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ページ番号:0000397927更新日:2024年9月2日更新印刷ページ表示

2024年9月2日記者会見「令和6年第3回広島市議会定例会提出案件について外3件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>

日時 令和6年(2024年)9月2日(月)午後1時15分~午後1時50分

場所 市役所本庁舎11階第1会議室

 

■市からの発表案件​■

​​【令和6年第3回広島市議会定例会提出案件について】

市長

 9月12日(木曜日)に開会予定の令和6年第3回広島市議会定例会に提出する議案は、一般会計補正予算案など23件となっています。

 まず、補正予算案についてでありますが、今回の補正予算の規模は、お手元の資料の「令和6年度9月補正予算の概要」のとおりでありまして、49億2,993万4千円となっています。

 その内訳であります。まず、広島城三の丸歴史館の整備についてであります。建築工事の入札不調を受けて、全体事業費の増額及び年度ごとの事業費の変更を行います。

 次に、農林業施設災害復旧についてです。本年6月末からの大雨により被災した農道について、復旧工事に必要となる経費を計上しています。

 次に、開発事業特別会計への繰出金についてです。西風新都負担事業宅地の売払いに伴い、開発事業特別会計への繰出金を計上しています。

 次に、開発事業基金への積立金についてです。西風新都特別会計からの繰入れに伴い、開発事業基金への積立金を計上しております。

 以上の補正措置を行った結果、補正後における全会計の総予算規模は、1兆2,492億229万6千円となります。

 最後に、予算以外の議案としては、広島市附属機関設置条例の一部改正案など条例案5件、その他の議案15件を提出していきます。

 以上が今議会に提出する議案の概要であります。私の方からの説明は以上です。

 

記者

 補正予算の広島城三の丸歴史館の整備について伺います。今回、建築工事の入札不調を受け、全体事業費の増額及び年度ごとの事業費の変更を行うとあるんですが、入札不調だった原因を広島市として、どう見ていらっしゃるかっていうことと、入札不調ということで、本来だったら事業を進めていくところが不調だったので、事業が着手できないかと思うんですが、全体のオープン時期にこれが何か影響を与えるということはありそうでしょうか。

 

市長

 結論としまして、全体の事業計画に大幅な変更というのはないというふうに受け止めていますが、この不調の内容を少し詳しく申し上げますと、躯体構造、これにつきまして、やや複雑で外装仕上げをやる上で特殊だということが明らかになりまして、実は、それに伴う施工単価が市の想定以上に割高になっていたということで、業者が入札できなかったと、こういうものであります。それで、これを増額した上で再入札ということなんですけれども、これ、費用、相当引き上げましたので、何とかいけるんじゃないかなというふうに思っていまして。いわば、変更に伴って一定期間、仕上げが後ろ倒しになるということは否めないと思っていますけれども。それで事業全体が困るというふうなことにはならないんじゃないかなというふうに思っております。

 

記者

 というと、当初の目指していたオープン時期に変更はないという認識で。

 

市長

 いや、変更は出てくると思いますけれども、ある意味で、もう少しおおらかにいうと、同一年度内には何とかいくんじゃないかと。年度でいきますね、月はずれますけれども、それぐらいの感じで考えています。

 

記者

 今の三の丸(歴史館)ですけれども、完成時期が同一年度内にはいけるって、あんまりは遅れないっていうことだと思うんですけれども。

 

市長

 年度内ですから、翌年度に超えないようにしたいなと思っていますけれども。

 

記者

 もう一回、繰り返しで聞くんですけど、周辺には商業施設の整備とかも進んでいて先んじてオープンも考えているんですけれども、ここら辺に与える影響っていうのは、市長はどのようにお考えですか。

 

