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ページ番号:0000313040更新日:2022年12月28日更新印刷ページ表示

2022年12月22日記者会見「G7広島サミットに伴う交通総量抑制対策について外4件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>

日時 令和4年(2022年)12月22日(木)午後1時15分~午後2時00分

場所 市役所本庁舎11階第1会議室

 

■市長コメント■

【G7広島サミットに伴う交通総量抑制対策について】

市長

 G7広島サミットに伴う交通総量抑制対策について少しお話しをさせていただきます。

 今、図が出ておりますけれどもこれを参考に聞いてください。

 12月15日に開催されましたG7広島サミット交通総量抑制対策推進会議におきまして、G7広島サミット開催に伴う交通総量の削減目標と交通総量抑制対策の重点項目、これが決定されました。

 この件に関しましては、すでに知事、そして県警(広島県警察)の本部長からも発表ありましたけれども、改めて私からも、この開催市の市長としてサミット開催が円滑に行われるようにするために、市民の皆さんに、ぜひともお願いしたいということでお話しをさせていただいております。

 お願いの内容は、令和5年5月18日(木)から22日(月)までの5日間、広島県内の高速道路と広島市中心部の一般道路におきまして、交通量を50%削減するということとし、そのためにマイカーの利用の自粛、業務用車両の運行調整、そして行事・催し事の日程変更と、この3つの項目を守っていただくようにしていただきたいと、こういった内容であります。

 サミットの会場とか、それから首脳などの訪問先、あるいは宿泊ホテルなどの場所といいますか、それが具体的にどこになるかはまだ決まってはいないんですけれども、広島市の中心部になることは間違いありません。そのことから「交通規制」の影響を大きく受ける範囲というのは、現時点では、ここにちょっと色を塗っておりますけれども中区の大部分、それから南区の一部、東区の一部、西区の一部ということになりまして、市内において安佐南区とか安佐北区までが含まれるものではないというふうに今捉えているところであります。

 こうした範囲内での交通量これが普段通りであるとするならば、サミットを円滑に開催するために交通規制をしなきゃいかんということになるわけですけれども、この交通規制をやったことによって間違いなく迂回車両が出てくると。で、その量が大量になりますと、必ずや大規模な渋滞というものが市内の広範囲にわたって出てくると、そうすれば企業活動であるとか市民生活への悪影響が生じてしまうと、こういった図柄になります。

 そこで、市民の皆さんにお願いする3つの項目というのは、この悪影響を最小限に抑えるためのものであるということで、ぜひとも理解をよろしくお願いしたいわけであります。

 そして開催前後1日を含めて5日間。これは対策期間となっておりますけれども、その間でありましても、本市としては緊急事態への対応というのは万全を期せるようにする必要があると考えております。そのために、救急車とか消防車といった緊急車両、これは優先して通行できるように確保することにしておりますので、その点はどうか御安心いただきたいというふうに思います。

 なお、今申し上げた協力をしていただくために、今後市民の皆さんに「マイカー利用の自粛」などについて、より分かりやすい例なども示しながら広報していきたいなというふうに考えているところであります。

 いずれにいたしましても、市民や事業者の方々には、御不便をおかけすることになりますけれども、サミットの開催の意義ということを十分御理解いただいて、サミットの安全・安心で、かつ円滑な開催が行われるようにするための、御理解と御協力をぜひよろしくお願いしたいというふうに思っているところです。よろしくお願いいたします。

 

記者

 交通総量の抑制の中で、具体的な取組の検討の中で、行政関係であれば、ごみ収集の休止とか、あと市に関わるものであれば大学とか学校関係の休校とか、職員さんの休暇の取得とか、他に業務用車両とかの利用抑制とか、いろいろ幅広くやっていくことがあると思うのですが、そこら辺のちょっと細かい具体的な対応策というか、対策についてお聞かせください。

 

