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ページ番号:0000332666更新日:2023年5月9日更新印刷ページ表示

2023年4月27日記者会見「G7広島サミットの開催について外5件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>

日時 令和5年(2023年)4月27日(木)午後1時15分~午後1時53分

場所 市役所本庁舎11階第1会議室

 

■市政記者クラブからの代表質問■

 

【G7広島サミットの開催について】

記者

 開催まで残り3週間となりました。改めて、被爆地広島でサミットを開催する意義と市長のお考えをお聞かせください。

 

市長

 今回のG7広島サミットでは、持続可能な地球をつくるという大きなテーマの中で、地球の温暖化、あるいは気候変動などの、いわば、平常時におけます人類存亡の危機についての議論といったことに加えて、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、核兵器使用のリスクといったことも懸念される、そういった状況の中での開催となりますことから、この広島の地に集う核保有国を含む主要国の首脳の方々には、核兵器使用のリスクという、いわば異常時における人類存続の危機にも注目していただいて、国民の生命、財産、こういったものを守るというためには、核兵器をなくす以外には根本的な解決策は見いだせないという認識を共有していただくことが、この被爆地で初めてG7が開かれる最も重要な意義があるということじゃないかと考えています。

 こうした認識の下で、核抑止力といったものに頼らない真に平和な世界という理想の実現に向けた議論をしていただいて、その実現ということに向けた各国首脳のゆるぎない決意といったものが世界に発信され、信頼関係に基づく国際的な対話につながっていくということを大いに期待しているところであります。

 そして、そういった平和の発信に加えまして、世界の注目がこの広島に集まるこういった機会に、広島の発展を支えた活力溢れる産業であるとか、豊かな自然、多彩で美味しい山海の食資産、歴史が紡いだ文化、暮らし等々、先人が築き上げてきた広島の魅力といったものもしっかりアピールすることによって、広島の名をさらに世界中に広めて、サミットののちにインバウンドであるとか、地域経済の活性化といったことで多くの市民がこのG7開催の成果を喜べる、あるいは共有できるようにできたらなというふうに思っています。

 

記者

 関連しまして、2016年のオバマ大統領の広島訪問の際に、緊急時に大統領が核攻撃を指令するための通信機器等を収めたとされている核のフットボールと呼ばれる黒いカバンが広島に持ち込まれたと見られると国内外のメディアで報じられました。追悼の場である平和記念公園内に持ち込まれたと見られていて、その際に報道に触れた被爆者遺族の方から、大変な憤りを感じたとか、犠牲者に真剣に向き合っていないというような声を聞いたこともあります。今回サミットに合わせて、また広島市内にこのアメリカの核のフットボールが持ち込まれる可能性があり、さらに本当に万が一の緊急事態には、核攻撃の指令がなされる可能性というのも全くのゼロとは言えません。

 とりわけ、平和記念公園内に核のフットボールを持ち込むことは問題ないか、それとも好ましくないか、市長のお考えをお聞かせください。

 

市長

 核のボタンなるものが平和記念公園に持ち込まれるかどうかということについては、私自身知り得る立場にないということを前提にお話ししたいと思いますが、核兵器のない世界を希求するヒロシマで、そうした意味で、核兵器そのものがなければ核のボタンはありませんし、それを持ち歩かれる状況というものは発生しないというふうに考えます。そういう意味では、本市としてそういった状況に向けて、引き続き核をなくしてもらいたいと、あるいは、全ての核のボタンを無用なものにすべきだという立場にあります。今現在、核がある中でそのボタンがあるということそのものについては、ある意味でコメントのしようがない。もっと根源的なものをなくしていただきたいということに尽きようかと思います。

 

記者

 ありがとうございます。追加でもう一問だけ。関連するんですけど、となると、今回調整が進んでいる原爆慰霊碑の献花とか、原爆資料館の館内見学とか、被爆者の面会の際に、その核のフットボールを大統領のそばに持ち込むことというのは、アメリカ側の対応に任せるというお考えでしょうか。それとも、一応お願いとして、市民感情とか礼節を鑑みて平和公園や資料館内にはできれば持ち込まないでほしいとか、そういったお気持ちとかを強制ではなくてお願いするような考えっていうのがあるのか。アメリカの対応にあくまで任せるのか、市としての市民感情や礼節みたいなものを鑑みた考えを伝えるお考えはあるか、どちらか教えてください。

