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2021年6月30日臨時記者会見「12歳から64歳までの市民へのワクチン接種について」
動画は下記からご覧ください。
(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>)
日時 令和3年(2021年)6月30日(水)午前10時~10時28分
場所 市役所本庁舎11階第一会議室
■市からの発表案件■
【12歳から64歳までの市民へのワクチン接種について】
市長
それでは、お手元の資料に沿いまして、12歳から64歳までの市民へのワクチン接種についての説明をさせていただきます。
初めに、1の概要を御覧ください。今後、本市が12歳から64歳までの方、約77万人おられますけれども、そういった方々への接種を始めるに当たりまして、これまで65歳以上の高齢者の方を対象に進めてきました接種状況といったことも踏まえながら、接種を一層加速させることが、重要になってきているということ、そういう考え方のもとに展開いたします。
その際、国が示しております優先接種対象者とともに、本市といたしましてクラスター対策の観点などから優先して接種すべき方々、これを選定いたしまして、併せて、この方々の早期接種を完了するということを目指すことにしております。
次に、優先接種の対象者でありますけれども、まずもってこの12歳から64歳までの方々、働く世代、あるいは学生が多いという年齢層であります。従って、こういった状況に鑑みて接種を受けやすい環境を整備するということを基本に置きながら、さらに、その中でも、優先接種すべき対象者を選定して確実に接種をしていこうと、こんな考え方で整理いたしました。
具体的に申し上げると、表に示しているとおりでありまして、そのグループ、まずは国から示された基準、これによって設定した「基礎疾患のある方」、それから「高齢者と障害者施設等で従事している方」、さらに本市が独自に設定いたしました「福祉施設」。この福祉施設は先に国が指定したところを除くことになりますけれども、それ以外の福祉施設の入所者であるとか従事者。さらには「介護サービス等の従事者」。そういった方々を優先接種の対象ということにいたします。なお、小中高生とか、廃棄物処理業に従事している方、あるいは柔道整復師等々、皆さんから要望等もあった方々もおられるんですけれども、これについて今回は対象にしていません。ただ今後、国からのワクチン供給計画等、また接種の実施状況、こういったこと、つまり、予約を取れるようにしていますけど、予約に隙間があるとかというようなことが出てくるようであれば、この追加対象にしていくという検討対象として考えております。
なお、国のワクチン供給計画に関しましては、様々な情報が流れておりまして、実は6月28日に、私自身が(広島)県の市長会の会長という立場がありますので、お手元の別紙のとおり、全国の市長会会長・立谷相馬市長に申し入れて、全国市長会としても政府の方に、この計画について意見を述べるというような機会があるということを聞いておりましたので、併せて、我が県の状況を伝えてもらいたいというようなことを申し入れしております。いずれにしても、実際にワクチン接種を行う基礎自治体の取組、そういった場合、加速ということになると思うんですけれども、それをやるにしても、国における明確な供給計画、これと一体とならないと着実な実施ができないということだというふうに思っておりまして、国の方にもお願いをしているという状況にあります。
次に、スケジュールであります。
接種券に関しましては、7月1日から個人宛に順次発送してまいりまして、7月14日までには対象者全員に届くような予定で配送を行ってまいります。
具体的には、全体で77万人おられますので、第1弾として50歳から64歳、約23万人おられる方々に逐次配送開始を始め、7月3日からは40歳から49歳の約18万人おられる方々に出していくと。そして、7月5日から、12歳から39歳、約35万人対象という方々を順次送り出していくというか、接種券の送付をしていくと、こういう予定です。従いまして、念のためということで、実際65歳以上の方に、接種券を配ったときに、御夫婦なのに接種券が来たり来なかったりというようなお話もありました。これは、選挙のときの投票カードと違いまして、あれは個人ごとに送れという議論が、最近強くなっているんですけれども、今回は、年齢階層別に配送いたしました。従って、同一家族の方であったとしても、年齢の差によりまして、配達日が異なるということがありますので、あらかじめ御了解をいただければというふうに思っております。
次に、接種の予約でありますけれども、現時点では、優先接種の対象になった方々については、接種券が届きましたら、その日から7月30日までの間、ここを優先的に予約できる期間というふうに設定いたします。
裏を返しますと、そうでない方々は、7月31日から予約ができるようにするということで、その隙間ですね、先に、この期間に優先して予約していただけるようにすると、こんな段取りにしております。