市長

 いろいろな意味で施設がまとめて一新できれば、皆さん来て、商業施設で楽しむ、また(三の丸)歴史館もということで、望ましいことは間違いないんですけれども、ただ、今、申し上げた入札不調の理由が、ある意味で躯体工事、いいものにしていくとか、そういうことでやった素材単価を少し安めに見積もったこともあるというようなことが分かりましたので、結局、増額幅、ざっと見て2億円近く増額しましたので、今度は確実に入札できるんじゃないかなと思っていますので、同一年度ということで令和8年度内には何とかいけるんで、そんなに半年以上も空くわけじゃないので、利用者の方は理解していただけるんじゃないかなというふうに考えていますけれども。

 

記者

 特殊な外装仕上げということですけど、具体的にいうと木を使っていたりだとか、ガラス張りにしたりだとかあったと思うんですけれども、もうちょっとお聞きすると、どの辺が特殊で、それはやめるっていうことはできなかったってことですか。変更はなしで。

 

市長

 少し詳しく、ごめんなさい。複雑かつ、特殊という。担当今いないのかな。

 私自身理解していますのは、お城の風景とかを考えて木調といいますか、木を中心にしながら景観に合うような外装っていうようなことをやっていましたから、それを組み立てる上での素材そのものを繊細にかつ、外装もあまりきらびやかというか、シックな感じにするっていうようなことなので、それに要する費用そのものが、どうも相当簡単じゃないよと、費用等も手間食うよということが担当部局の方で分かったということでございまして。もし、あれであれば担当の方から、もう少し、どんなものでどれぐらい丁寧にというか、特殊かということを説明させますけれども。査定の方では、一応、担当部局の言い分を納得して、今、申しましたように、2億以上追加しなきゃいかんということを分かったということなので。内訳申しますと、外装の方は結構仕上げとしてかかるということで1億数千万円、それから躯体の構造に関わる費用の方も8,000万(円)以上かかるというような、増額しなきゃいかんということが分かったというふうに聞いていますけれども。

 

記者

 農林業施設災害復旧というのは、農道とおっしゃったんですけれども、もうちょっと具体的に、どこの何とかいうのが分かればと思いまして。

 

市長

 端的には似島の農道というか、ざっくりいうと似島、道がありますね。そこの擁壁とかが雨で土砂崩れになりまして。かつ人口が少ないもんですから、住宅戸数には影響ないんだけど、生活する上で非常に不便だということで、急ぎ復旧しなきゃいかんということで予算案にしたところであります。

 

記者

 三の丸の件でもう1点質問なんですが、今回、外装であるとか構造に係る費用が膨らんだということで、複雑な仕上げだとか施工単価が割高だったというような説明があったかと思うんですけど、今、広島市で様々な大型事業が進んでいるかと思うんですが、これはあくまで三の丸歴史館が特殊だからこのような事案が発生したのか、それとも、他の今進んでいる事業でも、こういったことって起こり得ることだと思われているのか、どんな具合なんでしょうか。

 

市長

 基調として、資材単価、上がっています。したがいまして、これ以外にも、ここでは今の説明ざっくり省きましたけれども、議会で了解いただいて契約をするということで実行していますものに関して、いろいろなものが額は上がっているというか、そんな状況にありまして、資材高騰に伴う単価アップということは、いろいろなところで起きております。ですから契約締結の変更をやっております。

 例えば、予算の資料をもしお持ちであれば、例えばそうですね、特別支援学校の校舎の増改築なども費用の引き上げに伴う契約変更をやっていますし、それから西風新都はちょっと。でも、こういうところ資材単価入っているかな。西風新都の梶毛南(工区)も入っているかな。それから契約変更で当然、あと何があるかな。契約変更の中で、ちょっと言って。何件かありますよね。

 

