イタリア共和国・ベネチア市と友好協力に関する合意書を交わしました
1 経緯等
令和3年4月、イタリア共和国・ベネチア市長から、駐日イタリア大使館を通して、本市が「平和のシンボルとして名高い」こと等を理由として、書面にて姉妹・友好都市提携の申入れがありました。
本市では、姉妹・友好都市の提携については、市民レベル及び行政レベルでの幅広い交流の実績が継続して行われており、今後も活発に行われていくことが見込まれるかどうか、また、歴史、産業などの都市の類似性や地域のバランスも考慮し、検討することとしています。
ベネチア市は、こうした要件のすべてを満たしていないことから、現時点で姉妹・友好都市提携を締結することはできません。しかしながら、平和首長会議加盟都市であること、また、本市との地形等の類似点や過去の交流実績があること、さらには、広島日伊協会等によるイタリアとの市民レベルでの交流が行われていること等も踏まえるならば、将来的な交流発展の素地はあるものと考えられます。そのため、まずは平和や文化など特定の分野において交流・連携を進める合意書を交わすこととしました。
2 合意書の概要
(1) 目的
両市間で様々な交流を促進し、両市間の協力関係を強化することで、両市民間での相互理解と友好親善を深め、もって世界平和を推進する。
(2) 協力分野
「平和」、「文化」、「観光」、「持続可能な開発」、「教育」、「世界遺産マネジメント」
(3) 有効期間
令和5年11月6日(合意書調印の日)から3年間(更新可能)
3 合意書調印式
松井市長が姉妹都市ハノーバー市訪問後、ベネチア市を訪れベネチア市庁舎にて開催された、友好協力に関する合意書調印式に出席しました。式典は、ルイージ・ブルニャーロ ベネチア市長や在ミラノ日本国総領事館の小林敏明総領事、ミケーレ・ディ・バーリ ベネチア県知事、市の関係部局職員等約100人が出席し、日本とイタリアの国歌斉唱から始まり、ブルニャーロ市長が「今日、私たちは世界平和の維持と促進への取組に基づいた協定を広島市と締結しました。平和と自由、そして他者への尊重の価値を無視することはできない」と挨拶し、日本との絆を強調しました。
続いて、松井市長が、ベネチア市とともに、「平和文化」を根付かせるための様々な取り組みを推進することにより、双方の市民の主体的な参画を得た交流を継続的に実施し、積み重ねていくことで、両市民の平和への思いが地域や国の垣根を越えて世界中へと広がっていくことを願うと挨拶しました。
その後、両市長が日・伊・英の3か国語の合意書に署名しました。
会場には多数の地元メディアが取材に来ており、調印式後に行われた記者会見では「具体的にどのような交流ができるのか」、「平和の取組をどのように進めていくのか」などの質問がありました。これに対し、松井市長は「両市とも平和を大切にするという基盤がある。共に若い世代を対象として平和の思いを広げる活動、特に紛争が起きている国の若い人たちに言語、信条を越えて仲良くする場を提供できたら良いと考えている。それはこれからブルニャーロ市長と共有していく重要なテーマである。」と回答しました。

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