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2024年11月8日記者会見「第13回平和首長会議理事会への出席等に伴う英国・アイルランド訪問について(帰国報告)」外4件

動画は下記からご覧ください。

(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>

日時 令和6年(2024年)11月8日(金)午後3時30分~午後4時20分

場所 市役所本庁舎11階第1会議室

市からの発表案件■

【第13回平和首長会議理事会への出席等に伴う英国・アイルランド訪問からの帰国報告】

市長

 この度、10月22日から10月31日までの10日間の日程で、第13回平和首長会議理事会への出席のために、平和首長会議の副会長都市であります英国・マンチェスター市を、また、アイルランドとの関係強化のためにダブリン市を訪問いたしました。そのポイントについて話したいと思いますので、詳しくはお手元の資料を後ほどご覧いただければと思います。

 まず、アイルランド・ダブリン市への訪問についてであります。10月23日、アイルランド議会上院の議場におきまして、同国の国会議員や関係者に対して、スピーチを行いました。スピーチでは、アイルランドのノーベル文学賞受賞者シェイマス・ヒーニーの作品の一節を引用しながら、どんな困難に直面しようとも希望を持ち続けることが重要であるとした上で、被爆者の八幡照子さんの生き様や、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞に触れまして、世界の安全保障情勢が悪化している中で、核兵器廃絶のためには、今こそ市民レベルの平和の連帯の強化が必要であると述べるとともに、豊かな文化を有するアイルランドの方々は、世界で平和文化を先導することができるとして、多くのアイルランドの都市が平和首長会議に加盟していただきたいという訴えを行いました。

 また、ヒギンズアイルランド大統領と面会いたしまして、大統領からは平和首長会議の活動について、都市間の関係構築は重要であり、今後の健闘を祈るとの激励をいただきました。私の方からは、今、市民が何を望み、何を必要としているかを国に伝えていくこと、戦いは間違った行動であると若い人たちに教育することを重視していると伝えたところ、大統領からは、市民が持っている良心に訴えて教育をすること以上に重要なことはないといった言葉をいただきました。

 さらに、上院議長、下院議長、国務大臣、ダブリン市長などとも面会いたしまして、現下の国際情勢等について意見交換するとともに、私の方からは「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という被爆者の願いや、平和首長会議の取組といったことについての説明を行いました。

 また、平和首長会議加盟セレモニーに出席いたしまして、これは国会で行われたんですけれども、アイルランドの16都市が新規加盟の署名を行う機会に立ち会うことができました。私からは、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を願う「ヒロシマの心」を共有する輪に加盟されることへの謝意を伝え、ともに平和文化を市民社会に根付かせていこうではないかと、そういった呼びかけを行いました。

 さらに、在アイルランド日本大使館の全面的な協力によりまして開催されておりました、「ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター展」や、「サダコと折り鶴ポスター展」につきまして、3か所で開会セレモニーへの出席や、地元学生との交流を行いました。それぞれ、多くの方の目に触れる展示がされておりまして、被爆の実相や核兵器の非人道性について理解を深めていただく絶好の機会になっているといったことを確認することができました。

 この度のアイルランドの訪問は、戦争や暴力による痛みを知るアイルランドの人々の平和を愛する心を学ぶとともに、私の方からは、過去の悲しみに耐えて、憎しみを乗り越えて、全人類の共存と繁栄を願う「ヒロシマの心」を伝えることができたのではないかと考えています。原爆を落とされた広島と、苦難の歴史を経験したアイルランドは、それぞれ和解の道を選んだという点で共鳴できると強く感じておりまして、アイルランドにおける平和首長会議の加盟都市拡大や、平和文化の振興に向けた取組の推進を通じて、今後より一層、同国及びその加盟都市との連携強化をしていきたいと考えています。

 同時に、アイルランドの若者との交流を行うことで、多くの生徒が平和について考えていることを大変心強く感じるとともに、平和教育の重要性を再確認いたしました。被爆者の高齢化が進む中にあって、次代を担う若い世代を巻き込むことが重要であって、そのためにも平和文化を市民社会に根付かせていくことを改めて決意し、アイルランドを後にしたところであります。

 次に、第13回平和首長会議理事会への出席について説明をいたします。ダブリン市への訪問ののちに、英国・マンチェスター市に移動いたしまして、10月28日、29日の2日間、長崎市、ドイツのハノーバー市、フランスのマラコフ市など9都市・1支部が出席の上で、平和首長会議の理事会を開催いたしました。