 

市長

 今いわれる市民感情がどの辺にあるのか分かりませんけれども、核兵器そのものをなくしていただきたいと、核を持っている国に向けても申し上げており、核を持っているということの反射的効果として核のボタンがあるということであります。核のボタンを持ち込むことが平和の祈りにつながらないというのであれば、核を持っている方を呼んで核兵器をなくしてくださいということ自体やめろということなんでしょうか。そういう意味で、質問そのものについての答えようがありませんね。

 

記者

 例えば、慰霊碑の前とかで犠牲者に向き合う際に…。

 

市長

 核兵器をなくさないと慰霊碑の前に来るなということを言えとおっしゃるんですか。

 

記者

 大統領が来るのとはまた別に、そういう実際に大統領が…。

 

市長

 説明を聞いているのではなくて、そういった問題意識を持っている方に向けて核兵器そのものをなくしてくださいと申し上げているということに尽きますということで。そういう質問、堪忍していただけませんかね。為にする議論はやめていただきたい。

 

記者

 市はあくまで全体として核兵器をなくすことっていうのを目指されていることなので。

 

市長

 なくすことで核のボタンもなくなるはずですので、そういった気持ちで対応しております。

 

記者

 個別のフットボールに関する対応というのは、特に今考えてらっしゃらないということで…。

 

市長

 核兵器がなくなれば核のボタンはいらないわけですから。それ以上でも以下でもありません。

 

【G7広島サミット期間中の市民生活への影響について】

記者

 日本開催のG7サミットは近年、沖縄・北海道・伊勢志摩が会場となっており、大都市で開かれるのは1993年の東京サミット以来となります。期間中は大規模な交通規制が敷かれ、市民生活や学校教育、企業活動に大きな影響が出ることが確実視されておりますが、

 この点に関する市長の御認識と市民や企業、学校に対し、どのような協力を求めていくか、改めて御意見をお願いします。また、誘致時に想定していなかった困難な状況や課題、懸念が出てきていれば併せて教えてください。お願いします。

 

市長

 まずは、いろいろな交通規制、そういう意味では大きな交通規制になるか分かりませんけれど、それが実施されて、市民生活あるいは、学校教育、企業活動に大きな影響が出ることに関しましては、多くの市民の皆様に御不便をおかけすることになりますけれども、この(G7)広島サミット成功ということに向けて、ぜひとも御理解と御協力をお願いしたいということをまず申し上げておきます。その上で我々といたしましては、そういった協力をお願いすると同時に、サミット開催に伴います市民生活、それから事業活動といったものへの影響、混乱を極力最小限に抑えるということもやるために、交通規制の情報を丁寧かつタイムリーに公表していただけるようにということを関係機関との調整の際に申し上げてきているところであります。今後も市民や事業者の立場に立って、新たな情報が分かり次第、早くかつ分かりやすく、様々な媒体を使って、皆さんにお示しするように努力していきたいと考えております。なお、こういった困難な状況ということに関しましては、本市これまでも、例えば、オバマ元米大統領を迎えるとかいったことで、多くの為政者の受け入れあるいは、G7(サミット)外相会合開催など実績がありますので、このG7のサミット、確かに規模的には大きいというものでありますけれども、予想される課題そういったものについては、ある程度、想定の範囲だったというふうに受け止めておりまして、現時点では、しっかり対応できているんじゃないかなというふうに受け止めております。

 

記者

 交通総量の抑制に関連しまして、市としての協力体制どのような対応をとられるか決まっていたら教えてください。

 

