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ACPをご存知ですか?【安芸区での取り組みです。】

ページ番号:1000003038 更新日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

安芸区では、安芸地区医師会や医療機関、地域包括支援センター等と協力し、「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」を地域で普及する取り組みを行っています。

1 アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは

家族のイラスト人はそれぞれ人生観や想いに基づく人生設計を持って将来のことを考えています。

それは、医療についても同じことが言えます。

これから受ける医療やケアについてあなたの考えを家族や医療者と話し合って、「私の心づもり」として文書に残すことで、あなたの希望や思いが医療やケアに反映されるでしょう。その手順をアドバンス・ケア・プラニング(Advancecareplanning:ACP)と呼んでいます。

これからの豊かな人生を目指して一緒に考えてみましょう。

 

2 どんな利点があるのでしょうか?


病院とスタッフのイラストあなたが自分の考えを伝えられなくなった場合に備えて、前もって受ける医療に対する希望を、家族や医師に伝えておくことは重要なことです。

明日がどうなるか誰もわかりませんし、将来の健康がどうなるかを予測することもできません。

しかし、将来自分自身で判断できなくなったとしても、準備しておけば、受ける医療に対するあなたの希望をみんなに知ってもらうことができます。

ACPは、あなただけでなく、家族やあなたに代わって医療の選択をしなければならない人にも、安心をもたらす手段となる可能性があります。

3 いつ始めるのが良いのでしょうか?

患者に説明中の医師のイラスト今から始めましょう。

あなたの判断能力に影響するような災害に直面したり、重い病気にかかる前に、話し合うことが重要です。

あなたが受けるかもしれない医療について、自分がどう考えているかを知ってもらっておくことは、将来あなたの代わりに意思決定をしなければならない人にとって、混乱や迷いを起こさなくてすむ可能性があります。

 

4 家族や医師は、あなたの希望を知っていますか?

手術中のイラストたとえば次のような将来の場面を想像してみましょう。
あなたはある日突然、自動車事故で重傷を負いました。病院の集中治療室に収容され、意識はありません。

家族や医師はこうした場合の治療方針や今後の対応についてあなたの希望を知っていますか。

また、別の例として、認知症のために自分で意思決定する能力がなくなってきた場合を想像してください。
あなたは介護施設で暮らしています。自分で食事を摂ることもできず、自分や家族のこともわからなくなっていて、これから何が起こってもおかしくありません。

家族や医師は、今後の生活や受けるかもしれない医療についてあなたの希望を知っていますか?

5 ACPの進め方は?

次のステップ1~5について考えてみてください。

ステップ1 「あなたの希望や思いについて考えましょう。」

花のイラストあなたの生活で大切にしたいことや、あなたの人生の目標・希望や思いについて考えてみましょう。今のあなたの考え方を示しておくことは、将来ご家族などがあなたの気持ちを考えて判断するのに役立つでしょう。

  • あなたの人生の目標・希望や思いは何でしょうか?
  • あなたにとって、何が大切か考えてみましょう。

ステップ2 「あなたの健康について学び、考えましょう。」

かかりつけ医や他の医療者にあなたの健康について相談することも大切です。もし何らかの病気がある場合には、あなたはその病状が将来どうなるか、今後どういう治療ができるのか、それらの治療でどういったことが期待できるかを知ることができます。
あなたの希望や思いに沿って考えましょう。

例えば

  • 私の希望は、治療の結果、どのような状態で療養を続けることになっても病気と闘って一日でも長く生きることです。
  • 私の願いは、自分の望む生活ができる(生活の質を保つ)ことを目指して、苦痛をとることに焦点を当てた治療をしてもらうことです。
  • 私は病気を治す治療は受け入れていますが、それによって良くならなかったり、生活の質が保たれなかったりする場合には、自然な死を迎える方向に切り替えたいと思います。
  • どのような状況であっても、延命につながるだけの蘇生術や集中治療などの処置は避けたいと思っています。

ステップ3 「あなたの代わりに意思決定をしてくれる人を選びましょう。」

予期しないできごとや突然の病気で、自分の希望を伝えることができなくなるかもしれません。
認知症などでは、医療やケアについての希望を伝えたり、選択する能力が少しずつなくなることもあるでしょう。あなた自身で意思決定できなくなった時に、あなたに代わって意思を伝えてくれる人(代理人)を選んでおくことが大切です。その代理人は家族でも親しい友人でも構いませんが、信頼して任せることができる人にお願いし、あなたの希望や思いをしっかり伝えておきましょう。

  • 複雑で困難な状況でもあなたの希望や思いを尊重して判断できる人を選びましょう。
  • 必要だと思うあなたの周囲の人に、代理人を紹介しましょう。

ステップ4 「医療に関するあなたの希望や思いについて伝えましょう。」

医師のイラストステップ3までであなたが考えた「私の心づもり」をもとに医療や生活に関するあなたの希望や思いについて代理人と医療者に伝えましょう。あなたの希望や思いを周りの人に理解してもらうために重要なことは、あなたと代理人と医療者が時間をかけて話し合うことです。しっかり話し合うことで、あなたの思いや考えがより具体的で現実的なものにまとまり、互いの理解が深まることでしょう。

 

ステップ5 「あなたの考えを文書にしましょう。」

話し合ったことを記録として残しておきます。「私の心づもり」には話し合った人や日時を記入する所があります。自由記載欄に希望や思いを書くのもよいでしょう。
今のあなたの希望や思いは時間とともに変化したり、健康状態により変わってくる可能性があります。その都度「私の心づもり」を見直してみて、変えてもらって構いません。どう気持ちが変わったかも話し合うことが大切です。

6 ACPについてのお問い合わせは?

「地域の皆様でACPについて勉強したい。」、「もっと詳しくACPについて知りたい。」、「どこの医療機関に相談したらいいの。」など、ACPについてのお問い合わせは、「安芸区地域保健対策協議会事務局(安芸地区医師会内) 電話:082-823-4931」までご連絡ください。

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