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環境影響評価審査会開催結果(仮称)石内東地区開発事業 第5回:平成23年4月15日)

ページ番号:0000013619 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

 広島市環境影響評価条例に基づき、(仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書についての審査を行うため、広島市環境影響評価審査会を開催しました。

1 日時 平成23年4月15日(木曜日)14時30分~15時35分
2 場所 広島市役所本庁舎 14階 第7会議室
3 出席者
 1. 審査会委員(五十音順、敬称略)
   奥田敏統、河野憲治(副会長)、小阪敏和、高井広行、棚橋久美子、土田孝、
   中西伸介、長谷川弘、林武弘、堀越孝雄(会長)、吉田倫子 以上10名出席
 2. 事務局
   永谷環境局次長、北川環境保全課長、福田課長補佐、他2名
 3. 傍聴者
    3名
 4. 報道機関
    なし
4 会議概要
 1. 審査会は公開で行った。
 2. (仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書に対する答申案について審議を行った。
5 審議結果概要
 1. (仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書に対する答申案について、各委員から意見が出され、答申案を修正することになった。
 2. 最終的な答申文については、会長に一任することになった。
6 会議資料 
 ※下のリンクからダウンロードできます。
7 議事録 
 ※下のリンクからダウンロードできます。

審議結果

福田課長補佐
 環境保全課の福田でございます。本日は、委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中、お集り頂きまして、誠にありがとうございます、只今から、平成23年度第1回環境影響評価審査会を開会します。審議は16時30分までの2時間を予定としており、(仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書に対する答申案について御審議を頂くこととしておりますので、御協力をお願致します。
 また、本日の会議でございますが、委員定数17名に対して、御出席の委員が10名と、会議の定足数の過半数に達しておりますことを御報告申し上げます。
 まず初めに、会議資料の確認をさせて頂きます。「平成23年度第1回広島市環境影響評価審査会次第」、「第1回広島市環境影響評価審査会配席表」、資料1「石内東地区開発事業に係る準備書への意見及び質問等について」、資料2「仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書への意見とその取扱いについて」、資料3「(仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書について(答申案)」です。
 もし、おそろいでないようでしたら事務局にお申し付けください。
 次に、この4月に人事異動により、環境局の職員に異動がありましたので、紹介させていただきます。環境局次長でエネルギー・温暖化対策部の部長を兼務しております永谷次長でございます。環境保全課の北川課長でございます。
 それでは、これからの議事進行は、堀越会長にお願いします。宜しくお願い致します。

堀越会長
 一言、申し上げます。実は前回2010年度の第5回目の会議が3月11日でして、閉会してからから数時間後に東日本を大震災が襲ったということです。震災で亡くなられました方の御冥福をお祈りしますとともに被災された方にお見舞いを申し上げたいと思います。私自身も個人的な事なんですが、出身が茨城県で兄弟、親族等が福島、茨城に在住しておりまして、ちょっと心穏やかならざる日々でした。言いつくされている事ですけれども、今回の震災というのは地震の規模もそれから津波の大きさも想定外ということです。私は、実は30年か40年前に宮古市田老地区の高さが10mぐらいある防潮堤を見たことがあるんですけど、それが簡単に越えられたことは大変なショックでした。それから後の原発の事故というのも、安全神話がこんなに脆くも連鎖的に崩れていくのかということで、これも衝撃でありました。今回の震災は我々の防災に対する考え方に大きな警鐘を与えたものだと思っております。
 それでは、早速議事に入ります。それでは、まず、本件の資料について、事務局から説明してください。

北川環境保全課長
 環境保全課長の北川でございます。お配りしている資料について御説明させていただきます。前回、2月24日の審査会で、会長から、これまでの委員の皆様から出された御意見をもとに、答申案を作成するようにという御指示を頂きました。
 まず、資料1「(仮称)石内東地区開発事業に係る準備書への意見及び質問等について」を御覧ください。これは、第2回の審査会の場で委員の皆様から頂いた御意見や御質問とそれに対する事業者からの回答を対象項目ごとにまとめたものです。
 資料2と記しておりますものが、「(仮称)石内東地区開発事業に係る環境影響評価準備書への意見とその取扱いについて」ということで、左の欄に、これまで審査会で出された御意見と、その右の欄には頂いた御意見の答申案での取扱いを記載しております。そして、右肩に資料3と記しているものが、答申案でございます。
 それでは、資料2の順に沿って説明させて頂きます。

