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2015年10月06日「市政車座談義」の開催結果

概要

 「若者が住み、働きたくなる『ひろしま』づくり」をテーマに、合人社ウェンディひと・まちプラザで市政車座談義を開催しました。
 談義には、地元企業の若手経営者と教育関係者が参加し、若者の流出を食い止めるとともに、新たに若者を呼び込むための方策について、市長と意見を交わしました。
 市長は、談義のまとめとして、「大胆な発想によって人口減少を覆し、持続的な経済発展を遂げていくために、企業・教育機関・行政が思いを一つにして、スクラムを組んでやっていきましょう。」と呼び掛けました。

市政車座談義の写真

結果

1 日時

平成27年(2015年)10月6日(火曜日)14時00分~15時55分

2 開催場所

広島市まちづくり市民交流プラザ・マルチメディアスタジオ(北棟6階)

3 参加者

7名(※敬称略)

  • 広島商工会議所青年部 会長 松前 嘉剛、副会長 佐藤 忠寛
  • 広島青年会議所 理事長 荒谷 悦嗣、専務理事 光村 圭介
  • 広島修道大学 キャリアセンター長 岡田 行正
  • 広島市立大学 芸術学部講師 中村 圭
  • 広島市立広島工業高等学校 校長 荒木 猛

4 テーマ

「若者が住み、働きたくなる『ひろしま』づくり」
~若者の流出を食い止め、呼び込むために~

5 傍聴者

15名

6 会議次第

  • 市長あいさつ
  • 各団体からの取組紹介及び意見・提案
  • 意見交換

7 会議の要旨

司会(市民相談センター所長)

ただいまから、市政車座談義を開会いたします。

私は、本日の司会を担当します、企画総務局市民相談センター所長の河野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

今回は、「若者が住み、働きたくなる『ひろしま』づくり」をテーマに、雇用する立場の地元企業の若手経営者の皆さん、人材を輩出する教育関係者の皆さんと、市長とで、御議論をいただきます。

それでは、本日参加の皆さまを御紹介します。

まず、広島商工会議所青年部、会長の松前嘉剛様です。

同じく副会長の佐藤忠寛様です。

次に、広島青年会議所理事長の荒谷悦嗣様です。

同じく専務理事の光村圭介様です。

次に、広島修道大学、キャリアセンター長の岡田行正様です。

次に、広島市立大学、芸術学部講師の中村圭様です。

次に、広島市立広島工業高等学校、校長の荒木猛様です。

それでは、開会に当たり、市長から一言御挨拶を申し上げます。

市長

こんにちは。紹介のありました松井でございます。お忙しい中、市政車座談義に御参集いただきまして、ありがとうございました。

今日のテーマにありますように、最終目標は、やっぱり自分たちのいるまちの活性化と言いますか、そして、それをやっていく上で若きリーダーと言いますか、やる気のある方、本当にこの地を考えていただけるような方を、どういう形で育てるか、そして居ていただけるかということが、まちづくりの最大のテーマだというふうに、私は思っております。

そんな中で、実際、今日来ていただいている方々、それに、いずれも関係する仕事というんですか、働きをしていただいていますので、是非いろんな御意見を頂きたいなというふうに思うわけであります。

実際、自分も市政を担っておりまして、世界に誇れる「まち」という概念、何が誇れるのかということでありますけれども、この誇るというのは、空威張りして自慢するというふうな概念ではなくて、自分たちが持っているその財産と言いますか、気付かない財産、人様から見て、素晴らしいなと思われるようなものを自信を持って皆さまにお示しし、それを使って、自分たちの生活基盤を良くしていくと、そのための基本的な精神構造だというふうに思っているわけです。それを、その自分たち自身のものにしていくためには、市政に当たる様々な分野でいろんな取組をしていかなくてはいけませんけれども、その際、その市政には人、もちろん今いる方も重要です。しかし、次の世代、次の時代を担うときに、将来性を考えて、この地をどういう方向に導いていくか、それで、今の社会環境、いろんな変化の中でそれを持続させ、場合によっては発展させるための取組として何が求められるかということだと思うんです。

今の地方創生という言葉、盛んに出ていますけども、この地をしっかりつくるという課題はですね、今に始まったことじゃないんですね。というのは、日本の場合、戦後ずっと見てまいりますと、1970年代、そのぐらいから高度成長期に入った時から、この地方の創生という課題は、実はずっと、地方と言いますか、それぞれ都市部でない日本のあらゆる所に起こっているわけです。つまり、その発展の中心となるところに、人、金、物、情報、すべてが集まってくる。そして、そこに集中するための様々な、いわゆるハードが造り上げられ、そして、ソフトも作り上げられてきたわけですけども、ややもすれば、人が増えておりましたので、マクロベースでいくと全体の経済発展があるということで、ややもすれば、疲弊するといいますか、人がいなくなってしまって、それぞれ問題が起こっている地域に余り目が向かないという状態が続いていたのが、全体の成長が足踏みし始めた途端に、こういったものがクローズアップされ、それを直さなきゃいかん、何とかしなきゃいかんということを言われてもう、私からすると、十何年、二十年近く言い続けているんです。しかし、一定の方向で、その成長期の発想、それで教育され、成功体験を持っている方々は、まだまだ世の中のいろんなところで働いていますから、この時代の流れが変わったと、その節目を読み切れなくて、そのギアチェンジができていない、しかし、理念系では分かっている、だけどどうしたらいいか、という状況だと思うんです。ですから、ここを今立て直しておかないと、2025年問題と言われるような、これから10年の間に大変な事が起こってくると、いうことになります。

ですから、発想の転換をするためのいわば取組、それは、今までのように、特定の方が成長する、突破する、競争して、競って、何かうまくいけば、それが、自然と成長過程の中で利益が回るということじゃなくて、それぞれが共通の目的を持って、いわば適度な競争、連携をするということ、またその利益を一定のエリアの中で循環させる、自分たちが、互いにメリットを享受できるような社会環境を作るということは、エリア設定された地域の繁栄を作っていくことだと思うんです。それをやるためには、まずは、いろんな個々の目的を持っている方は、その目的の上に立つ、一つの大きな目標を立てること。そして、その目標に向けて個々の小さな目的についての調整、そういう意味では、連携ですね、目的を同じくする方々が力を合わせると、そして、どこを自分たちが力を入れて、どこを譲歩するかということを真剣に考えるということをやらなければいけません。

国が地方創生と言ったから、国から出てくるいろんな支援をいかに貪るかといった発想ではなくて、そんなもの気付いているんだと、自分たちの流れの中で、国のどこを利用するかという、そういう発想で取り組んでいかなきゃいかんというふうに思っています。その際、もう一つ、すべて人のためです。人が居なければ国はありませんし、人が居なければ地域はありません。人が持続的に生きていくためには、そこで、今の資本主義のルールでは、働いて、つまり、社会参加をして、そこから報酬を得ることで自らの生活を営み、そのサービス提供の過程でその地域を支える、この循環をうまくする。そうすると、働くそれぞれのステージで、まず、仕事量が一定程度あるということと、そして、仕事の質、満足度の高い仕事を、どう自分たちで作り上げるかと。質と量、これ同時並行でやっていかなければいけません。そして、同時に、グローバル社会ということで、外との経済交流がありますので、その調和も要ります。だから、非常に複雑な計算をしなきゃいけませんけども、でも、コア部分を守りながら、そのコアの部分がしっかりした中で、外の領域との経済交流を図るという、そのために、もう一回改めて自分たちの地域をエリア設定して、この中では、一緒になって物事を考えるということをやるということをやっていかないと、小さな単位では、とても太刀打ちできません。

そこで、私自身、200万人都市圏構想という具合に、広島市を囲む23の市町と一緒になって、地理的な環境、交通環境など、一定の利便性を共有できるエリア設定をして、そこで、皆で同じように考えることをやっていこうではないかということを、提案を始めましたけど、それを実現するためにも、まず、この地域で質の良い働き場があるということをどう実現するか、そして、それやったときに、実際に働く環境で、そこで過ごす方々が、プライベートの生活と公的な生活とのバランスを取れるようにするための努力をするということ、そして、そこでもう一つ、多くの方がこの地域に愛着を持つ、つまり、自分たちの地域であるということを醸成できるような仕掛けを、やはり働く場面、その他いろんな地域ごとの取組、お祭りなんかもありましょう、子たちの時代から、こういった地域に生まれて良かったなということを実感できるような社会環境を作ると、これを同時並行でやっていかなきゃいかんというふうに思っていますので、それらについて、様々な機関から御意見を頂ければというふうに思います。そういう意味では、問題意識を共有していただいて、さらに自分たちの持っている促成的な目的、プラス、さらなる上位概念である目的を共有できるような、そんな話合いができればというふうに思っていますので、どうかよろしくお願いします。

司会

ありがとうございました。

本日の談義の進め方についてでございますが、お手元にお配りした資料の3の次第に記載しておりますとおり、まず御参加の皆さまから、それぞれの立場で取り組まれていることを御紹介いただき、併せて、テーマの実現に向けた御意見や御提案を賜りたいと思います。それを踏まえまして、市長と皆さまで自由に意見交換をしていただきたいと思っております。終了予定時刻は3時30分頃を予定しております。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、御参加の皆さまから順次、各団体の取組の御紹介とテーマに関する御意見などを頂きたいと思います。なお、御発言はそれぞれ10分程度でお願いできればと思います。

最初に、広島商工会議所青年部の松前様からお願いいたします。

各団体の取組紹介及び意見・提案

広島商工会議所青年部 松前会長

ただいま紹介いただきました、今年度、会長を務めさせていただいております、松前と申します。どうぞよろしくお願いします。

我々、広島Yegと書いてありますが、広島商工会議所青年部と申します。広島商工会議所の一部組織であります。20歳から46歳までの成年経済人の集まりで、現在370名弱の会員数でございます。かなり大きい組織で、日々たくさんの自己研さんとネットワークの構築に努めております。

今回のテーマで御説明させていただきたいと思います。

現在、広島Yegの取組ですが、過去を振り返りまして、「広島Yegフェスタ」という企業と学生とがコラボしたような事業を行っております。

Yegフェスタでは、学生と企業の懸け橋となり、就活の支援を行い、フェスタの会場や講演など、主な企画は学生が中心となり考え、学生にとって魅力ある就活となるような内容を盛り込みました。企業のブース、もちろん就活に関する著名な方々の講演や、大学の卒業生から、実際の就活の体験談や心得等々を今就活されている学生たちに対してアドバイスをしていただいたり、というイベントを開催しております。

