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核兵器廃絶及び世界恒久平和に向けた主な意見書・決議文の一覧

​イスラエル・パレスチナにおける武力紛争の終結を求める決議案

 イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの大規模衝突により、市民の人命が深刻な状況にさらされるとともに、市街地においても甚大な被害の発生が続いている。
 国連総会は昨年12月12日、ガザ地区での即時の人道的停戦による民間人の保護に関する国際法の遵守、全ての人質の即時かつ無条件の解放を求める決議案を採択したにもかかわらず、民間人の犠牲者が後を絶たない。
 世界恒久平和の実現を願う本市議会は、人道的立場から一日も早い休戦協定実現の上、平和的解決を強く求める。
 以上、決議する。

令和6年2月27日
広島市議会

​核兵器禁止条約の実効性を高めるための主導的役割を果たすことを求める意見書案​

 昨年6月に開催された核兵器禁止条約第1回締約国会議では、核兵器の非人道性を再確認するとともに、核兵器に依存した安全保障を批判し、条約への参加促進や核被害者援助など、条約の内容を実現する方策を盛り込んだ最終文書である「ウィーン宣言」と具体的な手順や行動を定めた「ウィーン行動計画」が採択されました。
 この会議には、核の傘の下にありながらオブザーバー参加した国があったものの、核保有国やその同盟国の多くは参加せず、今後、核兵器禁止条約の実効性を高めるためには、これらの国の参加が大きな課題となっています。
 また、核兵器禁止条約の効果的な運用と発展のためには、核保有国やその同盟国を始め多くの国が参加し議論が行われることが重要です。
 こうした中、先月、被爆地である広島においてG7広島サミットが開催され、G7首脳が平和記念公園を訪れ被爆の実相に触れるとともに、G7として初めて、核軍縮に焦点を当てた「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」が発出されました。
 被爆から75年以上が経過した今もなお核兵器使用のリスクに世界が直面する中で、唯一の被爆国である我が国は、核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っています。
 よって、国会及び政府におかれては、核兵器のない世界に向けた国際的な機運が高まっているこの機会を逃すことなく、下記の事項を行動に移すことにより、核保有国と非核保有国の橋渡しに努めるなど、核兵器禁止条約の実効性を高めるために主導的役割を果たされるよう強く要請します。

 1 核兵器禁止条約を早期に署名・批准すること。まずは、本年11月に開催予定の第2回締約国会議にオブザーバーとして参加すること。
 2 その上で、核保有国を含む核兵器禁止条約に署名・批准していない国に対し、署名・批准を要請すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 外務大臣 あて

令和5年6月30日
広島市議会

ロシアによるウクライナ侵攻に対し平和的解決を求める決議

 2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、明らかにウクライナの主権及び領土の一体性を侵害し、武力の行使を禁ずる国連憲章の重大な違反であり、国際秩序の根幹を揺るがすもので、断じて容認できない。
 また、ロシアのプーチン大統領は今回の軍事侵攻に際し核兵器の使用を示唆するような発言をしているが、このことは、被爆者の「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」との思いから、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を願うヒロシマの心を踏みにじるもので、強い憤りを覚える。
 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻とプーチン大統領の発言に対して、厳重に抗議する。
 ロシアは即時にロシア軍による攻撃を停止し、ウクライナから完全撤退するよう、また、関係国政府においては一日も早い平和的解決に向けた外交努力を行うよう強く求める。
 以上、決議する。

令和4年3月1日
広島市議会

核兵器禁止条約の実効性を高めるための主導的役割を果たすことを求める意見書

 本年1月に核兵器禁止条約が発効し、史上初めて核兵器が全面的に禁止されるべき対象であることを明確にする根本規範ができ、来年3月、同条約の第1回締約国会議がウィーンで開催される予定です。
 このことは、「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という被爆者の思いが国際社会を大きく動かしたものであり、広島市民、さらには人類の悲願である核兵器の禁止・廃絶を具体化する大いなる一歩となるものです。
 一方、核保有国や核の傘の下にある国々から核兵器禁止条約は支持を得られていない状況にあり、今後、同条約に核保有国やその同盟国を始め多くの国が参加し、包括的で実効性の高いものにしていくことが大きな課題となっています。
 この課題を克服するため、今後、NPT再検討会議での核軍縮のための議論や、核兵器禁止条約の効果的な運用と発展に向けた議論に日本政府が積極的に加わっていくことが重要です。
 唯一の被爆国である我が国は、核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っています。
 よって、国会及び政府におかれては、下記の事項を行動に移すことにより、核保有国と非核保有国の橋渡しに努めるなど、核兵器禁止条約の実効性を高めるために主導的役割を果たされるよう強く要請します。

 1 核兵器禁止条約を早期に署名・批准すること。まずは、締約国会議にオブザーバーとして参加すること。
 2 その上で、核保有国を含む核兵器禁止条約に署名・批准していない国に対し、署名・批准を要請すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 外務大臣 あて

令和3年12月15日
広島市議会

核兵器禁止条約の実効性を高めるための主導的役割を果たすことを求める意見書

 平成29年7月に国連で採択された「核兵器禁止条約」の批准国が、今月50か国に達し、来年1月22日に条約が発効する見込みとなりました。
 このことは、「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という被爆者の思いが国際社会を大きく動かしたものであり、広島市民、さらには人類の悲願である核兵器の禁止・廃絶を具体化する大いなる一歩となるものであります。
 一方、核兵器を保有する国や核の傘の下にある国々は核兵器禁止条約に反対している状況にあり、今後、核兵器禁止条約を包括的で実効性の高いものにしていくことが大きな課題となっております。
 本市が会長都市となって国内の1,733都市を含む世界164か国・地域の7,900を超える都市で構成する平和首長会議は、核兵器禁止条約の発効が確実となったことを受け、条約の効果的な運用と発展に向けた議論への参画及び締約国会合への参加を要請する書簡を核保有国及びその同盟国などへ送ったところであります。
 唯一の被爆国である我が国は、核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っています。
 よって、国会及び政府におかれては、核兵器禁止条約が発効することを見込んで、下記の事項を行動に移すことにより、核兵器保有国と非保有国の橋渡しを積極的に進めるなど、核兵器禁止条約の実効性を高めるために主導的役割を果たされるよう強く要請します。