スケジュールの中で※1、書いております。ここは12歳以上の方についての注意といいますか説明なのですけれども、12歳以上の方は国の指示によりまして、接種対象者を12歳以上というふうになっておりますけれども、いつの時点で12歳かということが問題になります。今回発送いたします段取りといたしまして、まず7月1日までに、すでに12歳になっておられる方、これを対象にするということであります。ですから、学年が同じであっても、誕生日によって、まだ、なっている方、なっていない方というようなことがありましょう。そういう意味で、7月2日以降に12歳になる方については、満12歳になった月の翌月以降に発送するということになりますので、同じクラスでも、ひょっとすると届いた方、届かない方という方が出るかもしれませんけれども、御了承いただきたいというふうに思います。
また、※2は、先ほど申し上げた優先接種対象者の追加に関してのものでありまして、先ほど申し上げた、国からのワクチン配付計画、これがしっかりいったとした上で、さらに予約状況ですね。枠が空いたりするというようなことがあれば、可能なかぎり、こういった方々も前倒しで接種できるようにするといったことを考えますよということをあらかじめお知らせしているという内容であります。
次に、4番目の接種体制の充実ということであります。これ、最初申し上げましたように、働く世代・学生が多いという層でありますので、この方々の利便性を考えて、移送、場所と、そして接種のチャンスといいますか、時間帯。これに配慮していこうということでやります。
まず、会場、場所に関しましては、通勤通学などで利用しやすい交通結節点付近の会場として、紙屋町周辺、あるいは広島駅北口南口に新たに接種会場を設置すると。そして、そこで集団接種を実施するということで、準備をしてまいります。
また、接種機会の拡大に関しましては、新たに増設する駅の周辺の2会場。ここにおいては、夕方・夜間の接種ということも実施していくとともに、紙屋町シャレオにおいては、平日の夕方・夜間の接種、これもできるようにしていこうというふうに考えております。
最後、円滑な接種を進めるための皆さんへのお願いということでありますが、基礎疾患のある方は、なるべくかかりつけ医で予約していただくと。それ以外の方は、集団接種会場を予約。ということは、概ね、こういったちょっとした仕分けをした方が円滑にいくということで整理はいたしておりますけれども、それぞれ皆さん、個別に事情がありましょう。そういった際には、その事情に応じて接種を受ける側と、行うところで、ちゃんと話をしていただいて、予約日などで「もっと本当は急ぎたいんだ」というふうなことがあったときには、必ずしもかかりつけ医等に行っているからそこでやらなきゃいけないというのではなくて、かかりつけ医から紹介を受ける医療機関とか、あるいは集団接種会場とかで、いろいろな工夫をしていただいて、当事者が折り合いをつけた上で円滑に接種がいくように、そういう話し合いの機会を持つとかをぜひやっていただいて、全体として接種が円滑に進むような御協力をお願いしたいというふうに思っています。よろしくお願いします。以上です。
記者
2点、質問お願いします。こちら12歳から64歳のワクチン接種完了の目標や目途などがあれば教えてくださいというのが1点。もう1点が、昨日は広島市内感染者ゼロですけれども、感染者が減って緩みも懸念される中で、一層の引き締め等のメッセージ等あれば松井市長の方からお願いします。
市長
今からやる方の、64歳以下の接種ですよね。これ自身はすでに、我々もそういうことを頭に置いておりますけれども、政府として11月までに完了を目指すということを言っておられます。そして、今申し上げた体制は、途中で申し上げましたけれども、ワクチンがきちっと届くという、政府がやるというふうなことを言っておりますので、今時点はちょっとまだ、明快でないところもあるのですけれども、全体としてきちっとやっていくというような予定になっておりますので、地元での必要な会場の確保とか、接種の機会の拡大。先ほど申し上げたようなことをきちっとやっていけるならば、全体として11月末までの接種完了も可能ではないかというふうに捉えております。
感染症にあたっての皆さんへのお願いですが、これは今一番感染症、本人もかかりにくく、また拡大を抑するために一番有効と思われる手段として、このワクチン接種ということがありますので、ワクチンそのものについて、任意の制度でありますので、皆さんが納得した上でやるという、そういう時間、資料が必要な対応ですけれども、今申し上げたように、これを受けることについて、御自身とそして関係者、そして多くの皆さんへの影響を考えたときに、副反応があるとかいったようなものもあるんですけれども、全体のメリットを考えていただいた上で、ぜひ多くの方に受けていただくということをおすすめしたいなと思っています。幸い昨日なんかは、発症者ゼロというようなことでありまして、これは皆さんの行為態様、3密を避けるというふうなことも一定の効果が出た上に、またワクチン接種もだいぶん行き渡ってきているということの成果というふうな受け止めでいます。ただ、デルタ株はまだ反転を許さない、反転があり得るようなものも出てきていますので、引き続きそれぞれ注意していただきながら、今申し上げたワクチン接種ということについて、積極的に対応していただく。そしてそのお気持ちをちゃんと受け止めるように迅速な接種ができるような体制をしっかりと作り上げてまいりますので、御協力をお願いしたいというふうに思います。
