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比治山公園「平和の丘」基本計画に基づく取組

ページ番号:0000012354 更新日:2024年6月28日更新 印刷ページ表示

 広島市では、比治山公園の歴史的価値や立地特性を踏まえて「国際平和文化都市として復興した広島の『今』を実感できる新たな拠点」とするため、平成29年3月に策定した「比治山公園『平和の丘』基本計画」に基づき、第Ⅰ期、第Ⅱ期、第Ⅲ期の三つの期間に分けて段階的に再整備を進めています。

 これまでに、第Ⅰ期(平成29・30年度)では、陸軍墓地やまんが図書館といった既存施設の魅力に磨きをかける整備がおおむね完了し、第Ⅱ期(令和元年度~)では、現代美術館のリニューアルや第二駐車場周辺から現代美術館へと続く公園のエントランス広場の整備、ピースメッセージ広場への「平和へのメッセージ」を記す碑の設置が完了しています。

 令和6年度は、令和5年度に開催した「比治山公園の回遊性向上のためのワークショップ」の検討結果等も踏まえながら、引き続き、第Ⅱ期の整備を進めていきます。

陸軍墓地の整備

 老朽化した礼拝堂を撤去し、屋根付きのゲート及びゲート前の花壇等の整備を平成31年1月に完了しました。また、関係団体から寄贈された菩提樹の移植を平成31年2月に完了しました。

改修前の陸軍墓地の写真 改修後の陸軍墓地の写真
陸軍墓地(左:改修前、右:改修後)

まんが図書館・御便殿広場の整備

 まんが図書館の書庫の増築と、イベントの開催や緑陰読書の促進を図るための図書館前広場を囲う屋根の整備や、御便殿広場へのウッドデッキやベンチの整備等を平成31年3月に完了しました。

改修前のまんが図書館の写真 改修後のまんが図書館の写真
まんが図書館(左:改修前、右:改修後)

頼山陽文徳殿の活用

 頼山陽の歴史や被爆の実相を伝える場としての活用方法を検討しています。

頼山陽文徳殿の現状写真
(現状)

現代美術館の改修

 現代美術による平和発信機能の強化を図るとともに、比治山公園の国内外からの集客の核となる施設として改修を行うため、ガラス張りのカフェや多目的スペースを併設するなど、開館以来初となる全面改修工事を行い、令和5年3月にリニューアルオープンしました。

現代美術館 現代美術館

リニューアル後の現代美術館(左:照明をLED化した展示室、右:カフェ側から見た増築空間)

エントランス広場の整備

 第二駐車場及び比治山スカイウォーク乗降口周辺は、南北に広がる比治山公園の中心に位置するとともに、平和大通りの東端の延長線上に位置しています。また、徒歩での来園者の主要な経路となる比治山スカイウォークの乗降口、そして、車での来園者が利用する第二駐車場及び第三駐車場が集まっています。

 このため、広場や園路を改修し、現代美術館へと続く公園の玄関口として、エントランス広場の整備を行い、令和5年6月に完了しました。

 この整備の中で、平和大通りを望む展望台を備えたピースメッセージ広場や芝生広場などを整備するとともに、園路の改修や階段の新設といった利用動線の改善のための整備を行いました。 ​
エントランス広場 芝生広場 園路

「平和へのメッセージ」を記す碑の設置

 比治山公園の主要な展望箇所に、原爆の惨禍から復興した市街地の街並みを眺めながら、平和への思いを共有しつつ、戦争や平和について考えることができるよう、広島を訪れた世界の為政者や著名人が残した「平和へのメッセージ」を読むことができる碑を設置しています。

 令和5年度は、G7広島サミットにおいて、各国首脳が広島平和記念資料館を訪れた際に残した「平和へのメッセージ」を記す碑をピースメッセージ広場に9基設置しました。

 令和6年度は、令和5年度のピースメッセージ広場に続き、他の展望箇所に10基設置します。

「平和へのメッセージ」を記す碑 「平和へのメッセージ」を記す碑

(ピースメッセージ広場に設置した「平和へのメッセージ」を記す碑(令和5年度))

デザイン性の高い案内サインへの改修

 比治山公園内に設置されている園内案内板や誘導表示等の案内サインは、作成年度によりデザインが異なり、更には老朽化しているものがあったため、令和4年度から、統一感のある案内サインへの改修を行っています。

 令和6年度は、雲霓橋(うんげいきょう)下の三差路の総合案内サインや比治山トンネル西側の公園入口への誘導サインの設置などを行います。

誘導サイン 解説サイン

(左:園路の分岐点に設置した誘導サイン、右:ピースメッセージ広場に設置した解説サイン(令和5年度))