 1 核兵器禁止条約を早期に署名・批准すること。それまでは、オブザーバーとして締約国会合及び検討会議に参加すること。
 2 その上で、核兵器保有国を含む核兵器禁止条約に署名・批准していない国に対し、署名・批准を要請すること。
 3 締約国会合の開催に当たっては、「迎える平和」の取組を推進する被爆地広島で開催するよう国連に対して働き掛けること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 外務大臣 あて

令和2年10月27日
広島市議会

核兵器保有国を含む全ての国に対し核兵器禁止条約の早期発効を求める意見書

 本年7月、核兵器を違法とする初の国際条約である「核兵器禁止条約」が、122か国の賛同を得て採択されました。
 この条約は、その前文で「ヒバクシャ」の苦難に言及し、非人道性を訴え続けた活動に最大の敬意を表するとともに、条文では、加盟国に開発・保有・実験・使用だけでなく核兵器による威嚇行為も禁じる画期的なもので、核兵器保有国にも条約に参加する道をつくっています。
 本市が会長都市となって国内の1,683都市を含む世界162か国・地域の7,400を超える都市で構成する平和首長会議は、本年8月の第9回総会で、人類の悲願である核兵器廃絶への大きな一歩となる核兵器禁止条約の採択を心から歓迎する旨の特別決議を採択しました。
 この核兵器禁止条約の発効に向けて、9月20日に国連本部で開催された核兵器禁止条約の署名式以降、50か国以上が署名し、来年中にも正式に発効する見通しとなっておりますが、一方、条約に否定的な核兵器保有国及び「核の傘」の下にある国々をどのように説得するかが大きな課題となっております。
 唯一の被爆国である我が国は、核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っています。
 よって、国会及び政府におかれては、下記の事項を行動に移すことで、核兵器廃絶のリーダーシップを取り、核兵器保有国と非保有国の橋渡しを積極的に進めていただくよう強く要請します。


 1 核兵器禁止条約を早期に署名・批准すること。それまでは、オブザーバーとして締約国会合及び検討会合に参加すること。
 2 核兵器保有国を含む核兵器禁止条約に加盟していない国に対し、加盟を要請するなど、全ての国による条約の一日も早い発効に向けて主導的役割を果たすこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 外務大臣 あて

平成29年9月29日
広島市議会

国連での核兵器禁止条約制定交渉会議に日本政府が参加し、同条約制定に主導的役割を果たすことを求める意見書

 1945年8月6日、広島市は一発の原子爆弾により一瞬にして廃墟と化し、同月9日に原子爆弾の犠牲となった長崎市と合わせ21万人を超える人々の尊い人命が失われました。また、放射線による被爆者の苦しみは今なお続いています。
 原子爆弾による惨禍を身をもって体験した広島市民は「再びこの悲劇を繰り返してはならない。」との使命感から、これまで一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を、全世界に向け訴え続けてきました。
 その具体的行動として広島市は、国内外の7,223の都市が加盟する平和首長会議のリーダーとして、2020年までの核兵器廃絶を目指す行動指針「2020ビジョン」を掲げ、世界の人々と為政者に働き掛けてきました。また、広島市民の代表たる広島市議会も、被爆70周年の一昨年、さらに、昨年6月にも、オバマ元米国大統領が広島を訪問された歴史的な出来事を受け、核兵器廃絶に向けた決議を議決し、その決意を明らかにしたところであります。
 折しも、昨年12月23日の第71回国連総会本会議で、核兵器禁止条約の制定交渉を行うことが決議され、今年3月27日から31日と6月15日から7月7日にニューヨークで「国連の会議を開き、核兵器を禁止する法的拘束力がある措置の交渉に入ること」が決まりました。広島市が念願した核兵器禁止条約の実現に向け、世界が大きく動き出しました。
 唯一の被爆国である我が国は、核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っています。
 よって、国会及び政府におかれては、日本政府が核兵器禁止条約の制定が議論される歴史的な交渉会議に必ず参加し、同条約の制定に向けリーダーシップを発揮されるよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 外務大臣 あて