それから次の「就活プライド2015」。就活プライドは、学生や企業の生の声を聞けることを目的とし、学生が企業に求めていることや、企業が学生に求めていることなどの意見交換を行いました。ここでは、公開模擬面接等を行い、実際に企業が学生に求めていることなどを肌で感じていただきました。これも学生と一体となって開催いたしました。学生たちに、広島で就職したい方、手を挙げてくださいと質問したら、ほとんどの方に手を挙げてもらったんですね。これ本当にうれしい限りでびっくりした。地元企業としては非常に頼もしい、うれしい状況でございました。

次にこちら。官・学・金・産の意見交換を、湯崎広島県知事、広島大学学長、広島銀行頭取、それから私たちの先輩であります広島マツダの松田哲也さんに企業代表として登壇していただき、4人の方でいろいろな意見交換をさせていただきました。官・学・金・産の連携を強化し、いかに住みよい広島をつくり、少子高齢化の波を食い止め、広島の発展をどうやって目指していくか、ということをテーマに議論していただきました。これも非常に勉強になる意見交換会だったと思います。

それから続きまして、今年度からの事業、今企画の段階なんですけど、来年の2月に大学の研究にスポットを当てて、大学の研究成果と、企業とがコラボできるような、実現を目指した事業を行う予定でございます。これは、研究室で学ぶ学生に参加していただき、学生がそこで何を求めて学んでいるのか、企業に就職した後の研究などをどのように生かしていきたいか、また、生かせる企業に就職したいかなどを、学生の本音に迫る事業にしていこうと今企画中です。

それから、私たち広島Yegは、就活セミナーや就職説明会などに積極的に参加して、企業の内容を理解してもらうように奔走しております。また、より良い職場づくりのため、様々な取組を行っております。子育て支援事業所の登録や介護支援のための勉強会への参加、積極的に行っております。去年から、広島県知事の下、イクメン企業同盟にも関わらせていただいています。様々な子育て支援、育メンとか育ボスとか今いろいろありますけど、そういった時代に、ニーズに応じた勉強を我々中小企業も取り組んでいくべきだと考えております。

ざっと駆け足でいきましたが、今、広島Yegで活動している様々な学生に対しての事業を説明させていただきました。

以上です。

司会

テーマに関する御意見もありましたら、併せておっしゃっていただければと思います。

広島商工会議所青年部 松前会長

広島Yegとしましては、今後も官・学・金・産の連携を図り、地元学生の地元採用に向けた環境整備を行ってまいりたいと考えております。

また、Yegフェスタとか、先ほど御説明したフェスタや、就活プライドなど、地元学生と地元企業との橋渡しを行える事業を継続し、学生の生の声を企業が聞ける取組を行ってまいります。その際、行政や大学、高校との連携をしっかり行い、積極的な支援を賜りたいと思います。

我々企業、若い経営者がたくさんいます。人材も企業によって違いますけど、のどから手が出るほど若い人材が欲しいという仲間たちの会社はたくさんあります。どうやったらその声をうまく連携を取っていけるか、しっかり今日も御意見を頂ければ幸いと思っております。

もう一つ、企業としまして、積極的に活動できる人材、自分で考えることのできる人材、仕事に立ち向かう人材を求めております。当然ながら、最初から完璧にできる人材を求めているわけではありません。採用した学生がOjtにおいて企業が求める人材へと磨かれていき、企業はその戦力となる原石を求めて採用活動をしております。また、選んでもらえる企業にするために、働きやすい環境をいかに整えていくか、企業は日々研さんを求められております。私たち経営者は、学生の生の声を直接聞ける環境を欲しているといっても過言ではありません。広島Yegの事業だけではなく、大学や高校などからも情報発信を上手に受け取れる方法等があれば、更に学生の声を反映した企業づくりができると思っております。

以上でございます。よろしくお願いいたします。

司会

ありがとうございました。

続きまして、広島青年会議所の荒谷様、お願いします。

広島青年会議所 荒谷理事長

広島青年会議所の2015年度の理事長を務めております、荒谷悦嗣と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

私ども、広島青年会議所は、1950年の設立で、本年度は65周年の節目になります。私も、第65代理事長ということになります。会員数は約140名で活動をしております。私どもは基本的なスタンスとしましては「まちづくり=コミュニティ・デベロップメント」と、そして「ひとづくり=リーダーシップ・デベロップメント」、この二つを軸に活動している団体でございます。直接的にその企業やビジネスにつながる活動は余りしていないのですが、「ひとづくり」から「まちづくり」につなぐような、市民意識の底上げを図っていきたいという考え方でございます。

本日のテーマとしまして、「若者が住み、働きたくなる『ひろしま』づくり」というテーマを頂いておりますけれども、私どもとしましては、根本的な解決策としては、アクティブ・シティズンシップ、すなわち能動的市民性を醸成していくことが、一番重要であろうと考えております。自らのまちのことを考えて、そして、まちのために積極的に動く市民性を育むことを目標に活動しています。

私どもの取組事例としてご紹介させていただくのは、本年度で5回目の節目となる「広島キッズシティ」でございます。実は今週末、旧広島市民球場跡地で開催させていただくんですが、2011年の第1回開催時から広島青年会議所理事長が実行委員会の委員長として参画させていただいております。

地域ぐるみで子供を育てるコミュニティが近年少ないと感じております。ブースの企画、あるいはこの運営段階から、子供たちと一緒に集まって、子供たちと店舗を企画して、店を作って、そして、また職業体験を行うことにより、子供たちが本来持っている「自ら育つ力」を育む、そのような事業を展開しております。

こちらの取組の詳細につきましては、光村専務理事から説明をさせていただきます。

広島青年会議所 光村専務理事

「広島キッズシティ」は、行政、Yegなど経済団体や関連団体の皆さまに御協力いただき、実行委員会を組織して事業運営させていただいている取組となっております。今年も開催されるキッズシティですが、本当に多くの方々の賛同を得る事業に成長しました。「広島キッズシティ」では、子供たちの職業体験を通じ、子供たちが自らの力で考え、行動し、体験をする場を創出します。

目的は、先にも申しましたように、自らの力で考え、行動して体験することにより、子供たちが本来持っている自ら育つ力の醸成を支援いたします。内容としては、様々な職業体験ができる子供が主役のまちで、自らの意志で一歩踏み出す体験をしていただきます。

企業の方々に出店していただき、子供たちはそこでアルバイトしながら、疑似貨幣である「じゃけん」を稼ぎます。これまで4回開催されたキッズシティで出店された企業は、すべて地元の企業の方々です。毎年、およそ80社の御協力をいただき、参加団体も60団体前後で毎年推移しております。来場者は、2日間で、毎年4,000人前後。そして、2012年に限っては、会場が大きかったこともあり、1万人以上の方が来られました。毎年様々な環境下で開催し、様々なニーズを模索しております。

今年度は、旧広島市民球場跡地での開催となります。期間は10月10日から11日までの2日間。来場者は過去最大の延べ1万6,000人を目標としております。職業体験を希望する子供は延べ2,000人となっております。キッザニアにも似たような事業ではあるんですが、全く違う点は、商業ベースに乗った事業ではないため、地元の企業の皆さまと行政、経済団体、そして大学生などが参画していただくことで、地域の子供を育てていく環境を創出することができ、また子供たちも自立と共助の心を持つことができます。

以上、詳細の説明でした。

広島青年会議所 荒谷理事長

先ほどのキッズシティについてですが、参加する子供に学びがあるだけでなく、その保護者と、出店者側にも学びがあるようなつくりにしております。保護者は当然、子供を預けることによって、子供にいろいろと学ばせるという期待もあると思います。出店者の立場として申せば、私は土木設計業を営んでおりまして、先月ぐらいから新卒の就職採用をしております。しかし採用を通じて土木技術者が不足していることを痛感します。なぜ不足しているかと言うと、とりもなおさず、大学の土木学科への進学が少ないということで、国土を造る仕事に対しての憧れが恐らくないんだろうと思うわけです。

「広島キッズシティ」のような事業を通して、例えば重機に乗ってみたら、「やっぱりああいう重機に乗る仕事をしてみたいな」あるいは、「僕は国土を造る仕事をしてみたい」、こういうことを体験し、思ってもらうことで、憧れられる仕事になるきっかけとなり、土木技術者不足の底上げに対しの一助になると私は思っています。この小さな活動の積み重ねが、大きなムーブメントを生むことを期待しつつ、こういう活動を積み重ねています。

本日のテーマに関しての意見ということで、企業が求める人材と就職希望者が重視することと書かれております。私たち青年会議所の活動とはちょっと離れた視点で、私一会社経営者としての視点で意見をさせていただいていますが、やはり発想の違いを武器にできる人材が必要だろうというふうに思っております。それは、「わかもの」、「よそもの」、「きれもの」、「ばかもの」という四つに集約されるだろうと、私は思っています。こういった人材を、我々青年会議所が育て、またこのメンバーの中から育てていきたい。あるいは、そこに働き掛けをして人材を育てるような取組は、是非ともしていきたいというふうに思っております。

また、「カセギ」と「ツトメ」の両立を理解することと書きましたが、学生となるとアルバイトを通じて「カセギ」、すなわちお金を稼ぐことはできますが、一方で「ツトメ」、すなわち社会貢献の側面、CSRの考え方を理解することが必要だろうと思っています。学生と社会人の大きな違いは実はここにあり、この「ツトメ」の部分をきちんと理解することが大事だろうと思っております。我々広島青年会議所も、その社会貢献の側面をきちんと理解し実践する団体だというふうに、私は認識をしております。

就職希望者が重視することですが、私の専門分野である土木設計業の分野のこと、あるいは、初任給のお話もよく出ます。育児休暇も、会社としてはしっかりと整備するようにしております。青年会議所メンバー間でもプライベートでいろいろと意見交換をしながら、こういう制度の土壌整備を進めているところでございます。

地元への愛着が深まる教育の推進ということですが、青年会議所の活動を例に挙げると、業界団体あるいは青年会議所を通じて、学校教育における総合学習であるとか、土曜授業、コミュニティスクールといったものを活用、推進する取組をしております。英国などで行われているシティズンシップ教育の必要性と資料に書いておりますが、本年度の広島青年会議所の方針としては、「アクティブ・シティズンシップ」をキーワードとして活動しています。やはり、先ほど説明しましたとおり、自分たちのまちは自分たちでつくっていこうという、トップダウンの施策を待つのではなくて、ボトムアップでまちづくりをしていこうというアクティブ・シティズンシップを醸成していくことこそが大切だろうと思っております。これは何事に対しても根本的な解決策になるだろうと考えております。ここに書いてあるキーワード、実践課題三つのキーワードというところが重要だと思っております。「コミュニティとの関わり」、「社会的・倫理的責任の育成」、そして「ポリティカル・リテラシーの育成」、このようなところを広島青年会議所として取り組んでいくよう考えております。こうした人材の育成をもって、まちづくりを押し進めていくことができればと考えております。

