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大芝地区の皆さんと西区長が区政車座談義を行いました。
西区では、区民の皆さんの「想い」や「願い」を区政の推進に生かすことを目的に、区政車座談義を開催しています。今回は、大芝地区の皆さんと区長等が、以下のとおり意見交換を行いました。
1 日時
平成30年6月25日(月曜日) 18時 ~ 19時30分
2 場所
大芝集会
3 テーマ
大芝地区のまちづくりの展望~AIよりアイ(愛)でつくるまちづくり~
4 参加者
大芝地区社会福祉協議会会長、地元町内会長等 計23名
西区役所 西区長及び関係部課長 計9名
5 意見交換のテーマ
1 安全・安心なまちづくり
- ⑴ 高齢者の見守り活動について
- ⑵ こどもの見守り活動について
- ⑶ 交通安全について
- ⑷ 防犯対策について
2 町内会・自治会活性化と福祉のまちづくり
- ⑴ 町内会・自治会への加入促進について
- ⑵ 住民同士の支え合いによる福祉のまちづくりについて
- ⑶ 西区社会福祉協議会について
- ⑷ 高齢者いきいき活動ポイント事業について
- ⑸ 国民健康保険と後期高齢者医療保険について
3 その他
- ⑴ ブロック塀の安全点検について
- ⑵ 全体を通して(米崎会長から)
6 意見交換の内容(●大芝地区 ○区役所)
1 安全・安心なまちづくり
⑴ 高齢者の見守り活動について
- ● 全体的に高齢者が多くなり、見守り活動などが難しくなっています。対応策が必要だと思いますが、どうしたらよいですか。
- ○ 本市では、地域包括支援センターがコーディネーターとなって、高齢者を地域全体で支え合う仕組みを構築する「高齢者地域支え合い事業」を推進すること
- としています。大芝地区では、平成29年11月から高齢者地域支え合い事業「大芝ふれあいネット」の準備委員会を立ち上げ、平成30年7月から見守り活動を実施
- する予定と聞いており、西区としても事業が円滑に運営されるよう支援してまいります。
- ● 高齢者の見守り活動は、どのような方法で、誰がやるのですか。また「大芝ふれあいネット」の協力員は、今、何名いますか。
- ○ 具体的には、地域包括支援センター職員が民生委員さんと、高齢者の方を順次訪問し、本人の同意を得て見守り協力員を募集して登録し、見守り活動を実施します。協力員はまだ登録していませんが、大芝地区版の生活便利帳の10頁にも掲載するなど周知をして、募集を行っています。また、近隣ミニネットワーク登録者の方にも「大芝ふれあいネット」へ登録していただくようお願いしていきます。
- ● 今年7月から見守り活動を実施するとなると、もう時間がないのですぐにでもスタートしないといけませんが、間に合いますか。
- ○ 既に何回か地区社協で制度について説明会を開くなどして、本格実施にこぎ着けています。7月から完璧な形でスタートするのは難しいですが、できるところから順々に始めてもらえればよいと思います.。
⑵ こどもの見守り活動について
- ● 新潟市での女児殺害事件は他人事ではありません。自宅前の清掃を下校時間に行う、死角になる場所をヒヤリハットマップに掲載するなどの対策が必要ではないですか。
- ○ 本市でも、平成17年11月22日の矢野西小学校児童の事件を受け、翌年11月から、毎月22日を「子ども安全の日」と定め、学校や家庭、地域で様々な取組を実施しています。具体的には、地域学校安全指導員(警察官OB)による学校巡回指導や「こども110番の家」事業などを行っています。なお、ヒヤリハットマップについては、大芝小学校では、3年生の総合的な学習の中で危険な場所を調査して、マップを作成していると聞いています。
- ● 小学校低学年に限らず、下校時の子どもには心配事が多いと思うので、地域学校安全指導員(警察官OB)の方が見回っているなら、朝より下校時がよいと思います。
- ● 下校時の時間帯を見計らって庭先の掃除をしたり、家の前に出て「お帰りなさい。」と言ったり、あいさつ等の声かけを徹底してはどうですか。
- ● 「子ども110番の家」を地域の方と子どもが一緒に確認していますが、非常によいことだと思うので、もっと徹底していけばよいと思います。