 理事会では、まず、現行の2021年から2025年の行動計画の取組状況について、PXビジョンに掲げる3つの目標達成に向けた取組が着実に行われていること、特に「平和文化の振興」について市民の平和意識を醸成する取組が各都市で活発に行われておって、引き続き平和首長会議として注力するといったことを確認いたしました。

 続いて、2025年から2029年に取り組む次期行動計画において、事務局及びリーダー都市が中心となった体制づくりに取り組む考えや、戦禍の実相の発信・共有及び次代の平和活動を担う青少年の育成を重点的な取組と位置付ける考えを事務局より説明いたしました。また、来年の被爆80周年の取組について、長崎市で開催予定の第11回平和首長会議総会や、青少年平和と交流支援事業の再開や原爆ポスター展の開催などについて議論を行いました。いずれの議題でも、役員都市から率直な提案、あるいは問題提起がなされておりまして、闊達な議論が行われました。

 平和首長会議の運営に関わる意見交換の場では、継続的かつ安定的に活動を行っていくために、財政基盤に関する事項についての意見交換を行いまして、メンバーシップ納付金や寄附金については役員都市や専門委員から様々な意見がありましたので、これを前提に引き続き検討を行っていくことといたしました。

 これらの議論を踏まえて、理事会を取りまとめる総括文書について審議をいたしまして、採択を行いました。採択された総括文書はお手元にお配りのとおりであります。後ほどご覧いただければと思います。また、総括文書は、今後全ての加盟都市に送付する予定にしております。

 さらに、今回の理事会に合わせて開催された、平和首長会議の地域支部であります、ヨーロッパ支部会議や、英国・アイルランド支部会議にも出席いたしまして、私からは、地域特性を生かした自主的な活動を活性化して、世界の平和構築のために事務局とも連帯した取組を進めていただくようにお願いをいたしました。

 この度の理事会の出席を通しまして、現下の国際情勢において、国家間では疑心暗鬼に陥っておりますが、我々平和首長会議の役員都市は強い絆で結ばれており、平和への強い思いを共有しているといったことが再確認できました。

 今後も、市民の安心・安全な生活を守る使命を担う自治体の首長で構成される組織として、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて、市民社会に平和文化を振興し、「平和文化」を共有できる世界を創っていくため、世界中の平和を願う加盟都市とより一層の連帯を深めながら、協働していきたいと考えているところであります。

以上が今回の出張の概要です。

記者

 事務局に確認した方がいいとは思うんですけれども、今回の13回目の平和首長会議理事会は何か国、何名ぐらい来られていた会議だったんですか。

市職員

 今回、9都市・1支部が来まして、あと専門委員は3名出席しておりますので、合計で13名プラス随行者ということになっています。

 

市政記者クラブからの代表質問■

【下水道工事の施工に伴う道路陥没事故について】

記者

 西区福島町の下水道工事の施工に伴う道路陥没事故について、現在の復旧状況と今後の工事再開に向けたスケジュールの見通しを教えてください。また、事故原因の一つとしてシールドマシンの不具合を指摘する一部報道もありますが、現時点で市として事故原因をどのように見ていますか。また、市営住宅については、今後、解体や修復など、どのような対応を考えているのでしょうか。

市長

 現在の復旧状況であります、これについては下水道、水道、電気といったライフライン、これに関しましては損傷した施設の代替えとなります施設、これを設置するなど仮復旧は完了しております。また、建物の危険度判定調査の結果といたしまして、「危険」というものが9棟、それから「要注意」が3棟となりました、この12棟、この建物につきましては居住者に市営住宅への建替え(住替え)や、賃貸住宅への仮入居を斡旋するとともに、建物所有者と建物の改修などの補償について、個別に協議を継続しているところであります。次に、工事再開に向けたスケジュールに関しましては、専門的見地から事故の原因究明や再発防止策等について検討を行うための委員会の立ち上げということと、トンネル工学であるとか、地盤工学等に精通した学識経験者8名の候補者、これらの決定が行われたところであります。現在は第1回目の会議を開催するための日程調整を行っておりまして、おおむね11月下旬開催といったことを予定しながら日程調整を進めております。今後のスケジュールにつきましては、この検討委員会での検討を経てということになりますことから、現時点において明確にするということはできません。ただ、いろいろな意味で急いでというか、やっていきたいというふうな思いは持っております。

