恵下埋立地(仮称)整備事業に係る環境影響評価書 要約書(その1)
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はじめに
本事業が環境に及ぼす影響について、平成22年(2010年)10月に作成した環境影響評価準備書に対する市民意見及び市長意見並びに環境影響評価審査会での審議結果等を踏まえ、「広島市環境影響評価条例(平成11年3月31日:広島市条例第30号)」に基づいて、環境影響評価準備書について必要な修正を行い、環境影響評価書を作成しましたので、その概要について報告します。
第1章 環境影響評価の目的及び実施手順
環境影響評価は、事業を実施した場合の環境への影響について、事前に調査・予測・評価を行い、事業をより環境に配慮したものとするための一連の手続きです。
現時点の状況は、実施計画書を作成し、事業計画地とその周辺の環境調査及び調査結果に基づく予測・評価を実施し、準備書の手続きを経て環境影響評価書を作成したところです。
今後、環境影響評価書の公告・縦覧を終えたのちに、事後調査の手続きを行っていく予定です。
第2章 事業計画
1 事業の目的
市民生活や都市生活の中で生じる様々な廃棄物を適正に処理することは、生活環境の保全及び公衆衛生の向上はもとより、都市の健全な発展を図るうえにおいても極めて重要です。
広島市では、「ゼロエミッションシティ広島を目指す減量プログラム」を策定し、循環型社会の構築に鋭意取り組んでいますが、広島市のごみ焼却施設からの焼却灰や不燃ごみなどについては、埋立処分に頼らざるを得ません。
また、都市を襲う種々の災害時を想定した場合には、迅速な都市機能の回復に向けて、発生した災害廃棄物の受入対応能力を備えておく必要もあります。
このように、最終処分場は、長期的に安定した廃棄物処理体制を確立するために不可欠な施設ですが、その整備には計画段階から埋立てを開始するまで長期間を要します。
このため、広島市では、現在稼動中の玖谷埋立地が平成31年度末(2019年度末)に埋立てを終了することから、平成32年度(2020年度)からの新規最終処分場として恵下埋立地(仮称)の供用開始を目指して、計画的に整備を進めていく予定にしています。

2 事業の名称
恵下(えげ)埋立地(仮称)整備事業
3 事業者の氏名及び住所
事業者:名称 広島市(環境局施設部恵下埋立地建設事務所)
代表者 広島市長 松井 一實
所在地 広島市中区国泰寺町一丁目6番34号
4 事業の種類
最終処分場の設置(一般廃棄物最終処分場)
5 事業計画地
広島市佐伯区湯来町大字和田字南恵下外(下図参照)

事業計画地位置図(鳥瞰図)


6 事業の規模
事業の規模は、下表に示すとおりです。
- 事業計画地の面積は、約102haでこのうち最終処分場が約98ha、取付道路が約4haとなります。
- 開発面積は約31haで、このうち最終処分場が約28ha、取付道路が約3haとなります。
- 最終処分場は、埋立面積約11ha、廃棄物容量約160万m3を計画しています。
事業の規模






