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広島市環境保全事業基金について
広島市環境保全事業基金は、市民に対する地域の環境保全に関する知識の普及、地域の環境保全のための実践活動の支援等地域の環境保全活動の振興を図るための事業を円滑かつ効率的に行うため、国からの補助金等を原資として、平成2年に設置しました。
この基金を活用した事業をより計画的に実施するために、平成29年度までに行ってきたことを踏まえて、平成30年度から10年間の計画を立てました。
なお、この基金に関する計画は、広島市の環境政策の基本となる「広島市環境基本計画」、また、それと関連する「広島市地球温暖化対策実行計画」、「広島市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画」と密接に関係しています。
計画について
1 目的
広島市環境基本計画で掲げている「目指すべき都市の姿」の実現に貢献することを、この計画の目的としました。
【目指すべき都市の姿】
将来にわたって、豊かな水と緑に恵まれ、かつ、快適な都市生活を享受することができるまち
2 目標
広島市の現状を踏まえ、具体的な課題解決として、温室効果ガス排出量の削減と、1人1日当たりのごみ排出量の削減をあげました。
基金を活用した事業を実施して、市民の環境意識を醸成し、自発的な行動を促進することにより、表1、表2の目標達成を目指します。
取組内容 |
基準年度 (平成25年度) |
目標年度(令和9年度) |
目標 |
備考 |
---|---|---|---|---|
温室効果ガス排出量の削減 |
879.6万トン-Co2 |
681.7万トン-Co2 |
基準年度比22.5%削減 |
広島市地球温暖化対策実行計画より |
取組内容 |
基準年度 (平成25年度) |
目標年度 (令和9年度) |
目標 |
備考 |
---|---|---|---|---|
1人1日当たりのごみ排出量の削減 |
859g |
761g |
基準年度比98g削減 |
広島市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画より |
3 事業の実施期間
平成28年度(2018年度)~令和9年度(2027年度)
4 事業の総額(予定)
基金4億円と、その運用益を用いて、10年間で総額約2億円の事業を実施する予定です。
5 事業の内容
⑴ 脱・温暖化!市民総ぐるみ推進キャンペーン
市民、事業者、行政等が一体となって、地球温暖化対策に取り組むことを目的に設置した「ひろしま脱炭素まちづくり市民会議」を中心に、「脱・温暖化!市民総ぐるみ推進キャンペーン」を行います。
⑵ 環境保全人材の育成
地域における環境活動・学習の中心的役割を担う人材を養成するため、環境サポーター養成講座を実施します。また、こどもエコクラブに会員登録している次世代を担う市内のこどもを対象として、自然観察会等を行います。
⑶ 新たなごみ処理制度に係る周知啓発
広島市は、埋立量の削減を目標としていますが、小型家電については、ほとんど埋め立てられている状態です。その一方で、広島市が行っている小型家電リサイクルの取組に関する市民の認知度は、低い状況にあります。そのため、小型家電リサイクルについて、多くの市民の方に知っていただけるような周知啓発を行います。
⑷ ごみ減量・リサイクルの推進
ごみ減量・リサイクルを推進するため、市民や事業者の役割、取り組んでいただきたい具体的な内容を周知啓発しています。また、市民団体、事業者、広島市で構成される「広島市ごみ減量・リサイクル実行委員会」が、食品ロスの削減に向けた取り組みを啓発するキャンペーンを実施しています。キャンペーンでは、「食べ残しゼロ推進協力店」と「食品ロス削減協力店」の登録・Prや、啓発イベントの開催、啓発物品の貸し出しなどを行います。
令和3年度に、基金を活用して行った事業や実績について
1 基金を活用して行った事業
令和3年度は次の⑴から⑷までの事業を実施しました。
⑴ 脱・温暖化!市民総ぐるみ推進キャンペーン
事業費7,467,792円(うち基金充当額7,467,674円)
市民、事業者の地球温暖化問題への関心を高めるとともに、温暖化防止に向けた行動を促すため、環境イベントの開催や、映像、ポスター、啓発ツールの作成など地球温暖化対策の普及啓発に取り組みました。
(右の写真は、市内電車の部分ラッピングの様子です。)
⑵ 環境保全人材の育成
事業費419,678円(うち基金充当額419,678円)
広島市域のこどもエコクラブを対象に、環境保全意識の向上を図ることを目的とした自然観察会を実施しました。
(右の写真は、自然観察会の様子です。)
⑶ 新たなごみ処理制度に係る周知啓発
事業費402,101円(うち基金充当額402,101円)
次世代層の子供たちのごみの減量やリサイクルに関する意識を向上させるとともに、その保護者等に対する意識啓発及び小型家電リサイクルの取組の周知を図るため、小学校の環境学習で活用することを目的とした小型家電リサイクル学習用リーフレット及びクリアファイルを作成し、配布しました。
(右の図はリーフレットとクリアファイルです。)
⑷ ごみ減量・リサイクルの推進
事業費4,257,150円(うち基金充当額4,257,150円)
食品ロスの削減に取り組む市内の小売店や飲食店等をそれぞれ「食品ロス削減協力店」、「食べ残しゼロ推進協力店」として登録し、市ホームページで市民の方に周知しました。また、食品ロス削減月間に合わせて、「てまえどり」(買ってすぐに食べる場合に、商品棚の手前に並べられている消費期限・賞味期限が近い商品や値引き商品を積極的に選ぶ行動)を推奨するポップを作成し、市内スーパーマーケット等の商品棚に掲示するほか、「てまえどり」を含む食品ロス削減を呼びかけるポスターを作成し、市内の各種学校や公共機関等で掲示しました。
(右の図は「てまえどり運動」のポップです。)
2 具体的な数値の実績
基準年度(平成25年度)に対して、温室効果ガス排出量は17.2%削減され(令和元年度速報値)、1人1日当たりのごみ排出量は33g削減されました(令和3年度実績値)。また、目標に対する達成度は、表3と表4のとおりです。
(注) 温室効果ガス排出量の実績は、その年度において算定できる直近値としています。
目標値 | 温室効果ガス排出量を22.5%削減 |
---|---|
実績値 | 温室効果ガス排出量を17.2%削減 |
達成度 | 76% |
目標値 | 1人1日当たりのごみ排出量を98g削減 |
---|---|
実績値 | 1人1日当たりのごみ排出量を33g削減 |
達成度 | 34% |
3 執行状況
基金の執行状況は次のPDF文書のとおりです。
実績報告書(脱・温暖化!市民総ぐるみ推進キャンペーン) [PDFファイル/141KB]
実績報告書(環境保全人材の育成) [PDFファイル/126KB]