井教育長

 ただ今の説明につきまして、御質問等がありましたらお願いいたします。

一橋委員

 人数の確認ですけれども、可部東保育園園児は何名ですか。

こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長

 105人です。

一橋委員

 可部東保育園には、105人おられるのですか。可部東保育園から、この可部南認定こども園までは遠いですか。

こども未来局幼保企画課幼保連携推進担当課長

 可部南認定こども園は安佐市民病院の跡地なのですけれども、今の可部東保育園も川を一本渡ったすぐ近くの場所にあります。こどもが歩いていけるほどの距離です。

一橋委員

 歩いて行ける程度なのですね。それなら安心しました。ありがとうございます。

松井教育長

 その他、御質問等ございますか。それでは、お諮りをいたします。議案第29号「幼保連携型認定こども園の設置及び教育・保育の方針等に対する意見の申出について」は、原案どおり可決することに、御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。
 以上で本日の議題は、終了いたしました。これをもちまして、令和7年第11回広島市教育委員会議定例会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

24

広島市教育委員会事務決裁規則の一部改正について 原案可決

25

広島市幼保連携型認定こども園に関する教育委員会の意見を聴くべき事務を定める規則の制定に対する意見の申出について

原案可決

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令和8年度使用広島市立小・中学校特別支援学級及び特別支援学校における学校教育法附則第9条第1項の規定による教科用図書の採択について

原案可決

27

令和8年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について 原案可決

28

令和7年度広島市教育委員会事務点検・評価報告書について 原案可決

29

幼保連携型認定こども園の設置及び教育・保育の方針等に対する意見の申出について 原案可決

 

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