平成29年3月22日
広島市議会

オバマ米国大統領の広島訪問を受け、被爆地から核兵器廃絶と世界恒久平和の実現への決意を表明する決議

 1945年8月、広島・長崎両市は一発の原子爆弾により一瞬にして廃墟と化し、両市合わせて21万人を超える多くの人々の尊い命が奪われた。放射線による被爆者の苦しみは今もなお続いている。
 原子爆弾による惨禍を身をもって体験した広島・長崎市民は「再びこの悲劇を繰り返してはならない。」という使命感から、これまで一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を、全世界に向け訴え続けてきた。
 しかしながら、こうした私たちの願いに反し、世界には、いまだに1万5千発を超える核兵器が存在し、核保有国等の為政者は、核による威嚇にこだわる言動を繰り返しており、テロリストによる使用も懸念されている。
 こうした中、被爆から70年以上の歳月を経た本年5月に、広島市民にとって大きな願いであったオバマ米国大統領の広島訪問という歴史的な快挙が実現した。
 世界中から大きな注目が集まる中で、オバマ米国大統領は原爆死没者慰霊碑に献花し、被爆地広島から「核を保有する国々は核兵器のない世界を追求する勇気を持たねばならない」など、改めて、「核兵器のない世界」を追求する意思を示すとともに、被爆者とも対面した。
 この歴史的な出来事を、「核兵器のない世界」へ向けた新たな出発点としていくため、広島市民と長崎市民が手を携えて、この機会を逃すことなく、被爆都市としての役割を再確認し、決意も新たに一日も早い核兵器廃絶という悲願の実現に向けて、具体的な行動に移していく必要がある。
 よって、本市議会は、長崎市議会と力を合わせ、世界の為政者を始め、より多くの関係者に被爆地訪問を働き掛けるとともに、被爆の実相を伝える努力を続けるなど、改めて、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて、関係機関との連携・協力の下、全力を尽くす決意をここに表明する。
 以上、決議する。

平成28年6月16日
広島市議会

被爆70周年に当たり、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現への決意を表明する決議

 人類史上最初の原子爆弾による惨禍を身をもって体験した私たち広島市民は「再びこの悲劇を繰り返してはならない。」という使命感から、これまで一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を、全世界に向け訴え続けてきた。
 また、本市は、国内外の6,500を超える都市が加盟する平和首長会議やこれら加盟都市の市民、NGO等と連携して、2020年までの核兵器廃絶を目指し「2020ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)」の積極的な展開を図っているところである。
国連等においても、核兵器の非人道性に焦点を当て、それを非合法化しようとする機運が高まりつつある。
 しかし、世界には依然として1万6,000発以上の核兵器が存在しており、それらの多くが高度警戒態勢にあるとさえされている。
 そうした中で、平成27年、被爆70周年という節目の年を迎えた。
 本市は、被爆70周年を、原爆死没者の慰霊と被爆者の援護、被爆体験の継承という被爆都市ヒロシマの役割を再確認し、決意を新たに「平和への思いの共有」を体現する年にしようとしている。
 市民の代表である本市議会としても、その意義を十分踏まえ、一日も早い核兵器廃絶という悲願の実現に向けて、役割を果たしていく必要がある。
 よって、本市議会は、被爆70周年に当たり、原爆死没者に対し哀悼の意を表するとともに、改めて、ヒロシマの願いである核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて全力を尽くす決意をここに表明する。
 以上、決議する。

平成27年3月11日
広島市議会

被爆70周年に当たり、核兵器廃絶に向けた更なる取組を求める意見書

 本年(平成27年)、広島は被爆70周年という節目の年を迎えました。
 被爆当時、本市は「75年間あるいは70年間、不毛の地」となると言われましたが、市民の英知とたゆまぬ努力、国内外からの温かい援助などにより、めざましい発展を遂げることができました。
 しかし、ヒロシマの願いである核兵器廃絶は、いまだ実現には至っておりません。
 広島・長崎への原子爆弾投下後、東西の冷戦の中、焼津の水爆犠牲者まで生み出してしまいました。さらに、現在、世界には依然として1万6,000発以上の核兵器が存在し、それらの多くが高度警戒態勢にあるとされています。
 私たちは、改めて、この厳しい現実を直視する必要があります。
 そして、国を挙げて、この被爆70周年という節目の年に、ヒロシマの願いの一日も早い実現に向けて、全力を尽くさなければならないという決意を新たにすることが必要です。
 よって、国会及び政府におかれては、被爆70周年に当たり、「再びこの悲劇を繰り返してはならない。」という思いと43年間、ヒロシマ・ ナガサキ市民の門戸10万軒、純粋無垢に表示されてきた合体標語が三十数万原爆犠牲者の御霊の願いであることを全国民が共有し、一日も早い核兵器廃絶の実現のため、下記の事項について、格段の措置を講じられるよう強く要請します。



 「8月6日、9日を人類総ザンゲの日」として、国民の休日とすること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

 

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 あて

平成27年3月11日
広島市議会議長名

北朝鮮及び米国の核実験に抗議し、核兵器廃絶を求める決議

 人類史上最初の原子爆弾による惨禍を身をもって体験した私たち広島市民は、「再びこの悲劇を繰り返してはならない。」という使命感から、これまで一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を、全世界に向け訴え続けてきた。
 また、広島市は、国内外の約5,500都市が加盟する平和市長会議やこれら加盟都市の市民、NGO等と連携し、2020年までの核兵器廃絶を目指し「2020ビジョン」の積極的な展開を図ってきているところである。
 こうした中で、本年2月12日に、北朝鮮が3回目の核実験を強行し、3月11日には、米国が、昨年10月から12月の間に、新たなタイプの核実験を2回実施したことを公表した。
 北朝鮮及び米国のこうした行為は、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を求める被爆地ヒロシマの願いを踏みにじるとともに、ヒロシマの願いの実現を目指す国際社会の懸命な努力に逆行する暴挙であり、断じて許すことはできない。
 よって、広島市議会は、北朝鮮及び米国に対し、改めて厳重な抗議を行うとともに、核保有国を含む全ての国が、核兵器のない平和な世界の実現を願うヒロシマの心を真摯に受け止め、あらゆる核実験の中止と核兵器廃絶の実現に向けて積極的な取組を進めるよう、強く求めるものである。
 以上、決議する。

