原爆ドーム第2回保存工事

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ページ番号1018359  更新日 2025年2月16日

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第1回保存工事から20年が経過し、保存調査を実施したところ、コンクリートや煉瓦などの構成部材や第1回保存工事の補修材に劣化が進んでいることがわかりました。このため、平成元年度(1989年度)に劣化防止を主体とした長期保存のための補修を行いました。

Uカット樹脂注入工

壁体の煉瓦部分、モルタル部に生じたひび割れは、ひび割れに沿ってUカットし、清掃後、Uカット内にプライマー(地塗り剤)を塗布し、コーキングガンでエポキシシーリング材をカット内に充填しました。その後、ヘラでシーリング材表面を押さえて均しました。

イラスト:Uカット樹脂注入工図

アンカーピニング注入併用工

仕上げモルタルの浮き部分を補修するため、壁にアンカーピンの挿入固定する孔とエポキシ樹脂を注入する孔を交互に施すアンカーピンニング注入併用工を採用しました。
アンカーピン用の孔は、仕上げモルタル背後の煉瓦壁体まで削孔し、アンカーピンを挿入しモルタルを固定しました。注入孔は削孔した後、注入用パイプを挿入し、仕上げモルタル背面にエポキシ樹脂を挿入しました。

イラスト:アンカーピニング工図

パイプ併用樹脂注入工

煉瓦壁体内部の空隙及びまぐさ上部の空隙を充填するため、空隙部を貫通するように削孔しました。孔に孔あきパイプを挿入し、注入口をパテ状エポキシ樹脂でシールしました。その後、手動ポンプにて下部の孔からエポキシ樹脂を注入し、他の孔から流出するまで行いました。パイプは注入完了後、切断してパテにて目立たないように処理しました。

イラスト:パイプ併用樹脂注入工図

煉瓦目地シーリング工

壁体煉瓦目地の劣化部は削り落とし、清掃した後、煉瓦部分にマスキングテープを貼りました。その後プライマー(地塗り剤)を塗り、乾燥後、エポキシ樹脂シーリング材をコ―キングガンで目地に充填しました。充填したシーリング材は硬化する前にヘラで平滑にし、マスキングテープを除去しました。

写真:煉瓦目地の補修図及び作業

塗装工事

当初鋼材のドーム鉄骨トラス、らせん階段および第一回保存工事に設置した補強鋼材はケレンの素地調整を行った後、錆止めの塗装を行いました。

浸透性吸水防止材の塗布

内部への水の浸入を防止するため、原爆ドームの躯体全体に透明な浸透性吸水防止剤を塗布しました。

当初鋼材の取替

腐食の著しいドーム鉄骨のドーム柱脚部の土台プレート16箇所を耐候性鋼に取り替えました。

イラスト:原爆ドーム補修箇所図

このページに関するお問い合わせ

都市整備局緑化推進部 公園整備課
〒730-8586 広島市中区国泰寺町一丁目6番34号
電話:082-504-2393(代表) ファクス:082-504-2391
[email protected]