地元企業への就職を推進する方策ということで、弊社としてはIターン就職のニーズの模索、あるいは第二新卒採用、中途採用の推進などを考えているところであります。

「企業から学生に向け」ということで、こちらに書いてあるとおり、やはり「カセギ」と「ツトメ」を学生として考えることは大事だと思っております。

以上、団体としての広島青年会議所の取組と、そして一会社経営者として若干私の会社の取組も織り交ぜてお話をさせていただきました。広島青年会議所としての発表は以上でございます。御清聴ありがとうございました。

司会

ありがとうございました。

続きまして、広島修道大学の岡田様、お願いいたします。

広島修道大学 岡田キャリアセンター長

広島修道大学キャリアセンター長の岡田と申します。商学部の教授をしております。

本日は、大学側として参加させていただいておりますが、大学全体の取組となりますとかなり多岐にわたりますので、今日のテーマは、「若者が住み、働きたくなる『ひろしま』づくり~若者の流出を食い止め、呼び込むために~」ということですので、私の方からは、特に本学学生たちの広島県内への就職・定着の動向や、「広島」ということに関係する本学そしてキャリアセンターの取組について、少しお話をさせていただきたいと思っております。

まず、本学についてですが、6学部からなるいわゆる社会科学系・人文科学系の学部で構成される総合大学でございます。大学全学の学生数が約6,000名、一学年が1,200名ぐらいです。つまり、この1,200名ぐらいが、毎年社会に巣立っていくというわけでございます。

第1点目の取組でございますが、地元就職率がどのくらいになるのかということに我々は注視してデータを蓄積し、分析しております。本学では入学者の約8割が広島県の出身者でございます。ところが、就職の際、どのくらいの比率が広島県にとどまるのかと言うと、お手元の「広島修道大魅力10」という冊子がありますけれども、この9ページを御覧いただければと思いますが、広島県にとどまる学生、就職する学生というのが、約56%ぐらいでございます。ここにはもちろん、景気動向も関係しているのですが、過去12年間のデータを分析してみますと、景気が良くなると、広島県内への就職率がおおよそ55から56%辺りに留まっています。一方、景気が悪くなりますと、この広島県内への就職率が少し高まって60%辺りになっていく傾向が見えています。つまり、景気が良い時には、関東地区とか近畿圏への就職率が上がり、景気が悪くなると広島県内への就職率が若干高まるというわけです。景気動向が上向きの時、例えば昨年度などは、20%ぐらいが関東へ、近畿には6%くらいが就職している状況です。さらに、広島県を除く中国地区への就職割合は、10%ぐらいになります。ここには、本学の学生の出身地が先ほど広島県出身者8割と申しましたけれども、他に山口県、島根県、それから愛媛県、岡山県の出身者が多いという本学の現状も関係していると考えています。

我々キャリアセンターとしては――キャリアセンターというのは少し前まで大学では就職部と呼ばれていた部署ですが、それが2000年に入った頃から、大学におけるキャリア教育の必要性が叫ばれ始め、大学でキャリア教育が実施されるのに伴って、従来までの就職部からキャリアセンターという名称に変わっているわけでございます、こうした過去の景気動向の中で、広島県内への地元就職率・定着率はどのように推移しているのかという問題意識の下、過去のデータをひも解きながら分析しているところですが、今まで蓄積してきた本学の就職データでは、例えば、本社は東京の会社なんだけれども実は広島支店採用だとか、東京本社採用なんだけど広島支店に配属になったというケースも東京・関東地区への就職率としてカウントしております。これは関西・近畿地区でも同様ですので、このことを勘案すると、実は広島県内への地元就職は60%を超えているのではないかというふうに考えております。この点、もう少し精査したデータを取っていくことが今後の課題と認識して、現在、調査を進めているところです。

第2点目としては、地元企業・団体等へのインターンシップについてでございます。

インターンシップは、90年代頃から注目され始めましたが、本学では、他大学に先駆けて実施してきている経緯がございます。現在、文部科学省を中心に、このインターンシップの単位化ということが声高に叫ばれておりますが、この単位化という点についても本学ではインターンシップを立ち上げた当初から実施してまいりました。ところが、なかなか単位化できないインターンシップというのも現実には多数ございます。例えば1dayとか2day、3日間のインターンシップ、5日あるいは2週間、長いものでは1か月や3か月といったものまで、インターンシップといっても様々です。そういう点を勘案し、単位が付かない、単位を伴わないインターンシップというものをキャリアセンターが窓口になって、地元のみならず全国規模のインターシップ情報を集約し、学生たちにその情報を提供・紹介し、手続などの対応を行って、各種インターンシップに参加・体験してもらうということを行っております。

第3点目、大学では現在、地元の企業・団体の方々による寄附講座とか特別講義というものを積極的に実施しています。今、大学では、従来までのような講義やゼミという形態だけではないのです。産業界の各方面から様々な方にお越しいただき授業をしていただいています。例えば、金融機関からは銀行や信用組合、信用金庫、証券会社、他にも自動車メーカー、ショッピングセンター、広告代理店など、正に経営第一線で活躍されている方々の講義や講演、さらには、国内のみならず世界的な視点でブランド化を推し進めてきた企業のトップや経営者による講義なども行っています。

また最近は、PBL教育、すなわちProject-Based-Learningという手法が注目されていています。学生自らが地域の課題を探し出して、その課題を解決するために地域の方々と共に考え、解決の糸口を考え探るというものです。こうした取組は、キャリアセンターではないのですが、本学では「ひろしま未来協創センター」という部局を設置して行っています。例えば、宮島の活性化のためにはどうような対策が必要かとか、外国人にどうような観光案内をしていけば効果的か、あるいは横川の商店街を活性化させるには、といった身近な課題を、実際に地域の人たちと話し合い、調査をしながら、解決していく、というような授業も展開しています。

第4点目には、先ほど申し上げましたけど、現在、大学は、全国的にキャリア教育が重視されてきています。これは、単に大学だけにとどまらず、文科省の教育改革の中で、小学校、中学校、高校、そして大学というふうに、継続的かつ段階的にキャリア教育を実施していくことが重要視されてきているということです。本学でも、キャリア教育は重要な一領域だと認識していて、全学部の大学1年生・2年生すべての学生に、必修科目としてのキャリア教育科目を設置しています。1・2年生全員にキャリア教育を行うというのは、非常に大変なことです、1学年で1,000名を超える人数に対して授業を実施していくわけですから。こうした科目の中では、例えば本学の場合、卒業生が約6万人おりますので、実際に企業の第一線で活躍されている卒業生の方々にお越しいただいて、後輩である学生たちに向けて学生時代の話や経験談、自分はこんなことを考えて今の会社や仕事を選んだんだよといった講話なども取り入れています。有り難いことに、卒業生の方々には、こうした大学側の思いや依頼に対して非常に好意的に御協力いただいています。

第5点目として、「広島」ということに関連して、本学では2年生から「広島学」という科目を設けています。これは、いろんな専門分野の教員が広島についての講義を行うというものです。例えば、広島の歴史であるとか文化の話、さらには広島県の経済・産業構造や雇用情勢の話ですとか、広島の自然環境や景観、地政学的な話、世界の中での広島の役割といった話など、様々な領域から「広島学」としていくつかの講義を設置しています。こうした講義の設置・展開の根底には、広島の大学の学生なんだから、まずは地元広島のことをよく知ってもらいたい、そして広島を訪れる国内・海外からの観光客や留学生に自分たちが住んでいる広島のことを説明できるようになってもらたい、さらにそれを英語で説明できたらなお良い、という発想と申しますか思いがありまして、「修大スタンダード科目」として位置付けており、多くの学生が履修しています。

以上、本学における広島県内への学生の就職・定着の動向や、それに対する取組などをざっと紹介させていただきました。

その上で、我々、大学側からの意見・要望としては、3点ございます。

まず、大学としては、今後も引き続きインターンシップを推進していかなければならないというふうに思っています。今、広島市では、有給長期インターンシップ制度を推進しておられますが、これを更に拡大していただければ、非常に有り難いと思っています。今までのインターンシップというのは、3年生を対象としたものが大半でございます。我々大学としては、4年間の大学生活の中でインターンシップの体験を1回こっきりではなくて、1年生の時にも、2年生の時にも、そして3年生の時にも、というふうに就業体験の機会を増やしたいと考えています。また、文科省から、大学の授業期間の設定に関して、従来までの1年間を前期・後期という2学期制から、1年間を前期・後期をそれぞれ2分割して4学期制へと移行させるのが好ましいといった指針が打ち出されています。これは、何を目的としているのかと申しますと、海外留学とか長期間のインターンシップを促進すべきという一つの指針だと捉えております。本学でも、現在、この4学期制をどのように取り入れていけば良いのか、移行していけば良いのか、頭を悩ませているところですが、ここで我々大学側の意見・要望の1点目として、例えば、企業サイドでも学生の長期インターンシップの受入れと実施について、前向きに御検討いただけると非常に助かります。

我々、今までも企業側にインターンシップの受入れのお願いに伺っておりますが、「うちは2日間ならできるんだけど」とか「3日間ならできる」といった回答をいただきます。例えば、こうした企業を一つのパッケージにすると、長期的なインターンシップも実現可能なのではないか、というようなことを思っているのですが、こうしたことを少し前向きに御検討・調整いただければ、有り難く思います。

2点目に、地元就職志向ということについてでございます。

私のゼミの学生もそうなのですが、彼らは総じて、地元就職志向が非常に強いと感じていますし、実際多くのゼミ生が地元企業に就職していきます。ただし、自分がやりたい仕事、就きたい仕事・業種・業界の企業が広島にない。見つからない。そういう場合は広島から出て行かざるを得ないという事情もあるということです。例えば、医療器や薬品卸の会社は広島にはあるけれど製薬会社はないとか、空港勤務の仕事はあるけれど航空会社はない、といったことです。そして、給与や福利厚生面を比較した場合、果たして生涯賃金といった面からも学生たちがどちらを選ぶかといった現実的な課題もあるということです。