 また、事故の原因等の本市の見解ということを先ほど言われた問題意識に関しましては、今後の検討委員会における究明をすると、それらを踏まえて色々な対応が必要だということでありますので、現時点における判断というものは控えさせていただきたいというふうに思います。最後に、市営福島第20・21アパートにつきましては、応急危険度判定調査を行った結果、「危険」ということになりましたことから、現在、建物の継続使用の可否について検討するために被災度区分判定調査といったことを行っております。今後は、その調査結果を踏まえて、技術的な観点、あるいは費用的な観点から検討して、その建物の解体、あるいは改修といったことを行っていくことになろうかと思います。そのため、被災度区分の判定調査と同時並行で、市営住宅に入っておられる方全18世帯から、当面の対応としての意見聴取といいますか、他の市営住宅への入居であるとか、民間住宅への建替えなどにつきまして、個別に意向を聞き取りをしております。年内には、この内容についての調整が行えるようにということで作業を進めているところであります。今のところ、そんなところですね。

記者

 冒頭で、仮復旧が終わったということでしたけれども、陥没事故が起きて、これまでかかりましたけど、今の仮復旧、とりあえず終わったということの感想みたいなものをお願いします。

市長

 仮復旧ということで、その地域全体が完全封鎖という状況から見ても、その地域で安全なところに戻って生活ができるという方も出るようになりましたから、少し安心ということですけれども、あくまで、仮の復旧でありまして、最終的に少なくとも市営住宅など18世帯の方々、まだまだ仮の住まいの状況ですから、こういった事態を解消すべく必要な対策をしっかりと、可能なかぎり早急に講じていきたいというふうに思っています。

記者

 これ、仮復旧って、いつ終わったって言ったら、完了したって言ったらいいですか。

市職員

 大きな下水道管の仮復旧については、10月22日に仮復旧を終えております。その他、水道につきましては、現在、お戻りになられる方が使える状態になっております。また、電気についてもお住まいの方が使える状態となっております。

記者

 先ほど、事故原因については11月下旬に開催予定の検討委員会で究明をして判断をしていくという説明がありましたが、結局のところ、原因が分かってから工事再開という運びになろうかと思うんですが、おおむね、例えば、その原因究明と工事再開っていうのは年内にできそうとか、大体いつぐらいになりそうかという目途というのはありますでしょうか。

市長

 まさに、そこが一番の悩ましいところで、専門家の方々に聞いて、原因究明の手段、工法をいろいろやっていただき、それをやった上でないと分かりませんから、その答えが分かっているものであればお答えできますけれども、できかねるということを理解いただきたいんですけれども。原因が分かっているということになれば言えますけど、分からないからやっているので、いつできますかというふうに聞かれても、分からないから今やっているということです。さっきも言ったように、早くやりたいという気持ちはありますけどね。

記者

 大体の目途も、じゃあ分からないという感じですかね。

市長

 目途が分かるほど事態についての原因究明を事務方ではできておりません。

記者

 11月下旬に初めて初会合を開かれるかと思うんですが、大体見通しとしてはどのぐらいの期間、この会合を何回ぐらい持って結論を導き出したいというふうに市としては考えていますか。

市長

 少なくとも最初は皆さん方が共通の現状認識をしていただいて、関係者の方々がその検討方策を立てていただくという初回の会合はあります。そうした中で、事象を直ちに分析していただいて、先生方がここに絞ってこういうふうにやろうということになれば、それについての会合が次開かれて、それが1回で判明するか2回で判明するかといったところまでは分かります。だけど、それを何回でやらなきゃいかんとかといったことは、先生方にお願いしているわけですから、こちらとして制約するわけにはいかないし、その中でやらなきゃいかんというふうにして、せかしてやる性格でもないというふうに思っていますから、ということです。ただ全般に早急にやっていただくということをいろいろな意味で我々行政も対応策を講じられますしということで、一般論として早くやっていただきたいということは申しつけますけれども、こちらでスケジュール設定というのは難しいということを御理解いただきたいと思います。