市職員

 今回のケースで言いますと、お手元の資料の例えば8ページになりますけれども、今、市長おっしゃいました特別支援学校なんかで言いますと、今回、契約変更していますけれども、変更理由の方で賃金水準等の変動等によるという形になっていますので、その辺でさっき言った人件費あるいは資材高騰等、反映させていただいているという状況でございます。ちょっと(令和)6年度の、まだ実績等は押さえていないんですけれども、年々ここ4~5年の傾向で言いますと、不調とかそういったものは件数的には減っているという状況はございます。一方で、予算措置においては、そういった物価高、それから人件費高という部分は反映させて予算措置はさせていただいていますけれども、実際のここ4~5年の傾向で言いますと、不調なんかは減っている状況にはあります。以上です。

 

市長

 それは基本的に市の請負工事契約約款でインフレスライド条項というのを設けていまして、それに基づいて額を上げれば一応何とかなりますけれども、発動はできるようになっているんで、その予算をあと積み増ししていかなければいけないから、議会承認を得てという、そんな状況にあります。

 

記者

 今、全体のトレンドの話をされたと思うんですけれども、こと今回のその三の丸(歴史館)に関しては、先ほどの冒頭からの説明のように想定を超える工事単価、躯体の面などであったということですが、今回、比較的同じ入札不調、トレンドとしては工事単価上昇しているんだけれども…。

 

市長

 原因は今度のいわば装飾といいますか、それに関わる施設躯体の工事とそれから最後の塗装といいますか、それにかかって。その分のそれぞれ資材も高騰しましょうから、それを折り込んだ上で予算措置はしているという、新たなものですけれども従前のをやっていても単価が上がっていた可能性ありますけれどもね。

 

その他の質問■

【こども図書館及びこども文化科学館のリニューアル計画について】

記者

(広島市)こども図書館の隣接地にこども本の森の寄附を受ける意向について、6月の市議会で明らかにされましたけれども、協議の進捗具合とか今後のスケジュールというのはどういった具合になっているんでしょうか、教えてください。

 

市長

 これに関してはいろいろ皆さんの御心配ごとになっているというのが分かりましたので、少し経過をもう一回振り返って説明をしておきたいと思います。

 こども本の森につきましては、安藤忠雄さんが実際に御自分で資金を出して設計、施工したものを各自治体に寄附をするということをやってきておられるのだというのが基本認識でありまして、かつ、この寄附をされる施設に関しての御本人の思い入れは、「人間の心の成長にとって、最高の栄養は本である。」と、こういった思いを持っておられて、自ら各自治体を選んで御寄附をされてきていると。そんな中で、我が市として把握したのは、大阪市や神戸市、熊本県などでされているということでありました。

 これを知るきっかけになったのは、元々は令和4年6月に安藤さんが(広島)県内で、こども(本)の森を設置できるかどうかということで、広島県の方に来られて調査をされたということがあったものですから、それを聞いて同年の11月にうちの方から安藤氏の事務所に伺いまして、こども本の森を本市に寄贈されるというか、そういった整備して寄附したいという御意向あるんですかというふうなことを確認に行きまして、そこから安藤事務所との接点ができまして、市内にどういうふうにするかということで、整備地も決めていないし、協議していこうじゃないかということでお話が始まりました。

 その後、翌年になりまして、やり取りをやっている中で、令和5年の5月、8月、安藤さんの事務所にまた伺うということをいたしまして、その中で、候補地と共に造る施設をどのような位置付けにするかと、いわゆる公的施設としてどのように位置付けるんでしょうかねというようなことを確認するというようなことを協議をするという、話をいたしました。この公的施設の位置付けというのは、例えば図書館という形で寄附いただくのか、いわゆる公共施設、自分が造った施設が公共施設として何か使ってくれと、図書館ということで注文が付けば、図書館の我々の扱いの中でそういったものも含めて、こういう施設群を広島市の図書館に認知しますよね。その関係で例えば本を貸出しする施設にするのか、いろいろなこちらの内規とか取扱いを変えていかなければいけません。そういう準備がいるため、どういうことにしましょうかということで協議をすることになりました。ですから明確にこれこれということが安藤さんの方でカチッと決まっているわけではなく、広島の方でどうしたらいいかなというような状況なんです。それが令和5年の5月、8月頃の状況でした。

