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ページ番号:0000000209更新日:2011年12月27日更新印刷ページ表示

衛研ニュース/クドアってなあに?-魚の生食による食中毒-

 近年、食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢が起こり、軽症で終わる事例が見られています。しかし、食品の残品や患者便から、食中毒の原因として知られている細菌やウイルスなどの病因物質が検出されないか、検出されても症状が一致しないため、今まで原因不明とされていました。そこで、このような病因物質不明有症事例の調査をしたところ、生鮮魚介類の中では、ヒラメの生食をしていた報告が多く確認され、研究の結果、クドア属の寄生虫が病因物質として関与していることが示唆されました。

 クドア属は、魚類に感染・寄生する粘液胞子虫です。極(きょく)嚢(のう)とよばれる袋を持った胞子を多数作り、この胞子が粘液におおわれていることから粘液胞子虫と呼ばれています。ヒラメに寄生するクドア属の一種、クドア・セプテンプンクタータ(Kudoa septempunctata:以下クドア)が、この原因物質と考えられています。

 しかし、クドアが寄生したヒラメを生食することにより、必ず発症するものではありません。これまでの調査から、クドアの胞子を一定数以上食べた場合に限って発症するのではないかということが考えられています。

 発症した場合は、食後数時間程度(4~8時間)で、嘔吐・下痢・胃部の不快感等の食中毒症状が認められます。症状は軽度で速やかに回復します。クドアは、ヒトには寄生せず長期間体内に留まることはないと考えられており、重症化した症例はありません。また、これまでの研究成果から、発症した本人以外に家族等に二次感染する可能性はないとされています。

【クドア(Kudoa septempunctata)の胞子(直径約0.01mm)】
メチレンブルー染色後、光学顕微鏡で撮影
クドアのメチレンブルー染色後光学顕微鏡

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