市長

 今質問がありました、我が市の取組ですね。

 これに関しましては、全部局に対しまして交通総量の抑制対策に積極的に取り組むように指示を出しておりまして、部局ごとに何をどうすべきかということを検討してくれということを今指示しています。

 いずれにしても、視点は、まず行政としての市民サービスへの影響を最小限に抑えるということ。そして、交通総量の抑制にきちんと貢献するということではあるのですけれども、ある意味で、両方ともなかなか調和しにくいという問題があります。今申し上げたように、サービス影響を全然なしということにはなかなかならないので、最小限に抑えながら総量規制に効果を上げることを担当部局ごとにちょっと考えてもらいたいということを申し上げています。

 すぐにでも分かるのは、こういった地域内での移動というようなことがあるとすれば、職員の移動は自転車とか公共交通に依拠するように自分でマイカーを走らせるということはとにかく抑制しようとか、それから、移動とかなんかというものを伴うような可能性があるのであれば、期間内の会議を例えば日程変更、あるいはオンライン開催、そういったことを促すとか、場合によっては、テレワークの可能な部署はこれをしっかりやると。等々ですね、それぞれセクションごとに工夫の余地があろうかと思いますので、それをまず点検してもらうということを今やっております。

 

記者

 まだ決まってないかもしれないのですけれども、市民全員に影響があるといえば、ごみの収集というところだと思うのですけれども、そこら辺は何か具体的に…。

 

市長

 その辺も、この5日間の間にごみの収集日と重なるということがあれば、時間帯にもよったりしますので、もう少しよく精査してもらって検討したいと思います。

 実際その会議の時間帯辺りが、朝の早朝からということはないと思うのですよね。ですから、清掃、ごみ収集活動辺りが、同じ日に仮に該当しても時間帯的に、もし問題ないということであれば、そのままいけるかも分かりませんし、事前にそういった交通規制しておくことが会議の円滑な推進に役立つのだというお話があれば、調整するというような作業になろうと思いますので、その辺は担当部署が、交通規制をする当局の方々とよく調整した上で皆さんにお願いごとがあればお願いすると、そういう段取りを取りたいと思っています。もうしばらく時間を頂ければと思いますね。

 

記者

 あと一点、学校関係で、特別支援学校が宇品の方にあって、ちょうどサミットのメイン会場と近いような状況にあると思うのですけれども、バスの関係で来たりしていると思うのですが、そこら辺も…。

 

市長

 ですから、来られる方々、多くの方は結構公共交通機関ではなく、学校で用意する乗り物を利用されていますからね。それであれば、台数も多いことは多いのですけれども、調整が可能かどうかということをまずやりですね、それでも円滑な会議に支障をおよびそうだという判断であれば、学校の授業をどうするかと、そういうことになろうかと思いますので、いずれにしても、またこれ自身、場所も一応想定ということになっていますので、関係する方々との具体的な場所等の確定作業を横目で見ながら、具体的な影響が起きるかどうか。

 視点は最初申し上げたようにサービス提供、影響を最小限に抑える。しかし会議を円滑にできるようにするための規制は必ずやると、この間といいますかね、どの辺りに適切な処理があるかということをしっかりと検証していきたいというふうに思っています。​

 

■市政記者クラブからの代表質問■

【アストラムラインの延伸について】

記者

 まず1点目、アストラムラインの延伸についてお伺いします。

 先日の議会で、アストラムラインの延伸について国土交通省への特許申請を2023年に行う方針を示されました。アストラムラインの現状についてと今後のスケジュール、そして延伸について市長のお考えを期待感を改めてお聞かせください。

 

市長

 アストラムラインを延伸するための事業の現状としては、今言われたように議会での答弁にあるとおりでありますけれども、まず環境影響評価の手続きなどと並行いたしまして、軌道法に基づく特許の申請図書の作成を進めているところであります。

 したがいまして、来年度には特許申請とか都市計画素案の地元説明会、こういったものをやることになるんじゃないかなというふうに考えております。これが当座の手続きであります。

