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ページ番号:0000367506更新日:2024年3月8日更新印刷ページ表示

2024年1月18日記者会見「JR芸備線の再構築協議会について外3件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>

日時 令和6年(2024年)1月18日(木)午前10時15分~午前10時58分

場所 市役所本庁舎11階第1会議室

 

■市政記者クラブからの代表質問■

【​JR芸備線の再構築協議会について

 

記者

 JR芸備線の再構築協議会が近く開かれる予定です。国は広島~備中神代間の全線を対象としていますが、中国地方最大の広島駅が立地する自治体として、ローカル線存廃の協議にどう関わっていかれるのか、改めて市長のお考えを聞かせてください。

 

市長

 この度設置されましたJRの芸備線の再構築協議会におきましては、特定区間である備中神代駅から備後庄原駅の区間、これを中心に議論がされるものというふうに受け止めております。その上で、その備中神代駅から広島駅までについても、協議区間といった位置付けで議論が行われるというふうに整理されておりますので、その議論が行われる際には、いわば広域的な見地に立って、本市も交通事業者や関係自治体などと一緒に地域が抱えている課題の解決といったことに協力をしていきたいと。そこで、しっかりと必要な議論ができればやりたいというふうに思います。

 

記者

 協議会に参加される中で、存廃を前提としないという議論なんですけれども、その辺りどのように議論が、存廃を前提としない議論というのはどういった議論になるというふうに予想されて臨まれますか。

 

市長

 前提にしないですから、まずは基礎自治体として、もうすでに市内のバスの事業の整備なんていうのも言っておりますけれども、公共交通なるものを社会的なインフラという捉え方をして、基礎自治体がしっかりとそういった社会インフラを利活用していく。そういったものにしていきたいと思っています。

 そうすると、利活用していくためにどんなことが必要となるかと、そういった視点で議論展開ができればと。そして、それを先ほど言ったように、広域的な見地に立って事業者とか関係自治体も巻き込んで、重要じゃないでしょうかと、これを利活用するためにはこんなことにすべきではないでしょうかとそういった話を私としてはしたいと思っていまして、それはそういう場があればやっていきたいと思っています。それは存廃を前提とするのではなくて、今申し上げた、自分とすれば、社会インフラと捉えた上でその扱いを今後どうするべきかという視点で議論するといったことになろうかと思いますけれどもね。

 

記者

 広域的な観点に立つ場合、庄原(市)、新見市ですね、岡山の方と広島市の利用者の数も自治体の財政規模も全然違うと。そういったときに、広島市としてできることっていうのは何だとお考えですか。

 

市長

 それは、社会インフラと捉えたときにそれだけを物としてどうこうするというのではなくて、あくまでインフラですから、利用ということを考えたいですね。そうすると、利用といったときに、大きく自然発生的な利用ということと、事業者、基礎自治体が一緒になって、利用を誘発するといいますかね、自分たちの地域を活性化するためにこういった公共インフラをどういうふうに利用するかと、活用するかと。そうすると、インフラは人の移動のための手段ですから、移動ということを起こすような仕掛けを事業者と基礎自治体が考える。かつ、その誘導する中身が地域住民にとって望ましいものとかね。地域を元気にするために必要な誘導策であるとか、そういったことも含めて、どこまでできるかということなんですね。その上で、それだけの誘導を図るのであれば、こういった公共交通をどこまでどういう形で維持するか、調整するかと。そういう発想ですね。

 つまり、所与の人口移動とか流通を前提に物事を追っているのではなくて、人を動かして街を活性化するための手段としてということだと思っています。それを議論ができれば、いい議論が展開できるんじゃないかと思っています。

 

記者

 そういうことも含めて、今回、広域的に広島市が関わる価値があるという。

 

市長

 申し上げたように、協議区間という扱いですか、協議をする区間、全体をね。だから、各自治体が元気になるために、お互いに人の例えば交流をこういう形でやろうじゃないかと。その際、その交流を円滑にするためには、こういった交通手段がいるだろうと。で、その一つとしてこれをどう位置付けるかとかね。そんな議論になれば様々な議論ができると思いますよ。

