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2022年8月1日記者会見「令和4年の平和宣言について」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市公式チャンネル(YouTube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>

日時 令和4年(2022年)8月1日(月)午後1時30分~午後2時20分

場所 市役所本庁舎11階第1会議室

 

市からの発表案件■

【令和4年の平和宣言について】

市長

 令和4年度の平和宣言について説明させていただきます。

 今年の2月に起きましたロシアによるウクライナ侵攻を契機に、為政者による核兵器使用の懸念が顕在化し、核兵器が存在する限り、人類は甚大な危機に怯え続けなければならないことが明白になったにもかかわらず、現在、多くの為政者や世論までもが核抑止力の拡大に理解を示す傾向にあります。

 こうした流れを変えるためにも、今年の平和宣言は例年以上に重要であるといった認識のもとで、為政者に対して、核兵器のない理想の世界の実現に向け、あらゆる努力を行うべきときであることを、被爆地ヒロシマから強く訴える平和宣言にしたいと考え、懇談会メンバーの皆様からいただいた貴重な御意見等を踏まえ、推敲を重ねて作成をいたしました。

 また、平和宣言が若い世代を含めて、世界の多くの人々に、より広くより早く届くよう発信にも力を入れたいと考えています。

 それでは、お手元の資料を御覧ください。まず、1の「宣言作成の基本姿勢」についてであります。

 平和宣言の作成にあたりましては、これまでと同様に、被爆者の思いを伝えることを主眼に置きつつ、平和宣言に関する懇談会での意見を踏まえて起草をいたしました。

 構成要素としては、被爆の実相、時代背景を踏まえた事項、核兵器廃絶に向けた訴え、被爆者援護施策充実の訴え、原爆犠牲者への哀悼の意、平和への決意の6つを盛り込んでおります。

 また、核抑止力の拡大に理解を示す傾向にある現下の状況を変える必要があることを強調し、このことを広く理解してもらうために、できるだけ分かりやすい展開になるように努めたところでもあります。

 次に、2の「宣言の骨子」を説明いたします。まず、宣言の冒頭において、被爆者の体験記を引用し、77年前の夏、何の前触れもなく日常が一変し、家族との最後の別れを予期せずして迎えることになった悲しみを伝えるとともに、被爆者が目の当たりにした核兵器により地獄絵図と化した広島の惨状といったものを振り返っております。

 次に、ロシアによるウクライナ侵攻によって罪のない市民の命や日常が奪われている中で、武力によらず平和を維持するという理想の追求を放棄するといったことは、人類の存続そのものを危うくすることであると述べた上で、一刻も早く全ての核のボタンを無用のものにしなくてはならないと強く訴えております。

 また、トルストイの言葉を引用いたしまして、「他者を威嚇して、その存在をも否定するという行動までして自分中心の考えを貫くことは許されない」ということを示しております。

 核保有国の為政者に対しては、核兵器のない世界を夢物語にするのではなく、その実現に向けて国家間に信頼の橋を架けて、まずは一歩を踏み出すこと、こういった行動をとるべきだというふうに訴えます。そのためにも、被爆地を訪れ核兵器を使用した際の結末を直視するように求めております。とりわけ、来年のG7サミットに出席する為政者には、このことを強く期待いたします。

 その上で、広島は坪井直氏の「ネバーギブアップ」の精神を受け継ぎ、核兵器廃絶の実現を目指し続けることを宣言するとともに、平和首長会議は加盟都市との連携を強化して、あらゆる暴力を否定する平和文化を振興することによって、対話を通じた外交政策を目指すことを後押しすることを宣言いたします。

 日本政府に対しては、まずはNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議での橋渡し役を果たすとともに次回の核兵器禁止条約の締約国会議に参加して、一刻も早く締約国となって核兵器廃絶に向けた動きを後押しすること、また、被爆者の苦悩に寄り添って被爆者支援策を充実することを強く求めております。宣言の骨子は以上のとおりであります。

