核兵器禁止条約に関する内閣総理大臣への要請(2026年10月30日)

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ページ番号1054824  更新日 2026年10月30日

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内閣総理大臣 高市 早苗 様

核兵器禁止条約に関する日本政府の対応について(要請)

貴台におかれましては、「核兵器のない世界」の実現に向けて御尽力をいただいているところですが、広島・長崎両市民を代表し、その取組を一層力強く推進していただきますようお願い申し上げます。

世界では、核保有国が当事者となる武力紛争が続き、核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議が三度続けて成果文書を採択できず閉会するなど、国際社会がこれまで築いてきた核軍縮・不拡散体制への信頼が大きく揺らいでいます。世界中で不信の連鎖が進み、各国の為政者が核兵器の非人道性を軽視した言動を繰り返せば、第三のヒロシマ・ナガサキを作り出すことになりかねません。

貴台は、NPT再検討会議に寄せたメッセージにおいて、私たちの「核兵器のない世界」に向けた志の原点は、「核兵器の惨禍を二度と繰り返してはならない」という被爆者の方々の願いにあると述べられました。条約の前文に「被爆者の苦しみと被害を深く心に留める」と謳われた核兵器禁止条約の再検討会議に日本政府が出席し、核兵器の使用や実験による被害者援助を含む核兵器の全面的な廃絶に向けた議論に参加することは、被爆者の願いを踏まえた対応となるだけでなく、長年にわたり培ってきた被爆者援護の経験と知見の共有という観点からも意義があり、また核兵器廃絶に向けた建設的な議論を行うための共通基盤の形成に貢献するものです。

さらに、核兵器禁止条約への参加は、我が国が唯一の戦争被爆国として、戦後一貫して、また将来にわたって、被爆者の平和への願いを大切にしながら核兵器廃絶を目指す国家であること、すなわち、日本国憲法が掲げる崇高な理想の下、今後も平和国家の道を歩み続ける中で、国是である非核三原則を堅持し、国際社会の取組を主導していくという決意を改めて世界に示し、その取組を先導することにもなります。また、核兵器を保有しない我が国が、核保有国に対して強いメッセージを発したとしても、それにより我が国の国益が損なわれる状況にはないと考えます。世界中の多くの国々も我が国の行動に期待を寄せている中、今回の再検討会議は、その期待に応える絶好の機会であり、この機会を決して逃してはなりません。

こうした平和への思いについては、私たちが会長・副会長を務める平和首長会議の日本国内の1,740の加盟都市で共有し、市民の安全・安心を守る責任を有する自治体の首長が、それぞれの立場で、核兵器廃絶を市民社会の総意とするため、市民の平和意識の醸成に懸命に取り組んでいるところです。

ついては、日本政府におかれましては、核軍縮・不拡散体制の礎石として重視するNPTを補完する核兵器禁止条約が、被爆者の願いが結実して発効したという事実を今一度受け止め、同条約の第1回再検討会議にオブザーバー参加するとともに、一刻も早く同条約の締約国となり、核兵器廃絶とその先にある世界恒久平和の実現に向けた推進力となっていただくよう強く要請いたします。

令和8年(2026年)10月30日

広島市長 松井 一實

長崎市長 鈴木 史朗

このページに関するお問い合わせ

市民局国際平和推進部 平和推進課
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