【以下各意見と答申案での取扱い及び答申案(前文)について説明】

 資料の説明は以上でございます。

堀越会長
 ありがとうございました。それでは、只今説明がありました答申案について、委員の皆様から、御意見や御質問をお願いします。資料2に基づいて、まず議論すればよいと思いますので、どのようなことでも結構ですので、よろしくお願い致します。
 私の方から、事業者はいらっしゃらないですけど、資料1の2ページに防災計画というものがあるんですけど、事業者からの回答の下のボックスの冒頭に、切土法面で5m毎に1.5m、15m毎に3mの小段、それから盛土法面で1m、3mとあるんですけど、実は準備書と違うんです。切土で1mで、盛土で1.5mとなっています。多分、そのほうがリーズナブルなんだと思うんですけど、本質的な事でありませんけれども、ちょっと気になったので、事務局の方で分かりますか。

福田課長補佐
この部分について確認をいたしまして、必要な修正等をさせていただきます。

奥田委員
 前回、欠席したので状況がよく掴めておりませんが、1の事業計画の2のフンク委員からのコメントで、どのような形(緑化基準の設定、売買契約書へ要請事項を付す等)で要請しようと考えているのかという質問があります。これに対して、環境保全措置が担保されるよう、実施方法や要請する事項等について具体的に環境影響評価書に記載することという答申が示されております。フンク委員の意見は、これを読む限りでは基準を決めてほしいという意見のように解釈できます。もしそうだとすれば、答申案で書かれている限りでは、誰が誰に対して基準の記載を行うべきなのか。その指示がよく分かりません。そこはどうでしょうか。

福田課長補佐
 フンク委員のお話は、どのような形で要請するのかという話だったのですけど、環境影響評価書に事業者として、売買契約の時にどのような項目を盛り込んでどのように書くのかという事を明記していただくことによって、実際の契約時に要請事項が担保されると考えておりますので、具体的にどういうふうに要請するのか等について評価書に書くことが、今回求められていると考えて答申案としてまとめております。

奥田委員
フンク委員がおっしゃられた「緑化基準の設定」とは、「市役所が基準を決めてください」という意味ではないのでしょうか。

福田課長補佐
 市役所としても、基準を持っているものは幾つかございます。今回、大規模な建築物ということですので、一定面積以上の緑化を図るということが定められているのですが、事業者としてそれ以上の事を行うという事を事業者が考えられることだと考えております。

堀越会長
 間違っていたら御指摘いただきたいんですけど、私の印象ではフンク委員がおっしゃられたのは基準とかも入ってくるんだと思うんですけど、事業者と施設設置者が異なりますので担保の問題を言われたのかなと私はそういう理解をしたのですけど。
 奥田委員、サンヨウアオイのところにおいて、群落で移植するというのがあるが、群落でいいんですか。むしろ、個体群という感じだと理解していたのですが。

奥田委員
 おそらく群落で移植するというのは、その周囲の他の植物とか樹木も含めて全部一緒に移植しようという意味だと思われます。個体群とおっしゃったのでは、おそらく現存するサンヨウアオイの個体だけ、あるいは同じ種類だけを移植しようというように解釈できます。

堀越会長
 多分、小阪委員がおっしゃられたのは、1個体とか2個体とか移植しても絶対上手くいかないので、個体群としてという意味で御発言されたと理解したんですけど。

小阪委員
 そうですね。

堀越会長
 となると、現実的ではないということになるんですけど。

高井委員
 同じような事で、計画地域内の委嘱に限定せず幅広い環境保全措置の実施ということで、計画地域外に移植する可能性があるということになりますが、これでいいのかなと。

堀越会長
 事業者の説明では、計画地内の適切な場所はもちろん、同時に計画地外にも考えている所があると、そのような説明であったと思います。

高井委員
 計画地外というのは、計画地とどの程度離れているのか。離れていると環境が変わってしまう可能性がある。植えつけても効果が見られなかったりするんです。いかに環境を保持するという意味での環境保全措置というのは分かるんですけど、その点がよく分からないです。

