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アストラムラインの導入効果等

ページ番号:0000007007 更新日:2022年4月1日更新 印刷ページ表示

平成3年度から10年度にかけて行ったアストラムライン「導入効果調査」結果から、アストラムラインの導入後の評価を行いました。

1 交通対策上の効果

(1) 所要時間の短縮

 アストラムラインの沿線の居住者に対して行った平成7年7月のアンケート調査結果によると「所要時間が短縮した」と回答した人が41.4%を占めており、時間短縮に関しては、かなりの割合で評価を受けています。
 同調査結果によると、アストラムラインの通勤・通学利用者に限ってみると、昭和62年当時のバス利用に比べ、2~23分程度の時間短縮となっています。

(2) 交通処理能力の増大

 北方面から太田川を通過して、都心方面へ流入する朝ピーク時の断面交通量を開業前(昭和62年10月)と開業約2年後(平成8年11月)で比較すると、約1.3倍になっており、祇園新道やアストラムラインによって、交通容量が増加して交通処理能力が高まったことがうかがえます。

(3) 幹線道路の渋滞緩和

 朝ピーク時のデルタ流入部の渋滞長は、開業前の平成6年5月時点に比較して、開業後の平成7年10月時点で、祇園新橋南詰で約700m減少し、祇園大橋南詰で約2,500m減少しました。
 平成9年5月時点では、祇園新橋南詰の渋滞長は、開業後の平成7年10月時点と比較して、約50mと若干増加しましたが、祇園大橋南詰では約350mの渋滞が解消しました。

(4) マイカーから公共輸送(アストラムライン等)への転換

 計画時には、アストラムライン総利用者のうち、マイカーからの転換を41.2%と見込んでいましたが、実際は開業直後で約4.9%にとどまりました。
 アストラムラインの利用者数は、1日当たり約71,600人と想定していましたが、平成7年度の実績は、約45,400人にとどまりました。これは、マイカーからアストラムラインへの転換が、予測どおり図られなかったことが主な原因と考えられます。
 沿線地区からのデルタへの通勤・通学目的のバス、アストラムライン、JRといった公共交通機関の利用率は、平成7年度時点では、昭和62年時点と比較して約10%増加しています。

2 まちづくりの効果や地域の活性化への寄与

(1) 沿線人口の増大や建築活動の活性化

 アストラムラインの沿線の人口、建築着工件数、建築着工延床面積の伸びは、広島市全体と比較して高い伸び率を示しています。
 近年、広島市の人口は年平均約5千人増加していますが、その増加人口の6~7割が安佐南区に集中しています。
 これは、アストラムラインが祇園新道等の幹線道路整備と相まって、建築活動を誘発する役割を果たしていることがうかがえます。

(2) 都市型住宅の集積

 アストラムライン沿線地区における建築着工件数のうち、マンションなどの都市型住宅が約6割を占めており、主に通勤・通学目的の交通を担うアストラムラインが祇園新道等の幹線道路整備と相まって市街地の形成に大きな役割を果たしていると考えられます。

(3) 地域の活性化への寄与

 アストラムライン沿線の西原、中筋地区においては、店舗や事務所などの進出が活発化しています。
 アストラムライン導入後の市民税(法人)や事業所税は、広島市全体と比較して高い伸び率を示しており、公示地価についても、広島市全体や安佐南区と比較してアストラムライン沿線の伸び率が高くなっています。
 以上のことから、祇園新道等の幹線道路整備と相まってアストラムラインが地域の活性化に寄与していることがうかがえます。