記者
3点ほどございまして、1つ目が先ほど市長もおっしゃったようにワクチンの供給量の減少というのが、各自治体の方で懸念されているということで、実際、兵庫県の丹波市ですとか明石市の方では、もうワクチンの接種自体が滞るという事態が、市長の方から当時発表されていますけれども、今のところ広島市としてワクチン接種に関して、ワクチン接種が滞るような事態というのは想定されていらっしゃるでしょうか。そのような見通しがあれば、教えてください。
市長
確かに、全国ベースでは7月5日の週から40パーセント減になるというようなお話もあるし、現時点で見ますと、本市宛てに供給されるワクチンは、まず7月18日分までは明確に、県を通じてですけれども、指示していただいておりまして、(これまでのものも含めて)約70万回分は来るということになっておりますので、今すぐ困るというような状況にはなっておりません。この70万回分を見てまいりますと、高齢者への接種が行き渡るために必要となる分量、現時点で、ざっと見てまいりますと、44万回分ということなので、それを上回る26万回分は、余裕がまだあると、7月18日までですね。ですから、ありますので、それらを使ってまずは64歳以下の方々に接種していくと、こういうふうに予定しています。ただ、あとどれくらいいるかということですが、これについては任意の制度ですから、対象者全員ということになるかどうかというようなことで、実際、今までやった中で、80歳以上の方をやった第1回目の接種ですけれども、だいたい7割ぐらいが受けておられるということですから、7割以上から全体100パーセントというぐらいを考えておけばということで、そういったことを当てはめて計算すると、さらにまだ何十万回足りないというところが出てくるので、その部分を確実に7月19日以降も提供しますよということを、もちろん(広島)県を通じての配付なんですけれども、お約束していただくというか、スケジュールを見せていただければ、安んじて我々としても、2回接種をめがけて対応できると、そんな状況にあります。
記者
続いての質問なんですが、今回その一般向け接種の中の、いわゆる優先対象の中なんですが、学校の先生が対象に今回入っているんですけれども、逆にその小中高生のいわゆる学生さんは入っていないと。このあたりのその判断が分かれた理由というのは、どのような観点でしょうか。
市長
先生方は、学校というある意味で閉ざされた施設の中で、生徒さんをお世話するという立場で、かつ学校でのその授業教育以外に、いろいろなところで接点を持って社会的な活動も出てくる、そういう意味で多くの方と接しながら3密回避をやるべき重要な立場でありますので、予防措置をしっかりやっておいた方が生徒さん方への感染拡大を防ぐという。先ほど申し上げた、クラスター発生といいますかね。そういったことを抑える蓋然性が高い方々だということで、お願いいたしました。一方、生徒さん方、小中高生ですね。任意の制度である中で、親御さんを含めて、本当にいるんだろうかとかいったような、まだ疑問もあって。文科省(文部科学省)の方も、この生徒さんの扱いについては、例えば、それをやるために、学校施設を使って、一律にやるとすると、いろいろな理由があって、受けないお子たちがいたときに、その子についての、いわば、区別、差別が起こるんじゃないかとか、微妙な、非常に繊細な問題もあるということで、要注意しながら、接種を進めてもらいたいという、そういった指示といいますか、話も来ておりますので、そういったことを考慮しながら、もう少し、接種方法について、御家族も含めて、どういった対応がいいかなということがありますのでね、とりあえずは、先生方から。こういう判断をしたわけであります。
記者
最後にもう1点、今回、優先接種を先にやっていかれるということなんですが、当然、いわゆる基礎疾患のない方ですとか、そういう方も紛れてくる可能性もあると思うんですけれども、現地で、何らかの確認をされたりですとか、現地で判断されるような余地というのはあるんでしょうか。
市長
まずは、基礎疾患のある方は、御自分で点検表がありますのでね、それで自らの、例えば、肉体的といいますかね、循環器系の問題があるとか、内臓の問題があるとか、それから、体に障害があるとかっていうことは、御自身でチェックしていただくとともに、自分の体調管理等について、基礎的な、基本的な問題がないかどうかというのを確認していただいた上で接種する前に、お医者さんとの問診といいますかね、やりとりで確認していただくというとこがありますのでね、そこで的確な対応というふうなことを予定しています。