平成25年3月26日
広島市議会

「非核三原則」の法制化を求める意見書

 3月9日、外務省のいわゆる「密約」問題に関する有識者委員会が岡田外務大臣に調査報告書を提出しました。
 この報告書によれば、政府は、核搭載艦船が事前協議なしに寄港することを事実上黙認していたとされています。
 このことは、我が国の国是である非核三原則を骨抜きにするものであり、人類史上最初の原子爆弾の惨禍を経験し、この悲劇が再び起こることがないよう、一貫して核兵器の廃絶を訴え続けてきた広島市民として、強い憤りを覚えます。
 昨年4月のオバマ米国大統領の「核兵器のない世界」に向けた演説以降、核兵器廃絶に向けた世界的な流れが加速する中で、広島市民の悲願である核兵器の廃絶を早期に実現するためには、今こそ、我が国が唯一の被爆国として、核兵器の廃絶に向けて主導的役割を果たすことが求められています。
 そのためには、「非核三原則」の法制化を図り、国内外に国家としての意思を明確に示すことが必要です。
 よって、国会及び政府におかれては、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けて、唯一の被爆国である我が国に寄せられる期待の大きさを踏まえ、「非核三原則」を早期に法制化していただくよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 外務大臣 あて

平成22年3月26日
広島市議会議長名

「ヒロシマ・ナガサキ議定書」のNPT再検討会議での採択に向けた取組を求める意見書

 人類史上最初の原子爆弾の惨禍を経験した広島市は、この悲劇が再び起きることがないよう、全世界に対し、一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けてきました。
 本年4月のオバマ米国大統領の「核兵器のない世界」に向けた演説以降、米国とロシアとの第一次戦略兵器削減条約(START【1】)の後継条約の交渉開始、核不拡散・核軍縮に関する国連安全保障理事会首脳級会合における全会一致での決議の採択、同会合での鳩山総理の核兵器廃絶の先頭に立つとの決意表明、我が国が米国などと共同提案した核軍縮決議案の国連総会での圧倒的多数の賛成を得ての採択など、核兵器廃絶に向けた世界的な流れは加速しています。
 こうした歴史的な流れを更に確実なものとし、核兵器廃絶を早期に実現するためには、明確な期限を定めて核保有国を始め各国政府が核兵器廃絶に取り組む必要があります。
 このため、広島・長崎両市と世界の3,396都市が加盟する平和市長会議では、2020年までに核兵器を廃絶するための具体的な道筋を示した「ヒロシマ・ナガサキ議定書」が2010年のNPT再検討会議で採択されることを目指しています。
 よって、国会及び政府におかれては、「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の趣旨に賛同し、2010年のNPT再検討会議において同議定書を議題として提案していただくとともに、その採択に向け、核保有国を始めとする各国政府に働き掛けていただくよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 外務大臣 あて

平成21年12月18日
広島市議会議長名

イラク問題の平和的解決を求める意見書

 イラクの大量破壊兵器の問題は、世界の平和と安定を破壊しかねない脅威となっています。国際社会が望んでいるイラク問題の平和的解決は、ひとえにイラク側の対応にかかっています。それには、まず、イラクが査察に無条件・無制限に協力し、大量破壊兵器の廃棄、武装解除など、すべての国連安全保障理事会決議を履行することです。
 しかしながら、イラクは、湾岸戦争の停戦決議である国連安全保障理事会決議687による国連査察をこれまで何度も妨害し続けました。昨年11月、全会一致で採択された国連安全保障理事会決議1441による大量破壊兵器に関する査察をイラクが受け入れ、国連査察団による査察が行われ、本年1月、国連安全保障理事会に報告が行われました。その報告によると、決定的な証拠は見つからなかったものの、査察に対するイラク側の協力が不十分だとし、国連査察団は査察継続を求め、国連安全保障理事会がそれを確認しました。
 こうした中、米国、英国、スペインは、2月24日、イラクが大量破壊兵器廃棄の「最後の機会」を逸したと宣言する決議案を共同で国連安全保障理事会に提出しました。一方、フランス、ドイツ、ロシアは、査察の継続と強化を求める覚書を提示しました。
米国は、国連安全保障理事会決議を踏まえて、自らの行動に対する国際社会の理解を一層広げるための最大限の努力をするべきであり、直ちに強硬姿勢をとることなく、国連査察団による査察を慎重に見守り、その結果を尊重するべきであると考えます。
 よって、国会及び政府におかれては、日本国憲法の平和主義に基づき、国連憲章の理念に沿って国際世論を広げ、平和的解決に向けて全力を尽くしていただくよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 外務大臣 あて

平成15年3月4日
広島市議会議長名

非核三原則の堅持を求める意見書

 核兵器の廃絶と軍縮の推進は、世界の恒久平和を希求するすべての国の共通の願いです。我が国は、第二次世界大戦の悲惨な経験と、広島・長崎の原爆の惨禍の体験の中から、1967年、佐藤内閣において「核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませず」という非核三原則を表明して以来、これまで国是として内外にその立場を繰り返し表明してきました。
 世界で最初の被爆地である広島は、「二度と過ちは繰り返しませぬから」と、全世界に核兵器の廃絶と恒久平和を訴え続けています。
 しかし、先般、政府首脳が、「何か起こったら国際情勢や国民が核を持つべきだということになるかもしれない」と述べたと報道され、これが非核三原則の見直しに言及したものとして、内外に大きく波紋を広げました。
 これまで、核保有国は何度となく核実験を強行し、また最近では、インド、パキスタンで核戦争の危険性が高まるなど、国際情勢は極めて憂慮すべき状況となっています。
 今こそ唯一の被爆国である我が国は、核兵器の脅威と被爆の実相を全世界に伝え、核兵器廃絶に向けて強いリーダーシップを発揮しなければなりません。
 よって、国会及び政府におかれては、非核三原則を堅持するとともに、核兵器廃絶の実現に向け、積極的に努力されるよう強く要請します。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 あて

