衛研ニュース マイクロプラスチックとは
マイクロプラスチックとは
マイクロプラスチックとは直径5mm未満の微細なプラスチック類のことで、世界中の海域で確認されています。これまでに、200種以上の海洋生物がマイクロプラスチックを摂食していることが確認されており、食物連鎖を通してマイクロプラスチック汚染は生態系全体へ広がっています。加えて、マイクロプラスチックは水環境中に存在する残留性有機汚染物質(POPs)を吸着する性質があると言われています。そのため、残留性有機汚染物質を吸着したマイクロプラスチックを水生生物が摂取してしまい、生物濃縮がなされ、それらを人が食べることによって人体に害がおよぶことが懸念されています。

マイクロプラスチックの種類
マイクロプラスチックは発生過程の違いにより2種類に分けらます。小さなサイズで製造されたプラスチックを「一次マイクロプラスチック」、大きなサイズで製造されたプラスチックが自然環境中で破砕・微細化されて、マイクロサイズになったものを「二次マイクロプラスチック」といいます。一次マイクロプラスチックには、プラスチック製品を製造するための原料として使用される樹脂ペレットや、化粧品、洗剤に含まれるマイクロビーズなどがあります。二次プラスチックには、ペットボトルやビニール袋などのプラスチック製品が、摩耗や紫外線、風、波などの影響で劣化し、細かく砕けて発生したものなどがあります。

マイクロプラスチックの発生源
マイクロプラスチックは身近なものから発生しています。日常生活の中でも、合成繊維でできた衣服を洗濯することで合成繊維のくずが発生してしまうほか、スポーツ施設や家庭のベランダ等で使用されている人工芝は、長期間の使用等による劣化や不適切な管理等によってマイクロプラスチックが発生することが分かっています。陸域で発生したマイクロプラスチックやプラスチックごみは河川を通じて海域へ流れ込みます。
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生活環境 |
洗濯時に衣類から出る合成繊維の糸くず 歯磨き粉、洗顔料等に含まれるスクラブ粒子 人工芝が劣化した破片 タイヤの摩耗粉 |
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農業・漁業活動 |
ビニールハウスや農業用資材の破損片 被覆肥料の被膜殻 網や釣り糸などの漁具の破損片 |
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不適切な廃棄物管理 |
ポイ捨てや野外に放置されたプラスチックごみ |

マイクロプラスチックを減らすために
マイクロプラスチックは一度環境中に排出されると回収は困難です。そのため発生を抑制することが大切です。
化粧品、洗顔料、歯磨き等の洗い流しのスクラブ製品の中に、角質除去や清浄を目的とした研磨剤としてマイクロビーズが含まれているものがありましたが、現在では、企業の自主的な使用中止の取り組みが進み、塩やセルロースなどの天然素材に置き換わっています。また、タイヤメーカー各社はタイヤの耐摩耗性を向上させる技術開発を行っています。
環境省では、マイクロプラスチックの発生抑制、流出抑制、代替及び回収等に資する日本企業等の取組や技術を、グッド・プラクティス集として取りまとめています。
私たちにできるマイクロプラスチック対策
「3R」を実践しましょう
3Rとは、「Reduce(リデュース)=ごみになるものを減らす」、「Reuse(リユース)=ごみにせず繰り返し使う」、「Recycle(リサイクル)=正しく分別し、再資源化する」の頭文字を取った3つのアクションの総称です。マイボトルやマイバッグを持ち歩いてプラスチック製品の使用を控えたり、シャンプーや洗剤などは詰め替え商品を利用してボトルを再利用したりするほか、プラスチックごみを分別して再生利用するといった行動が3Rの実践につながります。


合成繊維を使用した衣類の洗濯には洗濯ネットを使用しましょう
合成繊維を使用した衣類は、洗濯表示に従った洗濯と洗濯ネットの使用により、生地が傷みにくくなり、繊維くずが出にくくなります。
ポイ捨てや不法投棄をしない
海や山などのレジャーや、屋外で出たごみは家に持ち帰り、正しく分別、処分しましょう。ごみのポイ捨てや不法投棄をしないことが大切です。地域の清掃活動に参加するなど、ポイ捨てごみがマイクロプラスチックになる前に回収しましょう。

このページに関するお問い合わせ
健康福祉局衛生研究所 環境科学部
〒733-8650 広島市西区商工センター四丁目1番2号
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