 そして、今年の5月になって整備候補地をこども図書館の、我々が持っているこども図書館の隣接地にしていこうという最終的な確認ができましたので、こういうことになったのでということで、6月になって質疑を通じてですけれども、こども本(の森)の寄附について協議しているということを議会で明らかにした、そういう経過があります。したがって、今申し上げたように、個々の詳細というか具体的なものが提示されているわけでもなく、場所、あり方をどうしようかということ、でもやりたいと。どんなもんですか、広島市の図書館はどんなになっているんですかというようなことも含めながら、そんな状況でありますので、御質問の今後のスケジュール等に関しましては、安藤氏の方で、本件を進める準備が整って、具体的な整備の方向性が固まったということになれば、その段階で改めて発表するということにしたいと思っています。そんなもんであります。

 

記者

 こども図書館の隣接地ということで、こども図書館を利用されている方や、(広島市)こども文化科学館、で、さらには(広島市)青少年センターがこども図書館、(こども)文化科学館の中に入ってくるという計画が今進んでいますけれども、その利用者であるとか、そこを活動拠点にされている方々は、この計画がどういう方向へ向いて、どのようになっていくかというところをすごく関心は高く持っていらっしゃると思うので、締切りは特にはないんでしょうけれども、こども図書館リニューアル計画については、一定の計画を設けた上で、事業計画を進められていると思うので、市の方として、安藤事務所の方と協議が進み次第、また機会をとらまえて説明をしていただければと思っています。よろしくお願いします。

 

市長

 その気持ちは我が方も一緒でありまして、市として公的施設である(こども)図書館をどのようにするかという作業をすることは皆さんにお示しして、段取り感も大体、議会にも説明しながらやっています。

 それをやはり、安藤さんの方でも知っておられますから、そうすると、そういうものを造ったときに、自分がこういうものを造って寄附したいという御気持ちがありますから、どのように調整するかは寄附者の方の意図ですから、その方を含めて、我が市のやり方に合わせて寄附してくださいというのも、ちょっとこれまた虫が良すぎる話ですから、我が方の進捗状況も十分御説明して、どのタイミングで具体的なものを提示していただけますかというやり取りで終始していますから、ある意味では時間がちょっとかかっているといえばかかっているし。我々としても、例えば、(市が)造る(こども)図書館と安藤さんが寄附される図書館を極端なことですと、一体のもので造るような設計にするのか、別々に建てるけれども、隣地で行き来するのを便利なものにするかというぐらいの違いがあるんですけれども、そうしますと、設計図そのものをもし、一体のものでやろうとすると全部こちらの作業できませんよね。こちらはこうやるけれども、向こうはどう思われて、その作業を聞いてということで、個人の寄附者が現れたことによって、我々の事業計画、全体をもう一回、個人の意向に合わせてやるかどうかも聞くというような調整になってまいりますから、多分そこまでは、今までの経過を見ていても、自分の思いを完成するものを寄附するということでとどめておられて、それを市の造る組織体とか、その施設にどうこうしろということは言っておられませんから、そういうことじゃないだろうというふうに思っています。

 いずれにしても、その辺のところも確認しながらやるという作業にならざるを得ませんから、まずは、うちの作業スケジュールはこうなりますよと。その過程の中でどういった展開を予定されていますかということにならざるを得ません。

 ですから、多くの方がある意味で、市と安藤さんが一緒になって建物を造れればそれに越したことはない。そのための手続きをどうですかというようなことを気持ちを込めて御心配されているという状況じゃないかなと思うんですけれども、手続き的には個人が造るものと、公が造るものを一体化するというのはなかなか難しいんじゃないのかなというふうに思っていますので、我々とすればまず、(こども)図書館を造る作業の基本をきっちり固め、それを安藤さんに理解いただいた上で、どういった形での寄附をいただけますかと、そういう基本を保ちながら、お話あるいは協議をしていきたいというふうに思っています。

