安芸区リモート探訪・矢野編

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ページ番号1007753  更新日 2025年2月16日

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例年10月頃に開催をしていました「安芸区歴史探訪・矢野編」が新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となったため、なんとか矢野地区の魅力をみなさんにお伝えできないか考え、「安芸区リモート探訪・矢野編」と題し、普段、何気なく通り過ぎているスポットを紹介したいと思います。

令和3年(2021年)1月から3月にかけて、安芸区公式フェイスブックで連載したものに加筆・修正を加え、再構成したものです。

1・尾崎神社

矢野駅前の広場から海田市駅方面に少し歩くと見える小山の頂上に鎮座しています。10月の秋祭りでは、矢野頂載(ちょうさい)が走ります。

江戸時代には、飢饉に備えて穀物を備蓄しておく「社倉法」を実践し、これが藩全体に取り入れられ、多くの窮民を救いました。こうした役割を果たしたことから、昭和初頭に広島県内の中心的な神社として位置付けられました。

写真:神社1
尾崎神社1

写真:神社2
尾崎神社2

写真:神社3
尾崎神社3

写真:神社4
尾崎神社4

写真:秋祭り1
矢野頂載1

写真:秋祭り2
矢野頂載2

尾崎神社クイズ

尾崎神社は矢野に祀られて、令和2年(2020年)で何年経ったでしょうか。

A:350年
B:400年
C:550年

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2・矢野駅

JR呉線は明治36年(1903年)に海田市・呉間が開通しました。昭和45年(1970年)に呉線は電化されました。平成21年(2009年)、駅舎が全面改築され3代目駅舎となりました。

自由通路脇に「やの交流プラザ」が併設され、地域文化や情報を発信しています。

呉線の停車駅の駅別1日乗降客数は第6位で15,436人です。(※)

※Webページ「統計情報リサーチ」参照

「国土数値情報(駅別乗降客数データ)」(国土交通省国土政策局・平成30年度(2018年度))を加工して作成されています。

写真:矢野駅1
矢野駅の駅舎1

写真:矢野駅2
矢野駅の駅舎2

写真:矢野駅3
矢野駅の駅舎3

矢野駅クイズ

矢野駅はなにをモチーフにしてつくられているでしょうか?

A:かもじの洗い場とかき篊(ひび)
B:矢野三山とかき篊(ひび)
C:かもじと町家の縦格子

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3・東光園大仏

大仏開眼式は昭和10年(1935年)です。青銅製で重さ5トンの釈迦如来像で、蓮台の高さは1.5m、大仏の高さは3.3mです。脇侍(わきじ)は勢至(せいし)菩薩と観世音菩薩です。篤信の向井久見女史が、多くの人々と仏心をいただくために、邸内に座像を建立されました。

写真:大仏
東光園大仏

東光園大仏クイズ

この大仏は地域の皆さんに親しみを込めて何と呼ばれているでしょうか。

A:浜の大仏
B:安芸の大仏
C:広島の大仏

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4・水害之碑

明治40年(1907年)7月15日の大水害を記念する碑です。

豪雨の後、土石流が矢野川右岸沿いの家屋や田畑を一気に埋めて新開地へ走りました。碑文には「死者64人、傷者62人、家屋流出152棟、田園宅地埋没61町余」と刻まれています。同日、奥海田では67人、坂町では46人の方が亡くなられました。

矢野川を矢野郵便局前から100mほど上流に遡って行くと、川向こうにあります。近くまで来られましたら、立ち寄ってみてください。

写真:碑文1
水害之碑1

写真:碑文2
水害之碑2

水害之碑クイズ

「災害は忘れた頃にやってくる」と言いますが、平成30年(2018年)7月豪雨は「水害之碑」の災害後何年経っているでしょうか。

A:約110年
B:約100年
C:約80年

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5・矢野川のかもじ洗い場

かもじとは、日本髪を結うときに使う「添え毛」のことです。

この洗い場は昭和8年(1933年)に設置されました。かもじをつくる工程の油抜きと色染め等がここで行われていたそうです。

写真:かもじ洗い場
矢野川のかもじ洗い場

かもじの洗い場クイズ

かもじづくりが最盛期を迎えたころ、矢野の町内にはどれくらいの業者があったでしょうか。

A:280軒
B:350軒
C:430軒

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6・矢野公民館

武田 正夫(たけだ まさお)翁が450坪(1,485平方メートル)に及ぶ敷地等を当時の矢野町に寄付され、昭和29年(1954年)、現在の場所(安芸区矢野西五丁目24-2、JR矢野駅から徒歩約10分)に建設されました。