平成14年7月3日
広島市議会議長名

米国における同時多発テロ事件に関する決議

 9月11日、米国の世界貿易センタービル及び国防総省等を襲った同時多発テロ事件は、数多くの尊い人命を奪うという、極めて卑劣で許しがたい暴挙である。このような非人道行為は、世界恒久平和を希求するヒロシマの心と民主主義を踏みにじるもので、強い憤りを覚える。
 犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表し、家族及び関係者に対し、衷心よりお見舞いを申し上げるとともに、生存者の一刻も早い救出と、心身ともに深い傷を受けられた被害者の一日も早い回復を、心から願うものである。
 よって、日本国政府をはじめ世界の全ての国々が、テロを根絶し、真の世界恒久平和実現に向け、英知を結集して取り組むことを強く求めるものである。
 以上、決議する。

平成13年9月17日
広島市議会

インド、パキスタンの核実験に抗議し核兵器廃絶を求める決議

 世界で初めて原子爆弾の惨禍を体験した広島市は、この凄惨な出来事が再び起きることがないよう、全世界に対し、一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けてきた。
 しかしながら、今回、インド、パキスタン両国は、国際世論の制止を振り切って地下核実験を強行した。これは、これまでひたすら努力し続けてきた被爆地ヒロシマの願い、世界の人々の願いを、また、実験後重ねて抗議してきた広島市議会の行動を無視するものであり、いかなる理由があっても決して許されるものではない。
 両国の核実験は、5核保有国が主導する核拡散防止条約(NPT)や包括的核実験禁止条約(CTBT)による国際的核軍縮の枠組が持つ構造的欠陥を露呈し、国際社会の核軍縮への取組を大きく後退させるものとなった。
 今こそ世界各国は、人類滅亡への最大の危機であると自覚し、核抑止力論から脱却して、共存、共栄に向けての努力を行わなければならない。
 よって広島市議会は、今もなお放射線障害に苦しんでいる被爆者を含む広島市民を代表して、インド、パキスタン両国に対し、再度、厳重な抗議を行うとともに、核保有国を含むすべての国が、あらゆる核実験の中止と核兵器廃絶の実現に向けて積極的な取組を進めるよう強く要請する。
 以上、決議する。

平成10年6月23日
広島市議会

「全面的核実験禁止条約」の締結促進を求める意見書

 半世紀前、人類史上最初の原子爆弾により、かつてない惨禍を体験した広島市民は、一貫して核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けてきました。
 しかしながら、この地球上には、いまだに膨大な量の核兵器が蓄積され、人類の生存を脅かし続けています。また、核兵器開発のため、これまで、2,000回を超える核実験が行われ、地球環境を破壊してきました。
 昨年5月、核拡散防止条約(NPT)再検討延長会議において、包括的核実験禁止条約(CTBT)の本年中の締結と、それまでの核実験の自制が合意されたにもかかわらず、昨年来、フランスと中国が繰り返し核実験を実施し、国際社会から核軍縮努力に水をさし、核拡散の危険性を高めるものとして、強い非難を受けました。
 また、核実験の中止を求める国際世論を無視して、中国は、今月8日に地下核実験を強行し、9月までにもう1回核実験を実施することを表明しました。被爆都市広島の市民として、こうした中国の姿勢を容認することはできません。
 現在、ジュネーブ軍縮会議において、本年9月の調印を目途に包括的核実験禁止条約交渉が進められていますが、核実験の禁止範囲は核爆発を伴う実験に限定され、核爆発を伴わない、コンピュータシミュレーション(模擬実験)等は除外されようとしています。
 よって、政府におかれては、核兵器のない世界を実現していくため、核兵器開発につながるあらゆる実験を禁止する核実験禁止条約の早期締結に向け、積極的にその役割を果たしていただくよう強く要望いたします。
 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出いたします。

内閣総理大臣 外務大臣 あて

平成8年6月28日
広島市議会議長名

被爆50周年・戦後50年にあたり、核兵器の廃絶と平和への決意を表明する決議

 本市議会は、被爆50周年・戦後50年にあたり、全世界の戦没者及び戦争等による犠牲者に対し、追悼の誠を捧げる。
 我々は、過去の戦争の歴史を正しく認識し、特に近隣アジア諸国民に多大な犠牲と耐えがたい苦しみと悲しみを与えたことについて深く反省し、そのような行為を再び繰り返すことのないよう誓う。
 我々は、先の戦争や原爆投下が多くの人々を苦しめた歴史の教訓を謙虚に学び、平和な国際社会を築いていかなければならない。
 よって本市議会は、日本国憲法の掲げる恒久平和の理念の下、地球上から核兵器を廃絶し、世界の国々と手を携えて人類共生の未来を切り開く決意をここに表明する。
 以上、決議する。

平成7年7月5日
広島市議会

中短距離ミサイル廃棄条約の調印を歓迎し核兵器の廃絶を求める決議

 このたび、米ソ両国は、中短距離ミサイルの廃棄に関する条約に調印した。
 これは、核軍縮への道を切り開く歴史上初めての画期的な出来事である。
 広島市議会は、これまでも再三にわたり、全市民の願いである核兵器の廃絶に向けて、被爆の実相を広く世界に伝えるとともに、核保有国首脳に対し、核廃絶への努力を強く訴え続けてきたところであり、我々の訴えが実ったものと確信するものである。
 しかしながら、今回の条約が批准され実施されたとしても、米ソ両国が保有する核兵器の約4パーセントの削減にすぎず、さらに戦略核の削減を進めることが人類の生存と平和のために焦眉の急である。
 よって、米ソ両国及び核保有国首脳は、今回の条約の調印を機に、今後、核兵器廃絶へ向けて努力されることを広島市議会の名において要請する。
 以上、決議する。