福田課長補佐
 まず、高井委員が述べられた計画地外の話ですが、事業地の外側にも移植に適した場所があることを事業者が確認しておりまして、より確実な、今現在生えているような環境に近い所に移植したいと考え、それが計画地外という表現になっているということです。実際にそういうふうに移植を行われると聞いています。
 また、群落での移植という話ですけど、私どもも小阪委員の御発言を考えてこのような答申案としてまとめましたけれども、意図としては小阪委員がおっしゃっているように各株をまとめて置くという事が大事だという意味合いにしたいと思っておりまして、ここでは群落という形で書かせていただいたのですが、先ほどの議論によると群落では大掛かりな事の意味になるということであれば、修文させていただきます。

小阪委員
 前に発言させていただいた時は、ギフチョウというのはカンアオイに複数、卵を産みまして、ある株を食べると全部の幼虫が近くのカンアオイに移るんですね。ですから、カンアオイを植えても、その移る所がなければ全部死んでしまうという意味で、それで複数個体を集めるような形で移植していただきたいというふうに言ったと思うんですけど。

福田課長補佐
 私どものそのように思っておりましたが、群落が正しくないという事であれば、修正させていただきます。

林委員
 やはり、気になるのは防災対策なんですが、会長もおっしゃったように、答申案の方には近年の降雨特性等を十分にとありますが、ここは活断層にそんなに遠くない場所なんですね。あえて、地震の事も触れておく事の方が重要かなと思います。特に震度5弱という想定なんでしょうが、現在でも、余震で震度5弱がしょっちゅう出ている事ですし、もし、直下型が来れば震度6強とか、震度7があるかもしれない。そうすると盛土の所がちょっと脆弱なのではないかという気がしますので、万全な何か対策について検討していただきたいなと考えました。

堀越会長
 ありがとうございます。後から文章をきちんと考えないといけないと思うんですけど、私が少し考えましたのは、3ページの防災対策等の所で、林委員がおっしゃられましたように、例えば降雨特性等の後に「・地震発生状況等」を入れるとどうかなと思ったのですけど。土田委員にも、防災全般を含めて、色々御意見を頂いておりますのでいかがでしょうか。

土田委員
 今の地震によって、おそらく全国的にいずれ想定されている地震が見直されるという動きも出てくるかと思いますので、そういう意味では、現在の想定されている地震にとどまらずに最近、大きな地震が発生したことを考慮してほしいという事は、それでいいんじゃないかと思います。ただ、ちょっと前回の審査会に私が申し上げた事について、環境影響評価というものと防災との関わり方というのは、災害は確かに環境の一部ではあるんだけど、本当は防災対策とか災害に対する安全というのは、ある意味、前提としてなされていなければならないというのがあるわけですが、環境影響評価と災害はかなり関連性があるということで、環境影響評価の準備書を見る一般の市民の方々からの視点で見れば、環境影響評価といってもその中の安全であるとか防災とかは非常に重要な事で、意見をおっしゃられるということは当然のことで、この事業だけではないかと思いますが今後も環境影響評価の準備書などで防災に関する書き方をどうするのかという事について、引き続き検討していただきたいと思います。

堀越会長
 ありがとうございます。条例から言えば項目としてはないかもしれませんが、土田委員の御指摘のように非常に重要なことであるとおもいますので、今回は可能な方法で盛り込んでいくとして、少し長い視点でどのように考えていったら良いのか検討していただいたらどうかと思うんですけども。

林委員
 これは言葉の問題だろうと思うんですが、4-(4)のイノシシの事ですが、私自身も郷里の方で困っておりまして、ここでこのような施設ができますと、ここで書いてあるように行動範囲も狭くなるでしょうし、生息場所も小さくなるので外に出て住宅地に出没するという意味だと思うんですが、環境保全措置と被害対策という事が両方出てきますが、保全ということであれば今のままがいいのかなと。言葉的に今の状態でも出ているので、保全というよりは新しい環境になってしまうので、逆に環境を再構築のような形に考えたほうがいいのかなと。現在もイノシシが出ていて、ますます出てくるという事になると、保全という事が出来るのかなと。逆に生息の事を考えたら新しい環境の構築でないとますます出るのかなという意味で、適切なと書いてありますので、そのような事を意味するだと思うんですが、ここはもう少し強くてもいいのかなという意見ですね。