3点目に、地元企業に女子学生の採用を是非拡大していただきたいと思います。

企業の人事採用担当者の方々からよく聞く話なのですが、「選考してみると女子学生の方が積極的だし、優秀な学生が多い」と言われます。「じゃあ、どんどん採ってください」と話すと、「まだ、うちの会社はそこまで制度的に整っていない部分がある」とか「前例がないので、なかなか」というふうにおっしゃられる企業担当者が実際結構いらっしゃるのです。今、女子学生の大半が、一生働き続けられる職場・会社を希望していますが、まだまだ企業側の意識が払拭されていないのではないか。このことが、女性が総合職として働きたい、働き続けたいという要望がなかなか実現されていない背景にあるのかなあと感じております。

ちょっと長くなりましたが、私の方からは以上です。ありがとうございました。

司会

ありがとうございます。

続きまして、広島市立大学の中村様、お願いします。

広島市立大学 中村芸術学部講師

改めまして、広島市立大学芸術学部の中村です。よろしくお願いします。

本学からは、取組事例の中から、二つ紹介させていただきます。一つ目は、「観光振興による“海の国際文化生活圏”創生に向けた人材育成事業」。二つ目は、「基町プロジェクト」です。

まず一つ目、今年10月に、文科省の補助事業「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」、英語でセンター・オブ・コミュニティと呼ばれていますので、説明では以降、COC+と呼びますが、これに本学が申請し採択されました。この事業は、今日の座談会のテーマとぴったり合う事業なので、詳しく説明したいところなのですが、つい先日、採択が通知されたばかりですので、実際の事業の開始はこれからになります。

事業期間は5年間を予定しています。概要としましては、総務省による地方公共団体への特別交付税の措置や地元産業界、地域の金融機関、COC+参加大学群、広島広域都市圏の市町などと協力・連携して、若者の地域定着や雇用創出を目的とした人材育成事業を補助していただくということになっております。ここでは企業名等は省略しておりますけれども、この1枚もの資料の裏側に詳細な事業協働機関のリストがあります。これは申請段階のものですので、今後これが増えていくということもあり得るかと思います。

今日のテーマは、若者が住みたい、働きたいひろしまをつくるということですが、まず、若者が東京に移動し、あるいは地元に帰って来ない理由は、やはりまず東京が若者にとって魅力的なんだということからスタートするのが良いかなと思います。つまり、翻って若者が広島に魅力を感じるようになるためにはどうしたらいいか。東京と比べて更に高い魅力を持つまちになるか、あるいは東京にはない魅力を感じるまちになるか、のいずれかだと思います。そうすると、やはり広島の魅力を最大限に生かすのがいいでしょう。その中でもいろいろな魅力があると思いますが、この事業では観光というテーマに着目しております。

この事業協働地域には、原爆ドームや宮島・厳島神社といった二つの大きく性格の異なる世界遺産を始めとして、様々な観光資源があります。若者がこうした地域の資源を生かしていくということを通じて、若者が地域に魅力を感じ、定住したいと思う、そして彼らが海の国際文化圏というものを作っていく、主役になる、ということを最終目標とする事業内容になっております。この内容については、お手元の資料のとおりであります。

まずここで、観光と言いましても、それがどういうものかと言いますと、ここで扱っている観光というのは、地域の自然、歴史、文化、産業を中心としてそれらに育まれていった街並みや人々の暮らしに触れ、体験することを重視するような観光を考えています。観光とは、観光地に行って何か写真を撮って帰る、そういう観光だけではないと考えております。

では、なぜ観光なのか。一つには直接的に観光関連産業が注目されているということがあります。しかし、私が理解するところでは、観光というテーマを通じて若者が地域に深く関わる機会を持ち、そしてそのことが地域の魅力発信や地域の課題解決の動機につながっていく、そうしたことが根底にあると考えています。最終的には、その地域のことを知ることを通じて、地域の企業とのマッチング、あるいは新しい産業の創出によって新しい雇用が創出され、若者が地域に定着していく、という絵を描いております。

人材育成のカリキュラムマップですが、ちょっと細かい絵になっております。大きい流れで言いますと、広島を知る、広島を感じる、という段階を経た後に地域の魅力や課題を学生自らが問い、そしてその魅力発信や課題解決、新しい価値の創造に挑戦する。このように、知る、感じる、問う、挑戦するという4段階で進んでいくようになっております。各企業や各自治体にはそれぞれのケースで広島の魅力や課題を具体的に示していただき、また最終段階のその若者の挑戦ですね、これを受け止めていただきたいと考えております。こうして育った人材をひろしま地域リーダーとして大学が認定し、社会に輩出していきます。

二つ目ですが、基町プロジェクトについて御紹介します。このプロジェクトは、大学の学生や若手スタッフが地域に通い、地域課題に取り組みながら総合的な文化芸術活動を行っていく、本学が取り組んでいるプロジェクト事例の一つです。

基町住宅地区では、少子高齢化、コミュニティの活力低下、商業停滞などの様々な課題があります。ちなみに老年人口は平成26年度の12月時点では43.8%。全市ですと、22.9%ということですので、約倍近くの高齢化が進んでいる地域となっております。こうした諸課題に取り組むために、平成25年に広島市は基町住宅地区活性化計画を策定しました。この計画では、「絆」というテーマの下、地区の将来像を「安心と笑顔の基町」、「出会いと交流の基町」、「にぎわいの基町」、この三つの展開を描いており、地域住民と協働して取り組むとされています。

基町プロジェクトでは、この中でも「にぎわいの基町」を計画の軸としたプロジェクトとして、平成26年度、中区と広島市立大学によってスタートしました。

お手元のA3の青い表紙の資料は、このプロジェクトの施策展開を図るための方向性と基本コンセプトを示したものです。現在、中区役所のウェブサイトなどでも公開されています。ボリュームが非常に大きいですので、今日は参考資料として御紹介するにとどめさせていただきます。なお、COC+事業の中でも、この基町プロジェクトは関連事業として、今後ますます活発にプロジェクトを推進していく予定です。

このプロジェクトの基本イメージは、三つの場、「学びの場」、「創造の場」、「交流の場」を基町に造っていこうということです。そして、こうしたことに取り組むことで、まずは地区内外の交流人口を増やし、若者が基町で活動している状況を継続させたい。また、地域住民が主体的に魅力づくりや活性化に取り組めるような体制を整え、にぎわいを再生してきたいと考えております。

これ今現在、やっているところですが、この空き店舗を活用した活動拠点「M98」と言うのですが、こういった拠点を構えまして様々なプログラムを順次行ったり、地域住民の方と地域課題について話をしたり、そういった取組を行っているところです。

いろいろなプログラムを実施していますが、その中でもこの夏に行ったプログラムを二つ御紹介します。

一つは、基町のアパートに住まれている方、あるいは昔住んでいらっしゃった方に古い写真をお借りしまして、その写真展を開催するという取組を行いました。後ろの方に店舗がありますが、この展示に利用した空間は、元々は店舗のあったところですが現在は空き店舗となっている空間です。普段はがらんとしております。写真提供者による解説と来場者の方の交流の様子です。

もう一つ、写真展と併せて広島市立大学の学生と広島修道大学の学生による共同企画として、「もとまちカフェ」というイベント型のカフェを行いました。御覧の写真はミーティングの様子です。学生が地域のお店を一軒ずつ訪ねて聞取調査などをしているところです。飲み物や学生が印刷したショッピングセンターのマップを来られた方に手渡しされている様子です。写っている学生さんは広島修道大学の学生さんです。

それから、カフェの周りは、普段利用されていない緑地なのですが、ここには、学生たちが発案した空間演出、白い線が走っているのが分かるかと思いますが、これは白いビニールテープを張り巡らせて大きい空間の演出を行いました。この「もとまちカフェ」は8月5日・6日限定のイベントでして、来場者数が約500人。このプログラムを機会に地区外から初めてこの基町住宅地域に訪れた方もいらっしゃいました。この企画は、学生が地域へ仕掛けていったものでしたが、今後は地域の住民の方と協働できるような形で継続した取り組みにできないかな、というふうに考えているところです。

地域の方の声として、基町プロジェクトを通じて若者が基町に出入りするようになったことを、喜んでいただいているという声が聞かれました。基町は広島の歴史が非常に色濃く残る場所ですので、その特色を市内の学生、若者だけでなく、将来的には海外の若者にも声を掛け、地域住民と共に様々な創造的な文化芸術活動ができるようにしたいなと、そういうふうに考えております。

地域住民主体の地域活性化、それから交流人口増加によるにぎわい再生、外国人観光客も視野に入れた観光という視点から考えますと、現在多くなった空き店舗を、例えばここに挙げた様々な活動の場として利用することは大きな可能性がある、と考えています。また、将来的には若者の経済活動につながっていくようなことも考えていきたいと考えています。

最後に、提案をさせていただくと、具体的な話ではないのですが。

一つ目は、若者が新しいことへ挑戦する、そういう機会を作ること、そして、新しいことに挑戦することを後押しする、そういうふうな仕組みができると良いと思います。そうした仕組みづくりは、COC+においても、大学、自治体、企業などと協働して取り組めると、大いに期待しているところです。

二つ目は、質の高さを目指すというための方向付けがあると良いのではないかということ。TPPが大筋合意に至ったというニュースがありました。国内市場が縮小する傾向にある中で、やはりこのTPPに新しい経済成長の期待が掛かっていると思います。今の若者が社会で活躍する少し先、5年先とか10年先とか、そこでこの新しい経済圏の中で、より自由な競争の中で仕事をすることになると思いますが、そういった中で若者が将来にわたって活躍するためには、やはり質の高い仕事を続ける必要があります。企業の方にお願いできればと思うのは、広島には広島ならではの質の高い仕事・商品・サービスがあると、そういうことをまずは学生に示していただければなと思います。

私からは以上です。ありがとうございました。

司会

ありがとうございました。

続きまして、広島市立広島工業高等学校の荒木様、お願いします。

広島市立広島工業高等学校 荒木校長

広島市工の校長をしております、荒木でございます。今日私が御意見を申し上げるに至ったのは、恐らく私のプロフィールのためであろうと思います。ずっと高校の教師をやってまいりましたけども、舟入高校と基町高校で合計18年間、現在の広島工業高校では、通算で14年間勤めてきました。普通科高校と工業の専門高校、この二つから見た広島の創生といいますか、若者にとって魅力ある広島づくりについて、高校教育と絡めて意見を述べさせていただきたいと思っております。特に、ものづくりに携わろうという生徒、あるいは理工系へ進もうという生徒から見て、広島が魅力ある土地になればという視点で、話をさせていただきます。