 最後に、3の「宣言の発信」についてでありますけれども、平和を願うヒロシマの心をより早くより多くの人々に共有してもらうために英語版の平和宣言の動画配信を開始するというこのタイミングなんですけれども、式典の翌日以降から、これを式典の当日に早めるというふうにしたいと思います。また、動画サイトを周知するために引き続き平和首長会議やICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)などの関係NGO(非政府組織・民間団体)、そして式典への参加大使などに情報提供をするといったことに加えて、新たにSNSによる事前告知やプッシュ配信といったことを活用していきたいと考えています。説明は以上であります。

 なお、参考資料として引用した被爆体験記を書かれた方のコメントを付しておりますので、のちほど御覧ください。以上です。

 

記者

 まず、すいません。このトルストイの言葉なんですけれども、引用がこれカギ括弧を付けていただくと、具体的にはこの「他者」という前から「許されない」というところまででよかったでしょうか。

 

市長

 引用といいますと。

 

記者

 トルストイの言葉の引用という、宣言の骨子の(3)のところに、文章でいうと「トルストイの言葉を引用し」で読点がありまして、引用でいいますと次からカギ括弧ということになるのでしょうか。「他者」から「許されない」という部分まで。

 

市長

 それはそういう意味だということで引いておりまして、引用文はそうじゃないです。宣言文はお手元にいっています。上から3パラ目のところが引用文であります。「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない、他人の幸福の中にこそ自分の幸福もあるのだ」と、この文章を今みたいな解釈で使ったと、こういうことであります。

 

記者

 分かりました。じゃあ、このカギ括弧の中が引用ということですね。

 

市長

 引用であります、はい。

 

記者

 このトルストイの言葉っていうのは、どういった場面でトルストイが発した言葉なんでしょうか。もし具体的な。

 

市長

 場面そのものは設定ないよね。はい。

 

記者

 これは以前の会見で小説ではないという。

 

市職員

 会見でお伝えしたとおり、何かの著作物からの一部分を引用したということではなくて、トルストイが残された言葉ということで残っているものでございます。

 

記者

 それはどういう場面でトルストイが発した言葉とか、いつ頃、例えばおいくつのときにとか、どういう場面でとか、そういうところは分かりますでしょうか。

 

市職員

 申し訳ございません、そこは把握できてございません。

 

記者

 すいません、逆に分かっていることでお話しいただけることってありますか。お持ちの情報で、この言葉に関する。

 

市職員

 トルストイが残された言葉といういろいろな文献を見ましたときに、そういった言葉が過去に残された言葉として残っていたということであります。

 

記者

 なるほど、分かりました。

 

市長

 この言葉の引用の直接の動機付けは、宣言に関する懇談会の場で懇談会のメンバーの方から、今年は戦争と平和ということで世界的に知られているロシアの文豪トルストイの残した言葉というものを引用してはどうかと言われたので、どんな言葉なんですかということで聞いたところ、今言った言葉でありまして。どういう使い方をするんでしょうかねという議論になりまして、今のロシアのウクライナ侵攻といった中で、罪のない市民が日常的に奪われているというこういった状況をどう捉えるかと。国家であれ個人であれ、他者を威嚇して相手の存在を否定して、そうした上で自分中心の考え方を貫くということを許されないといったときに、それ直接的に言うのではなくて、あるべき姿で訴えるといったような取り上げがいいんじゃないかとかありまして、それでこの言葉の解釈として概要で申し上げたような判断をしてこれを取り込もうと、こう考えたわけであります。くしくも、ロシアの文豪ということもあるし、そういったロシアの国家の中にも個人としてきちっとした、そういった見解を述べる方もいましたねと、そんな気持ちを込めて宣言に取り込んだと、こういうことであります。

 

記者

 今のところでもう少し具体的にお伺いしたいんですけれども、この時期にこのタイミングで、このロシアの文豪の言葉を引用することの重みっていうのをどのように考えているか、もう少し聞かせていただけますか。

 

