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ページ番号:0000000223更新日:2017年2月10日更新印刷ページ表示

衛研ニュース/広島市内河川のBOD

はじめに

 広島市は、海、川、地下水の水質状況を常時監視するために、国や広島県と連携して水質調査を行っています。このうち当所は太田川水系8地点、八幡川水系2地点、瀬野川水系1地点、地下水17地点の計28地点の調査を行っています。

 水質調査では、BOD、浮遊物質(SS)、大腸菌群などの生活環境の保全に関する項目、カドミウム、鉛などの重金属類のほか、殺虫剤、除草剤などの農薬、揮発性有機化学物質など人の健康の保護に関する項目、窒素化合物、リン酸塩など栄養塩類の項目を調査しています。

 今回は、生活環境の保全に関する項目の代表的な水質指標であるBODを取り上げ、当所での調査結果から太田川と八幡川の水質の状況を紹介します。

BODとは

 BOD(生物化学的酸素要求量)とは、水中の有機物が微生物の働きによって分解されるときに消費される酸素の量のことで、河川の有機汚濁を測る代表的な指標とされています。この数値が大きくなれば、その河川の水中には有機物が多く水質が汚濁していることを意味します。

環境基準について

 水質汚濁に係る環境基準は、環境基本法に基づいて国が定める環境保全行政上の目標であり、人の健康を保護し生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準とされています。

 環境基準値は河川の利用目的に応じて類型別に定められています。当所で調査している太田川水系と八幡川水系のうち、5地点が環境基準点であり(【図1】河川水調査地点)、BODの環境基準は2mg/L以下(A類型)となっています。

太田川・八幡川のBOD調査結果

 当所で調査を行っている環境基準点5地点のBOD(75%値)年次推移を【図2】BOD(75%値)年次推移に示しました。平成9年度から平成27年度の19年間の推移を示しています。

 太田川上流域には汚濁源も少なく、BODは0.5~1.4mg/Lと環境基準に適合しています。太田川中流域の安佐北区可部町を流れる行森川との合流点から下流の祇園水門までの間は、全国名水百選に選ばれています。八幡川上流域についても、BODは0.6~1.6mg/Lと環境基準に適合しています。

 これらを含めた広島市の調査結果は、広島市ホームページの「広島市の環境(環境白書)」に掲載されています。

 広島市は緑の多い山々や市内を流れるたくさんの川、また瀬戸内海など豊かな自然環境に恵まれています。これからもみんなできれいな川を守っていきたいものです。

補足説明 BOD(75%値)とは

 公共用水域の水質は通常の状態のときに測定することになっていますが、通常の状態か否かの把握は非常に困難であるため、BODの環境基準では測定された年間データのうち75%以上のデータが基準値を満足することとされています。例えば月1回の測定データがある場合、水質の良いものから1年間分12個を並べた時、水質の良い方から9番目の値を75%値といいます。この値が環境基準を満足していれば、環境基準地点において環境基準に適合しているとされます。

太田川(戸坂上水道取水口付近)
太田川(戸坂上水道取水口付近)の画像

【図1】 河川水調査地点
図1 河川水調査地点

【図2】 BOD(75%値)年次推移
図2 BOD75%値の年次推移