記者

 あと今後の事故原因を導き出すまでの流れなんですが、専門家の方々に何が原因だったのかということを、結論を導き出してもらって、その後、それをもって事故原因とするのか、それを踏まえた上で広島市がこれが事故原因だと判断するのか、あと補償の負担割合の話にもなろうかと思うんですけど、広島市が発注した工事を請け負ったJV(共同企業体)の企業との関係で、この有識者の方々が導き出した答えをもとに広島市が事故原因はこうだというふうに判断したものが原因だというふうに確定されるものなのか、そこからまだ先に何かステップを踏むものがあるのか、どういう流れになっていくんですか。

市長

 そこの手順は、まさに議会制民主主義ですから、専門の方々に原因究明をしていただいてこういった結果が出ましたよということは我々事務当局に出ますよね。それはまず議会に御報告して、議会としてもその報告をよしとしていただくといったような手続きも、次のスケジュールというか段取りにいると思います。だから、それまでに何回どういう形でやるかは、終わってこういう経過を経てこうなりましたということを整理している。で、了解を得てそれを踏まえた上でこういう対策がいりますということを、ほとんど同時並行でやっていくことになりましょうから、それでこれを踏まえるのはこんなことがありますというようなことも当然議会に了解を得ると。それはなぜかというと、それに伴う予算措置をその後やっていかないといけませんから、どういう手順でやったかというのを整理する。そしてそれに関わる費用負担が、じゃあこの関係の中でどこにあったと、そうするとその部分について今度は法律的な観点からどういう形で費用負担するかという問題が出てまいりますから、それについてはこの調査をベースにしながら別途法律的な観点でその了解をいただくという手続きを別途噛ませなきゃいかんと思いますよね。それはまだ、この段階では決まっていません。その辺がどういうもので一見明瞭にどこかの負担で済むということで、この事実確認だけで分かるようなものであれば、それで済みましょうし、そこが原因が例えば因果関係があって二分しているとか、そういう事実関係が出てくれば、その部分の、例えばよくいう事故なんかで過失相殺とか、そういった概念を使って処理しなきゃいかんというような状況であれば、それに必要な措置を講ずるための法的な裏付けをちゃんと理屈付けて、また了解を得て請求すると、こういう段取りになっています。手続きとすればそういうことになるというふうに思っています。

記者

 ちょっと確認なんですが、その事故原因を究明する会議というのは、公開でされるんでしょうか。

市長

 原則としてはいろいろな意味で公開ということを考えていますが、それをやる先生方の事情も聞いて、それが公開になじむかどうか判断していただくということを1回噛ませたいと思います。

記者

 広島市としては公開で。

市長

 原則、いろいろなものは皆さんに聞いていただく。で、出た結果は当然、議会で説明いたしますから。

記者

 その上で専門家の方に公開が適するかどうかを尋ねて判断すると。

市長

 一番やりやすいやり方をやっていただきたいというふうに思います。

記者

 専門家会議の件について伺いたいんですけれども、8人の有識者ということなんですけれども、この8人の内訳について、これ市が入っているのかとか、例えば国交省(国土交通省)の人が入っているのか、その辺りの内訳を教えていただけませんでしょうか。

市長

 今段階で決まっているの。言って。

市職員

 今、委員の候補者として決定しております8名ですけれども、五十音順に申しますと、まず学識経験者として大学教授等が5名、国土交通省及び外郭団体の方それぞれ1名の2名、関係団体、関係機関として1名の8名となっております。

記者

 どなたが委員長とかというポジションはあるんでしょうか。

市職員

 互選で座長を決めてまいります。

記者

 私が聞き逃していたら申し訳ないんですが、住民説明会を、第3回をやる方向というふうに伺っていたんですが、住民説明会についてはやるのか、それともやらずに個別の相談に切り替えていくのかというとこで、どういう方向でしょうか。

市職員

 まだ住民説明会の打診というのは決まっておりません。

市長

 住民説明会やるって言いました、担当の方から。3回とか。

記者

 次の、もう一回開くという方向は聞いています。前回のときに、もう一回やると。

市職員

 地元の自治会代表者さんと今、日程調整等やっております。

記者

 現時点では、まだやる方向ですか。

市長

 決まっていない。調整中。

市職員

 時期を見て、はい。

記者

 検証委員会の8名の御紹介いただいたんですけれども、大学教授と国交省、外郭団体の方、あと関係団体というのは、これは何ですか。

市職員

 一般社団法人日本建設機械施工協会の施工技術総合研究所所長です。

記者

 そういう関係する研究機関というか、研究機関のようなものということでしょうか。

市職員

 そのとおりです。

記者

 一般社団法人。あと年内に市営住宅の皆さんを、18世帯を、住替えを調整するというような表現だったと思うんですけれども、要は年内に新しい別の市営住宅に18世帯の方が移り住んでもらえると、そういう住替え完了するということでよろしいでしょうか。