 その上でこのアストラムライン、これ自身、この西広島駅の延伸ということができれば、西風新都と都心を結ぶ新たなネットワークの創出になります。またその創出は、JRの山陽本線との接続ということを経て、広島の都市圏の広域的なネットワーク形成ということにも資するというふうに捉えておりまして、そういう意味ではヒト、モノ、カネおよび情報の好循環を生み出す効果を見込むことができるものであります。

 こうしたことから、このアストラムラインについては広島市の地域公共交通計画におきまして本市の基幹公共交通ネットワークというふうに位置づけております。そういった存在というふうに心得ておるところです。

 この延伸ですね、アストラムラインを延伸するための事業、この作業そのものを取り上げてみますと、本市が持続的な発展に向けたまちづくりを進めるために取り組んでおります、いろいろな大規模なプロジェクトの一つでもあるというものであります。大規模なプロジェクトとすれば、サッカースタジアムの建設であるとか広島駅の南口広場の再整備、あるいは基町の相生通地区再開発等々、こういった一連の大規模プロジェクトの一つでもあります。

 したがいまして、こういった事業を確実、着実に実施するためには適切な財政運営のもとでの的確な財源措置、これが不可避であります。したがいまして、こういったことがちゃんとできて初めて実施できると、そういった類いのものであります。したがいまして、今後のスケジュール、特に気になるのは開業の時期等といったことになろうかと思うんですけれども、この今後のスケジュールに関しては、他の大規模プロジェクトの進捗状況なども勘案した上で設定していく必要があります。したがって今後、全体調整といったことをやった上で明らかにしていきたいと思っております。

 そういう意味で現時点では方向性は明確でありますけれども、全体の様々なプロジェクトの進捗状況との兼ね合いといったことをもう少し見定めがつくようになった上での、全体調整ののちの問題かなというような認識でおるというところであります。

 

記者

 先ほどのスケジュールのところなんですけれども、他の大規模プロジェクトとの進捗も勘案しながらということでしたが、今までは2020年代後半に部分開業して、2030年前後の全面開業という目標があったと思うんですけれども、そこに変更はあるんでしょうか。

 

市長

 目標は変わっておりませんが、今申し上げた例えばサッカースタジアムの建設などをやってまいりまして、見込みの時期どおりになかなかいかないというようなこともございましたし、駅の広場も今きちんと目標設定して動いています。一番まだ全体が見えていない、目標はあるんですけれども基町の相生通地区の再開発ね。これらがこれからということでありますので、それら全体の作業の進捗状況とかをもう一回よく精査していかなければいかんと。なぜかといいますと、市の全体予算限られている中でまたこういった事業へ割り当てる枠も大体決まっております。

 したがって年々の必要額が時々刻々動いていくわけですから、その見込みというものをもう少し精査して、進捗状況管理というものをしっかりやるということをまずやった上でというふうに思っておりまして、いずれにしても、そういったことがもう少し整った段階で改めてお話するということがいいかなというふうに思ったからでありまして。​

 

【中央図書館の再整備について】

記者

 中央図書館の再整備についてお伺いします。先日、中央図書館の再整備地をエールエールA館とする市の比較検討資料が示されました。一部の市民からは反対意見がありますが、市議会の付帯決議である「利用者への丁寧な説明と理解」は得られたとお考えでしょうか。よろしくお願いします。

 

市長

 この度、議会で説明した資料、この資料の中では中央図書館のエールエール(A館)への移転が広島市立図書館再整備方針に掲げております、「中央図書館の機能やサービスがより発揮できるようにするということ」に沿っているといったこととか、整備のための財源確保にあたっても手厚い財政措置が受けられるものでありますよといったこと、さらには本市における公共施設の更新とか維持保全等を図る上で踏まえるべき基本方針に沿っている等々、総合的に勘案してこういったものにしたという説明をいたしまして、内容を明確にしたというものにしたところであります。