昭和62年12月19日
広島市議会

核兵器廃絶広島平和都市宣言に関する決議

 広島市は、被爆以来一貫して、再びヒロシマを繰り返さないため、核兵器廃絶を全世界に強く訴え続けてきた。
 しかし、被爆者をはじめ、世界諸国民の願いにもかかわらず、依然として核軍拡競争が繰り返され、人類は今まさに存亡の岐路に立たされている。核兵器の廃絶は、一刻の逡巡も許されない、人類の死活にかかわる最も重要かつ緊急の課題となっており、その実現に努力することは、人類史上最初の被爆都市広島の責務である。
 広島市議会は、被爆40周年を迎えるにあたり、改めて核兵器廃絶の緊急性を世界に強く訴えるものである。
 さらに、「広島平和記念都市建設法」の理念に基づいて、平和都市建設を進めるとともに、広島市は、核をつくらず、持たず、持ち込ませずの非核三原則を守り、ここに、核兵器廃絶平和都市であることを宣言する。
 以上、決議する。

昭和60年7月3日
広島市議会

核兵器の全面撒廃と軍備縮小の推進に関する意見書

 世界の恒久平和は人類共通の願望であります。しかし、核軍備拡大競争は依然として続けられ、通常兵器の軍備拡大競争も一段と激化しつつあり、世界の各地で武力紛争や戦争の絶え間がありません。
 我が国は、世界で唯一の核被爆国として、第二回国連軍縮特別総会に向けて、核兵器撒廃と軍備縮小の推進に積極的な役割を果たすべきであります。
 こうした立場から、政府におかれては、次の諸点を積極的かつ誠実に実行されるよう要請します。

  1. ヒロシマの原爆被爆の実態を正しく世界に周知させる施策を積極的に推進するとともに、被爆体験にもとづき、すべての国のすべての核兵器に反対し、合わせて非核兵器の軍縮についても努力すること。
  2. 本年6月に開催される第二回国連軍縮特別総会において、実効性のある具体的措置を実現させ、総会を成功させるよう努力すること。

 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出します。

内閣総理大臣 外務大臣 あて

昭和57年3月23日
広島市議会議長名

広島市の平和推進連動の国際化に国の協力を求める意見書

 広島市は、人類史上はじめての原子爆弾によって、廃墟と化した町から不死鳥の如く立ち上がりました。以後、36年間にわたり広島市民は世界平和に貢献することを「目的」に、あらゆる献身的な努力を積み重ねてまいりました。
「平和」への願いは、広島市民の"心"であります。広島は、その"心"を行政に反映することを「原点」として、平和行政の拡充に取り組み、「ヒロシマの国際化」に新たな展開を創造してきたのであります。
 戦後36年間、広島は一貫して平和を願い、概略次のような努力をしてまいりました。

  1. 平和記念施設と平和文化施設の建設整備を推進。
  2. 「広島平和記念資料館」の見学者、延べ約2,030万人に対して、平和意識の覚醒をうながしました。
  3. 毎年「平和祈念式典」を挙行し、「平和宣言」を全世界にアピール
  4. 初めての「国連軍縮特別総会」で"核廃絶、を訴えました。
  5. 国連のロビーや欧米をはじめ世界各地の主要都市で「被爆写真展」を開催、反核兵器意識の高揚を図ってきました。
  6. あらゆる核実験国に「核実験反対」の抗議打電。(228回)

 その他、言いつくせない数多くの実績を積み上げてきています。
 その業績は、国内・外の各界、各層からも高い評価をうけています。
 また、広島型原爆にして、200万発分の核兵器が地球上に存在する今日、ヒ口シマの被爆体験の国際化が推進される意味は、危惧される核戦争に警鐘を鳴らすうえでその意義は極めて多大なものがあります。
 よって、広島市議会は、広島市の被爆体験に基づき、平和を推進する運動の国際化に国の協力が強化されるよう日本政府及び関係当局に要望します。
 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出します。

内閣総理大臣 外務大臣 あて

昭和56年3月24日
広島市議会議長名

平和首脳会議の開催を求める意見書

 世界最初の原爆の洗礼を受けた広島市は、自来35年もの長きにわたり平和を求め続けてまいりました。
 しかしながら、核兵器保有国を頂点とする世界の軍備情勢は"ヒロシマの心"を痛ましめて止みません。
 そのため、今年8月6日の平和宣言において「平和首脳会議」の開催を内外に提唱したところであります。
 本市議会としても、過去、核戦争阻止、核兵器完全禁止の決議を行い、意見書等も関係方面に提出し、努力を続けてまいりましたが、現在の中東や東南アジアの相次ぐ紛争は、まさに全面核戦争へと発展する危険性をもはらんでおり、核兵器の通常兵器化の傾向は、もはやこれを黙視することはできません。
 したがって、国家相互間の根強い不信感を取り除かない限り、人類は平和の彼岸に至ることはできない難局を迎えております。
 この時に当たり、平和に徹した国際協調を基本とする外交姿勢を一層強化していく旨の決意を表明された政府は、第2回国連軍縮総会開催に先がけて、「平和首脳会議」の開催実現に向かってその先導的役割を果たされることこそ、世界唯一の被爆国日本の責務であり、国家的使命ではないかと存じます。
 よって、広島市議会は、政府に対し、ノーモア・ヒロシマズの切なる願いを込め、人類永遠の平和実現のための平和史上に一頁を開く「平和首脳会議」の開催を世界各国に働きかけ、その実現を期されるよう強く求めるものであります。
 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出します。

