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JR中野東駅及びJR安芸中野駅周辺地区バリアフリー基本構想 ~2 広島市の現況~
目次
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2 広島市の現況
(1) 地域の概要
広島市は広島県西部、瀬戸内海沿岸の中央からやや西よりに位置しています。中国山地を背にしており、山地部が三方から平地部を取り囲んでいます。平地部は、太田川の河口デルタを中心とし、デルタ市街地には6本の河川が流れています。北部に向かっては太田川の本・支流と八幡川沿いに、東部に向かっては、瀬野川沿いに細長く開けています。その他の大部分は、比較的急峻な大小の山が連なる林野でおおわれています。また、南部の広島湾には、多数の島があります。
広島市は、江戸時代から商業活動が活発に行われ、軍都・学都の性格を持った近代都市として発展してきました。しかし、昭和20年(1945年)8月6日、原子爆弾により壊滅的な打撃を受け、多くの人命と町を失いましたが、戦後のめざましい復興により、現在では、人口約116万人を有す、中国・四国地方の経済、文化、行政の中心である中枢都市として発展を続けています。
(2) 高齢者、障害者の状況
全国的な少子高齢化の中、広島市においてもその傾向は同様であり、人口の高齢化は急速に進んでいます。本市全域の総人口に対する高齢者数(65歳以上の人口)の割合である高齢化率をみると、平成20年(2008年)3月現在では18.3%を占めています。
広島市の高齢者人口の推移
平成17年 (2005年) |
平成18年 (2006年) |
平成19年 (2007年) |
平成20年 (2008年) |
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総人口(人) | 1,143,226人 | 1,154,169人 | 1,158,269人 | 1,163,475人 |
高齢者人口(人) | 186,174人 | 195,557人 | 204,495人 | 212,702人 |
高齢化率(%) | 16.3% | 16.9% | 17.7% | 18.3% |
(数値データは住民基本台帳及び外国人登録による。) |
広島市の身体障害者数は、平成20年(2008年)3月現在で、38,557人(対総人口比率:3.3%)となっています。また、身体障害者数は年々増加傾向にあり、毎年、前年比約2%程度増加しています。
身体障害者数を年齢別に比較すると、65歳以上の高齢者が著しく増加しており、今後の身体障害者の著しい高齢化が予測されます。
等級別では、重度障害者の割合が一番高く、毎年、前年比約2%程度増加しています。
障害別では、肢体不自由者の割合が一番高く、毎年、前年比約2%程度増加しています。
年齢階層別身体障害者人口推移
平成17年 (2005年) |
平成18年 (2006年) |
平成19年 (2007年) |
平成20年 (2008年) |
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総数(人) | 36,060人 | 36,973人 | 37,850人 | 38,557人 |
17歳以下(人) | 787人 | 816人 | 836人 | 827人 |
18~64歳(人) | 13,709人 | 13,692人 | 13,472人 | 13,283人 |
65歳以上(人) | 21,564人 | 22,465人 | 23,542人 | 24,447人 |
(数値データは住民基本台帳及び外国人登録による。) |
等級別身体障害者人口推移
平成17年 (2005年) |
平成18年 (2006年) |
平成19年 (2007年) |
平成20年 (2008年) |
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---|---|---|---|---|
総数(人) | 36,060人 | 36,973人 | 37,850人 | 38,557人 |
1~2級(人) | 15,321人 | 15,777人 | 16,204人 | 16,498人 |
3~4級(人) | 14,919人 | 15,250人 | 15,671人 | 16,059人 |
5~6級(人) | 5,820人 | 5,946人 | 5,975人 | 6,000人 |
(資料は広島市健康福祉局調べ。) |
障害別身体障害者人口推移
平成17年 (2005年) |
平成18年 (2006年) |
平成19年 (2007年) |
平成20年 (2008年) |
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---|---|---|---|---|
総数(人) | 36,060人 | 36,973人 | 37,850人 | 38,557人 |
視覚障害(人) | 3,426人 | 3,473人 | 3,499人 | 3,486人 |
聴覚障害(人) | 3,593人 | 3,650人 | 3,671人 | 3,666人 |
肢体不自由(人) | 19,389人 | 19,894人 | 20,419人 | 20,803人 |
内部障害(人) | 9,652人 | 9,956人 | 10,261人 | 10,602人 |
(資料は広島市健康福祉局調べ。) |
(3) 公共交通機関の現況
ア 交通事情
広島市域の都市交通は、広域交通を担うJR(鉄道)のほか、第三セクターが運営するアストラムライン(新交通システム)、民間企業が運営する路面電車やバスなど様々な公共交通機関により形成されています。
このうち、鉄道は、広島駅から東西方向に伸びるJR山陽新幹線及び山陽本線を中心にネットワークが形成されています。
路面電車は、デルタ市街地にネットワークが形成されており、広島湾の西岸を郊外に伸びる宮島線との直通運行も行われています。運行形態は8系統、総営業キロは19.0km で、その間に61ヶ所の電停があり、電停間の距離は約310mと高密度の配置となっています。
