原爆ドーム第5回保存工事

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ページ番号1015076  更新日 2025年2月16日

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第8回健全度調査(平成26年度実施)で劣化が確認された部分のうち、劣化の程度が比較的大きく、このまま放置すると劣化の進行が著しくなる可能性のある以下の箇所について、補修を行いました。
なお、原爆ドームの保存については、視覚上の外観変更は原則として行わないこと、オリジナル部分には可能な限り保存の手を直接入れないこと、極力、可逆的であることの3点を基本方針としています。

鋼材の塗装

錆転換型下塗り+ふっ素樹脂塗料(弱溶剤形)により全面塗装を行いました。

ケレンはRB種3種ケレンBとしました。

これは、高浸透性の下地処理剤と錆転換型の下塗りにより錆を固定化させ、緻密で安定した黒錆に転換することで、長期にわたり防食性を維持することを目的としています。

イラスト:鋼材塗装のイメージ図

ア オリジナル鋼材の塗装

被爆直後に米軍が撮影した写真を基に、色の推定を行い、塗装を行いました。

写真:鋼材の塗装 施工前
オリジナル鋼材(ドーム天蓋部)(施工前)
写真:オリジナル鋼材 施工後
オリジナル鋼材(ドーム天蓋部)(施工後)

イ 補強鋼材

オリジナル鋼材と区別するため、暗く目立たない色で塗装を行いました。

写真:補強鋼材の塗装 施工前
補強鋼材(施工前)
写真:補強鋼材 施工後
補強鋼材(施工後)

煉瓦(れんが)目地の補修

目地のシール材が浮き上がり、躯体から離れた状態となって草の生育が見られるため、浮き上がった目地材を撤去し、草を取り除き、砂漆喰を目地に塗り込むこととしました。

砂漆喰(すなしっくい)は透湿性が高く、比較的自然な材料です。

イラスト:煉瓦目地の補修イメージ図


写真:煉瓦目地の補修 施工前
(施工前)
写真:煉瓦目地の補修 施工後
(施工後)

補強金物の補修

過去の保存工事において、金物により補強された部分に錆汁や表面保護モルタルの浮きが見られたため、金物を同じ形状のステンレス鋼材に置き換え、モルタル等により断面修復しました。

イラスト:補強金物の補修(壁体断面図)

写真:補強金物の補修(施工前)
(施工前)
写真:補強金物の補修(施工後)
(施工後)

方立のひびわれ補修

ひびわれに対して人の力により、無機系の超微粒子セメント等を流し入れて補修しました。表面は色あわせを行い、目立たない処理を施しました。

イラスト:ひびわれ補修のイメージ図


写真:方立の補修 施工前
(施工前)
写真:方立の補修 施工後
(施工後)

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このページに関するお問い合わせ

都市整備局緑化推進部 公園整備課
〒730-8586 広島市中区国泰寺町一丁目6番34号
電話:082-504-2393(代表) ファクス:082-504-2391
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