市長

 重みというか懇談会の中で議論したときに、国家という存在と個人という存在を同一視するということはなかなか難しいというか、すべきじゃないんじゃないかと。国家というものが特定の為政者の判断のもとに、一定の方向性を示してあるんだけれども、その為政者が変われば、その国家のありようも変わってくるわけであります。ところが個人っていうのは、その方が生きている限り、人生経験でいろいろ考え方変わってきましょうけれども、その方の思いを述べると。その方がどの国に属そうともきちっとした考え方を持っている方、どこにでもいると。そういった状況の中で今の情勢を考えたときに、この核兵器のない世界を考える人間っていうのは、ちゃんと、ロシアという地にも同じようなことを言っておられた方がおられますねと。それから、市民社会としてこういった思いを共有していく上で、ある意味でこういった思いの共有っていうのは可能なんだろうと、どのような国家体制にあっても個人という枠できちっとした考え方ができると、そんな思いも込めております。

 

記者

 核抑止力の拡大に理解を示すそういった国だとか、世論に対して、いや、そうではないんだよっていうことを強調したというふうなことですが、それは具体的にはここでいうと、2パラグラフ目の中段辺りとかその辺りを特にそういった思いを込めたっていうことなんでしょうか。

 

市長

 そうですね。実際、いろいろな議論が行われていますけれども、まず、現状認識のところですけれども、2パラの最初、ロシアによるウクライナ侵攻では、こういった事実の中では、異国の国民の生命と財産を守るということを使命とするその為政者が、自国の国民を守る、財産を守るという使命を持っているであろう為政者が、その国民を人殺しの道具として使っているということ、守るという命題に反しているということがありますねと。そしてさらに、他国の市民をそれを通じて痛めると、命や日常を奪うということが起こっていると。ここを言っています。そして、抑止力なくしては維持できないという考え方というのは、このとおりなんですけれども、ただ、抑止力の考え方そのものは核兵器を扱う、こういったように国民の命を守る、財産を守るという為政者に、核兵器のコントロールを任せておけば、究極的には、自国民を守る、国民を守るという立場だから使うか使わないかについては、理性的な判断をするであろうと。地球をも滅ぼしかねない核兵器っていうのは、そういった為政者のもとで使われるということはほぼなく、脅しの材料、抑止力として扱われると理性的に判断するか、使えば自分も滅ぶから使わないというはずだということで抑止力は有効だといわれていたはずなんですけれども、実際、このロシアの例で見ますと、そういった責務というか、そういう任務のある方が核兵器を使用しますよと。で、それは今までのEU(欧州連合)とか、自分たちの国の地政学的な判断で自分たちが脅かされるということがあれば、そういったことを乗り越えてでも使うかもわからないと。つまり、理性的判断を停止するということもあり得るということをほのめかしているわけでありますので、最初の設定である為政者っていうのが理性的に判断するというところが崩れたわけですね。だから、そこに着目すると、この抑止力というのは本当の抑止じゃなくて武器に変わってしまって、人類を滅ぼす武器を使うということそのものが大変なことになるんだから、まずはその武器を発動するボタンなんかを持たせることもやめるべきですしね。そのあと、当然、核兵器もなくすべきだ。今あるものだってボタンを持たないようにすると、持たせないようにすると、そういったことにしないと誤った判断っていうことが、ある意味で日常化するんじゃないかとか、そんな気持ちを込めて書きました。

 

記者

 式典当日には、核保有国ですとか、核の抑止力に依存する国、もちろん日本も含めてですがたくさん出席します。今の市長がおっしゃられた点について、核軍縮という意味でこの宣言をどういうふうに捉えてもらいたいと思いますか。

 

市長

 今申し上げたように究極の問題として核そのものをなくさなきゃいけないっていう立場に立った上で、今ある核兵器をどのように圧縮していくか、減らしていくか。要するに増やさないようにするということ、そして持っている方々、持っている国もお互い了解しながら軍縮をやるということを本当にやらないと、ベクトルが真逆だと。抑止力という効果があるとなれば広げるんだけどないんだから、本当に抑止力としての存在価値が危うくなっているんだから、広げない、なくすと。そして、その先に(核兵器)廃絶というふうに考えていただきたいし、そのための必要となる行動をとにかく取っていただきたいと、こう展開するつもりです。

 