私が申しげるまでもなく、20世紀、戦後と言った方がいいかもしれません、20世紀後半の日本のものづくりの傾向、特徴は、規格・大量生産型であると言えます。少品種・大量生産、規格品をたくさん作って、薄利多売という形で工業が営まれました。技術開発もどちらかと言うと、企業の中で独自にやっていくスタイルが多かったのではないかと思っております。

そういう時代背景の中で、製造現場にはどういう人材が求められたか。端的に特徴ということで申し上げると、指示どおり、勤勉に働く労働者が一番好まれ、必要とされたわけです。従順で元気で体力があって、そして協調性がある。これはもちろん今も企業の望まれるタイプの学生だというふうに思います。工業高校に求人に来られた方は、まず欠席がない生徒、それから野球部で3年間ずっと頑張った方はいませんか、成績は問いませんとよくおっしゃいました。これが昔の採用のパターンだったと思います。そういったものを受けて、我々工業高校の教員も教育目標として、しっかり挨拶ができて、コミュニケーションが取れる、時間をちゃんと守ることができる、遅刻してお客様を待たせるような、そんな人間は絶対だめですよと、服装、容姿もきちっとしてと、いったことを中心的に掲げて教育をしていました。

次に、今日のテーマである地元への定着率ですが、これは、昔から現在も本校については余り変わっていません。大体、就職者の84%ぐらいは地元企業に就職しています。

今、本校ですと、公務員も入れて3分の2,65%ぐらいが就職をしておりますけども、そのうち企業に行く生徒の内訳を県内か県外かで見ると、こんな区分けになっています。つまり、工業高校、これは県工も似たような傾向だと思いますけども、地元の産業に、特に産業、ものづくりの第一線の現場で働く人材をしっかりと教育していったということだろうと思います。

次に、普通科の進学校の高校生の中で、将来、技術開発に携わりたいと考え、理工系へ進学する高校生たちが今までどうだったかということですが、普通科の教育は知識重視であり、センター試験だけでなく二次試験対策も含めて、教えられたことを一定の限られた時間の中で上手に再現する能力を鍛えることを目標にやってまいりました。そういった生徒たちはやはり中央志向で、外へ出ていくということがあります。ちょっと自虐的に書いておりますが、普通科高校の教育というのは、一方通行の知識伝達が主になっています。予備校的な授業と言われてもしょうがない部分もあったと思います。センター試験に代表されるように均質性重視で、個性や創造性よりも一般的な知識を広く身に付けることが求められました。生徒は都市圏の大企業をにらんで有名大学の工学部へ進もうというパターンがやはり主になっています。これは今現在も続いていると思います。例えば基町高校の平成26年度入試を見ますと、広島大学に76名、その他県内の公立大学へ32名、全体の国公立大学の38%が県内に残っているけども、残り62%は県外に出るということになります。

ものづくりの環境は、皆さまよく御存じのように、21世紀に入る前からかもしれませんが、大きく変わりつつあります。規格・大量生産型の工業から高機能・高付加価値型の工業へと移り変わっています。その中で、最近どこのセミナーに行っても、あるいは企業の方のお話を聞いても、もう大きい工場で規格品をどんどん作るというのは、中国やその他の振興国に任せる、というか太刀打ちできなくなっています。日本のものづくりは、受注生産、オーダーメイドのものを少量でも作る、その代わり、非常に高い付加価値があって、利益率が非常に高いものを作るという多品種・少量生産型に替わりつつあります。それから、技術開発も、企業の枠を超えてあるいは大学で研究している方々と共同して行い、イノベーションを目指すという方向に変わってきていると思います。

そういう変化を我々も敏感に受け止めて教育内容を変えていかなくてはいけないと考えております。今、若者に求められる資質は、従来のものに加え、主体性であったり、それから先ほど皆さんの話にも出ていた創造性、課題を発見し解決する能力、協働して取り組んでいく力、そして次々新しくなる技術へしっかり適応するために就職してからこそ学んでいける力です。そういう資質を学生、高校生のうちから鍛えておく必要があるということで、工業高校における教育目標も、更にこういったものが付け加わっていくということです。

そういった風を非常に早くから感じていたので、広島市工では平成13年辺りから、創造性をしっかり鍛える、あるいは最先端の工業技術に触れさせるという取組をたくさんやってきました。今日は時間がありませんので、一つ一つ御紹介はできないのですが、この3番目にあります、文部科学省指定の「目指せスペシャリスト」事業が典型です。SSH――スーパー・サイエンス・ハイスクールというのがありますが、これの工業高等学校版と思っていただいたらいいかと思います。東大とか広島市立大、三菱総研その他の企業と連携をさせてもらって、ネットワークに関する情報技術の研究をやりました。これが今も続いていて、一番下にある、広島市から予算を頂いて実施している「高校生による温暖化対策チャレンジ事業」などにつながっています。

私が校長として市工に戻ってきてから、生徒たちにやらせたいと思っている課題研究が二つあります。一つはバイオ発電とポリグルコースの研究です。これは新エネルギーあるいは新素材に関する研究で、本校の環境設備科の課題研究として今年から本格的にスタートしています。二つ目は、昨年、土砂災害が広島市で起こりましたが、ネットワーク技術を応用して、こういった土砂災害を事前に検知して麓の方に早く知らせるシステムを開発しようという研究で、2年目になっております。かなり進歩して、ひょっとしたら使えるものになりそうな感じです。

また、今年に入って、「広島市工サイエンス工房」というものをつくったり、また、県の事業ですが、「OECD広島創生イノベーションスクール」に参加したりといったようなことをしております。

高校教育も今大きく変更を求められております。産業界からの強い要請だと思っていますが、活用重視、そして地方創生、こういったものをキーワードにしてアクティーブ・ラーニングであるとか専門性の重視とか、高校教育を今大きく変えようとしています。明治維新そして戦後の教育改革、それに続く第三の教育改革を高校でやっていこうとしています。ニュースでも皆さん御存じのように、大学入試制度も大きくこれから変わるようです。平成32年度からは、センター試験の廃止ということで、今までの知識重視から活用重視に大きくかじを切ることにしております。そういう中で、地元の大学へ進学する、あるいは外へ出ていっても学業を終えれば地元へ戻ってくるような、そういう高校生を育てていきたいと考えています。

最後に、提言を幾つか。私が個人的に感じていることを述べさせていただきます。

魅力ある産業があれば若者は地元へ戻ってくると思います。そして、やはり住みやすいということも大きい条件でしょう。具体的過ぎるかもしれないですが、一つは医療技術産業を広島でしっかり育成してほしいと思っています。これは、発展途上国の追随を許さない領域ではないかと思いますし、世界の医療市場というのは確実に成長しています。しかし、現在、日本が占めるシェアというのは10分の1ぐらいしかありません。非常に小さくて、追い上げに蹴落とされようとしているという状況だと思います。特に、ゲノム情報に基づく個別化医療、あるいはIPS細胞などの再生医療などの最先端の医学を産業につなげていくことが求められております。医療機器、それから新薬開発、こういった領域で広島に新しい産業を是非、興してほしいと思います。そういうものが芽生えていけば、外に出ていった若者も広島に戻ってくるんじゃないかと考えています。特に、日本の医療制度は優秀だと聞きますが、そういった制度などのソフトと医療機器や薬品などのハードをパック化した医療サービスを輸出することで、広島を元気にすることができるのではないかと考えています。それから、これは余り知られてないんですが、広島というのは非常に深刻な医師不足を迎えつつあります。人口に対する医師の数だけで言うと、深刻さがあまり見えてきません。人口に対する医師の数では、医師不足の本質は分かりません。患者に対する医師の数を将来的に予測する必要があります。患者の増加率、それから医師の年齢構成、高齢の医師ばかりがいる所はやがて医師不足になります。そういったファクターで調べていくと、広島県は全国の都道府県でワースト2です。日本全体もOECDの国々から見ると、随分医師不足が叫ばれていますが、その中でも最も悪い部類に広島県は該当しています。我々が後期高齢者になったときには何時間も待たないと診療を受けられないとか、病院をたらい回しにされて救急車の中で死んでしまうといったようなことが起こるのではないかと危惧しています。医師数の確保、あるいは地域包括医療体制を作っていくということが求められていると思います。

環境問題。エネルギー、鉄などの資源の不足の問題。こういったことも非常に大きい課題だと思っております。先ほどちょっと御紹介したグルコース発電であるとか、ポリグルコースといった新しい材料の研究開発のような、世界に貢献できるような産業を広島県で育てていけば、学生たちはしっかり残ってくれるのではないかと思っています。そのために、是非、広島市立大学に医学部を作ってください。また、医療工学科あるいはエネルギー工学科などの新しい学部を作って、産・学・官での共同研究をして、新しい産業、そして魅力ある地元づくりを進めてほしいと思っています。

高校教育改革、あるいは大学入試改革については、もう余り時間がないので詳しくは申し上げませんが、センター試験が廃止になってこれからの大学入試では、高校時代に探求活動をどういうふうにやってきたかということが問われると思います。そんなときに、現場の教員の悩みというのは、今でも大きな多忙感があり、これに加えて更にそういった探求活動を起こしていかなきゃいけないのか、指導していかなきゃいけないのかということです。知識も経験も不足しています、そして何よりもお金がありません、研究するにはかなりお金が必要です、そういったことをしっかりとサポートいただけるような体制、これは大学や地元の企業の方々の力や知恵をお借りできればと思います。教員研修も必要だろうと思います。

そして、高校生が余りにも地元を知らない。特に地元の産業を知りません。まだ工業高校の生徒は、年に1回ぐらいは工場見学などで地元企業を回らせてもらったりして、少しは分かっているのですが、それでも少ない。ましてや進学校の生徒たちは全くと言っていいほど地元の産業を知りません。大学に行ってから、大学で教えてもらえる、さらに研究室の教授があっせんしてくれるような、そういう企業へ進みまして、自ら戻って来ようというだけの地元企業の情報がないのです。地元企業について知るために時間を割くことは、今の進学体制では恐らく実現しないと思いますが、先ほどありましたように近々大学入試の改革があります。そうなるとこれはチャンスだと思います。もっと地元産業を高校生のうちから、体験も含めてしっかりと知っていく機会を作っていく必要があります。インターンシップを始め、見学会であるとか、技術説明会みたいなものを普通科高校の生徒も対象として実施するとか。では、具体的にどういうことができるかと言うと、土曜午前の時間を使って、産・学・官の連携で授業ができるといい。先ほど言った探究活動を含め、地元の企業を知る何か新しい面白い取組ができるのではないかと考えています。