内閣総理大臣 外務大臣 内閣官房長官 あて

昭和55年9月22日
広島市議会議長名

いかなる国の核実験も直ちに中止を求める決議

 我が広島市議会は、去る七月議会において、核実験禁止の国際協定を結ぶよう決議した。
 しかるに、フランスやアメリカ政府は、これを無視する態度で核実験を続けている。しかも、許すことのできないことは、9月14日沖縄県伊江島で行なわれた米軍の原爆投下訓練である。
 このことは、地球上唯一の被爆地「広島市民」にとって黙視することはできない。
 沖縄で模擬実験されたものは、広島で使用されたものの数倍といわれているが、このような核兵器開発競争を中止させ、根絶させ、恒久の平和を実現するため、非核三原則の完全実施と、いかなる国の核実験にも断固反対することを強く要求する。
 右、決議する。

昭和49年10月5日
広島市議会

非核三原則の厳守とその立法化等を求める意見書

 相つぐ核実験、核兵器の開発、核軍拡の無制限ともいえるひろがりは、世界最初の被爆地広島の市民の怒りと悲しみをより大きくしています。
 本市議会は、いままでにも決議、意見書を関係方面に提出し、核戦争阻止、核兵器の完全禁止、被爆者救援実現の努力をしてまいりましたが、その願いが実現しないばかりか、核拡散が急テンポにエスカレートしつつあり、核兵器の通常兵器化の傾向はもはやこれを黙視することはできず、事態は一刻の猶予も許されません。
 したがって、いかなる国の核実験もこれを許すことはできない。そのため国会で非核武装宣言を行ない、内外に核兵器の永久不保持を明確にするとともに、米ソの核保有超大国の優位の固定化が、排除されなければなりません。
 広島、長崎をくりかえすな、原水爆の絶対禁止という切なる願いが認められるよう、本市議会はこの立場から次の事項の実現を求めます。

  1. 「核兵器をつくらず、持たず、持ち込ませず」の非核三原則を保障する立法を行なうこと。
  2. 国連に対して核問題に関する「国連特別総会」の即時開催を要求すること。

 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出します。

内閣総理大臣 あて

昭和49年7月29日
広島市議会議長名

核兵器完全禁止国際協定の締結を求める決議

1970年に発効した核拡散防止条約が、本来の目的にかなっていないため今日における核兵器の開発や核軍拡が無制限ともいえるひろがりをみせ、引き続くアメリカ、ソ連、中国、フランスの空中、地下実験の強行となり、インドの核保有、さらに、パキスタン、イラン、エジプト、イスラエル等における核拡散の問題に発展し、まさに、世界平和はその危機に直面している。
現実問題として、潜在的核保有能力を持つ国の多くが、同条約の加盟をためらい核拡散防止を実現する障害になっており、いま一定条件として「すべての核保有国が、核兵器の完全禁止の国際協定を締結する」必要がある。
核兵器開発、核軍拡競争に終止符をうち、核戦争の危険性を根絶するため、核兵器全廃への緊急提言をすることは、世界ではじめての核の恐怖を知った広島市民の切なる願いである。
よって、本市議会は日本国政府をはじめ、すべての国が核兵器の使用、実験、製造、貯蔵の完全禁止の国際協定を締結するためあらゆる努力をはらうことを強く要求する。
右、決議する。

昭和49年7月29日
広島市議会

アメリカ・フランス・ソ連・中国の核実験に反対し、抗議する決議

 広島市議会は、世界で最初の被爆地「広島」の名において、いかなる国の核実験にも反対する。このことは、今日の時点においても、何ら変わるものではない。
 原水爆は、大量殺戮兵器であり、放射能による影響は、人体に特殊な障害を与え、二世、三世にまで及ぶものであることが明らかとなっている。
 先のアメリカ、及び中国の核実験に続き、今回フランス並びにソ連は、多数の国々の反対や、国際裁判の決定を無視し、大気圏及び地下の核実験を強行した。
 このことは、世界に死の灰をもたらし、大気及び海洋を汚染し、地球の自然環境を著しく破壊するものであり、我々世界最初の被爆国民として断じて黙視することはできない。
 広島市議会は、日本政府が直ちにいかなる国の核兵器の製造・実験・貯蔵・使用にも反対する具体的行動をとるよう強く要請するとともに、アメリカ・フランス・ソ連・中国に対し、適切な措置をとるよう強く要求する。
 右、決議する

昭和48年7月28日
広島市議会

日ソ平和条約の早期締結に関する決議

 このたび広島市議会は、広島・ボルゴグラード両市の間に、社会体制、思想の相違、過去の行きがかり等一切を超越して、姉妹都市提携協定を承認した。
 このことは、両市間の友好と親善を深めるのみならず、日本とソ連邦の友好と親善、ひいては世界の平和につながるものでなければならない。そしてそれは、原爆の惨禍を身をもって体験した広島市民の願い、即ち恒久の平和を誠実に実現しようとする広島の心である。
 沖縄は既に返還され、日中の新時代はまさに訪れんとしている。歴史の歯車は世界恒久平和確立の方向に向って力強く前進しつつあるとき、日ソ間の国交は必ずしも正常な姿であるとはいえない。
 広島市議会は、広島・ボルゴグラード姉妹都市提携を契機として、日ソ平和条約の早期締結を実現し、次の諸事項を同時に解決するよう強く要望する。