記者

 1つは今回の平和宣言、ロシアのウクライナ侵攻について触れられていらっしゃいますけど、この内容についてロシアのプーチン大統領をはじめ、政府関係者にもこの宣言を把握してほしいというか、内容を伝えたいという思いをお持ちかどうかということが1つと、一方でその(平和記念)式典自体にはロシアの関係者は招待されていないと思うんですけど、この内容をプーチン大統領はじめロシアに伝えたいという思いをお持ちの場合、一方で式典に招待していない中でどうやってロシアの政府関係者ないしは国民に、この内容を広めていかれようとしているのかということを教えてください。

 

市長

 先ほど申し上げましたように、多くの方になるべく早く配信いたしますので、多分ロシアは情報機関も発達しているでしょうから、見ていただけると当然思います。

 

市職員

 ロシア大使館にも文章をお送りします。

 

記者

 文章で送られると。なるほど。関連の追加になるんですけど、市長、今回ロシアのトルストイの言葉も引用されながら宣言を書かれる中で、やっぱり招待して直接語りかけたらというやり方もあったなとか思うことはなかったですか。

 

市長

 そちらの方につきましては、あとの対応ですけど、来年のG7については招待したけど来ないというふうな対応をしているというふうにも。G7じゃない。失礼。G7は元々呼んでいないですからね。政府の方がロシアの大統領に向けて、今回の安倍総理が亡くなった葬儀をするので、これ葬儀ですから死んだ方についての国際的な評価などもあってやるということ。これ自体、国内でいろいろ議論がある中で、そちらについては招待したけど行かないと、こういうふうに言われているということらしいですから、それなりにいろいろな意味で政治的配慮をされるということをしています。私の方は今度の平和宣言に関しまして平和記念式典をする際、様々な立場があって、今回お呼びするということになるといろいろな国の方々がみえて、かえって混乱することがあるから控えるということをやったわけでありますので、多分そのテーマ、そして、そのときの事情によって判断は区々になるというふうに感じています。それ以上でも以下でもありません。ただヒロシマの思いは重ねて以前もロシアの大使にもお話ししたことはあるんですけれども、アメリカに対して、イギリスに対して、フランスに対して、ロシアに対して、中国に対して、どんな対応で臨むかと申せば、被爆を受けた、実体験を受けた、その方々の思い、国同士が殺し合いをするという戦争をしないこと、そして、そのときに核兵器を使うというようなことをましてやしないこと。その思いを皆さんにお伝えしていって、そういった行動をしないようにお願いしていると、それに尽きますということを申し上げております。今でもそれは変わっていません。

 

記者

 県被団協(広島県原爆被害者団体協議会)の坪井前理事長の精神に触れられている部分があるかと思うんですが、これについては懇談会の中の意見で出たのか、市長自らのお考えなのか動機づけについて教えてください。

 

市長

 これも皆さんと議論して、今言ったように、実は坪井さんは直前まで前回まで、この懇談会のメンバーでありまして、それで亡くなられたので、メンバー入れ替えなどをしておりますので、坪井さんがおられたら、みんなと意見も一緒だろうというようなことで、その中で一番強い、志半ばにしながら思いが遂げなかったこの精神を引き継ぐということで何か取り組みましょうかといった意見の中で、「ネバーギブアップ」の言葉は多くの方に知られているので、これをしっかりと入れて、広く国内外にこういった取組をやりますよということを誓う宣言にするのがいいんじゃないかといった意見でまとまって入れたということであります。

 

記者

 先ほど申し上げたトルストイの言葉の背景とか、そういったことを仮にも平和宣言ですし、今後いろいろな方から御質問もあるかもしれませんので、もし事務方の方で、広島にもロシア文学者いらっしゃると思いますので、ちょっとお調べいただいて分かる範囲でも結構なんですけれども、いかがでしょうか。

 

市職員

 「戦争と平和」の中で、似た趣旨の言葉があることまでは把握しているんですけど、このままずばりの文章というのがちょっと見つかっていなくて、だから、こういった言葉を残されたというような文献の中で触れられていると。で、そういういった言葉を使ってはどうかというのが懇談会の中のメンバーから御提案いただいたということです。

 

記者

 専門家の方に聞けば、平和宣言を聞かれた方もピンとこられる方も、専門家の方にはいらっしゃるかもしれませんし、ちょっと検討してみていただけますか。すみません。

 