堀越会長
 お話は非常に良く分かるのですけど、もう少し具体的に、文言的に言いますと。

林委員
 今のままが一番良くて、新しいものを造れば変わってくるから、なるべく現状を維持していくという意味にとれない訳ではない。新しい意味での環境、特に動物を構築していくほうが本当は必要なのかなというふうに思います。

堀越会長
 ポイントは当然、生息地が奪われる。押し出されて、今以上に例えば五月が丘の方に出ていく。だから、それはなんとかしないといけない、とはいっても周辺の環境を改善するという事は現時点では無理なわけで、一つは対策が必要であり、フェンスを張るとか、そういう全般を含めた。

林委員
 それをここでは保全と言っています。

堀越会長
 そうですね。確かにちょっと。

小阪委員
 言葉足らずだったかもわからないんですけど、新しく造成しまして、短期的な事だと思うんですよ。一時的にそこがなくなって生きるために移動する。ある環境の中で生きることができるイノシシの頭数は自ずから決まっているですね。ですから、長期的に見ると落ち着くところに落ち着いてくるというふうに考えているんです。ただ、造成して数年はそこら辺をウロウロするので、住民から文句が出るのではないかという発言だったんですね。ですから保全と言うのは重いんだとは思いますね。だから、林委員が言われるように保全をとってしまったほうがいいのではないかと思います。

堀越会長
 何か事務局の方で御意見がございますか。

福田課長補佐
 先ほどの委員の先生からの御意見を賜りましたので、この部分を若干、修文したいと思います。今、考えられるのものとしては、「関係機関との協議や後背地の管理等、適切な措置を検討し」という書き方にして、事業者の方に関係各所との連携等をお願いするという意味合いにさせていただきたいと考えております。いかがでしょうか。

吉田委員
 景観の事なんですけど、資料2の3ページ目の景観の答申案のところで2行目で、「形状、色彩及び明るさ」と書いていただいているんですが、この時、私がどのようなニュアンスで言ったのか記憶がなくて、景観と言えるかどうか分かりませんけれども、夜間の照明とかそういったものが、距離的なものがありますが周辺住民の方に与える影響というものが大きいのかな。そこで排出しているエネルギーも考えると、照明が付いた時点での明るさについても配慮してもらうようなという意味でこの「明るさ」を入れていただければなというふうに思います。おそらく私は、この明るさは色の明るさという意味でなく、夜間の照明の明るさなども、この地震でもエネルギーの問題とか色々ありますので、少しでも落としていくことが大切で、必要以上の事はしないということに配慮していただけるような内容にしていただけたらいいんではないかと思うんですが、どうでしょうか。

福田課長補佐
 吉田委員の御発言を受けまして、実際にはここの明るさというのは、モンタージュが夏の昼間のものだけだったので、四季に応じてあるいは昼間と夜という観点から、「明るさ」は照度の話を意図して入れたものです。先ほどのニュアンスも持たせられるような書き方になるよう文言等については御意見を賜りながら進めていきたいと思います。

堀越会長
 そこまでの文章との繋がりを考えて、吉田委員の御意見を盛り込むとすると。

吉田委員
 「事業地内の建築物、屋外広告物及び照明」と入れていただいて、「形状、色彩及び明るさ」としていただければ、ただ、あまり照明というものを出すとどうかなと。

堀越会長
 では、そういう事を念頭に置いて検討してみるということで、よろしいでしょうか。

高井委員
 5ページに交通渋滞の懸念ということで、「このため、今度、事業計画の進捗に応じて、関係機関と十分な協議を行うとともに」を書いてありますけれども、実際に進捗状況に応じて交通計画とか交通施策が変えれるものかということなんですよね。交通計画とか将来予測交通量を出して、事前に全て決まる話ですし、物理的な話をソフト的な事で解決できればいいんですけど、例えば南方向に4万台走るということで道路の飽和状態になるような道路ですから、そこでここで書いてあるようなことができるのかなと感じがするんですけど、具体的な事が書かれていないということで懸念される気持ちがあるんですけど。

堀越会長
 少し今までの話の流れとかそういう事を含めて、私が思ったのが少し言葉足らずで、「周辺の道路網の整備状況や事業計画の進捗状況」なのかなと思うんですが、道路体系はこれからあの周辺は色々整備されてくる、そうすると交通状況も色々変化してくるという事を総合的に踏まえてという意味なのかなと私は理解したのですけれども、事務局でいかがでしょうか。

