トランプ米国大統領の被爆地訪問を求める要請(2017年10月5日)

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ページ番号1008746  更新日 2025年2月16日

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アメリカ合衆国大統領
ドナルド・トランプ 閣下

被爆地広島・長崎の訪問について(要請)

謹啓 清秋の候 貴台にはますます御清祥のことと心からお喜び申し上げます。

この度、本年11月の貴台の日本訪問の報に接しました。是非、この機会に広島・長崎を訪問していただきますようお願いいたします。両市民は、貴台の被爆地訪問を心から歓迎いたします。

御承知のとおり、1945年8月の原爆の投下により、広島と長崎の街は、一瞬のうちに廃墟と化し、その年の終わりまでに両市合わせて約21万人の尊い命が失われました。辛うじて生き残った被爆者は、平均年齢が81歳を超える中で、放射線による後障害や差別・偏見に苦しみながらも、「核兵器のない世界」の実現を強く願い、世界の誰にも二度と核兵器による惨禍を体験させてはならないと自らの辛い体験を語り続けています。

しかし、実際には1万5,000発近くの核兵器が地球上に存在し、核軍縮を巡る国際情勢は依然として厳しく、北東アジアを始め、世界で核兵器が使用される危険性すら高まっています。また、核兵器というものが存在する限り、意図しない事故による使用や、核テロの危険性も無視できません。

人類の誰もが願う平和を実現する上で、核超大国である貴国の果たされる役割はますます大きくなっています。

貴台におかれましては、広島・長崎を御訪問いただき、一発の原子爆弾がもたらした被爆の実相と被爆者の体験を深く理解していただくとともに、平和を願う「ヒロシマ・ナガサキの心」を受け止めていただきたいと思います。

被爆地の市民は、貴台が共に「核兵器のない世界」を目指して誠実に取り組んでいただけることを心から希望しています。

末筆ながら、貴台のますますの御活躍と御健勝を心からお祈りいたします。

謹言

2017年10月5日

広島市長 松井 一實
長崎市長 田上 富久

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