- ○ 大変参考になりました。皆さんの負担の少ない協力で幅広く見守りができるとよいと思いますので、一人でも多くの方にそのような意識をもって関わってもらえるようにしていきたいと思います。
⑶ 交通安全について
- ● 大芝地区でも自転車による重大事故が発生しています。自転車の交通ルールの説明書を作成してはどうですか。
- ○ 本市では自転車の交通ルールの遵守やマナーアップのため、中学生・高校生向けに自転車ルールブックを作成して各学校に配布しています。また小学生については、道路交通局の職員が学校に出向いて自転車交通安全教室を開催するなど、自転車の交通安全の徹底に努めています。
- ● どこの学校か分かりませんが、平日の午後1時頃に大芝水門の方から、自転車マナーの良くない集団がやってきます。
- ○ 小・中・高等学校以外の学校等とすれば、周知が図りにくい面があるので、今後の課題として受け止め、担当局にも情報提供します。また交通違反ということであれば、警察の担当になると思いますので、西警察署にも相談してみます。
⑷ 防犯対策について
- ● 防犯灯の設置要望が認められても、区の設置工事は年に1回と聞いています。防犯灯は防犯上の役割が大きいので、年に複数回設置することはできませんか。
- ○ 防犯灯の設置工事は、年1回に限って行っているものではなく、地域の要望を踏まえ、年に数回にわたって工事をすることとし、早期設置に努めています。
なお、設置要望の時期が年度終盤の場合は、年度内に完了しないため、次年度に施工することとしており、そのため、時間を要している場合があります。
2 町内会・自治会の活性化と福祉のまちづくり
⑴ 町内会・自治会への加入促進について
- ● 町内会・自治会の加入率が低下しています。自らの努力も必要ではありますが、行政として更なる強力で効果的な施策を展開してほしいです。
- ○ 町内会・自治会への加入を促進するための取組として、区役所の転入窓口で町内会加入を呼びかけるチラシを配布したり、関係地域にマンションの新築情報の提供などを行っています。
- ● 町内会の加入率が半分を割ったら、誰も町内会費を払わなくなり、結果として町内会は崩壊すると思います。町内会がしていることを行政が外注したら税金を上げざるを得ないという危機感を持って、市だけではなく、県、全国というレベルで共助をやっていかないといけません。私たちも町内会加入促進の努力はしますが、強制でなく、指導くらいできる仕組みを作ってもらえないですか。また、もう少し行政でできる施策のグレードを上げてもらって、町内会加入を当たり前にしないといけません。少子高齢化が進み負担が増えるばかりですから、区から市に、あるいは県、全国に発信するよう努力してもらいたいと思います。
- ○ 御提案に対して、どんなことができるか考えてみたいと思います。
⑵ 住民同士の支え合いによる福祉のまちづくりについて
- ● 先日、豊中市社会福祉協議会職員の講演を聞きました。豊中市社会福祉協議会では、同協議会の事務所がよろず相談室になっており、そこに行けば何でも相談でき、地域と一緒に解決していこうという形になっていることに共感を覚えました。広島市でもこうした活動が早期に実現できるよう、積極的に取り組んでもらいたいと思います。
- ○ なかなか一足飛びにはいかないと思いますが、広島市では、住民の誰もが多様な担い手としてお互いに支え合う「地域共生社会」の実現を目指し、平成31年3月を目処に「地域共生社会実現計画」を策定する予定です。西区としても、社会福祉協議会の生活支援コーディネーターとともに、「自助」、「共助」、「公助」を適切に組み合わせながら、それぞれの立場での支え合いが幅広くできるような地域包括ケアシステムを構築していきたいと考えています。
⑶ 西区社会福祉協議会について
- ● 区役所と区社会福祉協議会との具体的な繋がりを知りたい。
