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現在の原爆ドームは、1915(大正4)年に広島県の物産品の販売促進を図る拠点とすることを目的として建てられたもので、設立当初は「広島県物産陳列館」という名称でした。その後「広島県立商品陳列所」、「広島県産業奨励館」と改称されました。
大胆なヨーロッパ風の建物で、県下の物産品の展示・販売を行うほか、博物館・美術館としての役割も担っていました。しかし、戦争が激しくなった1944(昭和19)年3月には産業奨励館としての業務が廃止され、内務省中国・四国土木出張所や広島県地方材木・日本材木広島支社などの統制会社の事務所として使用されていました。