 

記者

 これまでも利用促進の取組っていうのは、広域的な連携でされてきていますけれども、今回協議会に参加することによって、そういう需要を誘発するというような取組、これをより一層強めていくと。

 

市長

 強めていくというかそういうことが重要じゃないでしょうかということは言わせていただければと申し上げ、それを皆さんがそうだなと言っていただけるかどうかということだと思いますね。

 

【旧陸軍被服支廠について】

記者

 広島県所有の3棟のうち1号棟を市に無償譲渡し、県と市で費用負担を折半する案が明らかになりました。1号棟は「平和学習等の活用」が想定されていますが、市長は平和学習の場としてどのような形で活用が可能だとお考えでしょうか。

 

市長

 この旧広島陸軍被服支廠の活用策というのは、今までも国・県・市で構成しております研究会、正式には「旧陸軍被服支廠の保存・継承にかかる研究会」、こういった研究会において議論してきていると、そのものでありますのでね、今後一定の時間をかけて国所有の1棟を含めた全4棟、これについて最終的な活用策の議論・検討が進められるということになるというふうに承知しています。

 そして、全4棟のうち、県の方が市に無償譲渡するよと言っていただいている1号棟に関しましては、この耐震性の補強をした後で我が市が完全に所有権を持っていろいろな管理・運営できる、そういう施設になりますので、研究会の中で整理してきている中で、「旧広島陸軍被服支廠全棟の将来的な活用イメージ」という中で、とりわけ「広島の自然や歴史・文化・平和を学べる拠点」といった位置付けをする施設も欲しいというふうなことを言っていますので、それにふさわしい施設として位置付けた管理・運営を考えていけばというふうに思うんですね。

 例えば、展示室であるとかライブラリーとか収蔵庫、あるいは講話会場、そういったことで平和学習などに活用するということが想定されていますから、いずれにしても今後この研究会の中で平和学習などのノウハウを一応持っていると自負しておりますので、本市が中心になって具体的な活用策をまとめられたらというふうに思っています。これは拠点としてのまとめですけれども、そのまとめをするときの発想として、多くの方に見ていただくというか、被爆の実相を知っていただくという貴重なものにしたいと思っていますので、そういった議論の際、検討の際には、今のところ、できたら広島大学の旧理学部1号館であるとか、広島大学の医学部の医学資料館といったような既存の被爆建物、それから平和の丘構想ということで今、比治山も整備していますから、一応ルート設定といいますか、そのルートを平和の道を考えてそのルート上にある拠点の一つというふうに位置付けて、それぞれの役割というか、分担できたらして、それらが一体となって歴史といいますか、被爆の実相などを受け止めていただけるようにする。あるいは広島の、最初言いましたように、歴史・文化というものを受け止めていただけるようなものにすべく、その連携方策も視野に入れながら活用策を考えていきたいなというふうに思っています。

 

記者

 先ほど御説明がありました、3棟のうちの1棟を市に無償譲渡し、県と市で費用負担を折半するという、この協議については国・県・市の研究会の方で話合いが行われてきたという話でしたけれども、改めてどういう経緯で1棟を広島市に無償譲渡をし、広島県と市で費用負担を折半しようということになったのかということと、もう一点、1号棟についての市長の活用策、活用に向けた考え方というのは先ほど伺ったんですけれども、費用負担については折半でということなので、他の棟について広島市として何らか活用に向けて、かなり関わっていくお考えというのはあるんでしょうか、教えてください。

 

市長

 活用についての関わり方は、御相談を受ければこういったふうに使っていただくというのは、いいんじゃないでしょうか、というふうな形の助言・アドバイスは致しますけれども、所有者の方の支配権が全てですから、それを強制して、あるいは侵害してといいますか、強要してこうしなさいということは多分できないと思うんですね。これは今までも言っておりますけれども、市内にある例えば民間の被爆建物であってもうまく利活用してください、所有者の方はよく考えてやってください、そして保存に必要なためにということであれば必要な支援を我々として用意しています、というようなスタンスは、これはどなたに対しても一緒ですからね。県が所有し続ける、国が所有し続ける建物群であれば同じような形でお願いをすることもあろうし、という意味での介入の仕方はあろうかと思います。