市長

 今まだ意向調査で、動き決定しているわけではないんですけれども、少なくとも意向調査をやった結果、1回目2回目をやりましてね、個別に。それで今のところ、住替えを希望されているのが17世帯、ただ1世帯は2回目の面談がまだできていないということで、それから住替えを辞退している方が1世帯あって、この方は民間住宅へ転居されているという状況であります。

記者

 危険度判定では9棟、他の3棟も入れて12棟、要は入れない状態になっているんですけれども、市営住宅以外の方の状況っていうのは、今分かるんでしょうか。住替え状況っていうのは。

市長

 市営住宅以外の方々は、入れる方は、戻れる方は戻れようになっていますし、建物で生活できない方は、他のところで今生活しておられるということでございます。

記者

 そういった方も必要に応じて、市営住宅に入っていただくというとか、そういうとこはどうでしょうか。

市長

 市営住宅は元々入居要件がありますからね。そちらの方の要件との関係がありますから、そう簡単にはいかないと。しかも、今、傾いて危険度があるところですから、そこに入っていただくということはないと思います。

記者

 今の関連になるんですけど、ということは、市営住宅を改修、または解体を今後行っていくということなんですけど、これは、いつの時点で、それを判断するのかということと、あと、今伺うと、住替え希望が17世帯で、あと1世帯は民間へということは、それはもう解体ということにつながるのか、そこの関連も分からなかったんですけど。

市長

 別に難しくはなくて、今建物がありまして傾いていて、危険だけれども、改修するっていうのは、造り直せば安全になるということが改修でありますし、解体というのは、それを取り壊すわけで。全体について改修・解体か、まだよく分かっていないから、どうするかを決めかねていて、そういう建物に、今そこから出ている方に入れとは言えないから、外でということで、他のところでということで、住替えでもいいですよという方が18世帯のうち17で、住替えじゃなくても民間住宅にという方が今1世帯で18世帯の状況と、こういうことなんですね。

 建替えするか、いわゆる改修するか残すかは、別途先ほど言ったような、建物の人が入っているかどうかは抜きに、技術的な観点と、それにかかる費用、費用対効果を考えて、例えば、取り壊すところだけ切って、きれいなものにして、これぐらいかかってかつ、居住面積をこれくらいにするのが、予算的に効果的なのかどうかっていうことと、それから、解体する住宅の割合が多くなれば、この分の住宅を、市の住宅政策として全体でカバーしなきゃいけないと、その分をどこかに建てるとか、建て増しの予算、そちらの予算とどちらがいいかとかっていう全体の住宅計画における戸数確保と予算調整っていうのがいりますから、ここではすぐに議論できないので、今後の対応と、こういうふうになろうかということであります。

記者

 とりあえずいったん、よそに行くって言った人たちも、いつ戻れるんだろう、解体されるんだろうか、それとも改修なんだろうかっていうのが気になると思うんですけど…。

市長

 逆でありまして、少なくとも当座の生活をしっかりやっていただくために、住居替えをしておいていただいて、そちらの計画とか何かでかっちりして、もう一回、そこのところが残るということで帰りたいということであれば、帰っていただくことになりましょうし、住宅先と行ったところで、そこでもいいということを言っていただければなりますから。そういう段取りで考えているっていうことであります。

記者

 結論はまだですか。改修か解体かっていう結論はまだですか。

市長

 今申し上げたように、個別じゃなくて個々の状況を判断した上で、全体の市営住宅改良予算とか、そういう枠組みがありますから、例えば、10対2の割合で残し改修か、逆に、2を残して10を解体するかも分からないとなると、2を残すために大きなお金をかけるのかとかそういった総合判断がいりますので、そこはもう少し時間がかかるということであります。

記者

 現時点で、避難されている方の数っていうのは、ホームページに出ている11月6日時点という32世帯59人ということでよろしいですか。

市長

 はい。

 