日々、幅広い活動が展開されています。

前庭には武田正夫翁の頌徳碑(しょうとくひ)と舟形石棺があります。

舟形石棺は矢野の西崎地区で出土したものであり、死者を船に乗せて送葬する習俗の名残ではないかとされています。

写真:矢野公民館
矢野公民館の外観

写真:しょうとくひ1
武田正夫翁の頌徳碑(しょうとくひ)1

写真:しょうとくひ2
武田正夫翁の頌徳碑(しょうとくひ)2

写真:石棺
舟形石棺

矢野公民館クイズ

昭和31年(1956年)に矢野公民館が表彰を受けています。それは次のいずれでしょうか?

A:広島県知事表彰
B:文部大臣表彰
C:内閣総理大臣表彰

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番外編

「安芸区リモート探訪・矢野編」の連載では、「安芸区歴史探訪・矢野編」でボランティアガイドをお願いしている発喜会(ほきかい)の御協力を頂きました。

連載では、実際のルートで案内する順番に紹介していきました。

発喜会は、平成29年度(2017年度)から平成31年度(2019年度)にかけて、「区の魅力と活力向上推進事業補助金」を活用し、史跡の説明版やガイドブックの作成、歴史散策会の実施などに取り組まれました。

現在でも広報紙「発喜のしおり」の発行などに取り組まれています。「発喜のしおり」は矢野公民館で閲覧することができます。

写真:広報紙「発喜のしおり」の表紙
発喜のしおり

<発喜会・枝長会長のコメント>

矢野地区の歴史を知っていただき、郷土愛や地域の活性化につながればと思います。会員の高齢化により会員数が減っています。地域の歴史に興味のある方はぜひ矢野公民館(電話:082-888-0044)までお尋ねください。

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クイズの回答

1・回答編

<尾崎神社クイズ>

尾崎神社は矢野に祀られて、令和2年(2020年)で何年経ったでしょうか。

A:350年
B:400年
C:550年

<回答>

C:550年

鎮座されて550年を迎えるにあたり、令和2年(2020年)に550年祭が開催されました。

文明2年(1470年)、矢野城主野間興勝は、神官香川勝重と計り、尾張より玉依(たまより)八幡宮の神霊を移して、矢野の産土神(うぶすながみ)として尾崎八幡宮を造営しました。

延享4年(1747年)、11代香川将監が実践した社倉法(凶作・災害に備えて麦等の穀物を蓄え、飢饉の時に村人に放出する。)は、広島藩が制度化し、明治初期まで続きました。

これにより、社格は芸備社倉総鎮守となり、明治13年(1880年)に郷社、昭和8年(1933年)に県社に昇格しました。境内に若宮社、鎮疫社、招魂社、恵比須社等を祭っています。

写真:遷座550年祭1
遷座550年祭の様子1

写真:遷座550年祭2
遷座550年祭の様子2

写真:遷座550年祭3
遷座550年祭の様子3

写真:遷座550年祭4
遷座550年祭の様子4

2・回答編

<矢野駅クイズ>

矢野駅はなにをモチーフにしてつくられているでしょうか?