 1号棟に関しては、そういった中で元々今でも県の所有ですけれども、それを広島市に所有権を移しますよという、無償でということで言っていただきましたのでね。それであればいただいて、それを市として管理・運営していきたいということで、先ほど言ったような考え方を申し上げました。これは今の研究会の中での議論と並行して、そういったことを議論しながら、一応市にということで来たと思うんですね。

 そうした中で、いただける建物について活用の前にまず安全・安心の確保のための耐震構造等にしなきゃいかんとか、そういったようなのがあるということも、はなから分かっておりましたので、それについては建物の基本部分については原則その所有者がもちろんやっていただくというのを今までもやっており、そして、そういった中であれば市のルールとしてこれくらいの支援はしますという支援措置を持っていましたから、そういったことで可能でしょうというようなことを言っておりました。その延長線上の中で、さらにそのものをこちらにいただけるというか、ちゃんとやってくれということ、さらには今度の耐震構造等について安全・安心のための支援については、県の方が頑張って、国からのしっかりとした支援を引き出すということになりましたので、そうすると県所有の全体部分のベースとなる安全・安心確保の部分についての費用については、ある意味では例外的ですけれどもかかる費用、だいぶ国の方からの支援もいただけるということが分かったので、それについては半分見るということ、いろいろなところで市の施設などを造るときに県からの支援もいただいているということもあるということで、安全・安心のための費用を半分は見ましょうと、こういうふうになったという理解であります。

 

記者

 要はですね、先ほど所有者にあくまでもやっぱり権限があるよというお話でしたけれども、耐震化に関わる費用は、まだあくまで案ですが、広島市の所有はこれから1号棟のみということで、他の号棟についても耐震化に関わる費用については広島市が持つということで、今現時点では話合いが行われているということですけれども、広島市の税金を投じる部分でもあるので、かなり踏み込んで広島市としても、あくまで先ほどおっしゃられたとおり所有権はそれぞれ国や県があるんですけれども、どこまで介入できるのかなというところ、活用に対して発言ができるのかなというところがちょっと気になったので質問をさせてもらいました。

 

市長

 発言ができるかというのは、いろいろないい使い方をしてくださいということが問われれば言いますし、受け入れる側の考え方と思うんですね。

 自分たちが所有する建物だけれども、広島市にある建物なので、広島市がやる平和行政とか平和発信のために協力してもいいよということを強く思っていただければ、我々のお願いすることをしっかり聞いていただけると思うんですね。いやいや、それは自分たちも理解しているけれども、むしろ自分たちの所有物としての運用方針の方をしっかり打ち出したいなと言われれば、そうだと思うんですね。でも、よく考えてください。国なり県が出していただける費用っていう、その一部には、間違いなく広島市民が国税なり県税を払っているわけですよ。そういう出どころのこともよく考えながら、考えてくださいねということは、私は申し上げております。だから市として、支出のところだけではなくて、負担している人間という広島市の市民もいくらか、そちらに出している。そういう気持ちもちゃんと理解していただいて、協力していただけるといろいろな面うまくいきますね、ということで。

 その中で、耐震構造というのは重要だし、崩れないようにするということですから、所有権、わざわざこちらに1棟を移して、ちゃんとやってくれというぐらいで、それであれば、他の民間のいろいろな保存のために支援してきたやり方を、少し県の方に向けては3棟まとめて耐震構造の部分は市としても半分見るということで、一緒にやりましょうよと、そういう了解は取り付けられたということじゃないかなというふうに思っています。

 

