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非核地帯(非核兵器地帯)とは、国際条約によって、核兵器の生産、取得、保有及び管理などが禁止された地帯のことをいいます。また、核兵器国(米、露、英、仏、中)が当該地域への核兵器による攻撃や威嚇を行うことも禁止されています。これまで、1959年の南極条約、1967年のラテンアメリカ核兵器禁止条約(トラテロルコ条約、現在の正式名称はラテンアメリカ及びカリブ地域核兵器禁止条約)、1985年の南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)、1995年の東南アジア非核兵器地帯条約(バンコク条約)、1996年のアフリカ非核兵器地帯条約(ペリンダバ条約)などによって、南半球の大部分は非核兵器地帯となっています。
北半球では、2006年のタジキスタン、ウズベキスタンなど、中央アジアの5か国による中央アジア非核兵器地帯条約、1992年にモンゴルが自国の領土を非核兵器地帯とすることを宣言し、1998年、これを国連総会が承認し、同国は「非核兵器地位」を得ています。また、北東アジア非核兵器地帯構想がありますが、中国が核兵器保有国である上に、北朝鮮も核実験を行い、この構想の実現にはまだ困難があります。しかし、北半球でも非核地帯を増やして行く必要があり、アジア地域の非核地帯の実現に向け、我が国政府に真摯に取り組むよう広島市は求めています。