A:かもじ(※1)の洗い場とかき篊(ひび)(※2)

B:矢野三山(※3)とかき篊(ひび)

C:かもじと町家の縦格子

<回答>

C:かもじと町家の縦格子

ちなみに日露戦争での日本海海戦で名将として知られる東郷平八郎は呉線に乗車し、矢野駅を通過する際大歓迎されたとの記録があるそうです。

やの交流プラザでは、地元の学校や地域のさまざまな団体が展示を行っており、地域の文化の発信基地となっています。

写真:やの交流プラザの外観
やの交流プラザのギャラリースペース

写真:掲示物1
やの交流プラザの掲示物1

写真:掲示物2
やの交流プラザの掲示物2

写真:掲示物3
やの交流プラザの掲示物3

  • ※1 かもじ
    別の回で、詳しく紹介します。
  • ※2 かき篊(ひび)
    カキの養殖で、胞子・幼生を付着させるために海中に立てる竹や木で組んだもの
  • ※3 矢野三山
    矢野地区にそびえる絵下山・発喜山・明神山については、矢野南里山遊会「やのみー探検隊」が発行する「矢野三山たんけんマップ!」やあきく魅力探見隊が発行する「あきく魅力まっぷ(絵下山)」がありますので、ご覧ください。発行が平成30年(2018年)7月豪雨災害より前のものになりますので、ご注意ください。

3・回答編

<東光園大仏クイズ>

この大仏は地域の皆さんに親しみを込めて何と呼ばれているでしょうか。

A:浜の大仏
B:安芸の大仏
C:広島の大仏

<回答>

B:安芸の大仏

国道31号を坂町方面に進み、矢野大浜交差点を過ぎて差し掛かる大浜橋を渡ったあと、右手に曲がり、海田湾方面に進んでいくと、右手にあります。

写真:近くに寄せた東光園大仏
東光園大仏(拡大)

写真:東光園大仏案内板
案内板

ワンポイント

最近では、浜の大仏とも呼ばれつつあるそうです。

4・回答編

<水害之碑クイズ>

「災害は忘れた頃にやってくる」と言いますが、平成30年(2018年)7月豪雨は「水害之碑」の災害後何年経っているでしょうか。

A:約110年
B:約100年
C:約80年

<回答>

A:約110年

平成30年(2018年)7月豪雨災害では、矢野地区で12人の方が亡くなられました。豪雨災害に限らず、災害はいつ起きるかわかりません。災害への備えをしておきましょう!

防災普及啓発ハンドブック「たちまち防災」を区役所で配布しています。是非、御活用ください。

写真:たちまち防災のパンフレットの表紙


「たちまち防災」のホームページは以下のリンクよりご確認ください。

5・回答編

<かもじの洗い場クイズ>

かもじづくりが最盛期を迎えたころ、矢野の町内にはどれくらいの業者があったでしょうか。

A:280軒
B:350軒
C:430軒

<回答>

C:430軒

昭和2年(1927年)の記録にあるそうです。ちなみに、従事していた人は1,386人だったそうです。まさに、「かもじの矢野」という状況でした!

写真:矢野かもじ
矢野かもじ

現在は廃業されてしまいましたが、区役所2階に展示されています。

写真:ウィッグ
ウィッグ

矢野地区で作られていましたが、現在は廃業されています。こちらも、区役所の2階に展示され、往時の姿を留めています。

ワンポイント

かもじを洗うと川下にすごい色の水が流れていったそうです。潮の干満の差で川ごとにやりやすい、やりにくい時があったそうです。

6・回答編

<矢野公民館クイズ>

昭和31年(1956年)に矢野公民館が表彰を受けています。それは次のいずれでしょうか?

A:広島県知事表彰
B:文部大臣表彰
C:内閣総理大臣表彰

<回答>

B:文部大臣表彰

全国第1位優良公民館として表彰されました!

1階のロビーには考古出土品とかもじの資料が展示されています。

写真:ロビー1
1階ロビー1

写真:ロビー2
1階ロビー2

写真:ロビー3
1階ロビー3

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このページに関するお問い合わせ

安芸区役所市民部 地域起こし推進課まちづくりグループ
〒736-8501 広島市安芸区船越南三丁目4番36号
電話:082-821-4904(まちづくりグループ) ファクス:082-822-8069
[email protected]