広島市建設工事に係る競争入札における積算疑義の申立に関する要綱

（趣旨）

第１条　この要綱は、市長が発注する建設工事に係る一般競争入札の透明性及び公正性の向上を図るため、広島市建設工事競争入札取扱要綱（平成８年７月１日施行。以下「取扱要綱」という。）第４４条の規定に基づき、開札後における金入設計書の閲覧及び積算疑義の申立に関し必要な事項を定めるものとする。

（定義）

第２条　この要綱において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

⑴　入札参加者　取扱要綱第１３条第１項前段及び第２項の規定による一般競争入札（以下「一般競争入札」という。）に参加した事業者をいう。ただし、次に掲げる者を除く。

ア　入札の際に取扱要綱第１６条第２項に規定する工事費内訳書を提出しなかった者

イ　取扱要綱第１７条第２項の規定による再度の入札（以下「再度の入札」という。）に付した場合における当該再度の入札への参加を辞退した者

ウ　広島市契約規則第８条第１号から第３号までに該当する無効な入札書を提出した者

⑵　金入設計書　予定価格を定めるために作成する数量、金額等が記載された設計書をいう。

⑶　設計図書等　市長が発注する建設工事の案件（以下「発注工事」という。）ごとに、一般競争入札の公告の日から入札書等の提出期限までの間に、市長が公表する入札設計書（金入設計書の記載事項のうち、金額に関するものを消去した工事設計書をいう。以下同じ。）、仕様書、特記仕様書、図面等及びこれらの記載内容に関する質問回答書をいう。

⑷　積算疑義　金入設計書を確認しなければ判明しない積算上の疑義をいう。ただし、設計図書等により確認し得るものを除く。

⑸　開札日　一般競争入札の公告に記載する開札日をいう。ただし、再度の入札に付した場合にあっては取扱要綱第１７条第３項の規定により設定した開札日をいう。

（適用対象工事）

第３条　この要綱は、市長が発注する建設工事のうち、一般競争入札による土木工事であって、次に掲げるものを適用の対象工事とする。

⑴　土木一式工事

⑵　とび・土工・コンクリート工事

⑶　舗装工事

⑷　鋼構造物工事

⑸　遊具設置工事

（期間の算定）

第４条　この要綱に基づく期間の算定に当たっては、広島市の休日を定める条例（平成３年広島市条例第４９号）第１条第１項各号に掲げる日は算入しない。

（金入設計書の閲覧及び積算疑義の申立）​​

第５条　市長は、入札書が提出された発注工事の一般競争入札に関し、開札日から起算して３日間（以下「積算疑義申立期間」という。）において第６条に規定する事務の取扱時間内に、金入設計書閲覧申請書（様式第１号）を入札参加者に提出させ、当該発注工事の金入設計書を閲覧させることができる。

２　市長は、当該発注工事の金入設計書を工事担当課の事務室に備え置き、金入設計書閲覧申請書（様式第１号）を提出した入札参加者に閲覧させることができるようにするものとする。

３　市長は、積算疑義申立期間内において、第２項の入札参加者に積算疑義申立書（様式第２号）を提出させることができる。

（事務の取扱時間）

第６条　金入設計書の閲覧及び積算疑義申立書（様式第２号）の収受は、積算疑義申立期間内の日の午前８時３０分（開札日にあっては開札後）から午後５時までの間に、工事担当課の事務室において行うものとする。

（積算疑義申立の手続）

第７条　市長は、積算疑義申立書（様式第２号）に形式上の不備があると認めるときは、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、当該期限までに補正が行われなかったときは、市長は、収受した当該積算疑義申立書を受理しないものとする。

２　市長は、入札参加者から積算疑義申立期間内に提出された積算疑義申立書（様式第２号）の内容が具体的で疑義が特定できるものについて受理するものとする。

（申立内容の検証等）

第８条　市長は、積算疑義申立書（様式第２号）を受理したときは、その申立の内容を精査した上で、積算の内容に誤りがあるか否かを検証するとともに、その結果を取りまとめるものとする。

（検証の結果による取扱い）

第９条　市長は、前条の規定による検証の結果、次の各号に掲げる区分に応じ、取り扱うものとする。

⑴　市長が行った積算の内容に誤りが確認できなかった場合又は当該積算の内容に誤りがあったものの一般競争入札の公正性が損なわれていないと評価した場合　当該一般競争入札を続行する。

⑵　市長が行った積算の内容に誤りがあり、かつ一般競争入札の公正性が損なわれていると評価した場合　当該一般競争入札を中止する。

２　市長は、前項第２号に該当したことにより一般競争入札を中止することとした場合は、次の各号に掲げる手続を行う。

⑴　当該入札参加者に対し、当該入札の執行が取止めとなる旨を通知するとともに、当該入札を中止する旨を公告する。

⑵　金入設計書を閲覧する方法により公表する。

（検証の結果の回答及び公表）

第１０条　市長は、積算疑義申立者に対し、前条の規定による検証の結果を積算疑義の申立に対する回答書（様式第３号）により回答するとともに、次に掲げる方法により公表する。

⑴　広島市ホームページへの掲載

⑵　工事担当課の事務室への当該積算疑義の申立に対する回答書（様式第３号）の備置き

（入札を取り止めた場合の取扱い）

第１１条　発注工事の一般競争入札の開札（再度の入札に付した場合にあっては、取扱要綱第１７条第３項の規定による開札）を行った結果、入札参加者がなかった場合又は有効な範囲の入札がなかった場合は、この要綱は適用しない。

（委任規定）

第１２条　この要綱に定めるもののほか、金入設計書の閲覧及び積算疑義の申立に関し必要な事項は、財政局長が別に定める。

附　則

この要綱は、令和５年９月１日から施行し、同日以後に入札公告を行う一般競争入札について適用する。

​　以下の様式については、本市ホームページ等でご利用いただける音声読上ソフトに対応するため、本要綱の本来の様式とは若干異なるものを掲載しています。本来の様式を確認されたい方は、本サイト下部に掲載のPDFファイルをダウンロードしてください。