これらが、半分夢のような話なんですが、私が考えている広島の魅力づくりということでお話を申し上げました。以上です。

司会

ありがとうございました。

皆さん、それぞれの立場から若者の地元定着に向けて、どうやったらいいか、一層頑張っていきたい、という思いが大変伝わってまいりました。

それでは、これより意見交換に入らせていただきたいと思います。その皮切りとしまして、御参加の皆さんから御紹介いただいた取組や御意見、御提案などにつきまして、市長さんから、御意見、御感想などがあれば、お願いしたいと思います。

意見交換

市長

皆さんからの意見、とても印象深く受けまして、それぞれにコメントを加えたいぐらいです。感じた所を部分部分申し上げていければなというふうに思います。

商工会議所青年部の議論につきましては、やっていただいているこの取組はとても重要だと思うんですけども、今の全体の話を聞いていたら分かりますけども、その地域に育つ子供たちが一定程度の企業を通じての労働という社会参加ができるようになった場面での最終のお見合いみたいなところに力を入れてやっていかないと。これ自身とても重要なことですけれども、自分なんかも役人になる採用試験とか面接、いっぱいやりましたけど、その時点だけでのいわゆる面接のノウハウとか喋り方とかいうだけでは、ある意味では薄っぺらなことになっちゃいますね。だから、もっと根深いそこに至るまでの教育システムとか何かを積み上げた上で、それとリンクしながら企業群といわゆる生徒を送り出す学校群との連携というか、調整した上での面接みたいなのがもっとあっていいんじゃないかなと思います。そこから切り離して、面接官に向かってどういう挨拶をしてどういう喋り方をしてというのは、やはり場当たり的な一過性のノウハウだけではもったいないなというふうに思いました。だから、そこら辺を何とかできないかなというのは今の中の思いですから、何か連携できるんではないかという気がするんですよね。それが一つ。

それから、いろんな、学生時代に研究したテーマを伸ばすというのは、今の学校群制度から言うと理工系と文系で言うと理工系には近いですね、やってて。文系の方は研究したテーマを伸ばす企業があるかというと、ちょっとなかなかぴんとこないんですけどね。だから、そういった特徴もとらまえてやっていただくというようなことは何とかできないかなという感じですね。

あと、育メン、育ボスの取組というのは政府もやっていますし、これも重要ないわゆるPRというか、そういう考え方を世に一般的ですよということを言うためのスローガンとしてはいいんですけど、むしろ問題は、各企業ごとに育メン、育ボスを、そこに働いている管理者、男性諸氏の単独行動でなくてね、企業としての労務管理の中に組み込んでいただきたいんですよね。それは今度いろんな所で言っていこうと思うんですけども。

労働の質を考えるときに、例えば女性が子育てと企業での社会参加とのバランスを取っていくため、また労働時間のセッティングの問題ですね、休み方も含めて、そしてその方々に出す処遇なんかもどうするかということを考えてあげないと、例えば年収なんかについて今の税制でパートの制限があって、ここからいくと税金が上がるからとそういう調整することで十分な働きができていない。かつその収入がないと例えば今だと子育てのために費用が掛かるところが十分賄えない、とても中途半端で、女性諸氏が本当に働こうとすると、すごい選択肢が厳しいような状況なんですね。そうすると、なかなか社会参加できない、となると、企業の中で管理職も含めて企業体としてそういう女性を使うときのルール作りをもっともっと女性の身になって考えるという企業であってほしいなという気がするんです。いきなりはできません。というのは、そういうことをやると多分、いろんな福利厚生コストとか様々、調整要員で今、例えば3人でやっている仕事を4人ぐらいにしないといかん、人件費が掛かる、大変だと思う。競争力が落ちるということになって、直ちにいかないから足踏みしていると思うんですけど。ただ、そういった地元企業がみんなで、例えば今やっている200万人都市圏構想でやっている23の市町とか、この辺りが全体でみんなやるんだということをやればどうでしょうかね。他の地域から比べると、その地域で働きやすい環境ができれば、若手の人口流入が起きて、ここでの職場環境、雇用環境が良くなれば、若い人たちが来るという、少し我慢するけれども、先の展望開いて、いい労働力をこの地区に引っ張ってくるんだということですね。企業単独だと滅びちゃいますからね。というようなことをやれるという仕掛けができないかと思っていて、これは、私は今度の200万人都市圏構想で23の市町の首長さん方に言って、連携協定するときに必ず労働の質というものを各企業が取り込むように首長さん方がいろんな形で連携するということは提案しようと思っている。そんなこともちょっと考えていただくと、いわゆる職場環境というものは随分良くなるんじゃないかなと思います。

そしてもう一つ感じたのは、あとの方の提案等にもありましたけども、初任給とか確かに問題あるんですね。自分の生活とかということを考えたときには、むしろライフサイクル、20代で働き、30代、40代、50代、子育て終わってということを、私も考えたし、みんな考えていると思うんですよ。だから、何ぼ処遇が悪いと言って公務員になることを喜ぶ親がいっぱいいますよ。それは先が見えているから。つまり将来にわたっての見通しが立つ職場というのは、言葉には出さないけども、内心の意図を決定するとき、すごく重要な要素なんですよね。初任給少なくても、多少本当にお金がいる頃になったら、しっかりやっていけばお金が出るんだとか。そういった意味では、企業ごとに、自分の企業で例えば今、何歳の人はこんなになっているけれども、長年勤勉でうまくやってくれた方は何歳ぐらいでこんなふうに処遇されているんだよと、辞めた方だって自分たちの地域に戻ればそこでやりながら、OBになっても呼んだりして、とてもいい企業ですよと、そういうことも宣伝するというのは多分あった方が中小企業としてもいいと思う。それぐらい長生きしている中小企業だということをまず受け取れますよね。そして、人をちゃんと見る企業だということを言っていただければ、例えばその人自身が迷って就職どうしようと言ったときに、親御さんとか親戚とかいろいろ相談したときに、それいいじゃないかと、長い目で見たときに、自分の職業経験からすると、いろんなところでそういう手配をしてくれる企業の方は、最終ぼっと給料くれるけどこき使ってぽいっとするよりか、よっぽどいいよというような、そういう価値観も絶対あると思うんです。そういう人に優しい企業系みたいなことをもっともっと経営者の方で言っていただきたい。なかなか、こんなこと、どこの地域だって言いませんよ。要するに、自分の即戦力として使いやすい労働力をいかに採るかということにもう血道上げていますからね。そうじゃなくて、働く側のライフサイクルを考えたところにまで配慮した企業群が広島にいっぱいいるんだというふうなことをやっていただけないかと。これ行政だから言えるんですね。というのは、この企業群が、広島地域にいる企業群全体が、そういう人に対しては暖かい配慮をしている企業がいっぱいあるんですということで人を招くということをやらなければいかんというふうに思います。

このことは青年会議所の方にも通用します。その中で、子育て、キッズシティやっていただいて非常にありがたいと思います。これを強化する意味で、私まだ職員に言っていないのであれですけど、教育委員会、学校に言って、小学生ぐらいもみんな来てもらえるというのはどうでしょうか、市内とか。ここ学校入ってないでしょ。もし必要だったら言ってください。連携するようにしますよ。そして、その小学生が地元に企業がこんなにあるんだということをもっと実体験できて、もちろん教育委員会では学校長の判断もあると思いますけどね、でも、環境づくりをしていただいてやるようにすると、お願いします。という方向でやれば、もっともっといいものになるということ。

それから、職業体験とか経験を教えるときに、若い方々が運営するというのはすごくいいんですけれども、そこに企業でOBになったりして、俺まだ仕事できるんだとか、アドバイスしたいというような方がおると思うんですよ。ある程度良識派で孫子にちゃんとしたお勉強をさせられるよというような方を選んで、そういう方を参加させるのはどうでしょうかね。表じゃなくて後ろで、例えばそういう所にいて、会場のごみ拾いしながらとか、ちょっとしたお手伝いをしながらちょこっとやると。前面だと若者だけど、それを支える高齢者層というんですかね、地元の名士みたいなのがぽこぽことおって、学校からも来てとか。こういう盛り上げ方をして、これを市の定期的な、いわゆる学校教育というか社会教育をするという位置付けに高めるというのはどうかなというふうに思うんですけどね。できなくはないと思うんです。ちょっと企画力を高めていただいてやれば、言われたように、商業ベースのキッザニアみたいな話と全然違う、地元を挙げての地域の子供たちを育てるいい取組ということに発展するんじゃないかという気がすごくしました。そんなことです。

もう一つ、概念的な話をされた、「カセギ」と「ツトメ」という言葉、対句で使っているこれ、すごく私も感激しまして、別の用語で言うと、「権利」と「義務」みたいなものですよね。だから、これというのは裏表の関係があって、そして社会貢献的なことをやるという勤めをやればそれなりに地域の方から評価されて、自分がその社会の中で楽しく豊かに生きていけるんだと、そういうことも説いていただいたらなと思うんですね。だから、人の生き方として、例えば主義として太く短く、細く長くとか、いろんなこと言いながらやりますけど、自分の人生を考えて、太く短くって言ったって、すぐに死ぬと言っても死なないし、細く長くと言ったって、余り細くと言っても途中で倒れたら何もできないですから。やっぱり重要ですよね。だから、そういったことを人生訓として子供たちにも分かるような運用を目指してキッズシティをうんとやっていただければ、もっともっと発展するんじゃないかなというふうに思いました。よろしくお願いします。

それから、修道大学の方は、インターンシップのことでいい提案いただきました。3年生のみじゃなくて、多学年で複数やれたらなというふうに思いました。それから、さっき言われた特定の企業に行かせてじゃなくて、企業群としてインターンシップを組んでやるというのは、確かにカリキュラムを組んで単位を与えるときに効果的だなというふうに受け止めました。ちょっと改良することを考えてみたいと思いました。

あと、言われたとおり、企業の方に要請する話は、最初言われた初任給もありましたが、私は、初任給よりも、トータル、ここで生活してこれぐらいやったらどれぐらいの処遇になるんだとか、あるいは自分たちが働いている企業でこれぐらいの方はどういう生活をしていてお子たちはどんなふうにしていると、そういうところまでちょっとどうでしょう、紹介するという企業群が広島にはうんとこさ居るという方がいいんじゃないかなと思うんですよね。そうすれば、そのときに、今度はマクロを考えて、その働き手の処遇の中に、当然、女性職ももう居るはずですから、その人たちをどういうふうに処遇して、例えば女性で今管理職になっている人が居ると、それ以外は総合職じゃなくてこうだけども、中には考えてこういう人が居ると、いうふうなことを言ってくれると。実践している所もあるはずですよ。全然やってないわけがないので、そういういい所を引っ張り出して、マッチングするということをやってもらえたらなという気がしましたので、その辺は行政としてできることを、必ず応援しますので、お願いしたいと思います。