総合案内板

(スカイウォーク乗降口の広場に設置した総合案内サイン(令和4年度))

園内動線の整備

 公園内を安全で快適に回遊できるよう、段階的に園路改修等に取り組みます。

 令和6年度は、公園利用実態調査を行った上で、公園全体の自動車と歩行者の動線分離などを検討し、エントランス広場付近から遊具広場付近までの園路改修の実施設計を行います。

 また、ムーアの広場は、主要な展望箇所の一つですが、広場には階段でしかアクセスできないため、車いすやベビーカー利用者等も広場を利用することができるよう、スロープ整備のための基本設計を行います。

点字ブロック 雲霓橋

(視覚障害者誘導用ブロックの敷設等(令和5年度))

 令和5年度は、エントランス広場から現代美術館へ続く園路に、視覚障害者誘導用ブロックを敷設するとともに、比治山スカイウォークと現代美術館を結ぶ最短ルートである雲霓橋(うんげいきょう)の補修を行いました。

既存施設及び未利用地の利活用

 既存施設等の魅力向上のため、御便殿広場やムーアの広場等の再整備や園路沿いにある未利用地を活用した整備の基本設計を行います。

御便殿広場 ムーアの広場 比治山トンネル上のスペース

(左から、御便殿広場、ムーアの広場、比治山トンネル上部の未利用地)

老朽化している桜の樹勢回復等

 比治山公園は、古くから桜の名所として多くの人に親しまれていますが、桜の中には、老朽化が著しく、朽ちて枯れそうになっているものもあるため、令和5年度から範囲を区切って、桜の樹勢診断を行った上で、枯れ枝の除去や土壌改良、支柱の設置など、健全な育成と老朽化による事故防止のための対策を行う取組を行っています。

 令和6年度は、ムーアの広場を中心に実施します。

 また、比治山公園は、シイやカシなどの常緑広葉樹が大部分を占め、十分な光が地面に届きにくいため、園路によっては薄暗くなっています。こうしたことから、引き続き、園路沿いを中心に、防犯対策も含め気持ち良く散策できる明るい樹林環境に転換するとともに、主要な展望箇所からの眺望を確保するための剪定等を行います。

伐採前の陸軍墓地の写真 
伐採後の陸軍墓地の写真
陸軍墓地(上:剪定前、下:剪定後(平成30年度))

にぎわいづくりの推進

 比治山公園の集客を図るため、平成30年度から、より多くの人に比治山公園を活用してもらえるような様々なテーマのイベント(7回程度/年)を開催しており、焚き火イベントの「あっ“たまる”比治山」や柴刈りイベントの「ととのえる比治山」など、多くの方々にご参加いただいています。令和6年度も、年間を通じてバランス良くイベントを開催するとともに、にぎわいづくりの担い手の掘り起こしやネットワークづくりを行います。

 また、自然との触れ合いの中で、遊具作りや水遊び、泥遊び、木登りなど、子どもの自由な発想で楽しむことのできる常設型プレイパークの整備に向けて、地域の協力を得ながら、担い手の掘り起こしや実施体制づくりを進め、秋頃に3回程度、試行的に実施します。

【今年度のイベントはこちら】今年度のイベント・ワークショップ

【これまでの取組はこちら】比治山公園におけるにぎわいづくりの推進

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回遊性向上の取りまとめについて

 公園を回遊する魅力を更に高め、訪れる人を増やすため、令和5年度に市民等との協働によるワークショップを計4回開催し、公園内の既存施設や園路沿いの未利用地の利活用、公園内及び公園の内外の回遊性を高める取組などの検討を行いました。

 このワークショップの検討結果等を踏まえ、第Ⅱ期の整備を更に加速させるため、回遊性向上策を取りまとめました。詳細は以下のページからご覧ください。

 比治山公園の回遊性向上策の取りまとめについて

参考:「比治山公園の回遊性向上のためのワークショップ」の開催結果

放射線影響研究所の移転を見据えた取組

 令和5年1月に放影研の広島大学霞キャンパスへの移転が決定し、放影研は、令和7年度に新施設の完成を目指しているとされています。放影研移転後の敷地を活用した整備は、基本計画の総仕上げと位置付けて、平和であることを実感しつつ芸術文化に親しむことができる「平和・芸術文化ゾーン」として、多目的エリアなどを整備する計画としていますが、この敷地は国有地であることから、本市が公園として使用することについて、引き続き、国と協議を行っていきます。

 また、具体的な整備内容については、民間事業者や市民等の多様な方々の意見を聴き、議論しながら検討を進めていきたいと考えています。

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比治山公園「平和の丘」基本計画に基づく取組状況(令和6年5月) [PDFファイル/967KB]

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