記者

 今年はいつにも増して、例年にも増して平和を巡る様々な要素が起きた年だったかと思います。様々な要素を盛り込むことの難しさを感じられた点、もしくは、ここはもうちょっと言葉を尽くしたかったけど、文字数もしくは時間が足りなくて言い尽くせなかったかもしれないという部分があれば教えてください。

 

市長

 この宣言の中に言い尽くせないものがあったかどうかということを検証してはという御提案のようにも聞こえますけれども。実際ここの宣言の文字数からいきますとね、今年は1,972文字なんですね。で、ずっと宣言を書いていますけれども、一番たくさん字数を書いたのは実は令和3年、去年でありましてね。これが2,059文字。で、令和2年が多分一番少ないんじゃないかと思う、1,595文字とかね。そういう意味では、文字数とすれば平年ベースというかそんな状況なんです。ですから、この限られた中でスピーチ時間が決まりますのでね、入れるということで、様々工夫していますけれども。一番自分が気にかかっているのは、間違いなくロシアによるウクライナ侵攻という、この数文字で書いてある事態ですね。本当は、このロシアのウクライナ侵攻というものについて、ロシアの責任において問題だという主張とね、逆にロシア側が言っています、自分たちがこういう行為をしなければいけなくなったのは、NATO(北大西洋条約機構)でありアメリカを中心とする国の対応によって自分たちが追い込まれてやったと、そういう趣旨の主張をされております。それがイーブンにね、国内の情報になっているかどうかといった状況の中で書いたといいますか。ですから、事実を押さえておりまして。その主張を、どちらを取り上げてということはしないようにしているんです。書ければ両方ともちゃんと言い分を書いた上でね、先ほど言ったようにここに書いていないことで地政学的な判断でという御説明しましたけれども、これはもっともっと複雑な事情がありますよね。ましてやウクライナの事情から見ますとね、ウクライナの東西のその状況を見て、国民の方々そのもののいろいろな意見があってね。東側の方々はどちらかというとロシア語を話す方々が多くて。しかもロシア正教(会)などを信奉する方々が多い地域。西側は一方で、ウクライナ語を使ってキリスト教系、プロテスタント教会とかね、そちらの方を支持する方々が多くて、国内でも必ずしも外が一枚岩と見られるような状況ではない中での紛争が起こっているわけですね。しかしそういうのを越えて、いずれにしても武力で殺し合うということが本当にいいんでしょうかということを、言いたいと、こういったことであります。だからそこをちゃんと丁寧に説明して、それでもいろいろな御意見があっても最終的にはいつも言う、対話、ダイアログというのを、突き詰めてやるということが重要なんでしょうけれども。対話については、今までの平和宣言でも縷々言っていますからね。今回については、それらを踏まえた上で今やっていただきたいことはどういうことかと。そして、先ほどから言っているけれどもロシアの方を呼んだか呼ばないかという、そういった問題を越えて、もっと本質的なところで平和を求める対応を国民自身が、いわばノンパルチザン、政党色とかね、立場を越えてどっちが良い悪いということを決めつけるような、そういった風潮をあおらないようにしていただきたい。本当に平和裏に皆がものを考えるということをやっていただきたいということを、もっと言葉を尽くして書きたいぐらいですけどね。それはそんなに字数ないですからね、ということであります。

 

記者

 今の関連なんですけれども、市長の思いとしてはあまりどちらが悪いとかそういうことではなくて、ただひたすらにその平和を求める心というのを強調したということですか。

 

市長

 (そういうこと)にしたいと、思っています。そういう文脈にしたくて作っていると。

 

記者

 この文章の中でも、あえてロシアとは名指ししていないのかなというような部分もあるのでそういった気持ちが反映されているんですか。

 

市長

 はい。

 

記者

 核兵器禁止条約のところで、今回、核兵器禁止条約の「一刻も早く締約国となり」というところで署名・批准を求めているというところと、第2回の締約国会議にぜひとも参加してほしいと求めていらっしゃると思うのですが、ここを入れた意義というか、ここにかけた市長の思いというものをお聞かせいただければと思います。

 