 

【兵庫県の齋藤知事 百条委員会出席について】

記者

 兵庫県の齋藤(元彦)知事が、パワハラ疑惑などを調査する百条委員会をかけられています。今年3月に県の幹部から内部告発というものがあって、その後も自殺者が出るという事態も発生しているんですけれども、自治体のトップとして、今の状況をどういうふうに見ていらっしゃいますか。

 

市長

 自治体のトップとして、百条委員会を設けて、皆さんがまず、事実確認と御本人の意識と皆さん方の評価というものをどう確定するかという作業をしておられますので、内容については、市長としてのコメントは差し控えておきたいと思います。ただ、百条委員会を設けて、こういった事態、究明をしなければいけないような事象が広域自治体、県のレベルで起こっているというそのことは、どうでしょう。そういうことが起きないような県政執行を望まれるんじゃないかなというふうに思います。

 

記者

 その百条委員会の中では、アンケートで「エレベーターを乗ろうとすると目の前でエレベーターの扉が閉められたことに激怒された」とか、「出張先で、20メートル手前で降ろされて、そのことに激怒する」というのが出ているんですけれども、それが事実であれば、どう思われますか。率直に。

 

市長

 率直にはそうね、怒りっぽいたちの方かなと、自分もそういうとこあるから、気持ち分からんでもありませんけれどもね。いわゆるイライラして怒るという、もし事実とすれば、そういうタイプの方かなという気がします。だからといって、どうこういうわけではありませんけど、いろいろな方がいますよね。ぐっと我慢できる方と、我慢できずにこぼす方と、我慢できずに怒鳴る人と、いろいろタイプがありましょうから、自分自身の思ったとおり物事が動かないときの反応するタイプの中の一典型ではないかなというふうに思います。

 

記者

 そういった場合、松井市長御自身はパワハラと受け止められないために何か気をつけられていらっしゃることはありますか。

 

市長

 私自身、パワハラという意識はないですけど、怒りっぽいたちであるということは、自ら「瞬間湯沸かし器であります」ということを事前に職員諸氏に周知しておりまして。「決して、これはパワハラ意識でやっているのではなくて、堪えきれなくてやっているんだからね」ということは常々、皆さんにお伝えしているつもりでありますけれどもね。「ねっ」とか言って。はい、というふうにしております。

 

【パールハーバー記念公園の交流について】

記者

 昨日ですね、パールハーバー記念公園の(姉妹公園)協定に基づいて広島市が派遣をしていた若者であるとか被爆者の方々、7人が帰国をして、市長のところへ面会して報告をされたと思うのですが、それぞれ内容については全て聞かれていたのでご存じだと思うのですけれども、本当に交流することでいろいろと見えてきたものがあるということを説明されていたと思うのですけれども、一方で、協定の結び方であるとか内容であるとか、そういったことにまだ疑問を持っていらっしゃる方とかは多くいらっしゃると私は認識しているのですけれども、広く、広島市民であるとか被爆者の方に協定の意味とか意義を理解してもらうために、市長としては今後、まずは派遣をして交流をしてということが、今回、成し遂げられましたけれども、そういった広く理解してもらうために、市長としては今後どういったことをしていきたいなというふうに思っていらっしゃいますか。

 

市長

 今言われた理解していただけない方、多くおられると言われるコメントが気にかかるのですけれどもね。「理解をしづらいなという気持ち」そのことを否定するわけではなく、分からないわけではなくて、むしろ、そういった考え方を乗り越えていけないかなというのが私の市政(姿勢)だということを分かっていただきたいんですね。