 また、この資料の作成に当たりましては、利用者からの、もちろん反対等の意見も踏まえた上でそういった御意見をどういうふうに説明することで理解が得られるかというふうな工夫を凝らしながら作成したものであるということ、そして、その資料を先ほど言った12月14日の市議会の総務委員会で説明を行いました。

 さらには、今月中には広島市立図書館協議会とか、広島市社会教育委員会議、こういったものを開催して、そこでも同じようにこの資料を用いて説明を行っていきたいというふうに考えております。

 したがいまして、こうした対応をするということは、議会の付帯決議に沿った対応、すなわち利用者とか議会とか専門委員等々、いわゆる関係者への丁寧な説明と理解といったことに対応できているんではないかなというふうに考えております。

 最終的には、この付帯決議を付して、我々にちゃんとすべきだよということを言われた議会全体として、確かに付帯決議どおりやったなということを評価いただければ、次のステージへの提案を、その上でというふうにやっていますんで、我々の提案が受けていただけるというところで結果は出てくると思うんですけれども、私としては対応すべきことは、可能な限りのことはやり尽くしてきているというふうに思っています。

 

記者

 図書館の移転について、最終的にエールエールA館への移転を決定するっていうのはいつになるんでしょうか。

 

市長

 決定っていうのは今の手続きを経た上で、我々の考え方なりを説明してこれでいいですねということをやるんですけれども、元々、今年度中にそういった具体化するための費用計上は認めていただいているんですね。その費用を使って実際の粗々の設計などにかかるということですから、その費用を使って設計などをお示しして、それについて翌年度以降の対応をしたいという説明を議会にして、議会がいいですねと言っていただければそこで決定ということになると思います。あくまで理事者側の提案をずっとやっていく中で、議会が了解して決まっていくと、こういうことじゃないかと思いますけどね。

 

記者

 つまり、それは次の2月議会ってことになりますか。

 

市長

 2月議会までには今までのやった処理を踏まえて次に必要な予算措置を出すかどうかということが決まってくるわけですね。

 

記者

 そこまでには決まるっていうことですね。

 

市長

 今度この予算執行をしますと、予算執行をすることで今回こういうことになりますよと、次こういうことになりますよという説明をしましてね。議会がそれをやるなというようなことがない限り、物事が決まっていくというふうに御了解いただきたい。

 今年度中にやる予算は付いていまして、それを執行するに当たって付帯決議をまず守ってくれと言われたと。その作業をやって今年度の予算執行を執行しました、これでいいですねと、よしと言っていただいて、じゃあ次のプロセスに入りますよという説明を議会の中でやるんですね。それについて、それは絶対にいかんということが、今の中でいけば反対の意見もあれば(採)決をとるというかそういうことも出てきましょうけれども、そこでこのやり方でということが否定されなければ、そこで市として決定したということになるんじゃないでしょうか。

 

記者

 2月議会までには決まるということで。

 

市長

 そうですね、今年度の予算執行ができれば事実上決まったということになると。つまり予算執行していいですよということ。今、予算執行の前にこの手続きをかませるということをやって、手続きを終了して予算執行しましたと、あるいはしますということが年度内にできますということをいって、それはダメだということがないかぎりは、決定して次にいくと、こういう状況になっているという判断です。

 

記者

 あくまで年度内の決定を今目指しているということでいいんですかね。

 

市長

 年度内に、あえて手続き的にいうと今年度認めていただいた年度内予算が執行できるということです。執行できれば次にいけるということだと思います。

 

記者

 図書館の移転で、従来、今図書館がある場所、なかなか広島にとっても意義のある場所だと思うんですけれども、今後、先日次の4期目の出馬を検討されているというところで議会でもありましたが、そこの場所というのをどのように活用を今後していくというお考えが今ありましたらお聞かせいただけますでしょうか。

 