記者

 先ほど、比治山とか(広島大学旧)理学部1号館と連携していきたいと、市長、かねがねおっしゃっているように、平和記念公園からだけじゃなくて、いろいろなところを市内を回ってもらうっていうことだと思うんですけれども、この1号棟に関して、比治山の再整備みたいに、こうやって整備していきますという今後の基本計画みたいな、こういう活用していきましょう、こういう整備をしていきましょうっていう計画を作っていかないといけないと思うんですけれども。共有するものについて。

 

市長

 もちろん、それは先ほど申し上げましたように、これについては被服支廠全体についての、今は研究会ありますでしょう。「旧陸軍被服支廠の保存・継承にかかる研究会」これは動いていますからね。ここで1棟はまだ国が持っていますし、この整理でいくと、2棟県、1棟が市と、こういうことになりますから、それら全体の調和も図りながらやるということをしていかなきゃいけませんので、この活用の仕方をこれからしっかりとまた議論・検討するということになろうかと思います。

 

記者

 あくまで、そういう検討の舞台というのは、その研究会を引き続きやっていこうということですね。

 

市長

 その被服支廠の扱いはここでやり、それを使って、我が市がいろいろまた調整できるところを全部連携をさせながら、こういったところで意見を申し上げていくということになろうかと思いますよ。

 

記者

 僕も先日、近くに行くと、被服支廠に行くというよりは近くのコンビニに行くんですけれども、コンビニに行くと貼り紙がしてあって「長い時間の駐車は御遠慮してください」って書いてあるんですよね。やっぱり、周りに駐車場がないという問題とか、理学部1号館とか、より広域に広島市の被爆の遺構を見てもらうっていう意味では、モビリティーの問題とか、その周辺の駐車場整備とか、そういう広島市ができることっていうのもこれからあると思うんですけれども、その辺りはまた別途考えていくっていう感じですかね。

 

市長

 それも考えなきゃいけないと思っていまして、ざっとした考えとすれば、そういった点在する施設群を、できれば限られた範囲ですが、ウォーカブルなまちづくりという位置付けの中で見ていただけるようなルート設定をするということ、ルートの設定ですね。それから実際に移動するときに、例えば、歩くのがちょっと大変であれば自転車なども今は用意していますから、そういったものを使っていただけるという利便性の提供などもセットで提示して、皆さんが歩きやすくするルート設定、それから用具のセット。さらには、それでも大変だというのであれば、特にインバウンドとかいうことをいいますから、海外の方々が来たときの時間とかの節約もあるとすると、今、循環型のバスを市内に何本か走らせて、例えば、そういったルート設定の中にこういった施設群がうまくはまるようにやっていただけると。それは公共交通の方でまた市としてもお願いし、事業者と調整するということもありましょうけれども、やろうと思えば、いろいろな要素をきちんと皆さんと協議して、申し上げた平和発信ということについての共通のコンセンサスを作った上で、必要な対応をするということになるんじゃないかと思っています。

 

記者

 それで、これから研究会でこの活用については議論していくんですけれども、先ほどの交通とかの話になってくると、自転車とかの話になってくると、もうちょっと全庁的な検討というのが必要になってくるかなと思って、そういう組織立てみたいなことを考えられるかなと思ったんですけれども。

 

市長

 その組織は基本的に、企画総務という全体的な調整セクションを設けていますので、そこが中心となって既存の担当部局との連携を取るということになるし、大型で長期に関わるような事業であれば、それに必要な組織をつくったりするか分かりませんけれども、この被爆建物については今までもいろいろな形で関係部署連携していますから、その連携の仕方を円滑にするということを企画調整を中心にやっていけばいけると思っています。

 

【令和6年能登半島地震について】

記者

 能登半島地震の発災から2週間余りがたちました。市長の所感と現時点での市の支援状況を教えてください。

 

市長

 まず、今回の能登半島地震で多くの方がお亡くなりになられていますので、本当にそういった方々に哀悼の意を表したいと思います。それと、被災されて避難を余儀なくされているという多くの方々おられますので、心からお見舞いを申し上げまして、そういった方々への支援を最大限やっていきたいという心構えで今臨んでおります。