市長

 これは平和宣言を書く直前のプロセスを反映するということをやるというようなことを言ってきましてね。ウィーンでありました核兵器禁止条約の第1回締約国会議、そこで行われた議論は優れて理性の発露だというふうに受け止めたんですね。というのが、NPT体制のもとで特にNATOに参加している国でありながら、当面現実的な課題としてNATOがいるし、核兵器もいるんだと。だけどこういう議論をするということの意味は認めると。しかし自分たちは、今この状況では参画できないということを、前でお話するときに、そういうことを言いながらこういう発言をしたとか、国から来て発言しないで何が行われているかを見てから、こんなことですね。ですから理想であるということは認識しながら、理想だからこそ現実的ではないんだと。そして、その理想の立場から現実を非難するとか、そういったことはすべきではなくて現実との折り合いをどうするかということをしっかりと主張したいと。あるいはそういうことをみんなに見てもらいたいという代表の方々がおられていたわけであります。そして一方で(核兵器)禁止条約の最後の宣言文などでは、この核兵器禁止条約がNPT体制の補完役であるとかね。あるいは、ちゃんとそれを協調していく、最終目的に向けてね。きちんと協調できる、そのための協調体制を核兵器禁止条約を締約している国とNPTの関係者と手続き的にいろいろ調整していくということまで言いました。まさに理想と現実をうまく認識しながら、いかにコンプロマイズしていくかということが課題ですよと、こういう言い方で整理されたんですね。どちらかというと現状が間違っているんで、それを正すべきだというスローガンみたいに言いっぱなしでやるべきだ、ああしろと言うだけで終わる宣言ではなくて、具体的な対応方法まで出すということになりました。いよいよこのNPT、今までも、いわゆる合意文書ができていない中で、間違いなく本来の6条の義務を果たすべき具体的な行動が、皆で宣言できるかどうか問われていると、そんな状況になりましたので、今言ったような動きをしっかりとして、支えるといいますか、やるためには多くの市民の方が、ごく理想を求めて、あるべき姿を、どちらが悪いと言うんじゃなくて、未来に向けて関係者がそういった事態を解消するようにしていこうということを言い続けるべきだと、そう思うんですね。ですから、それを次の世代を担う方も中心にしながら、今いる方々については、将来に向けての対応としてよく考えていただきたいと、そういった受け止めをしていただきたくて作っているというふうに受けとってください。だから今、こちらが良くて、こちらが悪いんだけどどうするかと、そんな議論じゃないと。双方が、将来に向けてあるべき方向で物事を進める、考えていくということをやっていただきたいということを、真にというか真ん中に据えて書いたつもりであります。

 

その他の質問■

【平和記念式典の警備体制について】

記者

 平和記念式典の運営面に関して、2点をお伺いします。1点目は、先日もありました警備の観点に関して。安倍元総理の銃撃事件を受けて、(平和記念)式典の警備見直し、検証するという発言もあられましたけれども、今年の式典で具体的な対応というのは決められていますか。中でもとりわけ警備の手法として、見せる警備とかっていうことも言われていますが、そういったことを具体的にあれば教えてください。

 

市長

 警備体制につきましては、まずはコロナ禍の状況での開催ということで、入場規制に関してはコロナ対応でやっているところなんですけれども、重ねて、要人の出席、それから安倍元総理の銃撃事件があったということで、(広島)県警と十分連携して警備体制を強化しようということを合意した上で体制強化を図っています。具体的な数字は控えたいんですけれども、考え方として、入場を規制する外周部分と、それから式典内、2つに分けてそれぞれで警備を強化すると、こういうふうにします。そのためには当然、警備体制ということになりますので、警備体制については、今までも市の職員、警察官、それから警備員という、こういった方々で手配してやっているんですけれども、いずれについても昨年よりか増員するといったことで、多くの方々が配備されているなと。式典会場内でも要所要所に配置するということを、まずやると。それで今言われた見える警備ということに当然なる、今までとは違ったものになるなと。しかも今回につきましては、出席者数、平年から比べると3割程度に抑えると。前年よりかは増やしますけれども、平年から比べると3割ですから、その中で警備員が増えているわけですから、当然、警備体制を強化したと分かるようにすると。