福田課長補佐
 会長のおっしゃったとおりで、ここには道路網の整備という文言が必要なのかなと考えます。今回の各委員からの御指摘があった交通量の変動というのは、平成26年度時点での道路網の整備状況、その時点での車両台数、起点・終点の話がございます。これらはこれからしばらくの間、道路が整備されていくことによって、人の流れ、車の流れが変わってくると思われますので、事業者としても追いかけながら必要に応じてソフト面での対策をとっていただきたいという意味合いになると考えております。

高井委員
 読んで分かるような形で答申の中に入れていただきたい。

福田課長補佐
 分かりました。検討させていただきます。

中西委員
 先ほどの交通量の話と絡むんですけど、1ページの騒音・振動のところですが、騒音・振動が下がるというのは交通量と密接に関係しておると、そこでこの答申案を見ると、事後調査をしなさいと明記されていますが、必要に応じて騒音を低減する措置まで考えろとまでは明記されていないと思うんです。なので、「必要に応じて適切な環境保全措置を実施する」とか、そこまで踏み込んだ話にしていただきたいが、いかがでしょうか。

福田課長補佐
 この「周辺の道路整備状況を及び交通量の推移等を勘案した適切な事後調査計画とすること」とは、この後、事後調査計画書が出ます。それに沿って、事業の実施に伴う事後調査が行われて、その結果が出されます。事後調査をするというのは、その結果に応じて必要な環境保全措置をとることに連動しておりまして、どこまで書くかという話ではありますが、評価書の段階では事後調査を行いますと言っていただくことが一番大事で、事後調査を行った結果に応じて追加の環境保全措置をとられていくというのが環境影響評価制度でございますので、その観点から、今の時点では「適切な事後調査計画とすること」という書き方にさせていただいております。

奥田委員
 今の騒音・振動の件ですが、このような施設ができると沢山の人が集まって来て、騒音問題が生じるのではないかと思います。また、計画案を見たところ道路も車のスピードが出やすい構造になっていると思いますが、住民の安全・安心も考慮していただいたほうがよろしいと思います。

堀越会長
 一つは予測できない面もある。だから、事後調査の中に入ってくるのかなと思うんですけど。あるいは奥田委員が言われたように積極的にこの中に入れたほうがいいんでしょうか。

奥田委員
 道路のデザインとかは既に決まっているのですよね。

福田課長補佐
 道路幅員あるいは線形等については、開発関係の話になりますのでこれより後の話になろうかと思いますが、そこまで環境影響評価で言えるかいえば、なかなか辛いところがあります。確かに事後調査という意味合いでいえば、音が拾われるのか否かということがあるのかもいれませんが、警察が取締りをするようなことまで、環境影響評価の中で見るというのはやはり難しい、できないのではないかと考えております。

林委員
 準備書の中で事後調査の事を書き込むことは可能なんでしょうけれども、その後、どうしてくださいというのは、ここでは書けないわけですよね。言いっぱなしになってしまって調査しました、それで終わりですということでは、しないのと一緒かなという気がしているんですけど、どの程度、事後調査をして、有効なものとしてくださるのかなと気になることではあります。

福田課長補佐
 事後調査については、事業着手届とほぼ同じタイミングで事後調査計画書が出されます。事後調査の内容については、その時点でどういう頻度でどういう内容でどういう場所でいうことを我々に提出していただき、その内容を縦覧することになっております。また、調査結果については一定期間ごとに結果を報告していただくということになっているので、その時点で当初予測していなかった環境影響が発生した場合は、追加の環境保全措置について検討していただくという事は、アセスメントを行った以上は当然の事でございますし、それに応じて追加の保全措置がとられて、それにより状況が良くなれば次の事後調査の結果として表れるようになります。それを報告いただくという事で工事が完了するまで、あるいは事業実施後一定期間後まで、私どもでも監視していくという事になります。