 そうした中で発災から2週間余りたっておりまして、いろいろな情報を収集してまいりますと、被災地での家屋の損壊、それから道路、水道・下水道・電気・ガス、いわゆるインフラに甚大な被害が発生していて大変な状況。さらには厳しい寒さ、悪天候といった状況の中で、大変な状況があろうかと思います。この状況を見るにつけ、私が市長になって平成26年、平成30年、災害としては違うんですけれども、豪雨災害を受けて大変な状況になったときに、全国から温かい支援を受けたという立場でありまして、非常に皆さんから頑張れということを言っていただけるというのは、ありがたいなというふうに実感しましたので、多分こういった形で全国的に皆さんが応援するという、助け合うということは、被災地の首長さん方も非常に助かっておられるというか、気持ちを強くされていると思うんですよ。事態は非常に大変な状況ですけれども、頑張るぞという気持ちになっていただけるんじゃないかなというふうに思っています。そういう意味では、まずは現場の担当者の方が被害状況をしっかり把握して、それに必要な支援策をきちっと整理し、で、それを受け止める側で応援できる体制をしっかりつくって、順序立ててやっていくと、みんながバラバラで一気に来られても、逆にいろいろな支援が来ると、その支援する方々、調整するということで手間をかけると、かえって現場が大変になるということなので、その辺をしっかりやりながら継続的な支援をしていくということが重要じゃないかというような感じを持っています。

 そういう中で、この度の支援に関しては、効率性・効果性を考えてということを原則として国が一元的に石川県などの被災地、自治体のニーズを把握すると、それを全国知事会とか、指定都市の市長会に連絡して、そこで調整を図って、各都道府県、あるいは指定都市、支援要請が来るという、そういうシステムが今稼働しておりまして、本市としても、その要請に迅速的確に応えられるようにするという構えで今動いております。

 発災直後から応援職員の派遣とか、備蓄物品の提供の準備は進めてきておりまして、最初の始動要請に応じて1月5日から、まず職員等を順次派遣してきております。詳細については、もうすでにお配りしたりしている資料あろうかと思いますけれども、そこに記したとおりでありまして、18日現在で、33名の職員を健康福祉局、水道局、下水道局、危機管理室、都市整備局、健康福祉局と重なっておりますけれども、こういったところから職員を出て支援活動に従事していると、こんな状況であります。

 で、派遣職員からの報告を聞きますと、今、最初に感想を申し上げたとおりで、被災地、非常に厳しい状況にあるということ。そして、何よりも今、継続的な支援ということが求められていて、一定期間を予定しているけれども、結局そこでのサービス提供が切れると、地元の人が困るから、何とかつないでくれと、それをうまくつなぐということと、来た方がなるべくうまく引き続きという話が多々あるようであります。そうしますと、ひるがえって、派遣した職員の体調管理をこちらにもしっかりと注力する必要があるというようなことがありまして、これがうまく現場で機能してくれたらいいなというふうに思います。宿泊する場所等々、いろいろな形で支援策、講じられていますけれども、それがニュースになるぐらい、まだまだ十分に行きわたってないから、ニュースになっているんではないかなというふうな受け止めであります。

 あと、石川(県)などの状況を少し申し上げると、今後の道路と水道・下水道などのインフラの早期の復旧、それから避難している方々の環境改善、それから、これは特に災害関連死という、その後を生き延びて何とかきたんだけど、避難所の状況で自分達の体調を崩して、さらに、悪化するということがありますので、第1次避難所からもう少し安定した1.5(次避難所)とか2次(避難所)とかいっていいような、もう少し離れているけれども、きちっとしたお世話ができる体制、避難所へということが今重要になっている。そのお手伝いはできないかなということ。