【米国大統領選挙について】

記者

 アメリカ大統領選挙についてお伺いいたします。11月5日にアメリカ大統領選挙の投票が行われて、トランプ前大統領が当選(確実)されました。結果への市長の受け止めに加えて、核兵器を巡る国際情勢が厳しさを増す中、新大統領に期待することや、広島市として求めていきたいことなどがありましたら教えてください。

市長

 まず、この度の米国の大統領選挙におきまして、ドナルド・トランプ候補が当選を確実にされたということに対しまして、まずはお祝いを申し上げたいと思います。

 その上でなんですけれども、世界情勢を見てまいりますと、いわば悪化の一途をたどるというふうに言って差し支えない状況下にありまして、本市としては、核兵器廃絶に向けた国際世論の醸成を図るために、平和首長会議を通じまして、都市レベルの連帯を強化する。そのために、加盟要請活動を一生懸命やってきていると、そういう状況であります。そして、結果、現在は8,429(都市)、次々増えていっておりますけれども、そういった状況であります。さらなる拡大をするというそんな動きを我が市はしております。そんな中で、米国も現時点で229都市加盟していただいております。この数、年々増加してきているという状況もあります。ですから、我々の受け止めとしては、米国内においても都市レベルで平和への思いを我々と同じように共有していただいている都市が確実に増えていますよということをしっかりと踏まえたいというふうに思います。

 そして、もう一つの状況。昨年度は平和記念資料館に、海外から来る方で一番多いのが米国なんですよね。その米国も含め、世界中から198万人の方が来ておられます。さらには、ご存知のように被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞ということがありました。したがって、「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という被爆者の訴え、そして、核兵器のない真に平和な世界の実現を願うという市民社会での平和への意識というのは、こうした世界情勢の中であっても確実に高まっているというふうに受け止めております。

 したがいまして、今度大統領になられるトランプ氏には、是非とも、こうした市民社会の状況、そして声、これに耳を傾けていただいて、できたら、被爆地を訪問して、そして、被爆の実相への理解を深めていただくと。そうした中で、「ヒロシマの心」というものを共有していただきたいなと思います。そして、世界の核兵器増強とか近代化を進める動きに歯止めをかけるべく、まずは、NPT(核兵器不拡条約)第6条の義務の履行、そして、核兵器廃絶とその先にある世界恒久平和の実現といったことに向けての強いリーダーシップを発揮していただくということを期待しているところであります。

記者

 先日、市長が出されていたコメントの中でも、「3人目の現職米国大統領による被爆地訪問の実現に向けて、長崎市とともに要請していきたいと考えています」というコメントを発出されているんですが、これまでも米国の大統領に対して、そういった行動を市長がされてこられたのかということと、今後、要請をしていくに当たって、どのように具体的には要請を、どういう手段でどのようにしていくのかというのを教えてください。

市長

 今までもやってきておりますし、手段っていうのは例えば、どういうことですか。何を使うとか。

記者

 そうですね。

市長

 メッセージを届けるようにいたしますけど。

記者

 メールか何かなのですか。これまでは、どのように要請。恐らく、同じ手段なのか、別の手段でされるのか。

市長

 手段は、別に奇策はないと思いますので、今までと同じように。

市職員

 手段で申し上げますと、東京の米国大使館の方に訪問して書簡を手渡すか、もしくは書簡を郵送ということで今までは対応しております。

記者

 その関係で例えばなんですけど、これまでは直接、米国大使館に行かれて、今おっしゃられた要請をされたことはない。

市長

 いや、大使と会ったりして、何回かやっていますよ、来られた大使には。

記者

 それに関連して確認させていただきたいのですけれども、今まで手渡し及び郵送されていたということなんですけれども、これの返答が届いたことっていうのはあるのでしょうか。

市職員

 返答が来ていたかどうかについては、すみません、ちょっと今、手元に資料がないのでここでお答えができません。

 

その他の質問■

【被爆体験証言実施団体からの証言謝礼金の補助要望について】

記者

 先日、被爆者団体の方から講話の謝礼金の補助について、市長宛ての要望があったかと思います。現時点でこの要望について、市長としてどういうふうに応えていくのか、お考えがあればお聞かせください。

