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第16回ひろしま街づくりデザイン賞
最終更新日:平成30年(2018年)12月20日
広島市では、街を魅力的にしている建物や看板、活動などを市民の皆さんから広く募り、その中から特に優れたものを「ひろしま街づくりデザイン賞」として表彰しています。
この度、第16回目の受賞作品が以下のとおり決定しました。
大賞
EKICITY HIROSHIMA
写真提供:広島市
- 所在地:南区松原町3-1,3-2
- 施主:EKICITY HIROSHIMA全体管理組合
- 設計者:戸田建設・アール・アイ・エー設計企業体 (代表)株式会社アール・アイ・エー 九州支社
- 施工者:戸田建設株式会社広島支店
- 概要:物販店舗・飲食店・スポーツ練習場・診療所・共同住宅・自動車車庫・駐輪場 RC造・SRC造・S造
- (商業棟)地上11階・地下1階 (住宅棟)地上46階・地下1階 建築面積:8,545.76平方メートル 延床面積:99,970.65平方メートル
- 完成時期:平成28年12月
選考理由
ガラス張りの大壁面が駅前広場の景観に明快なアクセントを与えている。
施設周囲のオープンスペースなどの歩行者空間や旧愛友市場を思い出させる愛友ウォークがエリアの回遊性や滞在性を高め、賑わい空間を創出している。
また、LEDを使用したアート表現により、夜間も魅力ある都市景観を演出している。
新たなランドマークとして、広島の陸の玄関口にふさわしい街並みの形成に大きく貢献している。
部門賞
京橋 香り家(建築物部門)
写真提供:フードゲート株式会社 そば香り家 京橋
- 所在地:南区京橋町11地先 京橋川河岸緑地
- 施主:フードゲート株式会社 そば香り家 京橋
- 設計者:辻村久信デザイン事務所+ムーンバランス株式会社
- 施工者:株式会社新栄建設
- 概要:飲食店 S造 平家建て
- 建築面積:63.90平方メートル 延床面積:53.94平方メートル
- 完成時期:平成29年11月
選考理由
河岸の自然景観の中で、金属質の幾何学的な形が程よいコントラストをなしている。
斬新でありながら、木材を部分的に活用し、和とモダンを融合させた落ち着いたデザインとなっており、目立ち過ぎない建築色調と併せ、場に馴染んだ、さりげない佇まいとなっている。
水の都ひろしまにふさわしく、品が良い好感が持てる建物である。
サンポービル(建築物部門)
写真提供:足袋井 竜也/足袋井写真事務所
- 所在地:中区袋町6-51
- 施主:株式会社サンポークリエイト
- 設計者:有建築研究所
- 施工者:株式会社安藤・間 広島支店
- 概要:飲食店・カルチャースクール・事務所 RC造 7階建て
- 建築面積:280.51平方メートル 延床面積:1,657.27平方メートル
- 完成時期:平成29年2月
選考理由
水平面、垂直面で構成されたメリハリのある立体的なデザインで、美的な質が高い。
1階のオープンスペースや大きな開口部が空間の奥行きを感じさせ、街中にありながら圧迫感を感じさせない建物となっている。
また、壁や床、天井に使用されている様々な素材のコントラストも秀逸である。
開放的な空間づくりが人々を惹きつけ、都心の賑わい景観の形成に貢献している。
エリザベト音楽大学3号館(建築物部門)
写真提供:清水建設株式会社広島支店 一級建築士事務所
- 所在地:中区幟町4-15
- 施主:学校法人エリザベト音楽大学
- 設計者:清水建設株式会社広島支店 一級建築士事務所
- 施工者:清水建設株式会社広島支店
- 概要:大学 RC造 6階建て 建築面積:309.02平方メートル 延床面積:1,834.02平方メートル
- 完成時期:平成28年8月
選考理由
聖歌の楽譜がデザインされたガラス面は、音楽大学ならではの斬新なものでありながら、主張し過ぎることなく、全体のバランスが取れている。
街行く人が、ふと足を止め見入るような魅力を持つ。
また、ガラスの内側の壁には、カトリック教会の祭服に由来する6色が配色されており、夜間照明によって、その淡い色彩が浮かび上がる姿は街角の景観にアクセントを与えている。
西白島の家(個人住宅部門)
写真提供:有限会社山上聖司建築設計室
- 所在地:中区西白島町
- 施主:齊藤真
- 設計者:有限会社山上聖司建築設計室
- 施工者:西部建設株式会社
- 概要:専用住宅 RC造 2階建て 建築面積:301.37平方メートル 延床面積:494.41平方メートル
- 完成時期:平成29年7月
選考理由
タイル壁とヒノキ板、コンクリート打放し壁の素材、色彩のコントラストがよい。
また、門型ゲートの水平・垂直の構成が美しく、その内部に木材を使用することで威圧的になり過ぎないよう配慮されており、落ち着きと潤いのある空間を演出している。
色使いや空間の構成、周辺景観とのバランスがよく計算されており、洗練されたデザインの住宅である。
オタフクR&Dセンター Will Egg Wall Drawing(アート部門)
写真提供:田坂啓三(現代美術TASAKA)
- 所在地:西区商工センター7-2-7
- 施主:オタフクソース株式会社