 その他、例年、一般参列者の方については手荷物検査をお願いしてきているんですけれども、今回は危険物持ち込み、あるいは不審者侵入の確実防止という点から、金属探知機も導入させていただくということにしています。ですから一般参列者の方、手荷物検査に加えて、こういったことになりますので御迷惑かかると思うんですけれども、御理解いただいて協力していただきたいと。こうすることで会場内への入場規制、それから会場周辺の交通規制といったことも、まずは丁寧にやりますので、御不便かける可能性が高いんですけれども、ぜひこの式典を厳粛かつ平穏に過ごすための取り扱いだということで御理解いただきたいというふうに思っています。

 

記者

 具体的な数字は控えるということなんですけれども、市の職員、民間の警備員、それから県警、いずれも増員されるという理解でよろしいですか。

 

市長

 そうです。

 

記者

 具体的に何倍になるとか、そういった数字については控えると。

 

市長

 見れば分かりますからね。

 

記者

 だから、明らかに増えていると、そういう見せる警備にはなるだろうと。

 

市長

 はい。

 

記者

 手荷物検査に加えて金属探知機も導入されるということで、市の主催者として、早めの来場を呼びかけたり、そういうことはする必要はないでしょうか。

 

市長

 そうですね、確かに検査に時間を要しますから、今までも入場規制でいろいろお尋ねしていたりしたから、飛行場みたいにピピッと鳴ったりして何回もということにならないようにするためには、金属類を身につけないでいれば、門を通るだけで済むわけですので、問い合わせしたりうんぬんじゃなくて、そこまではなくていいと思うんですけれども、来るときに金属探知機で反応するようなものは避けていただければ、スムーズになるというふうに思います。

 

市職員

 門、ゲートではなくて、ハンディーです。

 

市長

 そうか、ハンディーでやるのか。

 

市職員

 現場での調達が。

 

市長

 だめってこと。分かりました。すいません。金属探知機で。

 

記者

 そのあとで、またその詳細についてはブリーフィングしていただくと。

 

【平和記念式典の開催規模について】

記者

 もう1つ大きな質問で、今日も広島市内でコロナの感染者が最多の1,927人ということになりました。(新型)コロナの感染者が今、非常に第7波が来ているというさなかでの開催になります。感染症対策については、規模を縮小するということは、もうしないということが、まず前提としてありますか。

 

市長

 今申し上げたように、昨年から比べると4倍の規模にしたのですけれども、席数で3,550席ということで、例年から比べると3割なのですね。ですから、いわゆる配置からすると十分余裕が持てているし、式典の中で黙っていればマスクを取っても良いけど、暑いからですね。だけど、しゃべるときには着用していただくという、そういったことも徹底するということを前提に。さらに、風通しをよくするために大型扇風機、去年まで6台だったものを今度19台に増やしまして、もっと風通しをよくするということをやりますし、それから、これは引き続きなのですけれども、会場入り口でサーモグラフィーを使って検温をするし手消毒もやっていただく。ある意味で、今考えられている感染症対策を徹底して行いますので、この規模でやるということはやりたいと。ただ、問題はこのBA.5の感染力が強いということもありますので、むしろ、ここを契機に感染者が広がったりするということのないようにする。そちらの方がポイントだと思いますので、参列を予定している皆様においては、改めて自分の体調を事前によくチェックしていただいて、ちょっとでも調子が悪い方は控えるようにしていただければ、式典そのものはうまくいくのではないかなというふうに考えていたところであります。したがって、この規模でやろうと。ちなみに、7月29日時点で、一般席で27名、被爆者とか被爆者遺族席で27(名)、それから自治体関係者の席で135(名)、外国人席で15(名)、合わせて204席出席辞退というふうになっていますので、こういったことで、受け手で開催を御案内しても、それぞれ辞退なりして参加される方で感染予防も考えていただいているということも分かりましたということです。辞退の理由として一番多かったのが、(新型)コロナウイルス感染症の拡大を受けて自粛するといったようなことでありました。そういった対応でいければと思いました。あと、各国の駐日大使は、7月8日時点で114か国ということで公表していますけれども、今言ったような状況がありますので、改めて8月4日には各国の大使等の出欠かどうかの状況を改めて確認してお知らせしようと思います。ここのところは、ちょっと調べられていませんので。