堀越会長
 よろしいでしょうか。それでは、資料3の前文も含めて少し御検討いただければと思うのですが、いかがでしょうか。

高井委員
 この地で大きな開発と行うという事で、事業者が広電さんという事で公共交通機関という事で、そのような事業者が開発したところが、交通の問題を起こしたらならないという期待がものすごくあるんですね。思い切った対策的な計画を中に入れていただきたいというような気がします。問題がなければいいんですけど、多分、将来、交通の問題が起こると思いますし、オーバーブリッジで入らせるのはいいが、帰るときにはどうするのかという問題は出てくると思いますし、私どもが広電さんに期待する計画があってほしいなという感じがしました。

堀越会長
 ありがとうございます。付随して御意見ございますでしょうか。そういう事を明記するとすれば、前文の一番最後の段落なんでしょうか、事業者の特性を踏まえて交通上の問題を低減・回避したということでしょうかね。それは検討させていただくという事でよろしいでしょうか。

林委員
 やはり持続可能な社会という事で、キーワードとしては「バランス」というものが非常に大事であると思っていますが、低減ももちろんですけど、周辺との適切なバランスがよりよい関係というかキーワードとして、高井委員がおっしゃったことに関連して思いました。

高井委員
 今、西風新都の一部として計画されていますけれども、広域的な考えで西風新都は2、3年前に計画を作り、その計画に関してもかなりの影響が出てくるだろうと気がしてるんですけど、そういうようなところでも、広域的な環境なり計画なりを考慮した位置付けを述べてほしいというような感じがします。

堀越会長
 今の林委員と高井委員の御意見は、非常な自然な山林を大規模に開発するという事で、周囲の環境とか広域的な都市計画とマッチしたと言うか、あるいは調和したというようなことでいいでしょうか。

高井委員
 損なわないとか。

堀越会長
 もちろん、この事業そのものが西風新都構想の中できちんと位置付けられて進められているという事でと思いますけれども、それが見直されて、それに基づいて進められていると思うんですけれども。

福田課長補佐
 今の各委員の御意見については、前文の中で盛り込めるように検討してみたいと思います。3年前に西風新都のプランが見直された時に石内東地区はこのような形で行うと新しく計画を立てられておりますので、それに沿った形で本事業は計画されてます。例えば「本事業は西風新都都市づくり推進プランに基づいて計画されたもので」をいう文言を入れるとか、「周辺とのバランスのとれた」とかという言葉をどこかに入れることを考えます。

小阪委員
 前文の2つ目の段落に、「標高約100mから200m程度」と書かれているんですけど、開発する規模の大きさをどこかに入れておかれたらいいのではないかと思うんです。何haとか、これができたらどのぐらいの人がそこに居住するのかという事も、一般の人に知らしめるためには重要かと思うんですけれども。山の中を開発するもので、どのぐらいのものか分かりませんので。

堀越会長
 その辺を具体的に盛り込むようにしたいと検討したいと思います。人口は事務局の方で分かりますか。

福田課長補佐
 準備書に計画人口2700人と示してありますので、それを盛り込ませていただきます。

堀越会長
 そろそろ、御意見も出尽くしたようです。よろしいでしょうか。
 それでは、事務局は本日の御意見を踏まえて答申案の修正をお願い致します。修正した答申案と本日の議事録を本日欠席の方も含めて委員の皆様にお送りください。委員の皆様の中で、追加の御意見や言い足りなかった所があれば、早めに書面で事務局に御提出をお願い致します。この度の市長意見の期限が5月11日です。最終的な答申文については私に御一任頂ければと思います。そのような事でよろしいでしょうか。

【全員、了解】

 ありがとうございます。
 それでは、事務局は本日の御意見を踏まえて答申案の修正をお願い致します。何か連絡事項がありましたらお願い致します。

北川環境保全課長
 大変熱心な御議論を頂き、誠にありがとうございました。
 会長に御指示頂きましたとおり、本日の議事録を早急にとりまとめ、審査会での御意見を踏まえた答申案の修正をさせていただき、委員の皆様に送付させていただきますので、よろしくお願い致します。
 最終的に答申をいただきましたら、それに本年度5月11日までに事業者に市長意見を述べます。事業者は、この市長意見を踏まえて、評価書を作成することになります。なお、今後の経過につきましては、適宜、委員の皆様に御連絡申し上げます。以上でございます。

堀越会長
 ありがとうございました。本日の審査会を終了いたします。本日はありがとうございました。

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