市長

 交通総量の抑制ということになりますと、我々の仕事からすれば、市民サービスの停滞といったことがないようにするという問題意識になっていくわけですけれども、この点に関しては、区役所など、いわゆる窓口業務が中心になりますけれども、そういったところの執行体制は確保するということになろうかと思います。そうした中で、その執行体制を担う職員の出勤状況ということに関わってくるわけでありまして、それについては、テレワークであるとか、サテライトオフィスの利用、それから週休日の振り替え、あるいは年次有給休暇の取得などによりまして、いわゆる極力、出勤者は抑えるようにはしているとしながらも窓口の業務としての縮小ということはなるべくしないようにすると、そんな工夫をしていこうということをしております。さらに、通勤の際に自動車であるとかバイクを使用している職員に関しましては、例えば、自転車でとかあるいは徒歩でとか、さらには公共交通機関こういったことを利用して通勤するようにということを促しておりまして、交通総量の抑制を図るといったことをやっております。

 

記者

 今の市長のお話に関連してなんですけれども、広島市さんの方でそういった出勤抑制であるとか、そういった目標のパーセンテージを職員さん何パーセントぐらい在宅に振り返るよとか、そういったことはございますでしょうか。

 

市長

 具体的な数値は掲げておりません。先ほど申し上げた、まず窓口業務の縮小といったことはないという範囲なんですけれども、これ自身その間にみえる市民の方々の数等も具体的な把握できません。ですから、ひょっとすると、この間、逆に市民の方々が窓口を利用する機会を抑えるということもあったりしますので、量的なものをはじき出すということもできない。全体で5割を目標にということは県警(広島県警察)の方からも言われていますけれども、これについては、利用する方の役所に来る頻度とか、その数なども分からない中でやっていますので、申し訳ない。数字的なものを持っておりません。

 

記者

 今日、いろいろ新聞でも報道がありましたけれども、市民生活の中でいえば、救急体制とか、いろいろ交通規制も入ってくると思うんですけれども、消防局を管轄していらっしゃる広島市として、そういった救急体制等についてはどのようにしていくという考え方でしょうか。

 

市長

 救急体制については、会議の開催日、見ていただきますと、(5月)19日・20日・21日というのが金・土・日ですけれども、実際、交通規制等をやるとなると、その前の(5月)18日から22日とか、さらに用意周到にというふうなことで前後も入ってまいります。そういった中で、休日勤務等については、通常職員は出ないけれども、いざというときに備える体制ということで、救急体制を敷くようにしていますけれども、今回の場合は平常時の救急体制に加えて、いわば、この会議進行上のいろいろな問題があったりするということもあったりするので、いわゆる備える体制を大幅に拡充するということで(※)、大幅に、いわば控えの要員を出して、何かあったときの対応に落ち度がないようにすると、そういった構えをしております。

 

(※)音声では「例えば、今まで2名体制ぐらいでやっていたところを、9名増員する」と発言していますが、これは救急体制ではなく危機管理室の危機管理体制です。

 

記者

 あと救急医療の方の体制ですが、救急車とか。

 

市長

 医療につきましては、(広島)市民病院などが主になる、他の病院にもお願いするということもありますけれども、この日の間に患者さんがたくさん来ていると、救急対応っていうのは、なかなかうまくいかないということがありますので、元々予定されている診療、あるいは診察の日が、この期間にかかるような方については、お願いして事前調整して、こういった日にちをこの期間は外していただくようにしながら、ある意味で、余裕の持てる診療体制を確保していく中で、何かあったときの備え、そんな対応はしてきているんです。

 

【被爆樹木の伐採について】

記者

 先日、広島県が被爆樹木を誤って伐採しました。これは県が管理するシダレヤナギですが、市民に周知する被爆樹木のプレートは付いていませんでした。改めまして、今回のこの件に関して、市長の受け止めをお聞かせください。

 

市長

 この度の件に関しましては、県が管理しております被爆樹木が伐採されたというものなんですけれども、この伐採を委託する県の中で、伐採を委託する部署と、被爆樹木を管理する部署が違うということもあったようでありまして、本市は管理する部署の方に情報提供をずっとしてきておりまして、被爆樹木だということは認識していただいており、定期的に情報の共有を図れていたんですけれども、この伐採を委託する側の部署と樹木を管理する部署との間の情報共有が図られていなかったために、伐採することになったということで、県の方からおわび方々説明がありました。そういう事実関係だというふうに捉えています。従いまして、こういった件に関しましては、プレートが付いているか付いていないかという、そのこと以上に、樹木についてちゃんと管理するということを、樹木を所有している方、あるいは管理すべき立場にある方の中でしっかりしていただくというふうなことを確認した上で、今回のようなことが二度と起こらないような方策について、今現在、県と調整をしていると、そんな状況にあります。