市長

 中央公園全体の活用方法については、別途活用方法についての基本方針もまとめていますのでね、それを踏襲するかそれを踏まえてのものになろうかと思います。

 ただ具体的に何をということはまだ決まっていません。これから議論していく。

 あそこを憩いの場であるとか歴史文化を感じられるようなものにするとか、皆さんが集ってにぎわいの場にするとか、その要素を織り交ぜて、かつ、そこの中で古くなった建物を逐次更新していくという中で作業をするということ、その要素を織り交ぜたものにするということ、さらには、それらが公共施設であるとするならば、公共施設の建て替えとか維持・保全のときに財政的な観点から、効率的といいますか合理的なものにするという複数の要素を絡めて、それらを総合的に加味して市が立てた既存の方針に合致するというものを選び出していただき、それを具体的な地域に当てはめて、これがいいでしょうか、どうでしょうかということをお尋ねし、そして、それで議会で了解を得るという手続きが構えております。

 概ね今回の図書館の議論で分かっていただいたように、単に残すという話だけではなく全体の公共施設の在り方を効率的にやっていく、合理的にやっていくということ。そして、それをやったあとの効果が当該地域のみならず市域全体に有効な効果を及ぼすようにするという視点でものを考えるということ等々ですね、これらの要素を加味したものが果たして何になるかということ、そういった視点で議論していただいた上で決めるというとこまでは覚悟を決めておりますけれども、その後の具体的なものについては、まだ、ある意味で皆さんの意見を聞いて決めていこうという段階であります。

 

記者

 この間の比較検討資料の中に広島文学資料に関して、「図書館とは別に文学館などを設けることについて検討すべき」という文言が入っているんですけれども、これについては総務委員会の方では事務方はまだ何も決まっていないということを強調していたんですけれども、これ市長の、この文学館に対するお考えをお聞かせください。

 

市長

 文学館も本当のところ決まっておりません。

 しかし、先ほど申し上げたように方法論としては、概ねそこに書かれているとおりであります。

 そこに書かれているものを再読いたしますと、広島ゆかりの作家の文学資料については、中央図書館の再整備地の方針が正式に決定されたならば、まずは再整備する中央図書館の「広島を知る」エリア内において、その保管・管理および活用を図るための専用のコーナーの設置等の措置を講じるということになるんですね。ですから、一緒に行っていただくことになりますが、ただその中央図書館の再整備が終わったらそれで終わりというわけではなくて、多分更なるサービスの拡充を図るというようなことも出てまいりましょう。その際に図書館とは別に設けることを検討するということなんですね。

 それは文学館というものの存在といいますか、性格として今まで聞くと、図書館とは別にちゃんと文学館のようなものを市内につくって、こういったものを広島の文化として皆さんにアピールする、あるいはしっかしりた運営をして、広島の文学というものを発信したいという御要望がある中で、今まで十分に昇華してきていないと、未昇華だというふうなお話もお聞きしたところ明らかになりましたので、そういったこともしっかり加味した対応がいるんじゃないかなというふうに思ったわけです。

 したがって、現時点で具体的な検討は行ってはいないんですけれども、こういった報告、これで了ということにしていただければ、まずは関係者からこの意見徴収などを行うということを、できたら年度内に始めていきたいと思います。文学資料館というものをどういうふうにしたらいいのかということをちゃんと議論して、いったん落ち着けども、先ほど申し上げたように別途検討するということを言っておりますので、その作業なりを意見を聞くことから始めたらどうかなというふうに思っています。

 

記者

 今度の4期目の市長選で政策公約に掲げるとか。

 