第3章 工事計画
最終処分場の整備に係る工事計画は、下表のとおりです。
事業計画全体の工事計画
1 取付道路
最終処分場工事に伴う工事関係車両及び廃棄物運搬車両等の最終処分場へのアクセス道路として、最終処分場工事開始前の平成24年度(2012年度)~平成26年度(2014年度)にかけて取付道路を整備する計画です。
- 取付道路整備に伴い作業する施工機械は、ブルドーザ、バックホウ及びダンプトラック等で、1日あたり最大で約15台程度を計画しています。
- 取付道路の整備に伴う工事関係車両は、トンネル覆工等に要するコンクリート等の搬入車両(コンクリートミキサー車)や、ダンプトラック等を計画しています。
- これらの車両の通行は、現道の主要地方道広島湯来線を使用し、台数は1日あたり最大で約75台(往復約150台)程度を計画しています。
2 第1期埋立地
取付道路整備後の平成27年度(2015年度)~平成31年度(2019年度)に第1期埋立地の整備を行います。
- 第1期埋立地の整備に伴い作業する施工機械は、ブルドーザ、バックホウ及びダンプトラック等で、1日あたり最大で約50台程度を計画しています。
- 事業計画地内に出入りする工事関係車両は、浸出水調整池等の構造物構築に要するコンクリート等の搬入車両(コンクリートミキサー車)や、ダンプトラック等を計画しています。
- これらの車両の通行は、現道の主要地方道広島湯来線から取付道路を経由して事業計画地に出入りし、その台数は1日あたり最大で約90台(往復約180台)程度を計画しています。
3 第2期埋立地
第1期埋立地の埋立てが完了するまでに、第2期埋立地の整備を行います。
- 第2期埋立地の整備に伴い作業する施工機械は、ブルドーザ、バックホウ及びダンプトラック等で、1日あたり最大約35台程度を計画しています。
- 第2期埋立地の工事は、第1期埋立地の埋立てが終了する前の平成36年度(2024年度)頃から段階的に行う計画です。
- また、事業計画地内に出入りする工事関係車両は、ダンプトラック等で、1日あたり最大で約50台(往復約100台)程度を計画しています。
- これらの車両の通行は、改良後の主要地方道広島湯来線を経由し取付道路を使用します。
4 各工事における切土及び盛土量
各工事計画における切土及び盛土量は、下表のとおりです。
各工事の切土量及び盛土量
区分 |
1切土量(万m3) |
2盛土量(万m3) |
1-2(万m3) |
---|---|---|---|
第1期 | 94.4万m3 | 88.1万m3 | 6.3 (埋立時の覆土等に活用) |
第2期 | 30.4万m3 | 23.6万m3 | 6.8 (埋立時の覆土等に活用) |
第4章 廃棄物搬入計画
1 埋立処分量
埋立処分量は、廃棄物容量(廃棄物+即日覆土+中間覆土)換算で、1年あたり4.7万m3、埋立期間30年として約140万m3、さらに大規模被災時などの緊急搬入ごみ約10万m3が30年間に2回あると仮定して約20万m3、合計で約160万m3を計画しています。
埋立処分量の考え方
広島市では、「ゼロエミッションシティ広島を目指す減量プログラム」による埋立処分量の抑制施策や、広島市の人口が平成27年頃(2015年頃)から減少するとの推計を踏まえると、将来的な埋立処分量は徐々に減少していくものと予測されますが、この減少幅には経済的な変動など不確定要素が多いため、最大限の処分量として計画しています。
2 受入れる廃棄物の種類及び量
埋立廃棄物の種類及び量は、「ゼロエミッションシティ広島を目指す減量プログラム」の中で、平成25年度(2013年度)を目途とした施策が実施されることを踏まえ、平成32年度(2020年度)時点で下表のとおり計画しています。
受入れる廃棄物の種類及び量
広島市のごみ焼却施設では、ダイオキシン類の発生防止対策をとるとともに、焼却灰等の固定化処理(キレート剤処理等)により、重金属の溶出を回避する措置をとっています。
また、受入れにあたり、広島市が定める埋立判定基準に適合しているか定期的に検査します。
広島市のごみ焼却施設における重金属・ダイオキシン類への対応(現状)
- 重金属
- 焼却灰等に重金属類が水に溶け出さないように特殊な薬剤で固定化する処理(キレート剤処理等)を行っています。
- ダイオキシン類
- 広島市のごみ焼却施設はいずれもダイオキシン発生防止対策を完備した焼却施設です。さらに,ダイオキシン類の発生を防止する適正な運転管理と排ガス処理を行っています。
3 搬入時間
搬入時間は、原則として平日の午前8時30分から午後4時までを計画しています。
4 主たる搬入経路
廃棄物の主要な搬入経路は、下図のとおりです。
- 搬入経路は、主要地方道広島湯来線と主要地方道久地伏谷線を経て、取付道路から最終処分場へ進入する往復経路です。
(なお、搬入経路である主要地方道広島湯来線は、埋立地の供用開始時までに道路改良(2車線道路)が実施される計画です。) - また、事業計画地は冬季に積雪が予測されることから、融雪剤による周辺河川及び地下水の水質への影響を低減するため、取付道路等について凍結抑制舗装等を採用することや除雪作業を適宜行う計画としています。

5 廃棄物搬入車両台数
廃棄物搬入車両の搬入台数は、年平均1日あたり約50台(往復約100台)を計画しました。
関連情報
- 環境影響評価審査会開催結果(恵下埋立地(仮称)整備事業 第1回:平成20年12月16日)
- 環境影響評価審査会開催結果(恵下埋立地(仮称)整備事業 第2回:平成21年3月18日)
- 環境影響評価審査会開催結果(恵下埋立地(仮称)整備事業 第3回:平成22年12月20日)
- 環境影響評価審査会開催結果(恵下埋立地(仮称)整備事業 第4回:平成23年1月31日)
- 環境影響評価審査会開催結果(恵下埋立地(仮称)整備事業 第5回及び(仮称)JR可部線電化延伸事業 第2回:平成23年3月11日)
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