 

【対話型人工知能「チャットGPT」の活用について】

記者

 質問に応じて自然な文章を作る対話型人工知能、AIの「チャットGPT」について、今後の市の業務などに活用することは考えていますでしょうか。お願いします。

 

市長

 本市におきましては、令和4年の3月に「広島市デジタル・トランスフォーメーション推進計画」なるものを策定しております。この計画の中では、市民サービスの向上と業務の効率化を図ることを目的に、AI技術の導入等に取り組むということを明確にしているところであります。したがいまして、このチャットGPTも当然このAI技術の導入といったことになるわけであろうかということで、取組の対象になるわけでありますけれども、ただこのチャットGPTに関しましては、情報の正確性の確保であるとか、機密情報、あるいは個人情報の遺漏といった情報セキュリティの問題があるというふうなことが言われておりますので、この導入といいますか、活用に関しましては、いわゆる行政が持っております、今までの情報処理に係る基本原則といいますか、基本的な方針なりをしっかりと踏まえながら、まずは役所の中における文章作成の補助的なツールとしての活用といったことから検討していきたいなというふうに思っています。

 

記者

 今、役所の中での事務作業の補助的なツールとして検討していくということですけれども、具体的に今年度からとか、そういうスケジュール感みたいなものって決まっていらっしゃるんでしょうか。

 

市長

 検討はすぐにでも始めたいと思っています。問題は、情報処理に係る基本、例えば申し上げると、機密情報に関わる規格処理、そして、それらを判断した上で具体的な成果を踏まえて、こういった情報は外に公表すると。これは機密情報として維持する。情報についてもそんな処理方針、いろいろあります。そして、そういったオープンにできる情報をやるんですけれども、その情報の中に、例えば個人の情報に関わるものがあったりして、そこの部分は秘匿しないといかんといったことがあれば、秘匿できるようにするという、その処理をかませた上で、このチャットGPTを適用すると、そんなことになると思うんです。そうすると、その扱い方について、十分でない形で、外との情報のやり取りにこれを適用してしまうと、いろいろな問題がすぐに生じてしまいますから、まずは役所内における文章処理の中で、そういった操作はきちんとできるかどうかと、そして、いわば、そういったものを試すためには、まず補助的なツールといいますか、メインのツールではなくて、今、人がやっているツールをどれぐらい効率化するかといったことを見極めるぐらいの使い方にしながら、その問題検証を図った上で、問題ない使い方ができるとなれば、それを使って、対外的に使える文章に応用していく中でサービス向上を図ると、こんなプロセスになると。そういう意味では、今申し上げた、最初のところについて、まず検証を始めるということになるかと思います。

 

記者

 年度内に始めて、課題等を検証していくと。

 

市長

 なるべく早く問題処理していくということ。どれぐらいかかるか、申し訳ないけれども、まだ十分に見積もりができていないものですから、いずれにしても確実にやっていこうというふうに思っています。

 

記者

 今の関連なんですが、先日、経(済)産(業)省の西村大臣は、国会答弁の答弁書の作成での(チャット)GPTの活用も検討していきたいとおっしゃっていましたけれども、市長、今後、その検証作業を経て、市議会での答弁書の利用というのについては、どういったお考えをお持ちでしょうか。

 