それから、市大の方。これは例のCOC+。国の方で宣伝していただいて、資料では17市町でしたけど、後からまた増えましたから23の市町の首長さんが必ず応援してくれますので、いわば観光というものをテーマにいろんな取組をしていただくのはいいと思いますね。私自身、この観光の定義は、議会でも言ったんですけど、観光というのは、国の光を見ると言って、その光そのものは、その地域の自然、歴史、文化というようなものを皆がちゃんと評価して、それを見るということ。見るだけではないんですね、実は。それをなりわいにし得ると観光業となるんですけど、これは、いわゆる経済循環を起こすときに人・物・金、この三つプラス必ずどれにも情報が伴う、この四つの循環があって初めて経済が成り立っていると思うんですけども。例えば第一次産業、第二次産業などはどちらかと言うと物と金の循環ですよね。製品を回す、その対価が入ってくる。これはある意味で、生活の基礎を支える一定の人間としての生活ができるような必要な物、財を供給する消費するという生活パターンですけども、それが一定程度いくと、今度は人・物・金の人を循環させる、つまり観光という、そういうものをめでるために人を動かして、人が動いた後は必ずその対価としてお金が落ちていくわけですね。そして、人を接遇するという、いわば上部構造の業を作っていくわけです。それを目指そうというふうになっていると思うんですね。政治国家になったところで、未開発の所で何ぼみんな人がいたって、それは観光業としてはならない。冒険ですよ、探検で終わりですよ。だけど、そこに一定の産業ができる、都市ができて、めでるべきいろんな資産、文化財ができれば、そういった所に人が来て、それをまた取り扱う業として観光業が成り立つ。だから、文明が発達しないと観光業はできない。広島は、それが今、日本全体としてその戦後の発展経済から成熟になって、いわゆる歴史のある諸外国の都市も観光業をやっているのだから、それで物流、要するに輸出国としていろんなものをやって稼ぐということが、一定の競争力としてもかなわなくなってきているから、それを補強する意味で人が来て金を回すという、人・金・情報の循環を起こそうということを国を挙げてやっているわけですね。その先端を切れる地域になれるという意気込みでやりたいなというふうに思っていますので、是非お願いしたいと思います。

そして、あと「基町プロジェクト」については、これはもう少し大きな狙いがありまして、いわばこの基町の土壌風土というものについてよく知っている地元の方々、実際、あのアパートに住んでいる方々の年齢構成とか階層は固定していますよね。それだと発展しないんですね。だから若手に入っていただいて、その土壌をシャッフルするということをやっているつもりなんです。そこでシャッフルして、そういった所に一番抵抗感なくやってくれるのは、例えば、芸術とか文化とか、そういったことをやろうとする若者が入ってくる中で、そこの居住空間、土壌を変えて、そこにいる方々をもう少し多様化する、特定の層だけが入っている居住エリアじゃなくて、いろんな方が入れる居住空間にして、そして市内の中心部をもっと明るい、いいまちにするというふうにしたいと、それを目標にやるんですね。それを今、先陣を切ってやっていただいていると思うんですね。ですから、是非、いろんな学校群、若手が入って、芸術という切り口はいいです、そういったところで、あそこのまちの印象を変えるということをやり続けていただきたいんですね。これはもう、お願いですよ。まちの土壌を改良して、風土を改良して、あそこ自体を値打ちのある地域にするということをやって、同時に、今ある古い建物なども、それに合わせて少しずつ建て直すと、県の方にもお願いしてやるというのが大きなビジョンになっていますので、是非お願いしたいというふうに思います。

先ほどTPPの話がありましたけど、私自身は、これについての感想ですけども、市場が広がるというときに、経済を研究しまして、保護貿易と自由貿易というのは、いつも葛藤しながらやっていますよね。イギリスなんか産業革命が発達して、自分たちの財を売るときには、それは出すときには自由貿易でいいでしょう。しかし植民地にされた所については保護貿易にしないと、収奪構造になって大変なわけですよ。だから市場というのは、いい面と我欲な面が両方共存しますから、それについてうまく、相手とも協調しながらセッティングするということを、まず国家でやってもらわなきゃいけないんですけども、それ以上に、この地域の中で人口減少が起こっていて、衰退するかは分からんと言われていますので、当てはめる経済ルールについて、いわゆる経済競争が合理的に働く産業分野と、そうでない分野をよく仕分けして、一定の保護というか、連携という名において自分たちを守りながら、市場経済のいいところを吸収できるようなまちと言いますか、そういう連携にしたいと思っています。だから市場経済になったから何でもいいということはないというのがあると思うんですよね。ですから、農業とかについておそれがあるのは、そういったところの顕在化している部分だと思うんで、そういったところには配慮しながらやらなければいかんかなと思いました。これは感想です。

それから、市工、これについてはものすごく、私、納得する分析で、20世紀型の工業社会から21世紀型への工業社会というのは、おっしゃるとおりだと思うんですね。今の工業高校というのは、20世紀型の工業社会の人材供給システムを完成していると、高度にやるためにやってきたという部分があるんですね。それが多分、言われたような同質性とか規律性を求める生徒の養成です。しかし、その工業社会の中での日本の工業というのは、多分、東南アジアとかと比べれば成熟度が高いですから、人件費を落とし込めない、そうすると、製品を作ったって単価が高くなる、国際競争で負けてしまうと、それはもう競争原理の果てですから。そうすると、次に多様化ということを狙って、それに耐え得る人材養成をしていかなきゃいけないステージに入っているということですね。それと同時にもう一つ、マクロで言うと、そういうことやって高度に発達した国は何をやっているかと言うと、生産に投下した資本をノウハウという形で特許にするんですね。特許権にして、それを対価にして稼ぎ始めると。そして、その特許権の有効期間、今度TPPで8年とか10年になりますけど、その有効期間の間に稼いで、また次の特許を生むということで、いわゆる単純生産の工業国との差を差別化して生き残ると、だから、そういった意味で、特許とかそういったところに知恵のいくような工業人をつくっていくと、そのためには、いわば規則性とか同質性じゃなくて、多様性とか発想の転換をもっと弾力的にやれる人のすそ野を広げないと、ある意味では21世紀型の工業社会としていけないというのが一つと。

それから、切り口として、人間生活に遠い所の財を供給するという工業から、どんどん環境を整えて、人間そのもののボディですね、これを健全体にしていくという、人間の加工にいろんな産業が入ってくる、これはまさに医学、医療なんですね。だから、これは高度の知識も要りますし、これを取り扱うための工業社会というのは、いわゆるきれいな空間とか、人間を扱うためですから、精密度が要求されるんですね。それだけ高度な学術を身に付けるということが要りますので、これは多分、低い工業化の国にはできない、だから日本は狙うべきですよ。それができる要素はなくはないということなんですね。そんな中で、あとは日本の政策ですけどね、例えばゲノム関係の医療産業とかいうふうなことで医学部という話があるんですけど、これはちょっと後の医師不足とも関係するんですけども、現在起こっている医師不足というのが、人口構造に対応する、いわゆるロングスパンの問題なのか、一過性の問題なのか、あるいは人々の医療行動の問題なのかということをずっと考えていまして、病人に対する医者というのは、病人というのは、自分の体が弱った、病だ、というまず自らの医療知識、情報の欠落した中での一般的な情報を見て患者になるんですよ。そんなもんですから、そういう状況の中で、例えばアメリカみたいに国民皆保険のないような世界に行くと、その人は病気じゃないと、自分で単に金が掛かるから、保険が効いていないから、自分が予防して民間治療とか薬剤で済ます。ところが、日本の場合はタダですから、どどっと膨れて、それに応じているというところがあるんですよ。それで、医者を考えたときにどうかと、それはもろに医療財政にはね返ってきていますし、そこがパンクしているんですね。だから、そこを抑えなきゃいかんから、医者という、いわば医療サービスを供給する人を抑えないと、需要が膨れ上がっていると。それで今、健康長寿とか予防とかということをやりながら、医療費を抑えるための、いわばジェネリックとか、いろんなことをやるんですね。だからそこを考えると、どうやっているかと言うと、もう大学では医学部はこれ以上増やさないと、医者をこれから増やすと、2025年とか2040年になった時に、必ず余ってしまうと。多分そこまでには医療保険でも良くするという、当然、調和があるんですよ。だからそこで、今回例外をやったのは、東北で医学部を作ったぐらいですから、全体としては医学部を拡張できません。そうすると、この分野での産業の発展性として、既にある医学部とそれぞれの、デザインとかいろんな学部が連携して、大学の壁を越えて学術連携をしてほしいんですね。そして大学を超えて共通単位にするとかして、お勉強しながら生徒を育てると、むしろ連携という、いろんな意味でこれからの世界では、突破とか単独、1人が良くなったら、あとはみんなが付いてくるんじゃなくて、それぞれ知恵者が集まって、いいところを寄せ集めて連携する、その広がりを少し行政体を広げて、このエリア全体で歩くということをやっていくことじゃないかなと思うんですね。だから子育てに関しても、今までの産業社会は純真無垢な子育てを学校制度で作っていて、あとは企業に預けて、そこで企業が都合のいいような生徒を育てるために、成績はどうでもいい、規律はどうでもいいと、これは一般の方でも、大学を出ても、いいかげんに勉強しても企業に入ればみんな鍛え直すんだということで、一括採用みたいなのは、世界広しといえども日本ぐらいしかないんですね。諸外国でこんなことはやっていませんよ。ある程度、地に染まった人々の才能を引っ張り込むというのが企業採用なんですけど、日本の場合は、無色であれば無色であるほどいいと言って採用して色を付けていくと。だけど今言ったように、工業、産業そのものがいろんな多様性を追求しなきゃいけなくなったものですから、一律のものでは間に合わないんです。その前で育てるということをやらないとだめです。その前で育てるときには、その地域が枯れないためには、多様な人を育てるという学校群に変えていく。その地域の企業もそういう方々をちゃんと地域で雇ってあげて、そこの子たちが、またその地域で育つと、そこで生活できる水準の労働条件とかクオリティーを重視した労働ということを提供しながら、地域の産業として発展するとかという、少し大まかですけど、そんな概念を共有できるような地域にするための取組を、それぞれの所でやっていただくといいんじゃないかなと思うんですね。行政としてできることは限りありますけども、今言った要素をつないでおけば、それぞれの所を足し合わせると、必ずステージは変わっていくと思うんですね。それをやりたいというふうに思っています。よろしくお願いします。