 それから、あとは、その後のことを考えたときの、り災証明の発行これはとりわけ災害のときなどに自分に関わる資産とか、そういったものが損傷いたしまして、それをこんなふうに傷んで直そうとすると、いろいろな形でお金もかかる。そうするといろいろな支援がいるとき、どういうふうに傷んでいて、どんな状況かということ、今段階で的確に判断しておかないと、のちのち手間がかかってしかたがありませんので、このり災証明の発行をしっかりとやると、こんなことがとても重要かなというふうに思っています。これでも、私より現場の首長さん方が、多分しっかりやっておられるというふうに思っていますので、本市としては、いずれにしても、今言ったような状況であろうから要請があれば、迅速かつ的確に対応をしていけるように構えをしておくということに徹しておきたいというふうに思っています。以上です。

 

その他の質問■

【職員研修資料での教育勅語引用について】

記者

 市長が職員研修で引用されて、例の教育勅語のちょっとまたお話で恐縮なんですけれども、市長は多面的な考え方への対応のために引用をしているんだという御説明、前回いただいたんですけれども、一部の市民団体とか被爆者団体は「やめてほしい」と「引用しないでほしい」というような申し入れがあったんですけれども、市の方は「市長に言っておきます」というような対応があったんですけれども、ちょっとそこの受け止めをちょっと教えていただければと思いまして。

 

市長

 受け止めは、私が市長になってしばらくして、職員研修に使う資料の一つとして、教育勅語が含まれているというのは間違いありません。ただ、その教育勅語の一部抜粋資料をどのように使っているかということを理解した上で、皆さん議論していただいているかどうかということが私にとっては疑問であります。私の説明と資料の使い方は、ちゃんと説明しているはずなんですけれども、どうも議論されている内容は、私の説明とは違った形での議論になっているような気がしてしかたないんですけれどもね。だから、資料を使うか使わないかというか、その資料をどのように使うかということについての当事者、私自身の使い方と、かけ離れた議論をされているような気がしてしかたない。

 あえていえば、そういった資料を使えば、そういったことを、その議論する環境が生じるから、そういったことをしないために使うなと、こういうことなのかなというふうに受け止めるんですけれども、ただ、それに関しましては最初申し上げたように、いろいろなファクト、事実を知るということ、それはとりわけ公務員として、いろいろな立場の方が一つテーマについて、いろいろな御意見を市に届けられて、注文される。そういうのを受け止める職員として、その方の所感なり、意見を聞く前提として、それがどういったものなのかということを知っておくということをしないと判断できません。だから、その点を強調して申し上げているということを理解してください。

 実際、日本国であったことでありますし、それについての問題があったという事実も過去あるわけでありますから、そのことを知った上で、こういった問題をどう考えるかと。全てがだめというんじゃなくて、一部評価できる要素もあるよということを言っている方もおるわけですから、それがどういったものかということをちゃんと知った上で、対処しようということを職員に分かってもらうために使う資料だということだと思っていますので。むしろ私の言い分を理解していただいた方がいいんじゃないかと、理解していただきたいなというふうに思っております。

 

記者

 関連してなんですが、先ほどもありましたように、一部の市民団体、被爆者団体の方から、教育勅語を職員研修に使うことに対して抗議であるとか疑問の声とか様々上がっていると思います。先ほどもおっしゃられたとおり市長としては、いいところもあれば悪いところもあって、それを研修で使うことによって職員の方々に、これから職務にあたる上での参考としてもらいたいという思いで、ザクッというと使われているということだと思うんですけれども、ただ、やっぱり、本当にこれだけの方々がこの勅語を使うことに対して疑問を持たれている中で、それでもなお、やっぱりこれを職員研修でどうしても使いたいという思いを持っていらっしゃるのは、どうしてなのかというところの理由を教えていただけたらと思います。

 

市長

 申し上げたように、使うことで、私が使っている使い方について実際に聞かれて、その説明ぶりがおかしいとかいうことなんでしょうか。マスコミの方で、私の説明を聞かないで資料を見て、こうだろうという、こういう問題があるということを紹介されて、それならば問題だということで多くの方がそういう説明がありうるんであれば、資料を使わない方がいいというそういう御意見でいるんじゃないかなというふうに思います。