一律に、どこかでパチッと決まるというものではなくて、御自身の点検と直前の接種を担当する医療従事者の方とのお話の中で取り扱いを丁寧にしていくという類いかなというふうに思っています。
記者
今回、64歳以下の接種が本格的に始まるということで、市として独自に優先対象を設けるなどしていますけれども、この64歳以下の接種計画に込められた市長の思いとか狙いをちょっと聞かせいただければと。
市長
国の方で基本的な優先接種対象者を指定するというか、指示をいただいておりますけれども、それ以外に、我が市のこれまでの感染症の発生状況などを見て、かつ、また、いろいろな市民の方でも御心配事があったりして、こういった方々を早めにやった方が市内の感染防止に役立つじゃないかと、そういった意見もずっと今までの中で言われております。従いまして、そういった方々全部をね、やれればやりたいんですけれども、ワクチンの配分の供給量等の関係、それが、一時に全部じゃなくて、段階的に送ってこられる。そうすると、それを先に割り当てるという操作になるわけですけど、そうすると、一般の方への接種と優先接種のバランスをどう取るかというようなことも配慮しなきゃいけないということもありましたので、まずは、国が指示する優先対象者の方は、予約を先に取り付けるということをさせていただいた上で、この広島の地域として、クラスター等の発生の可能性が、確かにあるなといったようなものが認められる方に関しては、優先的な予約枠を取っていこうと、こういうふうにしたわけであります。こうすることで、御心配されている方々に対して、地元の特性を踏まえて、しっかりとワクチン接種をやっていますよということを了解いただいて、そして、その上で、「こういった丁寧な対応をしているので、ぜひ逆に皆さん協力してください」と、「任意の制度ですけれども、こういうふうにして、皆さんにワクチン接種をぜひやっていただきたいという対応をしているんで、よろしく」といった、そこのところをこういうマスコミの皆さんの方からね、しっかり周知していただければ、このワクチン接種も加速するんではないかなというふうに思っています。
記者
ありがとうございます。
もう1点、現時点の広島市内のワクチンの接種状況が分かれば教えていただきたい。
市職員
(令和3年)6月27日までの実績という形になりますけれども、一応、VRS(ワクチン接種記録システム)という国の管理システムの方で出ました速報値として、65歳以上の高齢者の方への接種でございますが、1回目の接種が14万2,556件、接種率、高齢者の人口31.7万人としますと、45.0パーセント。2回目の接種が3万7,488件で、接種率が11.8パーセントとなっております。1回目、2回目の合計が18万44件、接種率が28.4パーセントに上ります。6月27日までの実績でございます。以上です。
記者
現時点の接種状況を見ると、全国の平均と比べてまだ低い状況だと思うんですけれども、そのことに対する市長としての受け止めと、今後、64歳以下の接種が始まるわけですけれども、そこに向けて意気込みというか、お聞かせていただければ。
市長
私自身、全国の接種速度と全体比較をされるということ自身は、客観的に事実としてあるんですけれども、それにあんまりこだわる必要はないんじゃないかと思うんですね。自治体によっては、人口数万の自治体と、我が市なんかは120万近い自治体ですから、対象者の数そのものも違うし、そうすると、そこにおられるお医者さん、接種をすることができる方々の数が、その人口比例に応じて配分されているわけではありませんので、接種体制については、むしろ、人口が多いところは、ある意味では、小さなところよりかは劣るということになるんじゃないかと思います。それとあとは、ワクチンの配分なども、多いところは、たくさん来るけれども、実際、配付しようと思っても、十分いかない。小さなところでは、1回で、ほとんど全員をカバーするぐらい量が来るというようなこともあったりするということもありますので、そういったことを総観して、順位が決まっていくと思います。ポイントは、なるべく早く多くの方に、任意接種であるけれども、できる機会を提供して、多くの方が自ら進んで接種を受けていただけるようにすると。そして、本当に受けたい方が受けようと思ってやったんだけど、こんなに不便があるとかね、ここら辺が大変だというところを、もちろん行政としても対応いたしますけれども、地域の皆さんが工夫していただいて、こうする方が皆さん、接種にとって便利ですよとか、受けやすいですよという状況も一緒につくっていただいて、全体として、接種速度を加速するということをやらせていただきたいと思うんですね。もちろん、こちらとしても、可能なかぎりの、先ほど言った、接種会場の確保とか、接種のチャンスの拡大をいたします。そういった中で、さらに、地域でも、さらにそれで、十分でないというところで、工夫をしていただける地域があれば、その取り組みを行政として支援させていただいて、全体として、この接種の速度を加速していくということをさせていただきたいというふうに思っています。
※( )は注釈を加えたものです。