以上です。

司会

皆さま、貴重な意見をありがとうございます。

若干の時間ではございますが、今までの御意見を踏まえて、若干の時間ではございますけれども、皆さまで意見交換をしていただけたらと思います。せっかくの機会ですから、企業さんと教育関係者さん双方向での御議論、意見交換等もしていただけたらありがたいと思います。

経済界の皆さま、いかがでございましょう。大学の方からインターンシップや女性の採用などいろいろ御意見がありましたけども、それらについて御意見はいかがかなと思いますけれども。商工会議所青年部さんはいかがでしょう。

広島商工会議所青年部 松前会長

市長、いろいろありがとうございます。我々、広島Yegとしては、今、会員数三百六十数名います。その中でも、どのくらいの企業が、もちろん中小企業がメーンの集まりですが、弁護士等もすごくたくさん増えまして、弁護士の仲間でも20人ぐらいは居ますけど、そういった中でどのくらいの労働というか、求人を出していくか、いま一度持ち帰って調べるべきかなと思います。

私事ではありますけど、この度、安西高校3年生の子が卒業で、うちは就職なんですけど、すぐ、私たちのメンバー、仲間の企業に就職が決まりまして、そのぐらい、のどから手が出るほど若い力が欲しい、やっぱりそういう中小企業は多いんだと思うんです。もちろん技術職になるんですけど、しっかり腕、技術を磨いて、広島経済の発展に努めていくのも一つではあります。また、女性メンバーもかなり増えまして、ほとんどの方が独身です。なかなか子育てしながら会社経営していく女性は非常に少ないと思っております。先ほどもアドバイスがありましたように、長期的なライフスタイルをしっかりと示して、人材を募集するのも一つの手かなと思って、改めてちょっと原点に返って、会員のみんなと議論をさせていただければなと思っております。

広島商工会議所青年部 佐藤副会長

各大学の先生と高校の先生方にお聞きしたいんですけども、先日テレビで、最近の若者は地元志向が強いというふうに言われていて、今の広島の現状、先ほどの資料では56%の方が広島の地元の企業に就職されるということもありましたけども、それ以外の方々というのは、本当は広島に就職したいんだけど就職できなかったのか、若しくは就職したい会社がなかったのか、元々関西、関東圏の方にキャリアを求めているのかどうか、というのをちょっとお聞かせいただけると、今後の材料になるのかなと。

広島修道大学 岡田キャリアセンター長

学生たちの動向を見ていますと、地元就職を希望する学生は非常に多いですし、実際に地元就職率は高いです。それは、一つには少子化ということが関係しているのだと思います。実際に保護者の方々に「お子さんが、地元で就職することを希望しますか」と聞いてみると、「子供の希望に任せる。自由にして良い。」という回答が返ってきます。よく世間ちまたでは「最近の若者は…」とか言われますけれども、やっぱり根っこの部分では優しく、親思いの学生たちが多いのだと思いますね。今日は「広島」がテーマなんですが、例えば、本学では島根県とか愛媛県出身の学生もいるのですが、彼らが地元にUターン就職したいと希望するときに、実は我々は非常に苦労しているという現実もあります。つまり、Uターン就職したいけれど、現実問題として企業が少ないという事情があるということです。ですから、広島に限らず他県出身の学生でも地元志向が強いと言えると思います。一方で、広島ではなく外に出たいという学生たちもかなりいます。というのは、先ほども申し上げましたが、就きたい仕事・業界の会社が広島にはないというケースです。製薬会社とか航空会社などがそうです。また、海外を志向する学生もおります。その場合、一気に海外に出るのではなくて、海外支店・海外支社のある関東・関西の企業を選択するというケースもあります。今や、グローバル化、そしてグローバル人材ということも盛んに言われておりますが、大学としては、このグローバルとローカル、最近はそれを合わせたグローカルといった言葉もありますが、これらを両立させていくことが大切だと考えているところです。

お答えになっているかどうか分かりませんが。

司会

ほかにありましたらお願いします。

広島市立広島工業高等学校 荒木校長

例えば、今、市工に頂いている求人は、県外と県内がほぼ同数で、就職したい生徒の6倍から7倍ぐらいの求人を頂いています。先ほど、データを申し上げたように、80数%の子は地元の企業を選んでいて、県外の一部上場の大きい会社からも求人をくださるんですが、行かない。もったいないとも思うんですが、強い地元志向が高校生の就職の状況です。これは恐らく、基町高校を卒業して大学に行っている生徒も同じなんだと思います。大学で身に付けた力を発揮する場所が、なかなか広島にはないと思っていますので、やっぱり大都市の大企業に就職するという動きが主になっていますが、本当は帰って来たいんだと思います。それがなかなか実現していない。そういう学生が何に魅力を感じるか、会社が小さくてもやっていることは面白いじゃないかと、ひょっとしたら人類を救うようなすごいことかもしれんとか、広島を元気にさせるよとか、ということが見えていれば、小さい会社であっても、有能な学生が応募してくれるんじゃないかと思います。

また、高校生も、求人票をしっかり見ますが、給料とかは余り気にしません。一定レベルの収入が得られれば、あとは収入での判断はしません。先ほどの市長のお話のとおりで、自分の先輩が行っている会社で、その先輩がキャリアをアップしながら、会社にとってなくてはならん人材になっている、という企業はすごく人気があるんです。自分も、あの先輩のようにこの会社へ入って一生懸命やれば認められる、また、安定した生活ができるという安心感があるんだと思うんですね。そういうものを求めているような気がします。

司会

ありがとうございました。荒谷理事長さんは、いかがですか。

広島青年会議所 荒谷理事長

ありがとうございます。

インターンシップの複数年採用という話がキーワードして出ておりましたが、私どもの会としては、直接的な取組はありませんが、会社としてはインターンシップも積極的にやっていくところではあります。ただ、どうしても専門領域があるため土木技術者の方に偏ってしまうところがあるので、広く対応することはなかなか難しいと思っております。冒頭申し上げたとおり、技術者としてそういう悩みにぶつかっております。ただ、そうは言いながらも、ひとつの会社の経営者だけが取り組むのではなく、先ほどお話があったとおり、いろんな会社でインターンシップをカリキュラムとして組み込むような取組は、やっぱり業界団体なり、あるいはこういう経済団体が先頭に立って取り組んでいく必要があるなということは、本日、お話を聞かせていただいて、改めて思いました。これは是非進めていきたいなと思っています。

あとは、私は清水建設さんの「子どもたちに誇れるしごとを」というコーポレートメッセージが好きです。子供たちに誇れる、胸を張って見せられる、そんな仕事になるように努力していくことは、会社経営者である私たちの一番の責務だろうと思っています。また、こうした活動を地道に積み重ねることで、先ほどの地元の就職のお話なんかも、直接的には結び付かなくても、着実に解決していくんではないかと考えております。

以上でございます。

市長

有給長期インターンシップは、始めて2年なんですよね。最初は参加企業6社だったのが、今年は15社と、大学も2大学で始めて、今年8大学ですから、全部広めていきますから。もう倍倍でやってもらう。担当にも言っておきますので。予算の方は広げます。はい、やっていきたいと思います。

司会

他にないようでしたら、この辺りで、市長にまとめとして一言頂けたらと思います。

市長

皆さま、本当に大変貴重な意見を頂きまして、ありがとうございました。私も大分、触発されまして、人口減少・不足を覆す大胆な発想、持続的な、いわゆる経済発展ということを、より定着させるために、行政は、ある意味ではすべてを賄えません、地元の企業、教育機関、そういった市民の力があって、初めて我々は力が発揮できるという関係ですので、是非、その辺をみんなでやっていくというコンセンサンスをつくっていただければと思います。

この際、先ほどから申し上げていますけども、いろんな意味で、今からの社会で重要な基本コンセプト、キーワードですが、私は「循環」と「連携」だと思っています。今までの直線的で延びていく、そしてどちらかというと、競っていくという、競うことはいつまでも重要なんですけれども、「連携」というのは、同じ目標を持って、うまく調整しながら競うんですね、サボるんじゃないんですよ。だから公共事業の入札なんかでも、談合というのは良くない。それは制度をむしばむ。しかし個々で、競争しながら連携をしていくと、皆が制度を良くして、皆のためになるという概念をうまく込めれば調整できると思うんですね。

それから、「循環」というのは、人、物、金を我が所へ、我さえ良ければいいと、ぎゅっと集めるんじゃなくて、我々全体が良くなるために回そうじゃないかと、観光というのは、1人の人間が1か所に来ても、その方をここに泊める、例えば、地域で3か所に泊めるんですね、この方にとって、財布は大変でしょう、だけど金が落ちるんですよね、そういうことなんですよ。だから皆が、この地域にいろんな方に来てもらって、それを支える業としてのなりわい、産業ができれば、広島の場合は、もう製造業のベースがありますからね、上部構造をいかに作り上げるかで、その下部構造を支えるという、そういう構造にできたらなというふうに思うんですね。それが行けば、製造業がないような地域でも、第一次産業の所でも、観光客が足を延ばして、そこでいろんなものをめでて、また物を買ったり、滞在してお金を落とすということになれば、この地域全体が潤うと、そんなことを思っていますので、それらの概念を、もし了解いただければ、そして、その対価を今度は広げるために、家族という集団に、その対価を入れるときに、男一人の働き手から夫婦が働いて、両方が入れる、その両方が自分たちの生活を支える、支えるということは、入れたお金をまたその地域で消費するわけですから、二人が2馬力で入れて、2馬力で出して、また循環させる、こういうきれいなモデルというか、明るいモデルを考えていくということは、とても重要なんですね。我さえ良ければいいんでなく、みんなを良くするという、それがこれからのまちづくりの基本だというふうに思っていますので、企業、教育関係、行政が、思いを一にして、スクラム組んでやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

今日の対話、こういったことを日頃の活動の中に生かせていただければ幸いです。ありがとうございました。

司会

本日は、活発な御議論をいただき、ありがとうございました。

本日を契機にして、皆さま方との相互の連携がより一層図られまして、テーマの実現に向けた展開が広がることを期待したいと思います。

それでは、これをもちまして、本日の市政車座談義を終了させていただきます。

ありがとうございました。

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