市長

 単純に公約というのを個別に約束するのは、今まで3期やっていますけれども、最終的に議会の多数決を得ないとどうにもいかないんですね。

 ですから、方法論とか手続き論については公約はしても、最終結論についてこうやるとかっていうのはどうかなというふうな思いがあります。方向性はもちろん申し上げます。

 今だって、例えばシンフォニーホールをつくるということを目指していろいろな対応をしますということは2期目から3期目にかけて言っていますから、その方向性は変わっていません。ですけれども、どんな場所にいつとかっていうのは、議会の方の了解を得ないといけませんし、関係の調整がいりますから、そういうものを造るということを目指しながら物事を進めていくという約束は守れると、そんな感じでやっていきたいと思います。

 

記者

 それからそれに関連してなんですけれども、同じ中央公園内にある(広島市)青少年センターですね、これについても今、再整備の検討が進められていると思うんですけれども、一方で一部の市民の人達から移転とか機能縮小を懸念する声があると。このセンターに関する市長のお考えはいかがでしょうか。

 

市長

 このセンターの方は少し扱いが違いまして、すでに中央公園内の施設をつくり直すときに先に議論をしてきているという経過があります。

 いわゆる青少年のいろいろな施設については、戦後まだ民間の施設が十分ではないというふうなことの中で象徴的な施設をつくり、多くの青少年のための活動の場ということで提供してきたんですけれども、直近の利用率などを見ると、そのキャパシティーに比べて十分な利用がされていない。

 それはなぜかというと、すでにいろいろなところでそういったことができるような施設が市内で充実してきていて、そういったところでの用が済んでいる、あるいは民間の施設などの利活用が進んでいるということがあるんじゃないかという分析のもとで、この施設がなくなったとしても代替可能だというふうな判断をして、今回こういった結論を出しているんです。

 したがいまして、それについても方向性については議会でも了解をいただいた上で機能維持ということは図るけれども、施設群の整備等については公共施設の整備という基本的な命題に沿う形でやっていこうという中での結論でありますから、この方向で進めたいと思っております。

 

記者

 先ほどの整備地の決定のところなんですけれども、比較検討のこの前、議会の総務委員会に出された資料では、まだ比較検討案ということになっていたと思うんですが、この「案」が取れるっていうのはどこのタイミングなのかっていう…。

 

市長

 先ほど申し上げた中でいうと、今考えているのは広島市立図書館協議会とか広島市社会教育委員会会議、ここで説明し、自分達としてきちっと説明できたなというところで確定するというような気持ちでおります。

 

記者

 その2つの会議で説明した後に…。

 

市長

 説明しきったということで「案」を取れればなと思っています。

 

記者

 一方で、その2つの専門家による審議会の中のメンバーからは、建築とか本当の専門家というか、我々ちょっと専門的じゃないみたいなことを言っている人がいまして。

 新しい専門家による審議会を作るようにっていうふうに求める要望も出ていると思うんですけれども、そこら辺についての受け止めはいかがですか。

 

市長

 その言われている御本人が専門家じゃないということは十分承知しておりますけれども、委員会とすれば必要な専門の方々も構成員として入っているという評価をしております。

 それが自分が十分であるか、十分でないかという評価を言われているんだというふうに思っておりまして、組織として必要な議論をしていただくための構成にはなっているというのは、今の我々の考えでありまして、そこできちっと説明をする。

 基本的には間接民主主義ですから、議会での了解を得るということができれば、最終的な締めなんですけれども、念のために専門の委員の方々も含めて意見を聞いておくということで確定作業という意思です。この間の議会で説明したことで、ある意味で「案」というのは取ってもいいぐらいの気持ちではおるんですけれどもね。そんな判断でこの専門の方々にも説明するというふうにしていきたいと思います。

 

記者

 先ほどの次のプロセスに進むというところで、決をとることもあると思うというふうなことをおっしゃった。

 

市長

 それは議会とすれば判断するときにいろいろあるんじゃないでしょうか。分かりません。

 

記者

 何かそういうタイミングとして具体的にどういう…。

 