市長

 それも十分視野に入ると思います。答弁書といいましても、実際、答弁書の例えば構成は、事実関係を確認するという質疑、そういったものがあります。そのときには、こういった視点でどれぐらい事実関係があるかということを、情報を直ちに集めて、それをうまく人工知能で処理すると、そういうのはできそうですよね。ただ、その情報の中にも、先ほど言った個人情報等あれば、それをちゃんと秘匿できるような処理も施すという指示が徹底できれば、どういった視点からやるかというのはありましょうけれども、それらを踏まえて、さらに判断業務、これらについてどう考えるのか、どのように考えたかという、そういった部分に当たる質問等については、いわば判断部分の中で公にして説明すべき部分と、ここの部分は逆に結論は言うけれども、理由付けなんかは控えた方がいいとかですね、答弁にも様々なパターンがあります。ですから、そういったことについても適応できるような、いわば、その処理をきちんとできるようにした上で使うということだと思うので、そういう意味では、それらがうまくできるようであれば、当然、議会答弁の作成なども効率的になりましょうから、活用するということはあろうと思います。

 

その他の質問■

【「黒い雨」集団訴訟について】

記者

 明日、28日に黒い雨を浴びたということで、市の方または県の方に、被爆者健康手帳と健康管理手当を申請した上で却下された方が却下の取り消しなどを求めて提訴されるんですけれども、この提訴の相手先が広島市さんが入っているということで、改めて広島市としての、この提訴の受け止めを教えてもらえないでしょうか。

 

市長

 この問題は従来より本市としては可能なかぎり多くの黒い雨体験者、体験した方々を救済していきたいという思いを持っておりまして、これは変わっておりません。これがベースであります。そして、国に対しましては法定受託業務ということで事務はさせていただいていますけれども、要望というか、お願いしていますのは、その疾病要件と被爆者の健康手帳交付の要件ということを切り離すということができないんだろうかという問題提起と、もう一つは第一種健康診断特例区域等の検証に関する検討会というものをやっておられて、分析・検証して黒い雨降雨地域を広げられるかどうかというふうなことをやられている点、そこのところは早く拡大するようにという、この2点をお願いしてきていると、そういう立場にあります。そんな中でありますけれども、現実問題はこの手帳交付事務というのを国の方針で処理しているという状況の中でありますので、国が示しています処理基準に基づいて我々とすれば適切に履行するということなんですけれども、その中で黒い雨に遭ったという方のお話については丁寧に事情をお聞きすると。そして、可能なかぎり申請者の気持ちに寄り添った事務作業をさせていただいているというふうな受け止めであります。そんな中での訴訟提起ということでありますから、現時点ではその提起の視点なり問題、まだ十分詳細分かっていませんけれども、いずれにしても内容を確認させていただいて、その上で国としっかり協議しながら丁寧な対応ができるようにしていきたいというふうに思っています。

 

記者

 加えてもう1問だけよろしいですか。今、おっしゃっていただいたように、いわゆる降雨区域の拡大であるとか、切り離しというのを従来お願いされてきたところではあると思うんですけれども、市長がこの黒い雨のこの問題に関して思う問題点とか、現状の認識というのをちょっとお聞かせ願いたいのと、こういうふうにまだ訴訟提起するような方もいらっしゃるということで、最終的な解決のためにはどういった法則が必要になっていくだろうかというところのお考えをお示しいただければと思います。

 

市長

 これは今回の疾病要件等を緩和することは、手帳交付の要件作りのところからずっと言っているんですけれども、国とすればいろいろな関係があって、放射能との因果関係がある方々を捕捉して把握して証明された上で手帳交付というやり方をやってきているんだから、その証明ということがいるんだと、こういう立場を崩せないと言われていますね。そして、降雨地域の問題も、科学的な知見を得て間違いないというところを押さえないといけないと、こう言われているんですけれども、それに対して、あえて言えばということを申し上げていますけれども、実際に黒い雨に遭ってもない方々が、本当に雨に遭ったというふうなこと言うでしょうかと。被爆から78年経ってですよ。多くの方が高齢化して、自分達のこういった被爆の思いをこうやってみるということが手帳交付なんだから、何とか認めてもらえないかと、こう言われているという現状の中で、今までの行政のそういった理屈を超えて、政治判断でぜひやってもらえませんかということを言い続けていますね。残りの人生がない中で言っておられるんですから、そういった政治的な判断でこの問題処理するという局面じゃないでしょうかと申し上げ続けているんで、行政の積み上げと、それをさらに乗り越える政治判断ということをやっていただけるかどうかと、そんな問題だというふうに思っています。政治でこういった問題を乗り越える、そういった課題ではないかなというふうな受け止めをしていますけれども。