バスは、都心から郊外への放射型の路線網を形成しています。バスの走行を円滑にするため、バス専用レーンの設置などのバス優先対策を実施しています。
アストラムライン(新交通システム)は、都心の中区紙屋町から市北西部地域の拠点である 西風新都までの18.4km で運行しています。
公共交通機関の路線網
イ 低床車両の導入状況
平成20年(2008年)3月現在の広島市域の電車・バスへの低床路面電車・ノンステップバスの導入比率は、電車で約17%、バスで約16%であり、充分とは言えない状況です。
区分 | 全体 | 低床車両 | 導入比率 |
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電車 | 128編成 | 22編成 | 約17% 注)市内を運行する全編成数のうち、低床路面電車の編成数の割合 |
バス | 344台 | 56台 | 約16% 注) 主に市内中心部を運行経路とする路線の車両数に対するノンステップバスの割合 |
低床車両の導入状況
ウ 旅客施設の現況
バリアフリー新法の施行に伴い示された「移動等円滑化の促進に関する基本方針」では、1日当たりの平均的な利用者数が5,000人以上である旅客施設※については、平成22年(2010年)までにバリアフリー化を図ることが目標とされています。
広島市内には、JR各駅や路面電車の停留所、アストラムラインの駅など、130余りの旅客施設がありますが、次ページの一覧表のとおり、現在35施設で1日当たり5,000人以上の利用者があります。
これらの施設のなかで、バリアフリー化の指標の一つとなる昇降施設(エレベーター、エスカレーター等)の整備状況を高低差が5m以上ある施設について見ると、JR中野東駅、JR安芸中野駅、JR西広島駅の3駅について、整備未着手となっています。
注) 1日の利用者数が5,000人未満でも、次の条件では、バリアフリー新法の対象となる施設もあります。
- (ア) 当該市町村の高齢化率等の地域状況からみて、高齢者、障害者などの方々の利用数が、1日の利用者数5,000人以上の旅客施設と同程度と認められる場合
- (イ) 当該旅客施設の利用の状況等からみて、当該旅客施設について、移動等円滑化のための事業を優先的に実施する必要性が特に高いと認められる場合
区分 | 路線名 | 駅名等 | 乗降客数 (人/日) |
EV、ESの 有無 |
備考 |
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JR山陽本線 | 瀬野 | 6,060 | ○ | ||
中野東 | 6,024 | × | |||
安芸中野 | 6,046 | × | |||
天神川 | 16,778 | ○ | |||
広島 | 140,324 | ○ | 平成14~平成16 で整備完了 | ||
横川 | 33,428 | ○ | 平成17~平成18 で整備完了 | ||
西広島 | 18,410 | × | 駅周辺整備計画に併せ検討 | ||
新井口 | 14,750 | × | 平成19 より整備中 | ||
五日市 | 24,954 | ○ | 平成18 で整備完了 | ||
JR呉線 | 矢野 | 14,618 | ○ | 平成20年4月 整備完了 | |
JR可部線 | 下祇園 | 7,172 | - | ||
大町 | 10,324 | ○ | 駅改札は2Fにあり、EV はバスターミナル側 | ||
可部 | 7,138 | - | |||
宮島線 | 古江 | 5,864 | - | ||
商工センター入口 | 7,076 | - | |||
広電五日市 | 7,386 | - | |||
楽々園 | 8,858 | - | |||
市内線(軌道) | 広島駅 | 33,793 | - | 注(平成11 年度実績値) | |
胡町 | 6,164 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
八丁堀 | 15,168 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
立町 | 7,597 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
紙屋町東 | 9,369 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
紙屋町西 | 19,352 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
十日市町 | 5,648 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
土橋 | 6,853 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
広電西広島(己斐) | 29,934 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
本通 | 7,879 | - | 注(平成11 年度実績値) | ||
アストラムライン (新交通システム) |
本通 | 17,814 | ○ | ||
県庁前 | 14,076 | ○ | |||
西原 | 5,038 | ○ | |||
中筋 | 6,261 | ○ | |||
大町 | 10,003 | ○ | |||
安東 | 5,827 | ○ | |||
バスターミナル | 広島バスセンター | 38,288 | ○ | 注(平成15 年度実績値)(平日) | |
旅客船ターミナル | 宇品港ターミナル | 8,923 | - | ||
合計 | 35施設 |
○:高低差5m 以上の駅等で、エレベーター、エスカレーターの設置がある
×:高低差5m 以上の駅等で、エレベーター、エスカレーターの設置がない
-:平面駅