 そのために、平和文化の振興というテキストを使って、いろいろなところで組み立てて説明できるようにしているんですけれども。決して、この行動は私個人という者の価値観としてやっているんじゃなくて、いろいろなところでやっている説明から聞いて分かっていただけると思うけれども、広島の市長としての対応であるということは揺るぎないものにしたいと思っています。というのは、この行動は(広島)平和記念都市建設法という、広島市長に命令が出ているというふうな説明を他でもしているんですけれども。自分の根拠とすれば広島の市長というのは、住民の協力とか関係諸機関の援助によって平和記念都市が完成することについて不断の活動をしようとありますから、その一貫であるというふうに自分は思っています。

 それから、もう一つは、こういった活動の原点は日本国憲法の前文にも書いてあるんですけれども、英語で言うと「Peace loving people」、人ですね、国家ではなくて、個々人。平和を愛する方々と一緒になって、平和というものを追求しようというのが日本国憲法の前文ですから、まさに、それも実行したいと。日本国憲法前文では、「日本国民が恒久な平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚する。」理想ですよ。しかも、崇高な理想。「自覚して、平和を愛する諸国民」、「Peace loving people」の公正と信義を信頼して。公正と信義。疑心暗鬼じゃないんですね。それを信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意していると、こうありますので、その実践の一貫だというふうに位置付けています。

 そして、さらに、ヒロシマの場合の平和の心、ヒロシマの心は記念碑に書いてあります。「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という言葉と、「このような思いを他の誰にもさせてはならない」という被爆者の言葉だということで、ヒロシマはずっと言ってきています。この言葉のやり取りを通じて、全ての方々が原爆犠牲者の冥福を祈って、戦争という過ちを繰り返さないことを誓う。その際、過去の悲しみに耐えて、憎しみを乗り越えて、人類、全人類の共存と繁栄を願うとこうあります。

 ですから、国家がどう思っているとかいう言葉は、この今の流れの中には出ておりません。人々がどう思っているか。その人々をコントロールする為政者が国家の意思だということで戦争を仕掛ける決定をするとか、やっているわけですね。

 ですから、そういった為政者に影響を与えるべく、市民社会、個々人がいい関係をつくるということを広く広めていく、そのことを重視したいんです。国家がどういうことを言っているから、「気をつけてあの国家」にという、そういう話は分からないでもないのですけれども、それを乗り越えるための努力を広島市はやり続けるんだということを分かっていただきたいんです。それに尽きるんです。決して、どっかの国家に利用されるとか、国家を利用しようなんて全然思っていません。誤解があるんじゃないかという気がして仕方がないんですね。

 そして、現実の世界というのが、戦争を仕掛ける国がある。核兵器を持っている国がある。そういった立場で言うと、戦争を仕掛ける動機付けをさせないようにするために、例えば、相手を威嚇して対応せざるを得ないと。これが正しいだろうと、こう言われるんですけれども、そういう側面、現実的な対応を否定するわけではないんですけれども、そういったやり方をすると疑心暗鬼がエスカレートして、ついつい、国対国の戦争。そして、その上で国民を殺せという命令を出すという実態に至るということを経験しているこのヒロシマですから、戦争をすべきではない、核兵器をなくすべきであるという理想に向けて、それをしないようにするための環境、すなわち、為政者がそういった判断をする、それを促すことにつながるような市民社会、市民一人一人が、そういったことをやっちゃいかんと、やるべきではないということを、国境を越えて同じように言えるようにする。そういう環境設定をしたいと思って、やっております。

 パールハーバーでもそういった方がおられるということを現認しましたので、その方々と握手をして、政府機関で働いておられるけれどもそういった方々が理解していただいているという方であるということが分かりましたので、今やっているとそういうふうに理解してください。

※(  )は注釈を加えたものです。

■配付資料■

令和6年度9月補正予算の概要 [PDFファイル/79KB]
会計別総括表等 [PDFファイル/163KB]
補正予算の内訳 [PDFファイル/88KB]
令和6年度第3回広島市議会定例会提出案件 [PDFファイル/295KB]

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