- ○ 西区役所健康長寿課では、西区社会福祉協議会の生活支援コーディネーターや地域包括支援センターとともに、幅広い支え合いの地域づくりを推進するため、高齢者地域支え合い事業などで連携して取り組んでいます。また、同社会福祉協議会内には生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援機関として「西区くらしサポートセンター」を設置しており、生活保護を担当する西区役所生活課と連絡調整を図りながら、生活困窮者の支援を行うなどの繋がりがあります。
- ● 社会福祉協議会の職員は、市職員が出向するのではなく、団体職員なのでしょうか。
- ○ 現在、市職員の出向という形は取っていません。市役所を退職して再就職という形で、社会福祉協議会の職員として採用される仕組みはあります。
⑷ 高齢者いきいき活動ポイント事業について
- ● 期間途中(9月1日後)の市外からの転入者も事業対象者としてほしい。また、70点獲得のためのポイント・シミュレーションを推奨してはどうでしょうか。
- ○ 期間途中の市外からの転入者を事業対象とすることについては、要望があったことを健康福祉局高齢福祉課に伝えます。なお、ポイントの内容と集め方の例は、今年5月15日に対象者全員の方に通知していますので、参考にしてください。
⑸ 国民健康保険と後期高齢者医療保険について
- ● 夫婦で国民健康保険に加入している世帯の場合、一方が75歳になると、国民健康保険料と後期高齢者医療保険とを別々に支払うこととなり、世帯として2倍の支出になることがあるそうです。何とかしてほしいと思います。
- ○ 世帯の一人が後期高齢者医療制度に移行され、国民健康保険の被保険者が一人となる世帯については、国民健康保険の負担が大きく変わらないように、保険料の緩和措置が適用されますが、2人とも高額所得者で国民健康保険と後期高齢者医療の両方で最高限度額が適用される場合は、保険料の合計額が約1.8倍になるケースが考えられます。
- ● 法律で決まっているからどうすることもできないのでしょうが、会議などに出られたときにそういう話が出た場合、「こんな訴えがありました。」とお話ししてください。
3 その他
⑴ ブロック塀の安全点検について
- ● 6月19日に大阪府で発生した地震により、高槻小学校でブロック塀が倒れて女児が死亡する事故が発生しましたが、PTAで通学路などを見回りしたところ、素人目に見て危なそうなところがありましたので、調査等をしていただきたいと思います。また、市有施設や民間の建物についての安全確認等はどうなるのですか。
- ○ 市立の小中学校のブロック塀は、すべて安全確認を実施済で緊急度の高いものから必要な対策を早急に実施する予定です。その他の市有施設については、ブロック塀のあるものはすべて緊急に点検し、必要に応じて詳細な調査を行っていくことになります。
民間の建物については、所有者に管理責任があることから広島市が調査することは難しいですが、国土交通省がホームページで安全点検のためのチェックポイント等を公開しています。また日本エクステリア建設業協会のホームページに「誰でもできるブロック塀点検表」というチェックリストがありますので参考にしてください。この協会に直接点検を依頼する場合は有料となります。
⑵ 全体を通して(米崎会長から)
● 今回、区政車座談義の開催に当たり、「AI(エーアイ)よりアイ(愛)でつくるまちづくり」というテーマを設定しました。
最近は、AI、人工知能で何事も考える世の中になっていますが、人工知能というのはあくまで過去にあったことを蓄積して未来の行動を予測するものです。しかし、人間はその予測を超えたことを考えたり行ったりすることができます。5年先、10年先のビジョンを、と言われていますが、大芝地区は新交通が来たり、大きな商業施設ができたりしない地域です。しかし、それだけに、地道に社協祭りなどの行事で皆さまの思いとかを考えられるような社会福祉協議会にしたいと思っており、AIに頼るのでなく、みんなの力を合わせて大芝地区のまちづくりビジョンを作っていきたいと考えています。今日はどうもありがとうございました。
○ 米崎会長さん、ありがとうございました。また、本日は皆さまから活発に御発言いただきまして、ありがとうございました。本日いただいた御意見は、今後の大芝地区のまちづくりに活かせるよう、関係部署とも情報共有していきます。