 

記者

 8月4日に各国の大使に。

 

市長

 改めて公表いたします。

 

記者

 取りまとめ状況を。

 

市長

 どのような状況かを。今のところ114(か国)でとどまっていますから、最終的にどうなるかはお知らせしようというふうに思っています。

 

記者

 具体的な感染症対策という意味では、扇風機というか大型扇風機を6から19台に増やしたっていうのが一つあるということですか。

 

市長

 そうですね、はい。

 

記者

 あと、呼びかけも強化されると。

 

市長

 はい。自ら、事前によく気をつけていて、その場で広がるということのないようにしていただくと。やれば良いのではないかというふうに思います。

 

【胎内で黒い雨に遭った方の救済について】

記者

 黒い雨の被害者の中で、当時胎内にいた人たちの申請の審査の状況が滞っているというふうなことがあるというふうに聞いたのですけれども、今の市への申請状況とか、それと、現在審査が止まっているということに対して、市長の受け止め、また、今回(広島)高裁判決を受けて、幅広く被害者を救済するという面から、今審査が進んでいると思うのですが、その胎内被爆者たちの審査が本来どうあるべきか、市長のお考えをお聞かせいただきたいのと、国が今審査方法を検討しているようなことも聞いているのですけれども、そこら辺、国に対する思いなどをお聞かせいただければと思います。

 

市長

 今日の新聞にも出ていたということで、「えっ」と思って見たのですけれども、胎内にいたとして被爆者健康手帳を申請されている方の人数は、6月末現在で38名というふうになっています。現在、この交付申請をされている方々は、母親が3号被爆者ですね、つまり母親が黒い雨降雨地域におられて被爆者になるかどうかということ、御本人じゃないのですね。母親がこれにあたるかどうかということなのですけれども、実はその38名のうち36名の方、すでにお母様方が亡くなっておられまして、そうすると母親の被爆状況、それと今回、黒い雨地域での疾病状況というのがあって、この2つの確認が死なれているから分からないのですね。お子様の立場でそうだという話をされるのですが、ある意味で証拠といいますか、それを検証するものがないものですから、現在、国に対してそういった場合の代替する確認方法等をどうしたら良いのでしょうかということを照会しているということであります。実際、証明できなければ、今までだって1号の方だって2号の方だって、お母さんが実際に遭っているということを証明できないと手帳は出ていないわけです。それと事態は全然変わっていないのです。ということだけであります。

 

記者

 今回ですね、黒い雨の被害者の新たな申請というか、高裁判決を受けて、今審査が進んでいると思うのですけれども、これは幅広く対象を認めていくという方向で、その判決を受けて、今審査が進んでいると思うのですが、今回の胎内被爆者の申請に対して、本来もっとしっかり幅広く救うという観点から、やっぱり申請を受け入れられるべきだとか、どう思われるか、市長のそこら辺のお考えをちょっと。

 

市長

 今申し上げたとおり、お母様が被爆したかどうかが分かるかどうかがポイントですと。胎内におられた方が自分自身で証明するというのは、胎内にいたわけだから分からないわけでしょ。それだけなのです。判決とか何か以前の問題で、胎内被爆者に関しましては、お母様が1号であれ2号であれ3号であれ、被爆されたかどうかが分かることがポイントなのですけれども、今申しましたように38名のうち36名が亡くなっておられて、お母様の証言とかがないわけです。だから、それを客観的にお母さんが被爆したかどうかを調べる方法をどうしたら良いでしょうかということを問い合わせているということです。それ抜きに、いたからといって、お母さんが被爆したかどうか分からないけれども胎内被爆者を救えというような判決は出ておりませんし、被爆した方々をどう救うかと、こういうことだというふうに整理しています。ということです。それに尽きます。

 

※(  )は注釈を加えたものです。

 

令和4年の平和宣言について [PDFファイル/189KB]

参考資料 被爆体験記執筆者コメント [PDFファイル/105KB]

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