 一方で、私自身に届く状況の中で、教育勅語を使うことそのものがおかしいことはないんじゃないかという御意見もあるんです。今、言われたのは、そういう少数の意見だから、それは採用しちゃいかんという御意見でしょうか。使うなという意見が多いから、なんで使うかという御質問は、使ってもいいじゃないかという意見は採用するなということでしょうか。聞きたいですよ、逆に。

 私は申し上げたように、どちらの意見というんじゃなくて、そういった事実を説明するというために使っているということ。その説明の仕方とかなんかが、間違うんじゃないかと、あるいは誤解されるから使うなというふうな御意見であれば、そういった使い方はしておりませんということでちゃんとお答えしているわけでありまして。そして、むしろちゃんとしたことを伝えるというためにも、教育勅語を使うことはいいじゃないかという御意見もあるという。それが、多いかどうかは私自身知りません。そういう意見が届いているのは事実です。そちらの方は、その数が少ないんだから、多い方の言うことを何で聞かないかと、こういう御質問でしょうかというふうに、あえて聞きたいですね。そういうことにならないようにするために、ファクトファインディングをしてくれと。職員がいろいろな物事を判断するときに、多数意見、少数意見あるかもしれませんけれども、何を元にということを言っているかということをよく確かめるということをやりましょうよということを言っているだけでありますので、そこだけは誤解ないようにしてください。

 

記者

 今おっしゃられたファクトファインディングをするということの題材として、あまり市民の方から何でもかんでも疑問であるとか抗議の声というのは多くの声は寄せられないとは思うんですけれども、今回の…。

 

市長

 それは、説明の仕方についての情報提供にもあるんじゃないでしょうかと申し上げているつもりなんです。そういう使い方をしていないのに、実際そういう資料を国として作ったわけですから、いろいろなところにそういう資料を提示しているということがあるんですよ。だけど松井市政はそういうことをしちゃいかんと、広島市はそういうことを絶対に使っちゃいかんということなんでしょうか。だから、そういうものの使い方を誤ることのないように、ちゃんとファクトファインディングをしましょうと。

 実際、平和という問題についてのいろいろなテーマについては、言われていること事実を知らないといけないでしょう。どうでしょうか。核兵器を作れとか言っている意見があって、であればこういうことを言っているということを例えば取り上げては、それを賛成しているんだから使っちゃいかんというふうになるんでしょうか。そういう事実もあるけれども、それをどう捉えて核兵器のない世界を目指すかといったようなことを職員、やっていかなきゃいけないと思っていますよ。核兵器があるという意見を取り上げちゃいかんと、勉強させるなということにはならないでしょう。そういうレベルでやっているということを御了解いただきたいんですよ。中身がいいなんていうことを言っているわけではないということを見てくださいよ。何でそんなことを。為にする議論は本当にやめていただきたいと思っています。

 

記者

 最後に重ねてで、また恐縮ですが、この件に関して、市長、冒頭におっしゃられていました市長の御主張が、今反対をされているような方々にうまく伝わっていないのではないかということをおっしゃっていましたけれども、さっきおっしゃっていた賛成・反対どっちが多いかとかそういう議論ではなく、市長のお考えとしては、使わないでくれと言っている方々には、まだ市長のお考えがよく伝わっていないというお考えでしょうか。

 

市長

 よく伝わっていない以上に、私の説明していないようなことを論点に挙げて、記事を見るかぎり、されているような気がします。私の説明は、採用されていないということではないでしょうか。

 

記者

 現段階でも、来年度の研修に同じ部分を引用するということは、今時点では考えお変わりないということでしょうか。

 

市長

 お答えしません。あなたの質問にはお答えしません。(※)

(※)上記(※)の発言について
市長記者会見終了後、市長の発言の意図について問い合わせがあったため、市長に確認を行った結果、「質問の内容が、それまでの質問と回答の流れを踏まえていない」と受け止め、その質問には答える必要はないと表明したものであり、特定の記者に対して回答しないということではありませんでした。このため、発言内容のままだと誤解を生じるおそれがあると判断し、市においてこの注釈を記載しました。

 

※(  )は注釈を加えたものです。

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