市長

 議会運びですから分かりません。議事日程まではね。

 我々はやってきたことを、こういうふうにやりますと説明し執行しますという説明をする。

 そして、実は、ややこしいのは来年度の新規予算を、もしやれば具体的に動くという予算づけできるんですけれども、選挙がありますので。まったくの新規のものを新しい市長さんがやるという手続きに乗っ取れば、まったくの新規予算というのはなかなか4月以降の議会でということになりますので、今慎重に申し上げたのは今年度やるということで予算がついていて、付帯決議でその執行が今停止しているものを執行するということで、今年度の節目を終えて、次の方向性が明らかになったというところまでだと申し上げています。

 

記者

 あと関連で付帯決議の中に、その後、基本設計とか実施設計の段階でも議会とか利用者・有識者などの関係者の意見を広く取り入れるというようなことを求められていると思うんですが…。

 

市長

 だから、そこのお話を申し上げたんですね。とりあえず作業に入りますので、そのときにこうやりますということをお示しして、それでいいとか悪いとかいう議論が出るんじゃないでしょうかということを申し上げたんです。

 

記者

 まだ具体的にどういうふうに意見を取り入れるかっていうのはこれからっていうか。

 

市長

 いや、議会がどう判断するかは私の責任の範囲外ですから手続きはちゃんとやりますと。

 だからやるべき作業に入るんですけれども、そのことについていいですよと言っていただけるように、もちろん努力いたします。

 

【今年の総括と来年の抱負について】

記者

 今年最後の定例会見となりました。松井市長にとって3期目の任期の最終年を振り返り、どのような1年だったと総括されますか。また、来年の抱負・展望も併せてよろしくお願いします。

 

市長

 今年は、年明け以降オミクロン株が流行いたしまして、感染者数が大幅に増加するといったようなことで、コロナ禍が依然として続きました。しかしながら、感染拡大の防止とそれから社会経済活動、この両立を図りながら、徐々にではありますが平常時の生活も取り戻すということにもなってきたんじゃないかなと受け止めております。

 そして、まちづくりに関しましては、広島駅周辺地区の再整備に向けた工事を進める、それとともに中央公園におきましてはサッカースタジアム、あるいは旧広島市民球場跡地の整備に着工するなど、こちらの方はコロナ禍後を見据えた、そして広島の内外から多くの人が集い交流できるようにといったことを展望しながら、にぎわうまちづくりが着実に進んだんじゃないかなと受け止めています。

 5月に、2023年のG7サミットの広島開催ということが決定したわけでありまして、このG7サミット、G7各国が世界の平和ということ、そして持続的な発展に向けた対話の場というものとして、広島の地を選んだということになると思うんですけれども、このことは国際平和文化都市としての広島の発信力、これが重視されたことの表れと捉えていいんじゃないかなというふうに思っておりまして、そういう意味で広島開催に大きな意義があるというふうにも、まず受け止めています。

 そして世界に目を向けますと、ロシアによるウクライナ侵攻、これが核兵器使用への懸念、そしてさらには人類存続の危機、こういったものに陥りかねないという不安をかき立てることになりました。そういう意味では平和のありがたさということを実感できる世界、これを次世代に引き継げるようにするためにも、市民のお一人お一人が日常生活の中で平和について考えて行動すると、そういった意味での平和文化、これが社会に根付くようにすること、これがますます、重要になったというふうに考えています。

 そんな中で8月に開催いたしました「第1回ひろしま国際平和文化祭」、そして11月に平和文化月間、この取組を通して、いろいろなイベントも行いました。そうした場で、平和への思いを一つにする世界の都市の連帯、こういったことも重要だということを改めて確認いたしまして、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を願う市民社会、これを形成していくこと、それをしっかりとリードするというのが広島の使命じゃないかなということを改めて実感したところであります。