 

【警備体制について】

記者

 サミットに絡む話に戻っちゃって恐縮なんですけれども、先日、和歌山の漁港で岸田首相の訪問中に爆発物が投げ込まれるという事案が発生しました。広島市内でも、この前、(広島)駅で不審物が見つかるような事案もありました。結局は落とし物ということで事なきを得たというところではあったと思うんですけれども、来月またG7サミットありますし、警備体制かなり強化はされていらっしゃるとは思いますが、そのあとも8月の原爆忌(平和記念式典)含めてたくさんの要人の方が訪れることになります。先日の和歌山での事件に対する市長の受け止めと、今後の警備体制・警護体制について市長のお考えをお伺いさせてください。よろしくお願いします。

 

市長

 いわゆる(岸田文雄)総理が訪問中に爆発物を投げ込まれた事件に関しましては、こういった行為、決して許されるべきではない蛮行であるというふうな受け止めですね。民主主義ですから、かつまた選挙活動中、どういったことをやっていこうかというようなことを言い、それを確認するために多くの市民・国民の方を前に話をするという中で、その場をぶち壊すようなことをする民主主義の根幹を崩す、そういった行為だろうというふうに思いますので、あってはならないことだというのが第一印象です。その上で、そういったことがあり得るという中でのG7サミット大丈夫でしょうかと、こういうお話なんですけれども、G7サミットを見ていただくと分かりますように、選挙活動のように直接国民に向かって為政者が訴えるという場面をつくるんじゃなくて、ある意味ではクローズ、閉じられた場で関係者の方々がしっかりと議論をすると、世界的な課題。ある意味でオープンとクローズという場の違いがありますので、そのクローズをする、そのやり方がしっかりしておれば警備体制、万全を期す可能性は十分ありますので、そういったことを前提に今でも会議、例えば会議場に移動することについても、交通妨害にならないようにするとかいったことで県警などと連携して配慮し、やってきているということですから、それなりに警備体制徹底できているんじゃないかなというふうに思います。かつ、またそういったことに、先ほど申し上げた蛮行と言いましたけれども、そういったことをしない環境を動機づけするために地元の皆さんにも御協力いただいているということですから、ある意味でそういった爆発物が投げ込まれたり、セッティングされるということのないようにするということについての御理解をいただきながら、何とかうまくいくんじゃないかなというふうに思いますね。あともう一つは平和記念式典ということになりましょう。これはG7サミットほどかちっとしたクローズの場ということではないんですけれども、ただ、これについても昨年の安倍元総理の銃撃、こういったことがあったということがありますので、万が一というか、そういうことも考えて警備すると。平和公園の中で完全クローズでもない、完全オープンでもない一定の方々に来ていただくということを予定していますので、例えば、手荷物検査をしたりするということで会場の安全確保を図る、そして職員も会場をぐるっと取り囲んで、厳粛なうちに式典をさせていただくということを、皆さんに目で確認していただくようにしながらもやる、あるいは金属探知機を使って警備体制を強化するということをやってきておりますので、今年もやはり同じような対応をする中で、万全を期したいなというふうに思っています。

 

記者

 平和式典に関しては、ほぼ去年と同じような体制でやっていかれると。

 

市長

 はい。

 

記者

 今年、コロナまた2類から5類に変更になりますし、また大勢の方を入れられるか、そこの判断はこれからかなと思いますけど、そのあたり拡充とかっていうことも視野に入るという理解でよろしいですか。

 

市長

 はい。ですから、コロナ禍で入っていただく方を縮小していたのがまた通常に戻れば、量的な問題、そういった多くの方々に対して手荷物検査、あるいは金属探知を実施するということになりますから、それなりに警備体制を増強してやるということになりましょう。ただ、警備の考え方、基本は先ほど申し上げたように皆さんの理解を得ながら、厳粛なうちに式典が挙行できるようにするということは変わりないというふうに思っています。

 

※(  )注釈を加えたものです。

 

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