- 設計者:田坂啓三(現代美術TASAKA)、戸田建設株式会社広島支店一級建築士事務所
- 施工者:田坂啓三(現代美術TASAKA)、戸田建設株式会社広島支店
- 概要:研究・開発施設である「オタフクR&Dセンター Will Egg」のコンセプトを表現したアート。
選考理由
ユニークでカラフルなデザインにより、楽しさやワクワク感を抱かせる空間となっており、おもてなしの心をうまく表現している。
シャッターに描かれた卵のグラフィックを中心に各色が配されているが、建物の壁面や内部の柱の明度は抑えるなど、色彩構成が巧みで、建物全体で見たときのバランスもよい。
バラのカーテン・花の道(花と緑部門)
写真提供:学校法人鶴学園 広島工業大学高等学校
- 所在地:西区井口5-34-1
- 企画・実施者:学校法人鶴学園 広島工業大学高等学校
- 概要:バラのほか、春はスイートピーやホウセンカ、夏はタチアオイやヒマワリ、秋はコスモス、冬は皇帝ダリアと、1年を通して様々な花を育てている。
選考理由
学校敷地周囲のフェンスにバラを植え、また、八幡川沿いにはスイートピーや皇帝ダリアなどの花を植え、生徒たちが長年手入れを行っている。
季節ごとに開花する花々が四季折々の景観を創り出しており、バラが開花する時期には、地域の方々に楽しんでもらうために祭りを開催するなど、生活道路に潤いを与え、地域の憩いの場所になっている。
牛田ゆとりの歩行者空間(街並み部門)
写真提供:牛田福祉のまちづくり委員会
- 所在地:東区牛田旭・牛田本町
- 企画・実施者:牛田福祉のまちづくり委員会
- 概要:民間事業者が協力して歩行者空間を確保する取組を行っている。
選考理由
民間事業者が協調し、建物や壁等をセットバックさせることで歩行者空間の広さを生み出している。
子どもや高齢者も通る比較的通行量の多い歩道において、歩行者や自転車の分離に大きな効果があり、ゆとりや安全性が向上している。
安心で快適な環境の中で、人々の様々な営みがなされるゆとりのある空間が、良好な景観の形成に貢献している。
広島菜のある街なみ伝承プロジェクト(活動部門)
写真提供:広島市
- 活動地域:安佐南区川内
- 活動団体:JAユース佐東支部
- 活動内容:地元農家やJA広島市職員が川内小学校3年生児童とその保護者を対象に、広島菜の種まきから収穫、漬物づくりを体験できる活動を行っている。
選考理由
長年にわたり世代継承型のふるさと学習を行っている。
地域産業に触れる機会を提供することで、育てること・加工すること・消費することを身近に学ぶことができ、子どもたちの地元への思いを育む活動である。さらに、情操教育や食育にも貢献するという仕掛けが好ましい。
奨励賞
テラスコート牛田旭
写真提供:アトリエ平田
- 所在地:東区牛田旭2-2-40-1
- 施主:伊藤 喜美代
- 設計者:アトリエ平田
- 施工者:森信建設株式会社
- 概要:テラスハウス(7戸) 木造 2階建て 建築面積:393.97平方メートル 延床面積:715.71平方メートル
- 完成時期:平成28年12月
選考理由
袋小路の傾斜地という敷地を有効に利用した長屋住宅である。
プライベートとコミュニティスペースが巧みに分離されており、これからの市街地での住み方の一例となる。
周囲の住宅との調和を図りながら、建物全体が単調にならないように、連続した住戸ユニットを立体的に組み合わせ、リズミカルなファサードが形成されており、見た目にも楽しい建物である。
瀬野川さくら・芝桜の管理清掃活動
写真提供:瀬野川さくら芝さくら管理推進委員会
- 活動地域:安芸区中野5-11地先
瀬野川河川敷 ほことり広場 - 活動団体:瀬野川さくら芝さくら管理推進委員会
- 活動内容:桜260本及び芝桜4,000株を管理するため、除草や枝の剪定作業などを行っている。桜と芝桜が見頃となる4月上旬に「さくら・芝桜まつり」を開催している。
選考理由
地域の方々が力を合わせて桜と芝桜を植樹し、長年にわたって剪定や植え替えなどの管理を行い、瀬野川沿いの美しい景観をつくり出した。
春には桜まつりを開催し、地域の魅力をさらに高めており、地元への愛着が感じられる活動である。
広告賞
マチエールビル
写真提供:広島市
- 所在地:中区幟町7-10
- 設置者:84(はちよん)
- 施工者:長命 佳孝
- 概要:ビルの壁面に設置された掌の形をかたどった鉄製の看板
- 完成時期:平成27年10月
選考理由
マチエール(素材、材料)という文字と手の形の看板から、材料の手触りを重視するというメッセージが読み取れる。
さりげない看板は、主張し過ぎることなく存在感を出しており、何の店かと誘われるようなデザインとなっている。
建物とのバランスもよく、おしゃれに演出されている。
表彰式・パネル展示
今回の受賞作品の表彰式及びこれまでの受賞作品のパネル展示は以下の日時で開催しました。
多数の方に御来場いただき、誠にありがとうございました。
- 日時:平成30年11月29日(木曜日)
表彰式 午後3時30分~午後5時30分
パネル展示 午前10時~午後8時(入退場自由) - 会場:紙屋町シャレオ中央広場(中区基町地下街100号)
表彰式の様子
当初掲載日:平成30年(2018年)11月1日