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全国的に新型コロナウイルス感染症患者が増加している中、本市においても、7月以降、この1か月間で114件の感染者が確認されています。その感染状況の特徴としては、感染拡大地域との往来によるものや、接待を伴う飲食店に関係するものが多く発生しています。
こうした中、本市では、これまで感染者を早期に発見するとともに、感染者の濃厚接触者等に対する積極的疫学調査やPCR検査を実施し、感染拡大の防止に力を尽くしているところですが、新型コロナウイルスを確実に封じ込めるために、長丁場とならざるを得ない状況下で、市民の暮らしを守っていくためには、感染拡大の防止とともに、市民の日常生活を支える経済活動の活性化を両立させていかなければなりません。
そのために、これまでも、縷縷(るる)お願いをしてきています。具体的には、
・マスクの着用、手洗いの励行、身体的な距離の確保の3つを基本とし、生活の各場面で3密の回避の実践
・飲食店等を利用する際には、ガイドライン等に基づいた感染防止対策を講じているお店、例えば広島県が進めている「新型コロナウイルス感染症対策取組宣言店」の利用
・感染拡大地域には、感染状況など様々な情報を確認し、不要不急の往来を控え、往来せざるを得ない場合には、感染リスクの高い施設の利用を控えるなど、御自身の健康管理の徹底
・若い方は、活動範囲が広く感染が判明するまでの間に感染拡大が懸念されますので、特に感染防止対策の徹底
といったことを、
更には、発熱や咳、倦怠感や味覚・嗅覚障害などの症状がある場合には、会社への出勤や学校への登校、知人との会食などの外出を控えるとともに、必ずコールセンター(TEL:082-241-4566)へ連絡・相談してください。
また、事業者の皆様には、
・業種別のガイドライン等に基づく感染防止対策
・従業員の健康管理に御留意いただき、従業員が体調不良を訴えた際には、休暇取得やコールセンターへの連絡を促すこと
をお願いしてきています。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症患者数の増加に伴い、何らかの規制強化等が必要ではないかという議論が出てきていますが、今、「両立させるために」重要なことは、市民一人一人がどう行動すべきかということです。新型コロナウイルス感染症の封じ込めは、市民の皆様の一人一人の行動力にかかっています。
誰もが感染し得る強力な感染症であることから、御自身の健康管理の徹底が、即ち、他者への感染拡大を防ぐということになるということを肝に銘じていただき、日常生活の中で、皆様が取り組んでいることを様々な機会に確認し、互いに注意し合うということを是非やっていただきたい。例えば、大学にあっては学生に対し、企業にあっては社員に対し、自らの健康管理が他者への感染拡大防止につながるということをしっかりと伝えていただきたい。
こうした市民のコンセンサスづくりをしていただくことが、国、県と一緒になって実施している対策の徹底につながり、この状況下での感染対策になると思います。また、こういうことを御理解いただければ、感染者や、医療・福祉従事者、御家族の方々に対する偏見や差別・誹謗中傷は、あってはならないし、やる必要がないということをわかっていただけると思います。
令和2年7月31日
広島市長 松井 一實