 そして来年の5月、G7広島サミットが開催されます。ここには世界の大国の為政者が、この広島の地に集うということになりますので、ぜひ被爆の実相に触れていただいて、核兵器廃絶、これに向けた決意を固めていただけるチャンスだと思います。地球環境問題は人類の存亡の危機だということで、多くの国々、多くの人々に認識が行き渡ってきており、持続可能な世界の大きな柱になっていますけれども、私自身は核兵器廃絶もこれと同等の、あるいはそれ以上に重要な地球の持続可能性を高めていくために欠かせない重要な課題というふうに思っていますので、そういった意味で各国首脳が同じように受け止めていただき、しっかりした方向性を決めていただくということができる、そういうチャンスじゃないかなと思っているわけであります。そして、そんな中で、サミットに関連して、様々な行事を開催するということにしておりますので、そんな中で広島の内外の多くの方々に、改めて平和こそが人々の日常生活を支える、そして世界に成長と繁栄をもたらすというものであるということをぜひとも再確認していただく、そんな機会にできればなというふうに思っています。

 また、都心部につきましては、広島駅周辺地区において、JR西日本の駅ビルの建て替え、これと連携して、南口広場の再整備、それから路面電車の駅前大橋ルートの新設など、こういったものの工事を着実に進めていきます。また、中央公園におきましては、旧(広島)市民球場跡地の整備を進めて、イベントが常時開催される広場、そして来訪者が気軽に立ち寄れる飲食物販施設、これをできれば3月末に供用開始ができるようにということで作業を進めています。その他、令和6年2月の供用開始を目指したサッカースタジアム建設。こういったことが進んでおりますので、ある意味で皆さま方に明るい方向性を提示しながらのまちづくりが進んでいると思っています。

 さらにもう一つ、やはり重要だと思っていますのは、地域コミュニティの活性化。これを大事にしたいと思います。この地域コミュニティ活性化につきましては、住民同士が支え合い、安全・安心に暮らすために、いろいろな取組を行っているんですけれども、その取組を行っている地区社会福祉協議会であるとか連合町内会・自治会、こういったところを中心とする多くの地域団体、地域の団体の方々の活動を持続可能なものにする、それ以上に組織そのものを持続可能なものにするということがとても大事であろうかと思います。高齢化とかで参加者がだんだん減ってきている。人口全体が減るという大きな流れの中で、これをしっかりしたものにするということをやる必要があると考えていまして、もしこれが可能になれば、間違いなくこういった方々が中心となって「自分たちのまちは自分たちで創り、守る」という、いわば市民主体のまちづくりが進んでいくように思います。そして、こういったまちづくりが市内の全ての地域で実現するということを目指して確実な取組を進めたい。そのためにも、地域課題に取り組むために「新たな協力体制」といいますか、こういう地域の様々な団体が、横串をさして自分たちも一緒になって取り組むんだよということをやっていただくようにする。それを支援する制度というものをつくり上げていきたいというふうに考えています。

 来年も、国・県・近隣の市町、産業界・経済界、そして市民の皆様と一緒になって、今申し上げたような、広島が、さらに、引き続き発展していくと、そういう意味では持続可能性が高いまちにするよう、まちづくりに全力を結集したいというふうに思っているところであります。以上です。

 

その他の質問■

【G7広島サミットについて】

記者

 サミット関連なんですけれども、サミットに参加する各国の首脳が原爆資料館の視察に向けて政府が調整を始めたというようなことが報道されましたけれども、そのことに対して受け止めを伺えないかなと思いまして。

 

市長

 これについては、政府、首脳、特に総理を中心に日本の政府関係者にお願いしてきたところであり、この調整がうまくいくことを心から願っています。

 昨日も総理とお話しする中で、主要7カ国だけど、そのうち核兵器(保有)国が3カ国あって、この国々に対してどういうふうにして了解を得ていくのかが、とても重要な問題だというようなことを言われていましたので、調整をしていこうという方向性をしっかり堅持しながら、理解していただいた上で、先ほど申し上げたような広島開催が意義あるものになるように、ぜひとも実現していただきたいというふうに思っています。

 

※(  )は注釈を加えたものです。

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