市長

 被爆者団体からの連名で被爆体験証言に関わる要望というのを確かに受けております。この被爆体験証言につきましては、多くの被爆者の方々に協力していただける制度というふうにしていこうということで、今までも見直しをするなどして、募集期間の通年化であるとか研修を自宅で受けていただけるようにするとかといったことをやってきているところでありまして、そんな中でこの度の要望というものがあったというふうに受け止めています。これについては、今申しましたように、被爆体験証言ということについて、被爆者団体に所属されている方々が、これまでも(広島平和文化)センターのいわゆる証言者になっていただいて、いろいろ手当をさせていただいているということを踏まえながら、例えば、そうした方々の証言原稿作成を行っていく上での負担を軽減するための工夫をするとか、そういったことを中心にしながら要望内容を踏まえた対応をしっかり考えていきたいなというふうに思っております。

記者

 その要望の場で団体側の皆さんからは、センターから委嘱された証言者の方に規制がかかってしまうというような趣旨の発言がございまして、ただ、市としては、これは規制ではなくて、あくまでも公金を支出する上での必要な作業と考えていると、そういうふうな理解でよろしいのでしょうか。

市長

 おっしゃるとおりで、被爆者というお立場で証言していただくと。そして、この手続きについて議会に諮って、こういう形で我々としてお願いするにふさわしい方だから、我々の税金を使って活動していただくというふうにしております。したがって、団体固有のいろいろな形でやっておられる中でも、我々と連携してやっていただけるという立場になるためには、先ほど申し上げましたように同センターの証言者として、まずなっていただくということ。実際にやっていただいている方もおられますので、そのやり方を踏まえながらいろいろな支援を考えていきたいなというふうに思っています。

記者

 センターの証言者になっていただくと、それが基本線で、そこは変わらないという。

市長

 それは変えない方がいいと思いますね。

 

【アストラムラインの延伸とJR接続について】

記者

 今、アストラムラインの延伸ということで、己斐地区等々で計画原案の説明会が行われているかと思うのですけれども、改めて、このJRと接続するということ、環状線的につながるっていうことの意義といいますか、効果というのをどういうふうに考えていらっしゃるか、お考えがあればお聞かせください。

市長

 改めて。今まで。繰り返しということでいいですか。

記者

 改めてというか、これまで言及されてきたのか、私、存じ上げないのですが、ありましたらお願いします。

市長

 言ったことをまず見ていただくとありがたいですけれども、JRとつながることについてのポイントだけ少し取り上げて申し上げますと、私の経験でいうと、白島の駅でJRとアストラムラインを連結するということを実は市長になってやりました。それまでは、交通体系も違うし客層も違うから、JR、東西に走る山陽本線と、そこをくぐるアストラムラインをつなぐことはないのだと。それぞれに役割を果たせばいいと、こういうお話があったのですけれども、ここをつなぐことで、アストラムラインで来て白島で乗り換えて駅に行く方、さらに西に行く方々の利便性を高めるということは、現時点で需要は満たしていると言うけれども、いろいろな意味で他の利用法も考えられるし、そして、結節点における地域の活性化ということもありますということを申し上げて。そうすると、競争相手なのだから、お客の。そんなところで行くわけがないじゃないかと。要するにお金がもったいないじゃないかというような議論がありましたけれども、実際、両者とお話をさせていただいて、なんとかつないだと。そういたしますと、それぞれに利用者が間違いなく増えたという経験があります。

 そういったことを踏まえながら、今、いわば西風新都の広域公園前のところで止まっているものを、元々はぐるっと回して、市内に動線を引くという大きな計画があった。そのいわば、道半ばで途絶えている建設計画ですから、それを何とか実現すべくということで考えたら、今の一番近い西広島(駅)、己斐の駅、それにつなぐとこう、軌道系としてつながりますね。ですから、そういったことを踏まえるならば、西風新都に今住んでいる方、あるいは、そこに通勤している方々が、これまでになかったルートとして利用価値が高まって、別途需要が高まるんじゃないかと、そんなことを思っていまして、いわゆる交通体系っていうのは、ミッシング(リンク)ルートといいますかね、そういったところを解消していくということが、いろいろな意味で公共交通全体の利用率を高めるということは、いろいろなところで実証されていますので、それを実現するための対応ということで今、皆さんに御了解を得るべく作業していると、こういうふうに思っています。

 

※(  )は注釈を加えたものです。

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