  1. 北方領土の返還
  2. 抑留漁船民の即時釈放
  3. 北方海域における漁業操業の安全の保障
  4. 定期的墓参の実現
  5. 核兵器の使用禁止

 右、決議する。

昭和47年10月4日
広島市議会

米国の核実験再開声明に対する抗議決議

 先に、ソ連の核実験再開声明に対し、広島市議会は厳しくこれに抗議し、ソ連の反省と実験の即時停止を要請した。同時にすべての核関係国が誠意と良識のある行動により人類の破滅を救い、重大なる局面を打開するように切に期待した。
 しかるに今また米国が、原爆被害者たるわれわれ広島市民の多年の悲願と期待と信頼とを裏切り、核実験の実施再開を声明したことはまことに遺憾のきわみであり、衝撃と不安は筆舌につくしがたいものがある。
 力に対するに力をもってして、いつの日か対立抗争が解消し、平和を招来することができるであろうか。今日このとき全人類の生命は、文字どおり存亡の岐路に立たされているのである。核所有諸国は速やかに冷静に立ちかえり、正義と人道にもとづき、相互に誠意を披瀝して核実験停止協定の協議に入ることを熱望する。
 ここに広島市議会は、米国に対し強く抗議し、方法のいかんを問わず核実験の再開を中止するよう要望する。
 右決議する。

昭和36年9月7日
広島市議会

ソ連の核実験再開声明に対する抗議決議

 今回ソ連が核実験再開を声明したことは、その動機と理由のいかんにかかわらず、断じて黙許できない重大事である。
 核爆発の恐るべき惨禍を最初に受け、しかも唯一の体験者である日本国民、なかんずく広島市民は、いずれの国によるとを問わず、核実験の再開には反対を表明し続けてきた。
 この平和運動に対する真摯な努力も、核実験の再開声明により無惨にも踏みにじられたばかりでなく、宿命的な気流の谷間にあって、再び死の恐怖に直面しようとし、名状しがたい不安におののいている。
 全人類の平和共存のために、核関係国がこの重大な危機に処して冷静に、沈着に、よくその人間性と良心に基づき、すみやかに核実験停止協定を実現するよう期待してやまない。
 広島市議会は、ソ連の核実験再開声明に激しく抗議し、反省を求める。
 右決議する。

昭和36年9月5日
広島市議会

第5回原水爆禁止世界大会支持決議

 原爆14周年を迎え、再びわが広島市において第5回原水爆禁止世界大会が日本並びに世界各国を代表する人々によって開かれることとなった。
 広島市議会は、原水爆を禁止し核武装を排除して、全人類の生存と福祉を保障し、恒久平和を確立しようとする世界の世論が、本大会によっていよいよ高揚せられ、多年の宿願を達成するためその意義きわめて深いことと認め、進んで本大会を支持する。
 右決議する。

昭和34年6月15日
広島市議会

第4回原水爆禁止世界大会支持決議

 広島市議会は、即時原水爆の実験を禁止せよとの日本国民の願いと、世界平和のための礎石となった広島市民の犠牲を思い、国土のいかなる場所にも核兵器等による装備を許さず、かついかなる国による場合も、原子兵器を日本に持ち込むことを禁止するため、本大会を支持する。
 右決議する。

昭和33年7月2日
広島市議会

トルーマン米前大統領の放送に対する抗議声明決議

 二十数万の犠牲の苦しみの中に生きて来た広島市民は、世界平和の礎となることを崇高な義務とし、いかなる理由によるとも、世界のいずれの国も、地球のどこのだれの上にも核兵器使用の過ちを繰返させてはならないと確信している。
 しかるに、広島、長崎の原爆攻撃を指令したあと、何ら良心の呵責を感ぜず、今後も万一の場合、水爆を使うというトルーマン米前大統領のことばが事実であるとするならば、広島市民とその犠牲者を冒涜するもはなはだしいものである。
 本市議会は、市民の憤激をもってこれに抗議するとともに、人類と平和の名においてそのことばを撤回し、世界平和のため、その義務を尽されんことを米国と米国民の知性と平和への良心に訴えることを声明する。
 右決議する。

昭和33年2月13日
広島市議会

クリスマス島原水爆実験の禁止に関する決議

 英国は近く南太平洋クリスマス島において、原水爆実験を実施せんとしているが、かかる人道に反し、世界平和を乱す行為は原爆の犠牲をうけた広島市民の決して許すべからざるものである。
 よって政府は、全国民のクリスマス島における原水爆実験反対の熱望にこたえ、ただちに実験を中止するよう万全の処置を講ぜられんことを望む。
 右決議する。

昭和32年3月7日
広島市議会

原水爆禁止世界大会支持決議

 原爆10周年を迎え、日本並に世界各国民を代表する人々の手によって、原水爆のため全人類が絶滅の危機にあることを想ひ、これを救う運動を起し、わが広島市に於て原水爆禁止世界大会を開くことを決定された。
 広島市議会は、本大会が全世界の平和を愛するものの魂を呼び起し、更に盛上りつつある世界平和を確立すると共に、其の目的を達成するため、将来に深い意義を有することを認め、本大会を支持する。
 右、決議する。

昭和30年7月28日
広島市議会

世界連邦都市宣言についての決議

 われらは人類の福祉増進のため全世界の人々と相結んで、世界連邦建設の趣旨に賛同する都市たる事を決意する。
 広島市は、世界の広島市として永久の平和都市であることを確認する。
 右宣言する。

昭和29年10月30日
広島市議会

原爆、水爆禁止に関する決議

 本市議会は、原子力の有効な国際管理の確立、原子兵器の禁止並びに原子兵器の実験による被害防止を実現し、その人類福祉の増進のための平和的利用を達成するため、茲に政府当局並びに国会に於て有効適切な措置をとられることを要請する。
 右決議する。

昭和29年5月25日
広島市議会

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