感染症情報/鳥インフルエンザ

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ページ番号1011200  更新日 2025年3月26日

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鳥インフルエンザとは

インフルエンザウイルスの型

人に感染するインフルエンザウイルスはA型、B型、C型に大きく分類されますが、このうち通常人に大きな流行を起こすのはA型とB型です。

A型のインフルエンザウイルスは、ウイルスの表面にある2つのタンパク質であるヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の組み合わせにより、多くの亜型に分類されます。

鳥インフルエンザとは

鳥類に対して感染性を示すA型インフルエンザウイルスによる感染症が、鳥インフルエンザです。鳥類のほかブタ、ウシ、ネコ科動物、アザラシ、クジラなどの感染事例があります。

水鳥であるカモは、HA亜型のH1からH16までと、NA亜型のN1からN9までのすべての亜型のウイルスを保有しています。カモなどの水鳥は、通常ウイルスを持っていても病原性を示すことはほとんどありませんが、鶏などの家きんに感染すると病原性を発揮することがあります。

2021年以降、鳥類における鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の世界的な感染拡大に伴い、海棲哺乳類を含む野生の哺乳類や農場のミンク、乳牛などでも感染が報告されています。

高病原性鳥インフルエンザとは

鳥インフルエンザのなかでも、鶏に感染させた場合に、高率に死亡させてしまうようなものを高病原性鳥インフルエンザといいます。高病原性鳥インフルエンザウイルスとしては、A/H5亜型のものとA/H7亜型のものが知られています。

高病原性鳥インフルエンザに感染した鶏などの家きんは、元気消失、食欲・飲水欲の減退、産卵率の低下、呼吸器症状、下痢、神経症状などが現れ、全身症状をおこして大量に死亡することもまれではありません。

鳥インフルエンザの鳥から人への感染

鳥インフルエンザは鳥から人へは容易に感染しないと考えられていますが、病気や死んだ鳥と濃厚な接触をすることにより、ウイルスが大量に体内に入った場合に、ごくまれに起きると考えられています。

鳥インフルエンザの人から人への感染

これまでに海外で鳥インフルエンザの人から人への感染が、ごくわずかですが数例報告されています。これらは、家族内での看病など長期間の濃厚接触が原因と考えられ、現時点では人から人への効率的な感染は起きていないと考えられています。

しかし、ウイルスが突然変異することによって、人から人へ感染しやすくなり、「新型インフルエンザ」として世界中で大流行することが懸念されています。

予防方法

  • 衰弱または死亡した野生の鳥獣には不用意に触らないようにしましょう。
  • 外出先から帰ったらせっけんで手を洗うなど、日常的な感染症予防を心がけましょう。
  • 発生地域に渡航される場合は、養鶏場、鳥の羽をむしるなどの処理をしている場所、鳥を売買している市場に不用意に近づかないようにしましょう。
  • 発生地域から帰国後に、発熱やせきの症状が現れた場合は、医療機関を受診し、鳥インフルエンザの発生地域に渡航していたことを伝えましょう。

感染症法における鳥インフルエンザ

感染症法では、A(H5N1)及びA(H7N9)の鳥インフルエンザは2類感染症に、それ以外の亜型の鳥インフルエンザは4類感染症に位置づけられています。

医療機関の皆様へのお願い

症状や所見、渡航歴、接触歴等から鳥インフルエンザを疑う患者を診察した場合は、最寄の保健センターへ連絡をお願いいたします。

参考

厚生労働省

国立感染症研究所

その他

このページに関するお問い合わせ

健康福祉局衛生研究所 生活科学部
〒733-8650 広島市西区商工センター四丁目1番2号
電話:082-277-6575(生活科学部)  ファクス:082-277-0410
[email protected]